今朝のニュースで、元国会議員が 新幹線のグリーン車 を不正に利用したという報道がありましたね…。

 

     

 

まあ、クズ同然の輩が国会議員なんぞを勤めることが出来る我が国と言えばそれまでなのですが、A級戦犯とも言えるこのクズは一旦置いといて…?

 

 

 

 

かの、小泉チルドレンこと杉村太蔵氏が国会議員に当選した時、マスコミの前で「料亭行きてぇ~」だの、「グリーン車タダ」だのとチチクリ回っていましたが、それ以前から 国会議員はグリーン車をタダで乗れる という特権があったのです!

 

     

 

じゃあ~

国会議員は、いつからグリーン車にタダで乗れるようになったのでしょうか?

 

 

 

歴史を紐解いてみますと、国会議員の特権は戦前からあったとは思うのですが、今も昔も全国を飛び回るという建前の職業ですから、当時は航空機という選択肢が無かったにせよ、列車には何らかの形で優先的に乗れたんだと思います?

 

で、時を経て戦後に入り、国民生活が徐々に安定しはじめた昭和30年頃の東京~大阪の移動といえば、最速の特急で7時間半もかかっていたのです!

 

     

 

特急つばめ号 と言いましてね…

 

 

 

 

戦前と大して変わらない古めかしい客車で運行されていましたが、当時はグリーン車、普通車の2等級制ではありませんでした。

 

すなわち、今の 普通車が3等、グリーン車が2等、 そしてその上に1等というのがありまして、俗に政府や海外の要人などのごく一部の者しか乗れない車両が存在していました。

 

 

 

で…

当時の車内を覗いてみますと、3等車は二人掛けの固定シートでリクライニング無し冷房無しで、こんな感じ…

 

     

 

2等車は同じく二人掛けでリクライニングはするものの冷房無しで、特徴は背もたれの全面をリネンで覆っていました。

 

     

 

で、一等はコチラ→

 

         

 

必ず最後尾に連結されているので通り抜けする者も居らず、給仕が身の回りの世話をしてくれるので、今で言うところの グランクラス に似ているかも知れませんが、こちらも同じく冷房は無く、おまけに戦前の客車と大して変わり映えしないボロだったのです!

 

 

 

 

ところがところが…

 

昭和33年になりますと、これまた以前の客車と180度姿を変えた 電車特急こだま号 というものが登場しまして、これが人気の的となってしまったんです!

 

     

 

 

ぶっちゃけた話し…

それまでボロい軽四に乗っていたのに、いきなりレクサスに乗る感じになるんですかね?

 

こげ茶色の煤けた客車と比較しても、明るくて静かで 冷暖房完備 だし、何と言っても東京~大阪を6時間50分で結びましたから、日帰りが可能となったのです!

 

 

 

 

もちろん、3等級制はそのままだったのですが、3等は→

 

     

 

2等は→

 

     

 

1等は→

 

     

 

雰囲気的には今の特急とさほど変わらない感じですが、これが昭和33年当時からしますと、 映画三丁目の夕日 まんまで、異次元の世界に映ったことでしょう!

 

     

 

 

 

もちろん、一般庶民が乗るには 高嶺の花 だったのですが、それでも当時としては超豪華特急に乗ってみたいという需要は旺盛で、連日指定券売り場には 長蛇の列 が出来てしまったのです!

 

     

 

 

 

ところが、流石にこうなりますと、国会議員の面々は希望の列車の指定券の入手が困難になると言いますか、長蛇の列に並ぶのを良しとしなかったのでしょう?

 

それと、要人らが乗る一等は座席数も少なく、国会議員らがこぞって乗ることはやり過ぎだと思ったのかどうなのか…

 

つまるところ、妥協案として 国会議員の2等車のタダ乗り規則 がアッサリと出来てしまったのです!

 

     

 

 

 

 

詳しくは、こちらの動画、0:38辺りでハッキリと伝えています。

↓↓↓

 

 

 

 

 

さて、今はどうか知りませんが、国鉄時代は切符すら買わずいきなりタダで飛び乗ってくる奴ら(国会議員)の為かどうなのか…?

 

窓口での指定券販売は、各号車の3番AB…CD…4番~からしか発券できず、1番2番のABCD席の8席は、 車掌の手持ち席 として、表向きはダブルブッキング用の予備座席として確保されていました。

 

 

 

 

さて、この こだま号 があまりに人気を博し、連日満員で運行される需要に対応出来ないことから、東海道新幹線の建設が本格的に着工され、その新幹線にも特権が引き継がれて今に至るのです!

 

     

 

ただ、奴ら本人はタダで乗っているのですが…

実は、その運賃や料金は全てJRから請求されていまして、それは税金と言う民の汗から支払われているのです。