気まぐれ厨房「親父亭」 -42ページ目

気まぐれ厨房「親父亭」

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落語に見る食の風景~鯛料理
     腐っても鯛・・・鯛は魚の王様
     高貴な人が食べる高級魚の代表
  
すぐれた素質や価値を持っているものはどんな悪い状態になっても、本来の価値を失わないたとえで「腐っても鯛」。仮に腐ろうとも鯛は鯛であり、魚の王者に変わりはないということでしょうが、腐っちゃあ食えません。
それよりも三枚におろして身を食べて残った頭やアラでも立派なご馳走になるんです。
当ブログにはアラで作った鯛めしも紹介しています。
http://ameblo.jp/bendream/entry-11199697075.html
 
落語では「目黒のさんま」「ねぎまの殿様」など高貴な人が下魚を食べるという噺があります。
逆に「寄合酒」や「猫の災難」など庶民にとってなかなか口にできない鯛を題材に、面白い噺に展開していきます。
「寄合酒」では長屋の連中が集まって飲むときに、何かアテとなるものを持ち寄るということに。
タダでせしめた鯛を調理させているときに犬がやってきて睨むので「どうしよう」と言うと、兄貴分はぶったたいて追い払えと言う意味で
「頭くらわせ」「尻尾くらわせ」「胴体、どーんとくらわせ」と答えます。
調理の男はそのとおりに、頭も尻尾も身の部分も全部犬にやってまうという馬鹿げた噺。

さて「猫の災難」はというと、主役は文無しの熊五郎。
仕事が休みで、朝湯から帰って一杯やりたいと思っても先立つものがありません。隣のかみさんが熊五郎に声をかけたので、見てみると大きな鯛の頭と尻尾を抱えています。
隣の猫がこのところ具合が悪く、鯛を見舞いにもらって身を食べさせた残りで、捨てに行くところだといいます。
「捨てる?冗談じゃあない。頭は眼肉がうまいんだから、あっしにくださいな」ともらい受けます。頭と尻尾を並べて上からすり鉢をかぶせると、立派な鯛が1匹置いてあるように見えるから凄い!
そこにちょうど訪ねてきた兄弟分が「おめえと一杯やりたいので誘いに来た」。
すり鉢からはみ出ている鯛の頭と尻尾を見て「なんでえ、冷てえじゃねえか。こんないい鯛があるんだったら俺が酒を買ってくる」と酒を買いに出て行きます。
困ったのは熊公で今さら「隣の猫のお余りで、頭と尻尾だけ」なんて、いえません。兄弟分が酒を抱えて帰ると、三枚におろした身を隣の猫がくわえていったとごまかします。
「それにしても、まだ片身残ってんだろ」「それなんだ。片身口へくわえるだろ、そいでもってもう半身あるとわかったら、爪でひょいと引っかけると小脇ィ抱えて」
「何?」「いや、肩へぴょいと」
嘘もここまでいえるとたいしたもんです。日ごろ隣には世話になってるんで我慢してくれと言われ、兄弟分は不承不承今度は鯛を買いに行きます。
朝から飲みたいでたまんなかった熊公。目の前には大好きな酒が・・・。
冷のまま湯飲み茶碗で早速一杯。「どうせあいつは一合上戸で、たいして飲まないから」と高をくくって一杯。また一杯。
兄弟分にとっておこうと、徳利に移そうとした途端に酒をこぼしてしまい、もったいないと畳をチューチュー吸う始末。
徳利の中にも1合ほどしか残っていないので、これっぽっちじゃやっぱり隣の猫のせいにするしかない。
「猫がまた来たから追いかけたら座敷の中を逃げ回って、逃げるときに一升瓶を後足で引っかけて、全部こぼしちまった」
と言いわけすることに決め、結局徳利の残りも全部飲んで、ついうとうとと寝てしまいます。
鯛を仕入れてきた兄弟分、酒が一滴もないのを知って仰天。
「この野郎、酔っぱらってやがんな。てめえが飲んじゃったんだろ」
「こぼれたのを吸っただけだよ」
「よーし、おれが隣にどなり込んで、てめえん所は猫に食うもの食わせねえからこうなるんだって文句言ってやる」
そこへ隣のかみさんが現れて「ちょいと熊さん、いい加減にしとくれ。さっきから聞いてりゃ、隣の猫隣の猫って。家の猫は病気なんだよ。お見舞いの残りの鯛の頭を、おまえさんにやったんじゃないか」
それを聞いた兄弟分「この野郎、どうもようすがおかしいと思った。やい、おれを隣に行かせて、どうしようってえんだ」
「だから、猫によーく詫びをしてくんねえ」

