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子どものアトピー性皮膚炎治療、スキンケアなどについての正しい知識を、わかりやすくまとめています。

Beastie Boys - Root Down


今日は、Beastie Boys(ビースティ・ボーイズ)の曲、『Root Down(ルート・ダウン)』を紹介します。


アダム・ヤウクの訃報(ふほう)


先週の金曜日。


2012年5月4日、癌(がん)との闘病の末に、Adam Yauch(アダム・ヤウク)がこの世を去ったというニュースが流れた。


RIP-Adam_Yauch-MCA_of_Beastie_Boys


Adam Yauch(アダム・ヤウク)は、Beastie Boysのメンバーのひとり。


Beastie Boysのリーダー的存在だった。


黒人中心の業界にいながら、ユダヤ系の白人として、ヒップホップ・ラップを世界的な音楽に引っぱりあげた、パイオニア的なアーティスト。


バンドでは、MCA(エムシーエー)という呼び名で呼ばれていた。


Adam Yauchは、仏教徒でもあり、いちはやくから、チベットの解放を、実情を知ることのないメディアに向けて、精力的に訴え続けたことでも知られる。


2009年、左耳下腺に悪性の唾液腺腫瘍があることが判明。


手術にも成功し、3年近く闘病を続けるが、容態が悪化し2012年4月14日に入院。


2012年5月4日、がんのため死去。最期まで意識はあったという。


音楽の流れを変えた人物が亡くなった。


もう二度と、生のライブでその姿を見ることはできない。


Beastie Boys


Beastie Boys(ビースティ・ボーイズ)は、ニューヨークのブルックリンを拠点とする、ヒップホップグループ。


3人のMCがラップを繰り広げるグループとして有名なBeastie Boysだが、その特徴は、バンド形式であること。


ベースをMCA(エムシーエー)、ギターをKing Ad-rock(キング・アドロック)、ドラムをMike D(マイクD)が、それぞれ担当している。


1984年にはDef Jam(デフ・ジャム)レーベルと契約し、RUN D.M.C.、LLクールJらと、初期ヒップホップをアピールした。


1992年には、自身のレコード会社、Grand Royal(グランドロイヤル )を発足させ、ルシャス・ジャクソンなど、サブカルチャー色の強いユニークなアーティストを多く生み出す。


同1992年、今なお評価の高いアルバム、『Check Your Head(チェック・ユア・ヘッド)』をリリース。


パンク、ロック、ラップ、ソウル、ジャズ、ファンクを融合させた路線。


そのビンテージな香りのする音、強くひずませたギターの音色、そこにヒップホップの太い音色を重ね合わせたオンリーワンの世界を作り上げる。


サンプリングと生演奏をナチュラルに組み合わせ、完成度の高い音を作るアプローチ。


その魂は、現在の敏腕プロデューサー、Just Blaze(ジャスト・ブレイズ)やKanye West(カニエ・ウェスト)にも受け継がれている。


無邪気に思わせ直感的にみえるようで、その裏で緻密に計算された音楽制作の手法は、1994年のアルバム『Ill Communication(イルコミュニケーション)』にも共通する。


ときにボーカルもなく前衛的で、即興性を強めた曲を織り交ぜるなど、アルバム構成も独特。


刺激的な内容になっている。


Root Down(ルート・ダウン)は、そのアルバム『Ill Communication』に収録され、シングルカットされた曲。


beastie_boys-ill_communication


Root Down


押し引きを兼ね備えた、軽やかなドラムス。


思わずダンサーが踊りだすようなビートに、腰を直撃するようなベース。


アクセントを振りかけるように、チコチコ鳴るワウギター。オルガンのブレイク。


そこにBeastie Boysらしい若さあふれる、かん高いラップが跳ね回る。


地味ではあるが、Beastie Boysの成熟した世界を聞くのにベストな曲のひとつ。


Root Down

Beastie Boys

ルート・ダウン / ビースティ・ボーイズ


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ようやく退院できました


こんにちは。橋本です。


今朝、ようやく退院できました。


入院した日が4月6日だったので、ちょうど丸々1か月、入院したことになります。


しっかりとした治療を受けられ、さらにゆっくりできたので、もう体調は健康そのものです。


私の突然の入院に際して「ゆっくりしてくださいよー」という、このブログを通じて、かけていただいた温かいメッセージ。


その言葉も支えになり、十分すぎるぐらい、休養することができました。


今回入院した病院は


今回入院したのは、名古屋市のすぐお隣、豊明市の藤田保健衛生大学病院でした。


前に重症アトピーで入院したのも、この病院でした。


前回が皮膚科で、今回は腎内科。


いい先生たちによる、ていねいな説明、適切な治療のおかげで、ほんとうに助かりました。


藤田保健衛生大学病院


薬と検査をコツコツ続ける


ただ、ネフローゼ症候群は、再発しやすい病気。


副作用に注意しながら薬(ステロイド)を2~3年は飲み続け、それとともに検査と体調管理は、コツコツ続けていく予定です。


特別な食事制限はありません。


いつもよくしてくれる、主婦一年生のふうかさんに習って、満足感のあるバランスのいい食事、間食に注意した食生活にできればな、と思っています。


また、ネフローゼは、再発しやすい病気であるのと同時に、5年、10年と再発をおさえれば、それ以降の再発のリスクは低くなるといわれています。


とはいっても、今回の発症のきっかけも何かはわからず、この先どうなるかは、結局のところなんとも言えませんが(苦笑)。


できることだけはやって、おきることは受け入れていくしかないですね。


特定疾患ってなんだろう?


