こんにちは。
ジャニーズ事務所の記者会見で、東山さんがジャニーさんの性加害を「鬼畜の所業」と表現していました。
なぜ、「鬼畜の所業」という激しい言葉でジャニーさんを批判したのでしょうか?
ジャニーさんに怒りを感じたからかもしれません。
でも、東山さんを見ていて、別の理由もあるのではないかと思いました。
推測ですが、
ジャニーズ事務所で、東山さんも「支配」に巻き込まれて生きてきたはずです。若いころから何十年も。
事務所全体が、決して対等な雰囲気ではなく、
「上の人の言うことを聞かなくてはならない」厳しい雰囲気だったことが、会見からも伝わってきました。
東山さんは、事務所の上の人や、先輩に支配されてきたでしょう。
その経験から、自然に、東山さん自身も後輩を支配したことがあったでしょう。
(もしなければ、「東山さんは後輩を支配しない!」と大評判になっていたはずです。伝説級の大評判になったでしょう)
その、
「自分も後輩を支配した」、
自分の中の加害者性を自分で認めるのは、覚悟と勇気がいります。
むずかしいことです。
簡単ではないです。
東山さんは、「自分の中の加害者性」「支配したこと」をなかなかハッキリとは認められない様子でした。
会見の中で記者から指摘された、東山さんの後輩への加害行為について、東山さんは「してたかもしれないし、してないかもしれないし」とあいまいな返答をしていました。
どちらかというと軽い調子で、さわやかに。
他人事のような話し方に見えました。
自分の中の「支配」「加害者性」を認めることができずに目を背けているときには、
他者の「支配」「加害者性」を強い言葉で非難したりします。
「自分は、そんな加害はしていない」と思いたい。
そんなふうに、自分で自分(の加害者性)を切り離してしまう。
自分の心の安定のために、なかったことにしたい。見たくない。
あってはならない。
だから、切り離す。 向き合わない。
本当に忘れてしまうこともあります。
記憶の奥底にはあるけど、思い出さない形で。
自分でも、自分の加害者性を切り離しているのですから、
他者の加害者性は、当然、切り離して断罪したくなるのです。
「まともな自分」とはまったくちがう、他人がやったこと。他人事であり、「鬼畜の所業」であると。
(それは、自分の中の「弱さ」を認めたくない人が、他の人の「弱さ」を責める行為と似ています。)
推測だから、ちがうかもしれませんが。
また、合っていたとしても、
東山さんはアイドルとして「清く正しくカッコよく」あるべきという、プレッシャーの中で生きてきたことと思います。
「自分は正しい」と思い込まなくては、ファンの前にカッコよく立てなかったかもしれない。
アイドルとして「最高にカッコいい自分でいること」「ファンを喜ばせること」をいちばん大切に考えたら、「自分の心(の中のつらい部分)と向き合う」ことは、後回しにしてしまったかもしれない。
そのうえ、昭和の時代には、先輩が後輩を理不尽に支配する光景は、とても多かったと思います。よくないことですが、まかりとおっていたのです。(だからやっていいとは、言えませんが)
この何十年間、事務所の風潮にも時代の風潮にも、巻き込まれずにいるのは、至難の業だったでしょう。
東山さんが使った言葉、「鬼畜の所業」。
同じ人間なのに「鬼畜」と呼ぶと、分断がふえていってしまいますよね。自分の中でも、他の人間とのかかわりでも。
分断のあるところに、悲しい事件が起こります。
自分の心の中の分断です。
もしも安心できる場があって、安心できる人に、自分の気持ちをたくさん聴いてもらえたら、「切り離した自分」を取り戻すことができるでしょう。
東山さんがそういう場に行けたら、たくさん聴いてもらうことができたら、根本から助かるのではないかと思います。
表面的にではなくて。
自分の加害にも、向き合えるようになります。
後輩のサポートも、深くできるようになるでしょう。
自分の中の自分との、つながりを取りもどしていけたら、つらい事件は、減っていくのではないでしょうか。
減らしていきたいと、心から思います。
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