鯛(真鯛)はつややかな色や貫禄のある姿形から「魚の王様」といわれ、昔から祝い事には欠かせぬ魚とされています。
赤ん坊の「御食い初め」、結婚式や新築祝い、大相撲の優勝力士が大きな鯛を掲げ持つ姿もおなじみですね。
天然物の真鯛は春が旬、近年は養殖物が大量に安定してありますので、年中店頭に並びます。
まずは刺身でよし。脂がのった身は焼いてよし、煮てよし、蒸してよし。他にも吸い物、酢の物、しゃぶしゃぶ、カルパッチョなど食べ方はいろいろ。
徳川家康は鯛の天ぷらを食べて亡くなったという話がありますが、これはどうもあやふやです。
ただ江戸時代から鯛の唐揚げなどは、料理本に残されています。
鯛の茶漬けもおススメです。
http://ameblo.jp/bendream/entry-10988170784.html
  
ちょっと変わったところでは、アラを使って揚げ出し団子なんてのもあります。
http://ameblo.jp/bendream/entry-11027481472.html
  
鯛は魚の王様、いろんな楽しみ方があります。
 
 
男の料理レシピ「焼ナス」
     夏野菜の代表格
     ほてった体を冷ましてくれます
  
煮ても焼いても揚げても、漬物や酢の物にしても美味しいナス・・・これから秋までずっと楽しめる野菜です。
色は紫が一般的ですが、緑、黄白、緑の斑入りと多様です。
泉州の水ナスのように生で食べられるものもあります。
成分は水分が約90%。皮の紫黒色はアントシアン系色素のナスニンで、抗酸化力に優れ、ガン予防や老化防止に効果があります。
カリウムや食物繊維、ビタミンCを含んでいますが、ビタミン類やミネラル類の含有量は高くありません。
栄養価よりも古くから炎症を鎮める民間薬として重宝され、夏野菜の中でも体を冷やす効果の高い野菜です。
さて今回は最も簡単でポピュラーな「焼ナス」を紹介します。
<材料 2人分>
ナス 3本、鰹節 3g、ショウガ 1/4片、醤油 適量
<作り方>
焦げやすいので、ヘタの余分な部分を切り取ります。
皮をむきやすいように、縦に切れ目を4~5本入れます。
  
温度が上って破裂しないように、お尻の部分に空気の抜け穴を竹串で作ります。
後は強火で片面5分を目安に焼きます。
  
焼けたら熱いうちに、皮をむきます。(火傷をしないように注意しましょう)
魚の骨抜きとかトング、それに竹串を使うと、手早く上手にむけます。
粗熱をとった後、しばらく冷蔵庫で冷すと一層美味しくなります。
   
そのままでもいいのですが、適当な長さに切って器に盛り、鰹節、おろしショウガを載せ、お醤油をかけていただきます。
  
 ※こういう作り方も面倒だ!!っていうずぼらな人は、ナスをスライスしてフライパンに油をひいて両面焼いてみてください。
それでも焼きナスには変わりありません。
でも繊細なお味としては、上記のやり方がおススメです。 
男の料理レシピ「トマトうどん」
     親父亭得意のうどんレシピ
     トマトの旨味を十分に引き出します
トマトはグルタミン酸が豊富です。かつおだしと合わせることでその旨味が引き立ちます。
<材料 3人分>
トマト 3個、ベーコン 150g、タマネギ(中) 2個(大なら1個)、ネギ適量
オリーブ油 大さじ2、かつおだし 300cc、白ワイン 大さじ3、白だし(醤油でも可) 大さじ1、塩&コショー 適量
<作り方>
トマトを湯むきして、1~2㎝角に切る。
タマネギもベーコンも同じくらいの大きさに切る。
  