そして、もうひとつ幸いなことに、ネフローゼ症候群は特定疾患に認めてもらえます。


これは、私の住んでいる名古屋市が独自で定めているもの。


国が指定した特定疾患(研究が必要と認める難病)には、ネフローゼ症候群がふくまれていないのですが、名古屋市は独自で特定疾患の対象にしています。


それにしたがって、市が医療費の大部分を公費負担してくれるんですね。


恵まれた環境でした


住んでいるところによって、選べる病院も違う。


住んでいるところによって、高額な医療費を負担することになるか、公費で助成してもらえるかが違う。


今回は少し大きなアクシデントでしたが、私の場合はいろいろな面で恵まれていたなあ、と思う次第でした。


そして、ブログという場を通じて温かい交流ができた。


それも、恵まれた環境だからこそできた体験だったなと思います。


マイペースですが、またできる限りのことを、このブログで続けていきたいと思いますので、これからもよろしくお願いします。


それでは少しずつ、ごく普通の生活に戻っていきます!


橋本夏樹


 


 


 


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顔をひっかくなら、ミトンをしたほうがいいの?


こんにちは。橋本です。


赤ちゃんがかゆがって、顔をひっかいて傷だらけ。


こんな時に便利なのが、ミトンです。


ミトンは、「鍋つかみ」のような手袋。


顔をひっかいてしまうようなら、このミトンを赤ちゃんの手につけてあげる。


いわば、ひっかき防止の手袋です。


かゆみがあれば、大人でもなかなか我慢できません。


しかも、アトピーともなると。


低月齢の赤ちゃんは、バタバタと、よく手を動かすので、手の当たるところは、かいてしまいます。


で、そんな時、ミトンを使ったほうがいいのか、どうなのか?


結論からいうと、使う、使わない、どちらでも大丈夫です。


「ミトンを使えば、湿疹が良くなる」「ミトンを使わないと、湿疹が悪くなる」


そうわかりやすい話では、ありません。


では実例をとって、ミトンを使うケース、使わないケース。少し比べてみましょう。


ミトン:アトピー対策


ミトンを使いたい場合


ミトンをすれば、かき傷は減るはずです。


それで少しでも肌のダメージが減ることによって、湿疹が自然に落ち着いてくることもあります。


湿疹がアトピーによるものなら、症状が良くなったり、悪くなったりを、長い期間かけて繰り返す。


言い方をかえると、自然に良くなってくることもあるのが、アトピーです。


なので、ミトンを使うことで、この自然に症状が落ち着いてくる助けになれば、ミトンは非常に便利なものになるんですね。


だだし、ミトンが症状をコントロールできるわけではありません。


自然に症状が落ち着いてこようとすれば、ミトンの効果が発揮される。


つまり、ミトンは、補助的なケアになるわけです。


メインのケアにはなりません。


ミトンという便利な道具に頼るあまり、適切な治療を受けるタイミングを逃すと、余計に治療が難しくなることもあります。


もし、皮膚に炎症があるなら、なかなかスムーズには、湿疹やかゆみはおさまってくれません。


炎症によるかゆみがおさまってくれないことには、結局、赤ちゃんは肌をどこかにこすりつけてしまいます。


ミトンは、補助的な役割でしかなく、皮膚の炎症をおさえられる効果がきちんと確かめられているのは、やはりステロイド外用薬です。


そして同時に、症状のぶり返しがおきないように、「ていねいなスキンケア」と「悪化因子をできる範囲で減らしていく」というのが、治療の基本。


症状をコントロールしやすくする原則です。


ミトンがかき傷を減らしてくれるのは、たしかです。


しかし、ミトンだけでかゆみを、なんとかしようというのは、子どもの自由を奪うだけで、症状が良くならないということにもつながりかねません。


ミトンを使って様子を見るのも、ケアのひとつ。


それでも症状が落ち着かない、悪くなるようであれば、適切な治療で、皮膚の炎症をおさえてあげる必要があります。


ミトンを使いたくない場合


無邪気な赤ちゃんにミトンをつけさせて、不自由なつらい思いをさせたくない。


そう思う人もいるかと思います。


でも、大丈夫です。顔をひっかくからといって、ミトンを無理に使う必要はありません。


ひっかくと、さらにかゆみが強くなりやすい。


かゆみを強くしない、症状を悪くしないようにするには、ひっかきを防止するミトンが便利。


たしかにそうなんですが、そもそもかゆみがおきているのは、皮膚に炎症がおこっているためです。


この炎症をおさえないことには、なかなか「かゆみ」はおさまりません。


ミトンでかくことが減れば、症状が自然に落ち着いてくるケースもありますが、なかなか良くならないというケースも当然あります。


自然にまかせるということは、良くなるか悪くなるか、運まかせになってしまう危険性もあるわけです。


では、どうすればいいのか?


