忠左衛門とのんびりライフⅡ -14ページ目

公園の主は喋れない


 

51話 チヨ、霊体の受難~霊体なのに体がベタつくってどういうことやねん!~


 

 

いつもの公園の午後。太陽がポカポカと心地よい。タカシは今日も公園の片隅でクールに佇む。(平和な午後だ。データも安定。午後のデータ収集プランは…公園を通過する犬の尻尾の振り方のパターン解析、だな。)

ハナちゃんは砂場でプリンを作っているし、ヨシダさんはベンチで日向ぼっこをしながら、あんころ餅を幸せそうに食べている。チヨは霊体なので地面に寝転がって、霊界の天気予報を見ている。

「あー、霊界、今日も快晴かぁ。霊体には関係ないけど。」チヨがスマホ片手に呟く。霊界の天気予報は相変わらずアテにならないらしい。

しかし、今日のチヨはなんだか様子が変だ。霊体なのに、なんか体がムズムズするような、落ち着きがない。フワフワと浮いているかと思えば、地面にベタッと張り付いたり、突然プルプル震えたりしている。

「チヨちゃん、どうしたの?なんか変だよ?」ハナちゃんが心配そうに声をかける。

「う、うーん…なんか…体が…ベタつく…霊体なのに…ネバネバするような…感覚が…」チヨは霊体を掻きながら、不快そうな顔をする。

「ベタつく?霊体が?」ヨシダさんが驚いてあんころ餅を食べる手を止めた。「ほう…霊体にもベタつくという受難があるのか…ワシが若い頃…いや、これはワシの昔話にはないな…しかし、霊体にも苦労があるのかい。」霊体にも苦労があるのかと、面白がっているようだ。

タカシは、すぐにチヨの霊体に異常な霊的エネルギーの変動を検出した。霊体構成…不安定。霊的波動…乱雑。感覚異常…「ベタつき」…データにないパラメータだ!

(なんだ、チヨの霊体に何が起きている!?霊体がベタつく?そんなデータ、俺のシステムにないぞ!霊体構成が不安定になっている原因は?特定の物質か?霊的な影響か?非科学的すぎる!)俺は緊急モードに切り替え、チヨの霊体データを解析する。霊体のベタつき…データ化しようと試みるが無意味だ。

「チヨ!霊体に何か異常がある!データが混乱しているぞ!何か変なものに触れたか!?霊的なものか!?」俺はチヨに問いかける。

「いや…何も触ってへん…霊体やし…でも、なんかこの公園の…特定の場所に近づくと…体がベタつくねん…特に、あの…遊具の近くの…地面…」チヨは霊体をプルプルさせながら、公園の一角を指差した。

チヨが指差した場所…公園の遊具のすぐそばの地面。そこには、特に変わったものは見当たらない。ただの地面だ。しかし、チヨがその場所に近づくと、さらに霊体がベタつくような、ネバネバするような感覚が強くなるらしい。

「霊体なのに地面にベタつく?重力無視のはずなのに?」ヨシダさんは首を傾げる。「もしかして、その地面…昔、妖怪の油でも染み付いているんじゃないか?昔、じいちゃんが…いや、これもじいちゃんの話にはないな…」またじいちゃんの話か。

「妖怪の油!?そんなんあるんか!?霊体に効く油とか嫌やわ!」チヨは恐怖で霊体をさらにプルプルさせる。霊体も怖がるらしい。

タカシは、チヨが苦手とする場所の地面のデータを採取する。成分分析…ただの土壌成分だ。霊的エネルギー…周辺と比較して特に高いわけではない。しかし、チヨが近づくと、チヨの霊体から異常な波動が出ている。

(地面に妖怪の油…データ上はただの土壌だ。しかし、チヨの霊体が異常な反応を示している。データだけでは説明できない霊体と物理的な場所の関係性…興味深いデータだが、チヨが苦しんでいる…)俺は解析を続ける。

チヨは霊体なのに、地面に近づくのが怖くなってきたらしい。公園中をフワフワ移動する際も、特定の場所を避けるように迂回している。霊体なのに避けてる。シュールな光景だ。

「チヨちゃん、あっち行こうよ!滑り台があるよ!」ハナちゃんがチヨを呼ぶ。

「い、いや…ハナちゃん…あそこ、霊体がベタつくから嫌やねん…滑り台どころちゃうねん…滑り台の下の地面がベタつくねん…」チヨは霊体をプルプルさせながら断る。霊体なのに滑り台の下の地面が苦手なんて。

チヨの受難は続く。公園を散歩する人が香水をつけた近くを通ると、霊体がザワザワしてゾワゾワするらしい。強い匂いが霊体に影響するのか?データでは香水の成分に霊的な影響は検出されないが…。さらに、特定の周波数の音を聞くと、霊体の耳鳴りがひどくなるらしい。霊体に耳があるのか?そして耳鳴り?

