「ストックホルム・ケース」をみて 人質が犯人と仲良くなる心理とは? | すずきともこの安心感を育て人生を楽しむブログ

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こんにちは。

「ストックホルム・ケース」を観ました。

 

実話をもとにした映画です。

「ストックホルム症候群」として有名になった事件です。

 

 

    

 

公式サイト…

 

 

 

黄色い花スウェーデンのストックホルムの銀行に、

強盗が入り、銀行員を人質にして立てこもる。

 

犯人は「お金と逃走用の車」を要求する。

警察は犯人の言いなりになることを避ける。

 

交渉は長引き、何日か経過。

人質と犯人は親しくなり、人質は犯人をかばうようになる。

 

その心理はのちに「ストックホルム症候群」と呼ばれるようになった。

 

 

 

 

 

星犯人のラースがいい人なんです。

 

警察には「人質を殺すぞ!」とすごむけれど、

人質には危害を加えないように配慮している。

しかも人質を楽しませようとしたり、自分たちの作戦を説明したりする。

 

 

 

星最初は警戒していた人質のビアンカは、

だんだんラースを信用し始めて、協力し始める。

そして好意まで持つ。えっ

 

 

星3人の人質、ビアンカ、クララ、エロヴが

犯人に協力的になっていく様子は、自然に見えた。

 

治安維持のために、人質の安全よりも

犯人逮捕を優先している警察には頼れない気持ちだろう。

そうしたら、近くにいて、意外に親切な犯人に親しみを感じてしまうかも。ショック!

 

また、銀行に閉じこもって共同生活をしていると、

協力し合わざるを得ず、

ルームメイトのように仲間意識ができてしまうかも。

 

 

 

星ただ、犯人のラースがあんなに親切なことは意外だった。

 

 

星ビアンカは優しい夫と二人の子を持ち、しっかりした女性だ。

ビアンカと夫の会話は泣ける。

しかし、夫は魚も焼けない人で、その点はどうなんだ…とも思った。

共働きなのに。

 

 

星ラースはビアンカを信頼し、大事にする。

大事にされたビアンカは、ラースに好意を持つようになってしまう。

この辺は、ハラハラした。あせる

 

 

星人質としてとらわれているときは、仕事はできない。

家事も育児もできない。

ただ、犯人に見張られて一緒にいるだけ。

 

生殺与奪の権を握られ、命の危機を感じるから、犯人の動向や表情を真剣にじっと見てしまうだろう。

1日中、ずーーっと。

 

そうすると、犯人を理解してしまうかも。

犯人の気持ちや状況を理解したら、親しみを感じてしまうのかも。

 

無関心の反対は、愛だと言われているから。

 

 

星逆に、家族がいても、仕事や家事育児で忙しかったら、

1日中、ずーっと何もしないでパートナーや子どもを見つめている時間なんて、まず、ない。

 

あるとしたら、お産の後に入院してた数日くらいかも。

(それも母子同室、母子同床で一緒にいられた場合のみ)

 

あるいは、新婚旅行とか?

それも観光してたら、相手ばかり見つめてはいられないだろう。

風景や名所を見るから。

 

そう考えると、忙しいというのは、もったいない日々だ。

せっかく一緒に暮らしているのに。

 

 

 

星そういう意味では、

何日間か、自分は何もすることがないまま犯人を見つめ続けた状況は、かなりインパクトが強い。

そこに自分の生命の危機による集中力が加わる。

特別な気持ちが芽生えるかもしれない。

 

 

 

星それに、自分を傷つけるかもしれない相手と密室にいたら、

「こわい」とばかり考えていると、神経がもたない。

 

相手のいいところを見つけたり仲良くなることで

自分を守ろうとするかもしれない。

犯人に弱さを感じたら、「私が守ってあげる」と思ってしまうかも。

実際に、人質たちは犯人を守ろうとしたのだ。

 

 

 

星ところで、刑務所が居心地よさそうで驚いた。

個室にベッドや机、無機質ではなくて木製。

面会はソファのある部屋で、アクリル板越しではない。

 

 


 

黄色い花「パラダイス・キス」(矢沢あい)というマンガに、

「ストックホルム症候群かも?」と思うシーンがありました。

 

