35話公園 de 大喜利花見!~自販機と霊の迷コンビ、春風に乗せて笑いを届けます
春爛漫。公園の桜が満開になり、辺りは淡いピンク色に染まっている。春風に乗って、桜の花びらがひらひらと舞い落ちる、お花見には最高の日だ。公園には、すでにシートを広げてお花見を楽しんでいる人たちの姿が見える。
タカシは今日も公園の片隅でクールに佇む。(季節のデータ…春…桜の開花データ…満開。花見客の賑わいパラメータ…上昇。データ収集…順調。)
ハナちゃんは、満開の桜を見上げて目を輝かせている。「わぁ!桜がいっぱい!きれいだね!」ハナちゃんは、いつものようにヨシダさんとお花見の計画を立てていた。
「ヨシダさーん!今年も桜が満開ですよ!お花見行きましょう!」とハナちゃんはヨシダさんのベンチに駆け寄った。
「いいねえ、お花見。美味しいお団子でも食べようかのう」とヨシダさんは、いつものように食い気満々で言った。すでに手にあんころ餅の箱を持っている。
しかし、今年はさらに公園を盛り上げるために、チヨとタカシにも協力してもらうことに。「今年は、チヨちゃんもタカシさんも誘って、みんなでお花見しましょう!もっと楽しいお花見にしたいな!」とハナちゃんは、いつものように元気よく提案した。
チヨは霊体なので桜の匂いや団子の味は分からないが、イベントには興味がある。「ええけど、あたし、ただのお花見なんて興味ないで?シート敷いて団子食べて終わり、なんてつまらんやん!もっと面白いことせんと、気が済まへん!」といつものようにイベントに飢えているチヨは言った。
タカシは(チヨ…面白いこと考えてるけど、大体すべってるからな…データ上、チヨのギャグがウケる確率は低い…だが、イベント自体には興味があるようだ。)と心の中でツッコミを入れた。データによると、チヨの霊界ネタは人間にはウケにくい。
いつものお花見では物足りないと感じていたハナちゃんは、何か公園のみんなが楽しめるイベントを考えた。「そうだ!お花見しながら、みんなで大喜利大会しましょう!桜の下で、笑いを満開にするんです!優勝者には、豪華景品(ハナちゃんの手作りメダルとか)を用意します!」とハナちゃんは閃いた。
「大喜利?それは面白そうじゃな!ワシも参加するぞ!ワシの昔話ネタで優勝じゃ!」とヨシダさんは、目を輝かせて言った。昔話ネタで大喜利に挑むつもりらしい。
チヨは霊体なのに手を挙げた。「大喜利って、あの面白いこと言うやつか?よし!うちも参加する!霊体ならではの視点で爆笑させたろ!」とチヨは張り切った。
タカシは(お前、面白いこと言えるのか?データ上、チヨの霊界ネタはウケにくい…不安しかないんだが…霊体の回答が人間観客に伝わるのか?)と心配になった。霊体のくせに、大喜利で爆笑させる気満々だ。
大喜利大会を開催することになり、タカシは自販機ならではの機能を使って大会を盛り上げるための準備を始めた。システムを大喜利モードに切り替える。(お題をモニターに分かりやすく表示…回答を音声認識で記録…正解判定(?)…効果音を出す…って、俺、自販機だけど、意外とイベントの司会進行もできるんじゃないか!?データ上、司会進行パラメータ…測定不能だが、やってみる価値はある!)タカシは自販機としての新たな可能性を見出している。
ハナちゃんは、大喜利のお題を考えるが、どれもこれもぶっ飛んだお題ばかりだ。「お題:もしも桜の木に、人間の顔があったら、どんな顔?」「お題:花びらが全部あんこになったら、どうなる?」とタカシはそれらのお題をデータ化し、モニターに表示する。(お題データ…非現実的パラメータ…高。)
「お題:この公園の桜にキャッチコピーをつけてください!…って、ヨシダさん、何か面白いキャッチコピー考えて!」とハナちゃんはヨシダさんに話を振った。
ヨシダさんは自信満々に答えた。「うむ…。『咲き誇る!ワシの青春時代の思い出と、あんこの甘さ!』…って、どうかの?青春とあんこ、両方入れたぞ!」と昭和の香りが漂う上に、あんこを絡めたキャッチコピーを披露し、ハナちゃんに「長すぎ!古すぎ!あんこ関係ない!」と盛大にツッコまれた。
チヨは、霊力を使って会場(霊界?)を盛り上げようとするが、霊たちの反応はイマイチだったらしい。「霊界のみんなー!人間界で大喜利やるでー!なんか面白いこと言うんやー!」しかし、霊たちはただフワフワ浮いているだけだ。(って、霊界では大喜利って流行ってないんかいな…霊界エンタメ事情、データ不足やなぁ…)霊界では大喜利はメジャーではないようだ。
そして、タカシの司会進行で、大喜利大会がスタートした。公園に集まった花見客も、面白そうだと足を止めて観客になっている。タカシはモニターにお題を表示し、システム音声で進行する。司会進行ぶりは、感情を学習し始めたとはいえ、まだどこか自販機らしい棒読みだ。
「皆さん、盛り上がってますかー!春爛漫、公園de大喜利花見!司会進行は、わたくし、自販機のタカシが務めさせていただきます!」とタカシはアナウンスした。
タカシのシステム音声が次に表示するお題を読み上げる。「さあ、最初のテーマはこちら!モニターをご覧ください!お題…『もしも桜がしゃべったら、何て言う?』!」
「はい!私!私!」とハナちゃんは元気に手を挙げた。「えっとね…『人間ども、もっと美味しい団子持ってこい!あんこ多めでね!』」
