気まぐれ厨房「親父亭」 -36ページ目

気まぐれ厨房「親父亭」

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男の料理レシピ「めかぶ」
     春ならではの生めかぶ
     理想的な健康食

 
納豆、山芋、オクラなど、ねばねばしたものは何となく滋養がある食品という感じがしますが、春の訪れを告げるめかぶも同様です。
低カロリーでしかもフコダインや各種ミネラルやビタミンなど豊富な栄養素が含まれています。
スーパーなどでは加工調理してパックに入った物が売られていますが、旬のこの時季はやはり生のものを買ってきて、調理を楽しんで食べたいものです。
<材料>
生めかぶ  1~2株、ポン酢 適量
※他に長芋や納豆など
<作り方>
鍋にお湯を沸かし、めかぶを入れると茶色から緑色に変わります。
再度沸騰したら火を止めて冷水にさらします。
※茹ですぎると色が悪くなるので、注意してください。1分弱が目安です。 
それを3~5cmに切って、細かくなるまでフードプロセッサーにかけます。 
かつては包丁を使ってまな板の上でたたいていましたが、フードプロセッサーならあっという間です。
 
それをポン酢でいただきます。
前述のねばねば系食品と一緒に和えると、さらに美味しくなります。
納豆と長芋の短冊と和えて、ポン酢をかけて食べるのは絶品です。 
春の食卓を飾る一品にぜひお試しください。

落語に見る食の風景~田舎侍の好物
  はたしてエボエボ坊主のそっぱ漬け&赤ベロベロの醤油漬けとは

 店頭に並ぶ棒鱈

棒鱈は真鱈を三枚におろして身を干したもので、昔から保存食とされ、季節を問わない食材です。
京都などでは海老芋(サトイモ)と一緒に煮る「いもぼう」という伝統料理があり、おせち料理としても膳に並びます。
さて、古典落語「棒鱈」は江戸っ子と田舎侍が登場して大騒動になります。
江戸っ子の二人連れが料理屋で飲んでいて、かなりお酒も進んでいます。
隣座敷では田舎侍が一人、こちらも酩酊気味で「琉球へおじゃるなら草履はいておじゃれ」なんて、間抜けな歌を調子っぱずれの大声で歌います。
田舎侍に芸者が「お好きなものは?」と訊ねると
「おいどんの好きなもんは、エボエボ坊主のそっぱ漬け、赤ベロベロの醤油漬けじゃ」と答えます。
隣の座敷に話は筒抜けで、エボエボ坊主のそっぱ漬けはタコの三杯酢、赤ベロベロはマグロの刺し身という説明を聞いたので二人はたまりません。
「おい、聞いたかい、あの野郎の言いぐさをよ。マグロのサスムだとよ。なーに、聞こえたかってかまうもんか。あのバカ」
大声を出したので田舎侍が怒りますが、そばにいた芸者が「まあ、そう言わずに、三味線を弾きますから、何か聞かせてちょうだいな」となだめます。
侍はとんでもない調子っぱずれで「モズがクーツバシ、サーブロヒョーエ、ナーギナタ、サーセヤ、カーラカサ、タヌキノハラツヅミ、ヤッポコポンノポン」
と歌います。
またしても隣の座敷では「おい、あれが日本の歌かい」と呆れかえっています。
「鳩に鳶に烏のお犬の声、イッポッポピーヒョロカーカー」
「しょうがちー(正月)が、松飾り、にがちー(2月)が、テンテコテン」
と、わけのわからない歌が続くので、二人のうちの短気な方はたまりません。
「田舎侍がどんなツラしているか、ちょいと見てきてやる」と、相棒が止めるのも聞かずに部屋を出て行きます。
ちょっと覗いてやろうと思っていたのですが、酔っているのでつんのめり、障子を押し倒して部屋に突っ込んでしまいます。
驚いたのが田舎侍です。
「これはなんじゃ。人間が降ってきた」
「何を言ってやがんでえ。てめえだな、さっきからパアパア言ってやがんのは。酒がまずくならあ。マグロのサスム、しょうがちーがテンテコテンってか、このバカ!」
「こやつ、無礼なやつ」
「無礼ってなあ、こういうんだ」と、いきなり田舎侍の顔に赤ベロベロをぶっかけます。
「そこへ直れ。真っ二つにいたしてくれる」
「洒落たたこと言いやがる。さ、斬っつくれ。斬って赤くなかったら銭はとらねえ、西瓜野郎ってんだ。さあ、斬りやがれ」
と、大喧嘩に。
階下では、料理人が客の注文の「鱈もどき」ができたので、胡椒を添えて上がろうとしたところへ喧嘩の知らせ。
胡椒を持ったまま仲裁に駆けつけます。
「まあ、旦那どうかお静かに。まあ、まあ、まあ親方。後でお話いたしますから」と胡椒片手に間へ入って鎮めようとします。
「ベラボウめ、テンテコテンが、ヘークション」
「ま、けがをしてはいけませんから、へ、へ、へークション」
「無礼なやつめ。真っ二つにいたしてくれる。それ、ハックション」
「まあまあ、みなさん、ハックション」
そのうち田舎侍が「ハックション、皆の者、この喧嘩はこれまでじゃ」
「そりゃまた、どうして」
「横合いから胡椒(邪魔)が入った」
というお話。