「あーもう!体がベタつくわ!匂いもしんどいわ!耳鳴りもするわ!霊体にもこんな受難があるなんて聞いてへんぞ!」チヨは霊体を抱え込むようにしてうずくまる。霊体なのに、人間みたいに苦しんでいる。

「霊体にもそんな苦労があるのか…大変だね…」ハナちゃんはチヨを心配そうに見ている。

「ふむ…霊体にも弱点があるとはな…」ヨシダさんは感心している。「ワシが若い頃、見たこともない妖怪に…いや、これは関係ないか…しかし、霊体も万能ではないのだな。」

タカシは、チヨの霊体が反応する物質や音、場所のデータを懸命に集める。香水の成分、音の周波数、地面の土壌成分…しかし、データ上、それらに共通点や霊的な異常は見られない。

(霊体が特定の物質や場所に反応するメカニズム…全く理解できない!霊体の感覚器官…データなし。霊体の弱点…データなし。チヨの霊体は、データだけでは説明できない非科学的な現象を起こしている…)俺はデータ収集と解析を続けるが、システムは混乱するばかりだ。霊体、奥が深いな。

「お兄ちゃん!何か分かったんか!霊体ベタつきの原因!」チヨが俺に助けを求める。霊体がベタつく原因をデータで解明してほしいらしい。

「すまない、チヨ。データだけでは原因が特定できない。君の霊体が、特定の物質や場所に異常な反応を示しているとしか…」俺は正直に答える。霊感はアテにならないが、霊体自身の異常はデータで検出できる。しかし原因が分からない。

「なんやて!兄さんのデータでも分からへんのか!やっぱり霊感の方が凄かったんや!」チヨは霊感の優位性を主張する。アテにならない霊感だが、こういう時は自信満々だ。

「霊感はアテにならないデータが多いだろ!モヤモヤばっかりで!」俺はすかさずツッコミを入れる。「データと霊感は別物だ!」

ヨシダさんは、チヨの受難を見て、何か思いついたらしい。「そうだ!もしかしたら、チヨちゃんの霊体は…『特定の霊的な波長に弱い』んじゃないか?昔、じいちゃんが…いや、これはじいちゃんの話ではないな。ワシが、自分で考えたんだが…。」

「自分で考えたんかい!霊的な波長って何やねん!」チヨがツッコミを入れる。ヨシダさんの突飛な発想だ。

「まあ、原因は分からないが、チヨが苦手な場所やものを避けるしかないな。」俺は言う。

チヨは霊体なのに、しばらくの間、公園の特定の場所や、香水をつけた人の近く、特定の音がする場所を避けて過ごした。霊体なのに迂回したり、耳を塞いだり(霊体なのに耳があるのか?)する姿は、なんともシュールでコミカルだった。霊体にも意外な受難があるものだ。

霊体なのに体がベタつく、匂いが苦手、耳鳴りがする…チヨの霊体の受難は、しばらく続いた。原因は結局分からなかったが、時間が経つにつれて、チヨの霊体も少しずつ慣れてきたのか、ベタつきや不快な感覚は軽減していった。霊体にも適応能力があるらしい。データ未収集だ。

チヨは霊体にも意外な弱点や苦手なものがあるという、新しい発見をした。霊体は万能ではないのだ。

「霊体も大変やなぁ。」チヨはしみじみと言う。「でも、霊体にも意外な弱点があるって、なんか面白いな!霊界漫才のネタになるかもしれへん!」霊体の受難もネタにするらしい。逞しいなチヨは。

タカシは、チヨの霊体の異常反応のデータを記録する。原因は不明だが、霊体が特定の物理的・霊的環境に影響を受けるという貴重なデータが取れた。霊体の謎は深まるばかりだ。

(霊体…データだけでは説明できない謎が多い…霊感、霊体のベタつき、耳鳴り、適応能力…俺のシステムは、まだまだ未知の領域だらけだ。だが…だからこそ面白い!)俺のデータ収集魂は燃え上がる。

