前回のブログでも書きましたが、不当解雇のあと、五つ星ホテルや同居他社のアパート管理会社の面接を受けましたが、いずれもお見送りに。




イギリス進出を狙うドイツ企業との面接


スペインでの就職は厳しいと感じ、ヨーロッパ企業のリモートワークを探してみました。すると、イギリス進出を目指すドイツのIT企業から面接依頼が!


ただし、当然ながら彼らが求めていたのは英語ネイティブ。私はネイティブではないものの、流暢な部類ではあります。電話面接が始まり、慣れないイギリス英語に少し戸惑いながらもスムーズに受け答え。しかし最後の質問だけ聞き取れず…。大した内容ではありませんでしたが、「英語圏でソフトウェアを売る営業」にはまだ足りないと痛感しました。


とはいえ、ひとつだけ明確になったこと。それは、「面接が入るCV」になっているという事実です。ChatGPTでスペルミスなどを整えたおかげで、書類選考の通過率は上がっていました。ただ、実績が伴わない点は否めませんでした。




不当解雇と推薦状のお願い


さらに気づいたのは、退職理由の伝え方。不当解雇の事実を「無給労働」と説明していたのですが、これはネガティブに響いてしまうと理解しました。


そこで、不当解雇を下した会社で私を評価してくれていた東ヨーロッパ出身の上司に、Instagramを通して推薦状をお願いすることにしました。会社のメールやWhatsAppはオーナーの奥さんが管理していたため、個人的にお願いするしかなかったのです。




突然の連絡にもかかわらず、その上司は「全く問題ないですよ。休暇から戻ったら作りますね」と快く承諾。無視されるかと思っていたので驚きでした。彼女自身、家族経営会社で権限がなく私を守れなかった後悔があったようです。


アパート管理会社からの連絡


その翌日。たくさん応募していたアパート管理会社のオーナーから、突然「こんな条件だけど大丈夫なら夕方面接しましょう」とメールが届きました。


面接官の名前をLinkedInで調べると、3か国語を話し海外生活経験もあるスペイン人。外国人に理解がありそうな人物でした。会社は家族経営ですが、規模は大きく、250件近いアパートのチェックインを担当する仕事。オフィスもビルの7階、ガラス張りで「ビジネスしている感」が漂っていました。日本で働いていた時のオフィスほど大きくはないですが、スペインで初めて「本格的なオフィス」を感じました。


面接の雰囲気と気づき


面接は和やかに始まり、「あなたは日本から来たんでしょ?」という質問から、私のスペイン語に日本語訛りがあることを笑いにしてくれました。そこから、なぜスペインにいるのか、前職での経験を中心に聞かれ、日本での経験はあまり重要視されませんでした。


やはり短期間でもインターンでも、スペイン企業での経験は強い武器になると再確認しました。


スペイン就職の現実


ただし現実は厳しい。条件が良く事業拡大している企業ほど「スペイン人ファースト」。外国人を面接に呼ぶのは、費用を抑えたい会社や、人材確保に問題がある会社が多いのです。


つまり、スペイン人より優れたスキルや言語力を示すか、安い給与で下積みするしかない。そうでなければスペイン人と対等に働くことは難しいと感じました。結果、日本語教師や日本企業とのリモートワーク、日本と関わる仕事が現実的な選択肢になるのです。


学んだこと


CVの見せ方は大切だが、実績が伴わないと限界がある。


不当解雇の退職理由は、伝え方を工夫しないとネガティブに響く。


スペイン企業での経験は、短期間でも強い武器になる。


「スペイン人ファースト」の文化を前提に戦略を立てる必要がある。


スペインにいると、「足元をすくう」という言葉の意味を痛いほど学びます。