不当解雇にあってから数週間。波はあるものの、これまでに約6社と面接をする機会がありました。その中で改めて実感したのは、「スペインはコネ社会」であるということです。


不当解雇と推薦状

前回のブログでも触れましたが、不当解雇を受けたにも関わらず、東ヨーロッパ出身の上司に推薦状をお願いしました。感情的にならず、最後まで温和な態度で退職したことで実現できたのです。その上司は私の働きを正当に評価してくれていました。

不当解雇には違法な要素も多く、労働監督署(Inspección)にアクションを起こすことも十分可能です。しかし、スペイン社会では正攻法で戦うと、その会社から悪い評判を業界全体に広められてしまうリスクがあります。業界は狭く、その影響は将来の就職にも大きく響くのです。

日本と同じ「プロフェッショナルな辞め方」の重要性

日本でも大手企業はReference checkを行うのが一般的になってきています。感情的な辞め方は、自分に不利になるだけです。スペインにおいても同様で、むしろ日本以上に「立ち居振る舞い」が重要だと感じます。

面接の実態

今週はあと1社、高級日本食レストランとの面接があります。しかし、従業員は現地人ばかり。おそらく「日本語なまりのあるスタッフを置いてみたい」という興味本位の採用でしょう。LinkedInで調べると、短期間で辞めている従業員も多いことが分かりました。レストラン業界はスペインでも最も厳しい業界の一つです。

また、空港のグラウンドスタッフからも連絡をいただきましたが、車がないため、バスで通勤できる時間帯のみと条件を伝えると「確認します」と言われました。さらに、テレマーケティング会社からも依頼がありましたが、スペイン語が片言の私に???.....不信感を抱き、Google Reviewで調べると詐欺的な会社との噂が…。やはり事前調査は必須です。

情報収集の重要性

日本では「転職会議」で会社の評判を調べることができますが、スペインではGoogle Reviewや「Glassdoor」を活用するのが有効です。また、LinkedInで過去の従業員の在籍期間や離職率を確認するのも大事。大手で待遇に満足している従業員は、簡単には辞めません。逆に常に募集している会社や、短期間で辞める人が多い会社は、内部に問題を抱えている可能性が高いのです。

外国人が選べる仕事と生き残り方

結局、スペインで外国人が選べる仕事は、現地人がやりたがらない仕事であることが多いのです。しかし、それを続けながらスペイン語を現地人と同等に使いこなせるようになれば、やっと対等に戦える立場に立てます。

道のりは長いですが、コネ社会だからこそ「どう立ち振る舞うか」が未来を左右します。焦らず一歩ずつ、着実に進んでいきたいと思います。