鍋にオリーブ油を熱して、タマネギとベーコンを炒める。
全体に油が回ったらトマトを入れてさらに炒める。

  
しばらく炒めていくと、トマトの水分が出てきてスープ状になってきます。
  
 
そこでかつおだし、白ワイン、白だしを入れ、さらに塩&コショーを加えて味をみながらしばらく煮込んでいく。
スープの旨味が十分出るので、塩を入れ過ぎないように注意する。
その間にうどんを軽く茹でます。
うどんをしっかりと湯切りして器に載せる。
そこにトマトの旨味たっぷりのスープをかけ、刻みネギを載せてできあがりです。

  
  
トマトのグルタミン酸、かつおだしのイノシン酸がうまくマッチしています。
使ったトマトはこんなに大量です。それが美味しいスープになります。
冷製にしても美味しいですよ。その場合は薬味を大葉に変えるとよいでしょう。
男の料理レシピ「そら豆」
     エジプトでは4000年前から栽培
     初夏の味・・・茹で過ぎ、焼きすぎは禁物

  
さやを天に向けて実るので「空豆」、蚕が作るまゆの形に似ているから「蚕豆」と表記されることもあります。
居酒屋さんなどでは「天豆」と書いてそら豆と読ませるところもあります。
塩茹でするだけでも美味しくいただけますが、天ぷら、スープ、サラダいろんな調理法があります。
今回は簡単おつまみを2品紹介します。
①焼きそら豆
<材料>

そら豆 皮のまま10個程度、塩 小さじ2、水 適量
<作り方>
そら豆の両端を包丁で切ってボウルに入れ、塩をふってひたひたに水を張ります。
※こうすることで、豆が水っぽくならず、適度な塩味がつきます。

  
1時間ほどそのままにして、オーブントースターで15分焼いてできあがりです。
※中が熱くなっていますので、すぐにむいて豆を取り出すときには、やけどしないように注意してください。
薄皮をむかず、繊維質の素朴な豆の味が楽しめます。

  
②そら豆のチーズ焼 
<材料>

むき身のそら豆 適量、塩 適量、ピザ用チーズ 適量
<作り方>
そら豆をむいて洗い、強火で3分塩茹でする。
ピザ用チーズを適量載せて、オーブントースターで3分焼いて出来上がり。

  
  
  
少し古くなって色が変わったそら豆や不ぞろいの小さなものがあったら、こうすると美味しくなります。
この場合も薄皮はむかずに、そのまま調理して繊維質をたっぷりとりましょう。
落語に見る食の風景~「佃祭」・・・お弁当
     腐った弁当はいけません
     冷蔵庫なんてない時代、どんな工夫をしていたのでしょう
  
佃島は昭和39年に佃大橋が完成するまで、渡し舟で往来していました。
今では晴海通りを歩いても行けますし、もんじゃ焼きで有名な有楽町線の月島駅の傍です。佃煮というのも、この佃島がその名の由来になっています。
「佃祭」は現在の東京中央区佃1丁目にある佃住吉神社の祭礼で、旧暦では6月28日、現在は8月の6日と7日が例大祭です。
江戸時代から海を渡る神輿が見られる祭りとして有名です。
落語「佃祭」は、神田お玉ヶ池の小間物屋・次郎兵衛さんが佃祭に出かけるところが幕開きです。
暮れ六つに佃島を出るしまい舟(最終便)に乗り込もうとする時、一人の女性に引きとめられてしまい舟に乗れずに帰れなくなってしまいます。
「3年前吾妻橋から身投げをしようとした時、3両の金を恵んで下さって私を助けていただいた旦那ではありませんか?」
「そんなことがありましたっけ」
「そうです。やっと見つけました。その節は大変お世話になりました・・・」
女は念願の命の恩人に出会えたことを喜び、夫が舟で送るからと説得して旦那を自宅に招きます。
次郎兵衛はその家に行き、しばらくすると外がザワザワと騒がしい。
女が「火事か喧嘩か」と聞くと、しまい舟が沈んで誰一人助かっていないというではありませんか。
次郎兵衛は泳げないので九死に一生を得、逆に彼女に助けられたことに。
やがて亭主が帰って来て、救護が落ち着いたら舟を出して送るからと言って治郎兵衛と酒を酌み交わします。
次郎兵衛の家には、佃のしまい舟に乗っていた人はみんな死んでしまったという知らせが入り、次郎兵衛が死んでしまったというので大騒ぎに。
早速、葬儀の準備万端整えて仮通夜が営まれているというときに、次郎兵衛が帰宅して幽霊と勘違いされます。
お経を上げていた住職が帰り際「情けは人の為ならず」と説教して、次郎兵衛さんの日頃の行いが命拾いにつながったと説教します。
それを聞いた与太郎が、自分も同じようにやろうと考えて、身投げしようとする人を探し回って・・・と展開していく噺。