噺のタイトルになった棒鱈は、料理人が作っていたのが「鱈もどき」だというのでそうなったのでしょうが、「鱈もどき」なる料理はどういうものかわかりません。
エボエボ坊主はタコで赤ベロベロがマグロだということはすぐにわかりました。
タコもマグロも昔から料理屋で供されていたのは間違いありません。

 
赤ベロベロなるマグロとそれを漬けにしたものです。酢飯か炊き立てのおまんまに乗っけていただくのがいいですね。

 こんな感じです。

 
エボエボ坊主は茹でたものをタコ酢や酢味噌和えなんかがおススメです。

男の料理レシピ「切干大根の和え物」
     生の大根よりも栄養価が豊富
     宮崎の切干大根は日本一


かつて宮崎市に5年間住んでいました。
温暖な気候で人柄も温かく、自然に恵まれて大変住みよい町でした。
キュウリやピーマン、トマトやイチゴや日向夏など新鮮な野菜や果物の産地でしたので、それらを存分に味わったものです。
大根の産地でもあり冬から春にかけて宮崎市近郊をドライブすると、収穫をすませた大根畑で大根干しをする光景をよく見かけました。
冬場の晴天率が高く、霧島おろしといわれる冷たい風が大根を甘く美味しく且つ栄養たっぷりにしてくれます。
宮崎は切干大根生産量日本一で、全国の約9割を占めるそうです。干すことによって糖化して美味しくなり、カルシウム、鉄分、ビタミンなどの栄養価もうんと高くなるといわれています。
切干大根といえば、煮物や酢の物として食べることが一般的ですが、今回は超簡単な和え物を紹介します。
<材料 4人分>
切干大根 50g程度、鰹の生節 適量、お茶漬け海苔(インスタント) 1.5~2袋
※生節の代りにシーチキンや鯖の水煮、竹輪と鰹節などを用いてもよいでしょう。
<作り方>
切干大根は流水で軽く洗って、ひたひたになるくらいの水に30分程度浸けて戻します。
※戻したお水は捨てないで取っておきます。
それを絞って、包丁で適当な長さに切ります。
生節は削ぎ切りで適当な大きさにします。
 
切干大根と生節を一緒にボウルに入れ、切干大根の戻し汁を大さじ4~5杯加えます。
そこでお茶漬け海苔登場です。これを1.5袋(濃い味がお好みの場合は2袋)加えてよく混ぜたらできあがりです。
 
味付けは切干大根の戻し汁とお茶漬け海苔だけですが、とってもいいお味です。
しかもこんなに簡単!!ぜひお試しください。

男の料理レシピ「一文字ぐるぐる」
     素朴なネギの甘みを味わう
     お酒の友にピッタリ


落語「たらちね」は言葉が丁寧すぎる新妻が登場します。
朝御飯のお付けの実を何にしようかと思っていたところへ八百屋の売り声が長屋に響きます・・・「ネギ、ネギ、岩槻ネギ」
早速その八百屋を呼び止めて「これこれ、門前に市をなす商人、一文字草を朝餉のため買い求めるゆえ、門の敷居に控えておれ」・・・なんとまあ大袈裟なこと。
一文字草とは、宮中でネギの女房言葉として使われていたそうです。
「一文字ぐるぐる」は熊本の郷土料理として知られていますが、分葱や細い葉ネギを湯がいてぐるぐると結び、酢味噌でいただくものです。

<材料>
葉ネギ(今回は博多万能ねぎを使用) 1把、 味噌 砂糖 酢 各適量

 
<作り方>
ネギをきれいに洗って、根の部分をカットします。
それを大きめの鍋で折らないようにゆがきます。
それを冷水をくぐらせてから搾り、一本ずつをくるくると結びます。