ヨシダさんは、チヨの受難が収まったのを見て、「ほう…霊体の受難も乗り越えたか…偉い偉い。これで霊力チャージもできたんじゃないか?」と、またとぼけたことを言っている。霊力チャージとは関係ないと思うが。

「霊力チャージとは関係ないわ!」チヨがツッコミを入れる。

こうして、チヨの霊体の受難は、原因不明のまま幕を閉じた。霊体にも意外な弱点があるという発見は、今後の公園の日常に、また一つ面白い要素を加えるだろう。俺のデータ収集も、霊体の未知なる領域へとさらに深く進んでいく。そして、チヨとの漫才も、霊体の受難という新ネタで盛り上がりそうだ。

 

 

52話 只今編集中(しばらくお待ちください)

 

忠左衛門とのんびりライフ

もよろしくお願いします

 

 

 

 

1話 俺はなに?俺はどこ?なんじゃこりゃー!

2話 公園の噂と、困ったじいさん

3話 消えたお弁当と、爆笑!勘違い大作

4話 雨上がりの虹と、見つからない宝物

5話 自動販売機、意識あり

6話 熱中症にご用心!自販機、緊急事態発生!

7話 動けない俺と爆笑!恋のキューピッド大作戦

8話 夜の公園と、爆笑!謎の夜間徘徊者

9話 ボールはどこへ消えた!?自販機探偵、華麗なる(迷)推理!

10話 あの頃へ…? タイムスリップ大作戦!…って、?

11話 謎の箱、現る!…一体何が入ってるんだ!? 爆弾…じゃ

12話 星空からの訪問者と、言葉の壁(1)

13話 星空からの訪問者と、言葉の壁(2)

14話 いつもの公園と、現れた小さな芸術家

15話 夜の響きと、心に響くリズムの巻

16話  公園に現れた、色彩の記憶

17話 犬になった親友と、自販機の受難と友情?

18話 自販機パニックと、機械オタクの来襲

19話 自販機せんせい、勘違いとジュースの嵐、そして伝説

20話 春爛漫!自販機せんせい、桜の下の奇跡

21話 初夏爛漫!鬼ごっこと秘密の花園、そして自販機の辛口

22話 自販機せんせい、ワールドワイドデビュー!?

23話 キクエさんの忘れ物~自販機、まさかの再会!?~

24話 公園に現れたタイムトラベラー~自販機

25話 公園の秘密の花園~自販機、まさかの植物と会話!?~

26話 公園と夢見るアイドル~自販機、少女の夢を応援する!?

27話 公園の都市伝説~自販機、少女と怪奇現象!?~

28話 公園の事件簿~自販機と霊の迷コンビ、事件に挑む!?

29話 公園の宝探しと、残された謎 -

30話  井戸が誘う、時空迷宮!~自販機と幽霊、過去へのダイブ!?~

31話 公園の新しい住人~未知なる植物踊る〇〇草、マジかー

32話 ヨシダさんの秘密の趣味~盆栽と猫と懐かしのメロディー

33話 チヨ、霊力チャージ!~公園で迷子の霊を探せ!~

34話 ラジオ体操は替え歌合戦!?~公園の夏休み大騒動!~

35話 公園 de 大喜利花見!~自販機と霊の迷コンビ、春風

36話 公園と家出少女と心の虹!

37話 公園でスズメバチ大パニック!笑撃の巣退治作戦

38話 公園でラジコン大暴走!?自販機、まさかの電波

39話 公園で謎の健康おじさん現る!ヨシダさんと奇妙な健康対決!

40話 公園で失われた「運命のタオル」を探せ!チヨ、霊感迷走

41話 公園で変装変装名人現る!タカシ、顔認識システム

42話 公園で未来予知少年?ハナちゃん、予言に振り回

43話 公園で完璧主義の清掃員とチヨの「散らかし」霊?

44話 公園で犬のしつけ教室?タカシ、動物行動学を学ぶ!

45話 公園で忘れん坊の詩人現る!ヨシダさん、記憶力

46話 公園でUFO騒動!?タカシのレーダーが反応!チヨ、宇宙霊と交信?

47話 公園の迷宮(ラビリンス)落とし物

48話 ハナちゃんの秘密の特訓

49話 星空の下、公園の約束(やさしい光)

50話 ヨシダさんの意外な才能~盆栽とあんこだけじゃない!