ある女の子が、自分をレイプした友達に、翌日、すり寄るのです。

何でもないかのように自分から笑顔で近づいていく。過剰なくらいに。

(こわくなって避ける場合が多いのではないかと思うけど)

 

さらに、そのことを、共通の友人が指摘する。

 

こわいシーンでした。

 

でもそのシーンを描いた作者もすごい…と思ってしまった。

登場人物がすごくおしゃれで華やかなんだけど、こわい。

 

 

 

 

星「相手は自分にひどいことをしたんだ」、ということを認められなかったら、怒れない。

 

ひどいことをされて混乱したとき、

「これはひどいことではない」

「相手はそこまでひどい人ではない」

「自分は、そんなにひどいことをされたりしていない」

と考えたくなってしまうことがある。

自分の心のバランスをくずさないようにするために。

 

「あの人がひどいことをした」ことや、

「自分はひどい目にあってしまった」ことが、

つら過ぎて、受け入れられないときに。

 

「そんなはずはない」「たいしたことはない」と自分に言い聞かせて、

「こわかった気持ち」「いやだった気持ち」にフタをしてしまう。

 

 

 

星親子関係でもそういうことがあるそうだ。

「トラウマ、PTSD」の講座でもそういう話があった。

虐待された子どもが親をかばったり、親を慕ったり。

 

「トラウマ PTSD」の講座のレポートと感想

 

 

 

星実際、私も親の暴力や暴言を「そこまでたいしたことはない、世の中、もっと大変なことは、いくらでもあるし」と考えていた。日常でもあったし。

 

自分で子どもを育てたり、自分に心身症などの症状が出たり、いろいろ学ぶ中で重大さに気づいたのであって、もし子どもを育てなかったら、なかなか気づかなかったかも…。

 

 

 

星心の中は見えないから、

自分でも気づかない内にいろいろなことが起こる。

できるだけ、気づきたい、気づいていたいと思う。

 

「ストックホルム・ケース」も考えたくて見た。

 

ストックホルム症候群のようになったときは、

「いや、あれはひどいことだ、あの人はひどいことをしたのだ」

「自分はひどい目にあったのだ」と自覚することで自分を解放できるそうだ。

 

 

星そもそも、「自分に銃を突きつけ、縛り上げ、人質にして利用したのだ」ということをしっかり意識したら、犯人が意外に親切でも、そこまで気を許さなかったのではないかと思う。

 

でも、気を許した方が安全度が上がったわけだから、人質にされている間は、ストックホルム症候群になる方が合理的なのかも…。生き残るためには。

 

 

星また、犯人も人間だから、人間同士。犯罪者にもいいところはあるし、優しいときもある。人間同士に情が通ったり、好意を持ちあうことがあっても不思議はない。それを「症候群」と名付けるのは本来ではない。人と人との心の通い合いだから。

 

 

星バスハイジャック事件で重傷を負った被害者の女性の講演を聞いたことがあるが、「犯人の少年のつらい気持ちが伝わってきた」と話しておられた。「どんなにこれまで傷ついてきたか、わかった」そうだ。それで犯人にいたわりのような気持ちを持ったという。

そして、加害者の17歳の少年も、その女性が自分への「いたわりの気持ちを持っているのが伝わってきた」と、後で話していたそうだ。

 

 

星そういうことはあると思う。

犯罪をする人は、孤立して傷ついてきた人だから。

 

「プリズン・サークル ぼくたちがここにいる本当の理由」をみて

大切にされることで、大切にするようになる

 

 

虐待をする親もそうだ。

 

・トーク「虐待する親は特別か」のレポートと感想

①ギャクタイする親とは、どんな人か?

 

 

 

星でも、その場合でも、自分が人質にされたり被害を受けたときには、「ストックホルム症候群というのがあるよな」と知識を持っていて、それもふくめて、主観だけではなく、客観的にも自分を見ることができたらいいと思う。心は、自分を守るために、本当にいろいろなことをするのだ。

 

 

 

 

 

 

 

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双葉「子どもの『心』を聴ける親になる!」(理論編)基本編

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双葉「0歳の子の『心』が元気に育つ!」

双葉「0歳の子の『体』が元気に育つ!」

双葉「1歳からの『自立期』の育児のこつ」(いやいや期) 

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