 
結び方はいろいろあります。根の部分を3㎝程度に数回折った後に葉の部分を巻きつけるのが一般的ですが、ちょっと硬くなります。
親父亭では全体をくるくると輪っかのように巻くだけです。
適量の味噌と砂糖とお酢でお好みの酢味噌を作って乗せれば出来上がりです。

 
本当に簡単です。


男の料理レシピ「フキノトウの天ぷら」
     早春の使者・・・独特の香りとほろ苦さ
     アク抜きせずにそのまま衣をつけて揚げるだけ
 
フキノトウは春先一番に顔を出す山菜です。フキは日本原産のキク科フキ属の多年草で、全国の山野に自生しています。フキノトウはその蕾の部分で、早春の香りを食卓に届けてくれます。
わが国で食養生の祖といわれる石塚左玄先生(1851-1909)が「春苦味、夏は酢の物、秋辛味、冬は脂と心して食え」という言葉を残していますが、春の山菜はその苦味が体によいといわれます。
フキノトウはナトリウムを排泄しますので高血圧に効果があり、苦味成分のアルカロイドは肝機能を強化し、新陳代謝を促進します。
当ブログではかつて「フキ味噌」を紹介しました。
http://ameblo.jp/bendream/entry-11172766784.html
今回は最もポピュラーな天ぷらです。
<材料 2~3人分>
フキノトウ 適量、その他天ぷらに適した食材(今回は鱈の切身、ネギ、ニンジンを使用) 揚げ油(サラダ油にごま油を少量加える) 適量
衣用として、小麦粉(薄力粉) 1カップ、片栗粉 大さじ2、ベーキングパウダー 小さじ2、冷水 180cc 
※天ぷらの衣は上記の割合で、揚げる食材の量によって加減します。 
<作り方>
フキノトウは一度水に浸してゴミや土などを取り、さらに流水できれいに洗ってザルに上げて水気を切ります。
他の食材は適当な大きさに切っておきます。
※鱈は軽く酒を振って薄く塩をしておきます。
ボウルに小麦粉と片栗粉とベーキングパウダーに冷水を加えてよく混ぜ、天ぷらの衣を作ります。
揚げ油を180度くらいに熱したら、衣をまとわせてさっと揚げていきます。
※180度の目安は、衣を箸の先につけて油に落としてみて、鍋の底まで落ちないうちに浮き上がってくる温度です。温度が低いと底まで落ちてしまいます。
 
フキノトウは天つゆよりも、軽くお塩をつけていただくのがお薦めです。
香りと苦味がたまりませんね。まさに旬を楽しむというのはこういうことでしょう。
落語に見る食の世界~薮入り
     温かいご飯、納豆、中トロ、うなぎ、天ぷら・・・
     可愛い子供に、あれもこれも食べさせたい親心
  
今では「労働基準法違反」として厳しい処分を受けますが、昔は奉公人が主家から休みをもらえるのは年にたった2回・・・薮入りという正月と盆の16日のたった2日間限りでした。
先週今週と関東では記録的な大雪ですが、旧暦でいうとちょうど今の季節が正月の藪入りにあたります。寒い最中の里帰りだったと思われます。
しかも新米の奉公人は年端もいかず里心がついてはいけないというので、最初の2年間は宿入りが許されませんでした。
薮入りは親元に帰ったり祖先の墓に参ったり友だちや親類を尋ねたりする貴重な1日で、初めは正月だけでしたが、江戸中期以降になってお盆にも薮入りをさせるようになったそうです。
正月の「薮入り」に対し、お盆を「後の薮入り」ともいいますが、元来先祖の霊を祀るための里帰りであって、奉公人だけでなく嫁や婿も実家に帰りました。
それが次第に慰労のための休暇となり、芝居見物をしたり遊びに行ったりするようになったそうです。
3年目に初めての薮入りを迎える・・・どんなに嬉しかったことでしょう。
非常に忙しい様子のたとえや、嬉しいことや楽しいことが重なることのたとえとして「盆と正月がいっぺんに来た」という慣用句がありますが、決まった休暇のなかった昔の奉公人にとって、まさに盆と正月は年に2度しかない貴重なお休みでした。
住み込みで奉公しているため、日頃は親や家族にはほとんど逢えませんでしたので、短い休みでもどんなに嬉しかったか計り知れません。
今日では死語となった「薮入り」ですが、落語の世界でその様子を知ることができます。