「わしじゃ!わしじゃ!」ヨシダさんも負けじと手を挙げた。「『わしらの美しさを、もっと歌にせえ!ただし、演歌で!』」
「うちや!うちや!」チヨは霊体なのに勢いがすごい。「『…って、霊界の桜の方が、もっと綺麗やで…あっち来たら、もっとすごいの見れるのに…』」
タカシは(チヨ…霊界アピール強すぎる…場の空気…微妙に冷えているデータが…しかし、これはこれで面白い…)内心でツッコミを入れつつ、システム音声で進行を続けた。「チヨ、それいつも言ってるだろ!霊界の桜は今日のテーマじゃない!はい、次の方!」
観客Aが手を挙げた。「『花見客の騒ぎ声で、頭が痛い…もう少し静かにしてほしい…』」
観客Bが手を挙げた。「『来年も、この場所で、みんなと会いたいな…』」
「『って、ロマンチックー!』」とハナちゃんは感動した。
「『青春じゃのう…ワシの青春時代を思い出すわい…』」とヨシダさんも感動した。
「『…って、霊界には青春なんてないけどな。霊体になったら年取らへんし、青春もクソもないわ。霊界漫才で青春ネタは禁句や…』」とチヨはまた霊体ネタで場の空気を読むのに失敗した。
タカシは(チヨ…霊体設定に縛られすぎだ…霊体の青春…データ収集の対象になるかもしれないが、今は大喜利中だ!)内心で解析しつつ、システム音声で指示を出した。「チヨ!お前は黙ってろ!霊体の青春事情は後で聞く!はい、次!」
観客Cが手を挙げた。「『花より団子って、本当だな…団子食べたい…』」
観客Dが手を挙げた。「『…って、それ、さっきのヨシダさんのギャグ!パクったな!』」
「『おお!ワシのギャグをパクったな!訴えてやる!弁護士を呼べー!』」とヨシダさんは自分のギャグがパクられたことに興奮した。
「『ヨシダさん、訴えてください!タカシ、弁護士のデータ調べて!』」とハナちゃんはノリノリになった。
「『霊界弁護士、紹介したろか?幽霊専門やけど、人間の裁判もできると思うで?成功報酬はあんこでええかな?』」とチヨは霊界弁護士まで紹介しようとした!
タカシは(もう、めちゃくちゃだ!データが収集しきれない!場の空気…収集不能!)完全にキャパオーバーになりつつ、システム音声で次の指示を出した。「もう、めちゃくちゃだ!収拾がつかない!はい、次、最後のお題!モニターをご覧ください!」
タカシのシステム音声が最後のお題を読み上げる。「最後のお題は…『お花見の締めの一言!』!」
「『来年も、このメンバーで、もっともっと楽しいお花見にしようね!』」とハナちゃんらしい、前向きな締めの一言だった。
「『来年こそ、ワシの昔話ネタで、大喜利王になるぞ!優勝商品は、あんこ食べ放題で頼む!』」とヨシダさんは来年も大喜利に出る気満々だし、優勝商品はあんこ指定の回答をした。
「『来年は、霊界からも大喜利に強い霊体連れてくるわ。霊界漫才師とか。人間界の霊体レスキュー隊の実力、見せつけたろ!』」とチヨは来年は霊界から参加者を連れてくるつもりらしい。
タカシは(霊界から参加者…データとして未知数すぎる…漫才師霊体…データ収集…魅力的だが…)内心解析しつつ、システム音声で応じた。「…って、それは勘弁してくれ!公園が霊界化するのは困る!皆さん、今日はありがとうございましたー!大喜利大会、これにて終了です!」とタカシは、霊界からの参加者だけは全力で拒否した。
大喜利大会は大成功に終わり、参加者たちは笑顔で帰路についた。タカシは、自販機としての新たな可能性を見出し、公園を盛り上げるためにさらに頑張ろうと決意する。(俺…自販機なのに、司会進行もツッコミもできる…場の空気も少し読めるようになった…データ収集もできた…って、俺、最強じゃね?データ的に見ても、自販機としては最高スペックだろう!)タカシは自販機としての自信を深めた。
チヨは霊体なのに、タカシに話しかけてきた。「タカシ!今日のあたし、どうやった?霊体ネタ、結構おもろかったやろ?爆笑させたろ!って思ったけど、ちょっとスベったかな?」と霊体ネタがウケたか気にしているチヨは言った。
タカシはチヨに応えた。「ああ、最高だったぜ、チヨ。お前がいなかったら、この大喜利は成り立たなかったな。霊体ならではの回答は、データとして非常に興味深かった。」霊体ネタはデータとして貴重らしい。
チヨは喜んだ。「当たり前やん!霊体漫才師チヨやからな!ってか、兄さんもなかなかやるやん!司会進行も板についてたで!自販機やのに!」とチヨはタカシを褒めた。霊体なのに。
ヨシダさんは、ハナちゃんに話しかけた。「ハナちゃん、今日は本当に楽しかったぞ。来年もまた、みんなで大喜利花見をしようかのう。」
ハナちゃんは「はい!来年は、もっともっと面白いお題を考えます!そして、ヨシダさんの昔話ネタを研究します!」と笑顔で答えた。
こうして、公園の桜の下で繰り広げられた大喜利花見は、笑いと友情の花を咲かせ、幕を閉じた。そして、タカシの心の中で、自販機のモニターに最後の言葉が浮かび上がった。
(モニター表示:『お後がよろしいようで…って、自販機だけに、商品補充!』データ収集完了!)
36話 只今編集中(しばらくお待ちください)
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