この噺は前半部分は佃島、後半部分が神田お玉ヶ池の次郎兵衛宅に分かれていて、後半部分でお悔やみを述べることの難しさを面白く伝えています。
ある男が悔やみを述べるときに、次郎兵衛さんが亡くなったのはてっきり食中毒じゃないかと思っていたという件があります。
「あっしゃあね、次郎兵衛さん何か悪いもんでも食ったんじゃあねえかってね。犬や猫じゃあねえって怒っちゃあいけませんよ女将さん。何しろ近頃この温気でしょう、物が何でも傷みやすいんだ。ついこないだもあっしらの仲間でもって一つ弔いを出したばかりなんです」
その話から、自分のカミサンが腐った弁当を食べて食中毒になって、長屋と厠を行ったり来たりする様を面白おかしく喋って、バツが悪くなって慌てて帰っていきます。
  
暑くなるってえと、海や山や川への行楽も盛んで、何よりの楽しみはみんなでいただく手作りのお弁当・・・しかし夏場のお弁当は注意点がたくさんあります。
弁当作りビギナーのために、衛生面でのアドバイスをいくつか紹介しましょう。
弁当は作ってから食べるまでに時間がかかります。
しかも保存状態もけっしていい条件ではないので、食中毒の発生に十分注意しなければなりません。
まず調理の前や盛り付ける前に、入念な手洗いを心がけましょう。
黄色ブドウ球菌の食中毒が多いので、おにぎりを作る前には、手荒れやおでき、傷がないこと確かめて下さい。常温で持ち運ぶときには、ラップでごはんを包むようにしておにぎりを作ると衛生的です。
冷蔵保存や食べる前に加熱することができない場合が多いのでしっかり加熱して、お弁当に細菌を残さないようにしなければなりません。
買ったばかりのものでも、カマボコや竹輪などの練り物は、そのまま入れずに必ず焼くか煮るかして入れるようにします。
食中毒菌は水分が多いほど繁殖しやすいので、食材はなるべく水分の少ないものを選び、煮詰めて水分を飛ばしておきましょう。
わさび、生姜、梅干など殺菌・抗菌効果のある食材を利用するのも効果的です。
昔々、ご飯の真ん中に梅干をのっけただけの弁当を日の丸弁当なんていっていましたが、ご飯を傷みにくくするための知恵でもありました。
ゆかりご飯なども同様で、紅ショウガを散らしたりするのも効果があります。
焼魚、唐揚げ、ハンバーグ、卵焼きなど中まで火が通ったかどうか、外見でわかりづらい物や、前日の残り物は十分に加熱する必要があります。
温かいうちにふたをしてしまうと、温度が下がりにくくなって細菌が増える好条件を作ることになります。
十分冷ましてからふたをして、可能なら冷蔵庫で保存しましょう。
常温保管するしかない場合でも、必ず陽があたらずに風通しのよいところに置いてください。
最近は冬場でも暖房が効いているので、室内に置いたお弁当はお昼を過ぎると傷んでしまうことがあります。
逆に夏場でも冷房が効いていているところは、戸外などに比べると傷みにくいので陽が当たらずに冷気の通るところに置くとよいでしょう。
しかし外気温が高い時節は、移動中に傷んでしまうことがあるので、食べる前にも十分注意が必要です。
できれば保冷剤と一緒に包んで持ち運ぶようにするとよいでしょう。
  
 
男の料理レシピ「カプレーゼ」
     イタリアンの代表的な前菜
     超お手軽料理・・・味は1級

 
正式には「インサラータ・カプレーゼ(insalata Caprese)」といいます。
カプリ島のサラダという意味で、イタリアンの定番サラダです。
ピザのマルガリータも同様ですが、イタリア国旗の3色をトマト(赤)チーズ(白)バジル(緑)で表しています。
加熱することもなく、手間は全くかかりません。冷奴の次に簡単な料理といえるほど手間要らずです。
いい素材を使って作れば、だれでも同じように美味しく作れます。
<材料 2人前>
完熟トマト 1個、バジル 6枚、モッツァレラチーズ 100g、
クレージーソルト(塩&黒コショーでも可) オリーブオイル  各適量
※オリーブ油はエキストラヴァージンオイルを使うことをおススメします。
 