幕開きは裏長屋の熊五郎の家。
息子の亀が奉公に出て3年が経ち、初めての薮入りを迎えるという前夜、待つ身の親のほうもなかなか眠ることができません。
明日になったら亀ちゃんの好物を食べさせてやろうと思案をします。
 何といっても炊き立てのご飯が一番! 
「焚きたての温かい飯を食わしてやれよ。納豆好きだったから買っておけ。海苔を焼いてやんな。刺身は中トロを2人前。俺も相伴にあずかろうじゃないか。それから、軍鶏・・・」その後、うなぎ、天ぷら、寿司、宝来豆、カステラと並べるからカミさんはあきれ返ってしまいます。
「そんなに食べられやしませんよ」
  
熊さんは寝ないで一晩中騒いでいますが、「5時!」と聞くや飛び起きます。
夜明け前から表に出て、玄関の掃除をしながら落ち着きません。
そしてすっかり大きくなった亀が戻ってきます。両手をついて熊さんに
「めっきりお寒くなりまして・・・」と立派な挨拶をする成長ぶりに涙してしまいます。
「ままずは風呂に行って来い」と送り出し、置いて行った財布を女房がひょいと覗きますと、5円札が小さく折り畳んで3枚も入っていました。
「まさか盗んだんじゃ・・・」と女房、「俺の子に限って、そんな・・・」と返した熊さんですが、たしかに奉公人の小遣いにしては多すぎます。
現代の貨幣価値でどれくらいでしょう・・・大雑把に1銭を100円で計算すると15万円。お店の小僧が小遣いに貰う金額ではありません。
「あいつ、やりやがったな。ただじゃおかねえ・・・」風呂から戻った亀を熊さんがいきなりどやしつけ、亀の返答が気に入らないと拳固をくらわします。
「ネズミを捕って交番に届けて懸賞に当たったんだい。盗んだんじゃあない。旦那が子供がこんな大金持ってちゃいけないと預かってくれて、今朝持たせてくれたんだい」
亀は泣きじゃくりながら答えます。
「みろ、てめえが余計なこと言うから・・・。うたぐったりしてすまねえ。そうか、うまくやったな。よかったな。これからも主人を大事にしろよ。チュー(忠)のおかげだからな」
というのがサゲです。
ペストは元々ネズミの病気で、その血を吸ったノミにかまれることによって感染するといわれています。
明治33(1899)年に国外から侵入して流行った時期があり、予防のために東京市が1匹5銭で買い上げていたそうですが、噺に出てくるような懸賞制度があったかどうかは定かではありません。
ただし1926年以降、日本でのペスト患者の発生はありません。

先代の三遊亭金馬の薮入りが有名ですが、その音源によると、熊さんが亀ちゃんに食べさせようと口にした食べ物は次のとおりです。
「暖かい飯に、納豆を買ってやって、海苔を焼いて、卵を炒って、汁粉を食わしてやりたい。刺身は中トロ、軍鶏、鰻の中串をご飯に混ぜて、天麩羅もいいがその場で食べないと旨くないし、寿司にも連れて行きたい。 宝来豆にカステラも買ってやれ・・・」
と出てきます。
  
長屋住まいで決して裕福でなくっても、久しぶりに帰ってくる子供に美味しいものをたくさん食べさせてあげたいという親心。
いつの時代も同じですね。

日本の食文化を支える醤油・・・各地にさまざまな醤油あり
     和食に欠かせない調味料「醤油」
     豊かなコクと味と香りは麹、酵母、乳酸菌の働き
  
日本の伝統的食文化「和食」がユネスコの無形文化遺産に登録されました。
味噌、醤油、砂糖、みりん、酒等等・・・日本料理には、欠かせない調味料がいくつかあります。とりわけ醤油と味噌に関しては、全国各地に多くの種類があって、その土地ならではの食文化の影響を受け、その地域になじんだ味を生み出しています。
過日、ANAに搭乗して機内誌で関西の味と薄口醤油の関係についてルポルタージュされていて、興味深く読みました。
  
  
関東の醤油に比べると色は薄いのですが、塩気は強く感じる「薄口醤油」のレポートに、紹介されていた兵庫県たつの市龍野町の「うすくち龍野醤油資料館」にすぐにでも飛んで行きたいと思いました。
全国各地を訪ねるとさまざまな醤油に出会います。
九州生まれで九州育ちの小生は、今でも関東のものより少し甘めの福岡の醸造元から送ってもらった醤油や白だしを愛用しています。
そんな私でも、鹿児島や宮崎に赴任中、地元の醤油があまりに甘いのに閉口したことがあります。
土地土地の食文化で醤油の味も変わってくるもので、どれがいいとか悪いという問題ではないと思います。
 
福島や宮城などのお醤油を買って使ったこともありますが、美味しかったです。
醤油は、古代中国に伝わる醤(ジャン)がルーツといわれます。
醤は「ひしお」と読みますが、肉や魚や野菜の保存のため食材を塩漬けにしていたものをさし、大まかには味噌もその一つであるといえます。
果実、野菜、海草などを材料にしたものを草醤(くさびしお)、魚や肉を使ったものは魚醤(うおびしお)や肉醤(ししびしお)、穀物なら穀醤(こくびしお)といいました。醤油は穀醤から進化したものです。
秋田のしょっつるやベトナムのニョクマムなどは代表的な魚醤です。
日本では、鎌倉時代に中国から持ち帰った径山寺(きんざんじ)味噌の製法から味噌づくりが始められました。
紀州・湯浅の村人にその製法を教え、この醤からしみだす汁が風味がよくて旨いということから、醤油の製造が始まったといわれます。
その製法が進歩して、天正年間(16世紀末)に日本初の醤油製造と思われる「玉井醤」が生まれました。したがって醤油は大阪や京都など関西圏では早くから普及していたそうです。
関東での製造は江戸時代に入ってからのことで、当初は都から運ばれることから「下り醤油」と珍重されました。
江戸の元禄から享保年間(17~18世紀)になると、江戸っ子の好みにあった濃い味の醤油が関東で製造されるようになります。主に野田や銚子が関東での醤油製造の中心となり、今日でも一大生産地となっています。
房総は黒潮に乗れば紀州からの海運が容易ですし、江戸への水運の利もあってこの地で醤油製造が盛んになったと考えられます。
ちなみに落語で職人が稀代の花魁に逢うという噺の「紺屋高尾」や「幾代餅」では、職人では逢ってもらえないというので、野田の醤油問屋の若旦那と偽る設定になっています。

醤油にはどんな種類があるか・・・JAS規格では「濃口」「薄口」「溜り(たまり)」「再仕込み」「白」の5種に分けられています。一般的に関東の濃口、関西の薄口といわれますが、味噌同様に地方でそれぞれの特色があります。
「薄口」は色は薄くても、塩分は「濃口」よりも高いのが特徴です。
関東に来ると、白いうどんも真っ黒なつゆの中にあるのに驚きましたが、味はそんなにしょっぱくありません。
「溜り」は東海地方で生産され、色が濃く、とろりとした濃厚な味がします。
佃煮、せんべいなどの加工用や刺身などのつけ醤油等に使われています。
「白」は淡白な味と高い香りが特徴で、うどんつゆや吸い物、鍋料理などに使われ、これにカツオや昆布のだしを加えたものが「白だし」として発売されています。
「再仕込み」は山口県柳井地方が本場で、九州や山陰地方などで生産されています。
色や味が濃厚で「甘露醤油」ともいわれ、甘露煮、さしみや寿司などのつけしょうゆ等に使われています。
  
播州龍野はいずれ行きたいと思っていますが、ちょっと遠いので、今回は東武野田線を利用すれば我が家から1時間ほどで行くことができる、キッコーマン野田工場に併設されている「もの知りしょうゆ館」を訪ねました。
電話で予約をしておけば、1時間ほどをかけて醤油の製造過程の説明と工場施設の案内をしてもらえます。
館内にある「まめカフェ」では、手焼きせんべい体験(有料)などもできます。
参加記念のお土産もありますよ。
 「まめカフェ」のうどんと豚汁
付近にはキッコーマン野田本社とそこに併設された食文化の資料が豊富な「国際食文化センター」やキッコーマン創業の茂木家から寄贈されたという野田市郷土博物館(市民会館)など、歩いて観て回れるところがたくさんあります。
後者は国の登録有形文化財でもあり必見の価値があります。
  
 キッコーマン野田本社(左)と野田市郷土博物館(右)