<作り方>
トマトをスライスして6等分に、チーズも同様の大きさに切り、トマト、チーズ、バジルの順に大きさをそろえて爪楊枝に刺します。
全体にクレージーソルトを軽く振りかけた上から、オリーブオイルをかけてできあがりです。
  
 モッツァレラチーズの食感と、バジルの香り、トマトの旨味と酸味が融合してワインやビールにとてもよく合います。
 
 
 
男の料理レシピ「カワハギの煮付け」
     身離れがよくて淡白な味を活かした煮付け
     フグに似た食感です
  
魚屋さんで年中見られる魚ではありますが、旬は夏場から秋。
とくに秋になって肝が大きくなったカワハギは、値段もそれなりに高くなります。
刺身は薄造りで、焼き魚としては一夜干がいいですね。
いいダシが出るので、鍋の材料としても最高です。
掌サイズのものを6尾入手しました。頭を落として皮を剥いでワタを取ると、1尾が120g~150gありました。
今回は煮付けにすることにしました。
<材料>
カワハギ 6尾、ショウガ 1/2片、日本酒 270cc、醤油 大さじ3、みりん 大さじ3、砂糖 大さじ2、水130cc
<作り方>
ショウガは繊切りにします。
カワハギは軽く振り塩をして、しばらくして熱湯を注いで霜降りに・・・これで生臭さをとります。
すぐに冷水にさらしてぬめりをとって、ザルに上げておきます。
  
すべてが並べられるように口径の大きな鍋またはフライパンに、調味料と水とショウガを入れ、そこにカワハギを並べて入れます。
火をつけて沸騰させ、そのまま1~2分してから、少し火を弱めアルミホイルなどで落し蓋をして10~15分煮てできあがりです。
  
一緒にゴボウやネギ、豆腐などを煮るのもいいですね。
今回はカワハギだけでお鍋いっぱいだったので、残った煮汁で今が季節のタケノコを煮ました。
  
男の料理レシピ「木の芽味噌」
     新緑の時季ならではの香り
     いろんな食材で楽しめます
  
新緑の季節です。山椒の若芽を使って木の芽味噌を作っておけば、いろんな食材を和えることができます。
まず、木の芽味噌を作ってから、いろんな食材の木の芽和えを作りましょう。
<材料 1~2回分>
山椒の若芽 適量(片手にのる位)、砂糖 大さじ2、、味噌 大さじ2、酢 大さじ2~3
※酢ではなくダシやみりんを使うというレシピもありますが、親父亭ではわが母のやり方に倣って、酢を使います。早い話、木の芽酢味噌です。
※食材や作る量、そして味の好みによって、各調味料は適宜増減してください。
<作り方>
山椒の葉はきれいに洗って汚れを落とし、キッチンペーパーで水気を取っておきます。
それをすり鉢に入れて、よくすります。
そこに砂糖、味噌、酢を加えて、すりこ木で練るように混ぜ合わせます。
※このときに、味をみて調味料を加減していってください。
  
  
さて、どんなものに和えましょうか・・・。
やはりこの時季、一番おススメはタケノコですね。茹でて適当な大きさに切って鉢に盛り、木の芽味噌を上にのせるだけでOKです。
食べるときに、自分で和えればいいのです。
他にも、イカやイカのゲソをゆでた物、タコ、里芋やネギ、コンニャクなどもおいしいですよ。
  
今が旬のホタルイカ・・・これをさっと茹でて木の芽味噌をのせてみてください。
これもいけますよ。
 
とにかく簡単です。
この季節ならではの味と香りを楽しみましょう。

落語に見る食の風景~「寝床」
     がんもどきの作り方を詳しく説明
     精進料理では主役級・・・雁の肉に似せているから雁もどき?
 
まずは落語「寝床」について・・・。
今日はカラオケがあるので、歌の上手下手に拘らず、素人でもマイク片手に悦に入るなんてえことがよくあります。
その昔、テレビなんぞのない時代には義太夫(関西では浄瑠璃といいますが)がたいそう流行し、師匠について習う人もたくさんいたそうです。
ある商家の旦那が義太夫に凝っていて、とても聴くに堪えないヘタクソ。
それを他人に聴かせたがるので、皆迷惑しています。
酒食や茶菓を振る舞われ、家主でもあるので無碍に断れないのが長屋の連中。
その日も旦那が自慢の喉を披露しようと朝から大張りきり。
番頭の茂造に長屋中に案内に行かせて、自分は小僧の定吉にいろいろとうるさく命じて支度をさせています。
しばらくして、案内に回っていた茂造が戻ってきて、出欠状況を確認しますと、だんだん不機嫌になっていきます。
提灯屋は・・・お得意の開業式で提灯を350請け負ったので来られません。
小間物屋は・・・かみさんが臨月で急に産気づいて来られません。
鳶頭は・・・ごたごたがあって明日早くに成田に行かなきゃならないので・・・
長屋の連中皆が皆、何らかの口実で来られないと聞いて、旦那はカンカンに。
「それじゃあ、今日は早仕舞にして店の連中に聴かせよう」というとこれがまた「どこか具合が悪い」と仮病を使って出てきません。
「ああよござんす、どうせあたしの義太夫はまずいから、そうやってどいつもこいつも仮病を使って来ないんだろ」
と言って「もう、やめ!!」と宣言。そして・・・
「義太夫の人情がわからないようなやつらに店(たな)を貸しとく訳にはいかないから、明日12時限りで明け渡すように、長屋の連中に言ってこい!!」
と大変な剣幕。さらに・・・
「まずい義太夫はお嫌でしょう、みんな暇をやるから国元へ帰っとくれ。二度と義太夫は語らない」
と叫んで、不貞寝をしてしまいます。
「店立てを食う」「店をやめさせられる」というのは困りますので、しばらくすると長屋の連中がやってきて「旦那の義太夫を聴かないと仕事が手につかない」などとうって変わってお世辞を並べます。意地になっていた旦那も「そこまでみんなが言うのなら」と、ころっと態度を変えて義太夫の会は行われることに・・・。
お酒に料理、茶菓を口にしながら、長屋の連中は旦那の義太夫のひどさについて陰口をたたきます。
御簾の向こうの旦那はそんなこととはつい知らず、いつものように聴くに堪えないどら声を張り上げます。
しばらくすると酔いが回って、聴いている連中はみんなその場で眠ってしまいます。
あまりに静かなので、旦那の方は感動して静かに聴いているんだろうと、御簾の内から覗いてみてびっくり!
「ウチは木賃宿じゃない」と寝ている連中を怒っていると、隅で定吉が一人泣いています。
旦那は「こんな子供でさえ義太夫の情がわかるのに、お前たちは恥ずかしくないのか」と説教し、定吉に優しく訊ねます。
「どこが悲しかった?やっぱり、子供が出てくるところだな。『馬方三吉子別れ』か?『宗五郎の子別れ』か?そうじゃない?あ、『先代萩』だな」
定吉は泣きながら「そんなとこじゃない、そんなとこじゃない。あそこでござんす」
「あそこ?あれはあたしがさっきまで義太夫を語っていた床じゃないか」
「あたくしは、あそこが寝床でございます」

さて、今日の本題はってえいいますと、この落語の長屋の住人に豆腐屋が出てまいります。豆腐屋が旦那の義太夫を聴きに行かなくていいように、どんな口実だったかといいますと・・・。

「豆腐屋さんではお得意に年回がございまして、生揚げとがんもどきを八百五十ばかり請合ったとかで、家中でおおわらわにやっておりますが、なかなかはかがいかないようで・・・。生揚げの方は手軽にできるのでございますが、がんもどきの方がなかなか手数のかかるものでございまして・・・。と申しますのが、蓮にゴボウに紫蘇の実なんてぇものが入ります。蓮は皮を剥きまして、これを細かくいたしまして使うだけなのでございますが、ゴボウは何しろこれが皮が厚うございますので、包丁で撫でるように剥きまして、その後でアクだしをします。紫蘇の使い方が一番面倒なんだそうで・・・紫蘇の実がある時分はよろしいんでございますが、無いときには漬物屋から塩漬けンなっているものを買って参りまして、これを塩出ししてから使うんでございますが、この塩出しの加減が難しゅうございまして、あんまり塩出しをし過ぎますと水っぽくなってすっかり味が落ちてしまいますし、と申しまして、塩出しをしませんと、塩っ辛いがんもどきができあがるという・・・」
「おいおい、誰ががんもどきの作り方の講釈を頼みました? 豆腐屋は今晩、聴きに来るのか来ないのか、それを聞いてるんじゃないか」
「ええ、そのー、そんな訳でございますから、お伺いできないのでよろしく、ということなんで」
「それならそうと初めからそう言えばいいじゃないか。ごぼうのアク抜きがどうの、紫蘇の塩出しがどうのって、余計なことを言うもんじゃありませんよ」
と、まあこういうわけで番頭さんも大変です。