男の料理レシピ「豚ばら肉の味噌焼き」
     スタミナ料理の決定版
     こってり味なのにヘルシー
  
関東では珍しい大雪が降りました・・・買い物に行けず、冷蔵庫を覗いてみたら豚ばら肉の薄切りが200g。雪見酒のアテにもってこいの料理を思いつきました。
豚肉は疲労回復にもってこいのビタミンB1が豊富な食材。それをより効果的に取り込むためにはユリ科の野菜(ネギ、タマネギ、ニラなど)と一緒に摂ることが望ましいといわれています。
今回は豚ばら肉とタマネギ、ネギという組み合わせで理想的なスタミナ料理に仕上げました。
<材料 3~4人分>
豚ばら肉薄切り 200g、タマネギ 1個、白ネギ 1本、生シイタケ 2個、味噌 大さじ4~5、砂糖 大さじ2、酒 大さじ3、みりん 大さじ2、醤油 大さじ1
  
<作り方>
豚ばら肉は適当な長さ(7~8cm)に切って、白ワインまたはお酒(分量外)を軽く振っておきます。
タマネギは5mm幅くらいにスライス、ネギは4~5㎝の長さに切り、生シイタケも5mm幅くらいにスライスしておきましょう。
ボウルに調味料を全部入れて味噌ダレを作っておきます。
  
鍋を火にかけ、中火で豚ばら肉を両面焼きます。
ある程度火が通ったら味噌ダレを加えて火を強め、野菜やシイタケを加え全体を炒めるようにして焼いていきます。
  
  
味噌が香ばしくなったら150㏄程のお湯を加え、水気がほぼなくなったら出来上がりです。
  
熱いうちにいただきましょう。七味をかけるとさらにおいしくなります。
落語の「二番煎じ」を聴いていて思いついた料理です。
お酒の友は勿論、ご飯のおかずにもピッタリです。
男の料理レシピ「鯛ふりかけ」
     鯛のアラを使ったエコ料理
     驚くほどの美味しさです
  
鯛を3枚におろして残ったアラは潮汁やアラ煮にしたりしますが、こんな利用法もあるんです。
スーパーなどでアラだけを安く売っていますので、それを利用してもいいでしょう。
<材料>
鯛のアラ 1尾分、ゴマ 大さじ4、塩 適量、酒 大さじ2、みりん 大さじ1、醤油 小さじ2
<作り方>
鯛のアラは頭は二つに割ります。
すべてを流水できれいに洗って血合などを取り、キッチンペーパーで水気を拭き取って振り塩をして1時間ほどおきます。
それをグリルで両面こんがり焼きます。
小骨なども取り去るように注意して、身をほぐします。
それをすり鉢で調味料を入れた後にすります。
  
  
  
それをフライパンでゴマを煎った後に入れて、よく煎りあげて完成です。
よく煎っておけば、日持ちもします。
冷蔵庫で1週間くらいの保存は大丈夫です。
鱈や鮭などでも同様にアラを使ってふりかけが作れますよ。お試しください。
男の料理レシピ「鯛しゃぶ」
     鯛ならではの上品さ
     ポン酢と柚子胡椒であっさりと
  
ひょんなことから尾頭付きの鯛を1尾いただきました。
寒い時季なので鯛ちりも考えましたが、しゃぶしゃぶのほうが淡白でいいなと思い「鯛しゃぶ」にすることに・・・。
鯛以外の材料は、お鍋に合うものならなんでもいいと思います。
<材料>
鯛 1尾、他にネギ、白菜、生シイタケ、豆腐、糸こんにゃくなど各適量、昆布 10cm角程度
酒 50㏄、ポン酢 適量、他に薬味としてもみじおろしや柚子胡椒など
  
<作り方>
鍋に1000ccほどの水を張って昆布を入れておきます。
次は鯛を捌きます。
詳細は省きますが、ウロコを取って、エラを取り、腹を割いてワタを抜き3枚におろします。
腹身を切り分けた後、身を中骨の部分を残して2つに切り、刺身のように引いていきます。
※皮は好みで剥いでも剥がなくてもいいでしょう。
※アラは別料理にできますので、塩をして冷蔵庫に移しておきましょう。
野菜やシイタケ、豆腐などは鍋料理用に適当な大きさに切ります。
昆布を入れておいた鍋に酒加えて火に乗せ、沸騰手前で昆布を取り出します。
沸騰したら、まず切り取った腹身の部分、シイタケ、白菜の白い芯の部分を入れます。
  
腹身はすぐに煮えますのですぐにポン酢で、その後は鯛の身を次々としゃぶしゃぶしていただきましょう。
  
途中適当に豆腐や野菜などを食べながら、ゆっくり味わってお召し上がりください。残ったスープで、雑炊やうどんやソーメンなどを楽しめます。