「がんもどき」は関西では「ひりょうず」とも呼ばれます。
ポルトガル語の「フィロウス」に当て字をして「飛龍子」とか「飛龍頭」と表記するそうです。
その由来は諸説ありますが、肉料理が食べられないお坊さんたちに雁の肉に似せて作ったということから「雁擬(がんもどき)」となったという説をずっと信じています。
落語「替り目」では、酔って帰ってきた亭主が女房に絡んで酒を催促し、おでんを買いに走らせるときにがんもどきを略して「がん」と呼ぶくだりがあります。
がんもどきは、豆腐をくずして山芋や卵を混ぜ、その中にいろいろな具を入れて揚げてあります。おでんのようにじっくりコトコト煮ると美味しくなります。
ではここで、親父亭流がんもどきの煮物を紹介します。
<材料 2人前>
がんもどき 4個、だし 300cc、砂糖 小さじ2、醤油 みりん 酒 各大さじ1
ホウレンソウ 1/4束(三つ葉やネギ、その他野菜は適当でよい)
  
<作り方>

がんもどきはザルにのせて熱湯をかけ、油落としをします。
鍋にだしを沸騰させてその中にがんもどきを入れてしばらく煮ます。調味料はまだ入れません。
  
ある程度全体にだしがしみわたったら、まず砂糖を入れます。
しばらくして醤油、みりん、酒の順で加えて弱い火でじっくり煮込んでいきます。
煮汁が半分くらいになったらできあがりです。
残った煮汁にホウレンソウを入れて煮ます。全体がしんなりしたらOK.
  
だしが効いて、深い味わいがあります。

男の料理レシピ「一銭洋食」
     お好み焼きよりもヘルシー、紅ショウガが味の決め手!
     どこか懐かしいウスターソース味
   
一銭洋食なんて最近あまり聞かなくなりました。博多・中州に毎夜繰り出していた若い頃、あるスナックのママ(熊本出身)が、時々作ってくれていました。
小麦粉を薄く水で溶いて、魚粉と刻みネギだけを入れて焼き、ウスターソースをつけて食べていました。素朴な味を思い出します。
休日のお昼にいかがかと思い、少しボリュームアップした物を紹介します。
<材料 4枚分>
小麦粉 400cc、水 350cc、キャベツ ネギ 竹輪 紅ショウガ 各適量
他に魚粉、サラダ油、ウスターソース(もしくは中濃ソース)、青のり
<作り方>
キャベツはみじん切りに、竹輪は輪切りに、ネギは小口切りにしておきます。
小麦粉を水でよく溶いて生地を作ります。
  
フライパンに油をひいてお玉でクレープのように生地を流し込みます。
そこに魚粉をふって、野菜や紅ショウガを適当にのせます。
  
上から少し生地をたらして、適当なところで裏返します。
生地が薄いので、お好み焼きと違ってすぐに焼けます。
  
後はソースをつけて、青のりをふっていただきましょう。

小麦粉の量が少ないし、お肉も入っていませんので、ヘルシーです。
ニラを入れれば、韓国のチジミ風になります。
具はモヤシやホウレンソウ、ピーマンなどの野菜を適当に、かまぼこやウィンナーソーセージなどもと、アレンジができます。
大正から昭和の初めにかけて、洋食=ウスターソースという感覚があって、小麦粉を水に溶いて簡単にできるこの料理を、だれが名づけたか「一銭洋食」と呼ぶようになったそうです。
ウスターソースって、小麦粉系の料理に合いますよね。どこか懐かしい味です。
お試しください。