ミトンを使わなくても、正しくステロイド外用薬を使えば、かゆみはおさまってきます。


ただ、それだけで治療は終わりではなく、「ていねいなスキンケア」と「悪化因子をできる範囲で減らしていく」ということも、コツコツ続けていく。


そうすることで、湿疹やかゆみぶり返しを少なくし、コントロールできないような症状を減らしていくことができます。


そして、かくことも悪化因子のひとつなので、こまめにツメを切ってあげることも、大事なケアのひとつです。


薄くて伸びるのが早い赤ちゃんのツメならとくに。


顔をひっかくからといって、ミトンを無理に使う必要はありません。


こまめにツメを切る:アトピー対策


ミトンにこだわり過ぎず、子どものQOLを最優先に


ミトンを使うか、使わないかで、治療が大きく変わることはありません。


使うとしても、それはあくまでも補助的なケア。


ミトンでしばらく様子をみて症状が良くならないようなら、薬を使った適切な治療を受ける。


または、適切な治療をきちんと受けながら、ミトンも使うのが、治療を難しくしないポイントです。


「薬は絶対、いや!」と、ミトンなどの便利な道具に必要以上にこだわって、適切な治療を子どもに受けさせない。


これが、いちばん良くないパターンです。


よかれと思ったことが、結局は、子どもの生活の質(QOL)を下げてしまいます。


まずは、皮膚の炎症をおさえて、かゆみを楽にしてあげる、楽しく遊べるようにしてあげる。


そして、治療の三本柱をバランスよく続けていくのが、子どものQOLを落とさずにケアするポイントになるわけですね。


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「アミノ酸系界面活性剤」ってなに?…低刺激性のニーズに答えるための工夫


こんにちは。橋本です。


体を洗ったり、顔を洗ったり、髪を洗ったりと。


その洗浄剤の主成分として、石けんをはじめとする界面活性剤が活躍しています。


数ある界面活性剤の種類のひとつに、アミノ酸系界面活性剤というタイプのものがあります。


「アミノ酸は、体にやさしい」というイメージを、なんとなーく持っている方もいるかと思います。


それでも、「アミノ酸系界面活性剤ってなに?」といわれると、少し悩むかもしれませんね。


さて、そこで。


アミノ酸系界面活性剤とは、どんなものか?


ほかの界面活性剤との比較もからめながら、ざっくりと、みていきたいと思います。


アミノ酸系界面活性剤


 


低刺激性にするための工夫


もともと、体や髪を洗う界面活性剤としてよく使われていたのは、高級アルコール系界面活性剤という、高級アルコールから作られた界面活性剤。


中でも、ラウリル硫酸ナトリウムといわれるものです。


ですが、現在は、ラウリル硫酸ナトリウムは、あまり使われていません。


というのも、ラウリル硫酸ナトリウムは、しっかり汚れが落ちる反面、肌に対しての刺激が強めだったからです。


敏感肌の人では、かゆみを訴えることもあったんですね。


それを受けて、刺激性の問題を解決するために、工夫をして生まれたのが、ラウレス硫酸ナトリウムです。


ラウレス硫酸ナトリウムは、ざっくりいうと、ラウリル硫酸ナトリウムに「ポリオキシエチレン」をつなげたものです。


このポリオキシエチレンがくっついていることで、分子量が大きくなる。


分子量が大きくなるほど、肌に浸透しにくくなります。


肌への浸透が少なくなれば、それだけ刺激性や角層へのダメージが少なくなるわけです。


というわけで、現在市販されている、シャンプーのほとんど。


8割ほどの製品には、メインの洗浄成分として、しっかり汚れも落ち、比較的刺激の少ない、ラウレス硫酸ナトリウムが使われています。


 


クリーム状、液状タイプになっても、人気の石けん


ラウリル硫酸ナトリウム、そこから工夫したラウレス硫酸ナトリウム。


これらは、高級アルコールから作られるので、高級アルコール系界面活性剤とよばれています。


高級アルコール系界面活性剤は、使用後、肌や髪に「きしみ感」が、一般的に出にくいので、シャンプーによく使われるわけですが。


それでも、ボディーソープには、界面活性剤として、いまもなお、石けん(物質名:脂肪酸カリウム)を使ったものが、市販品のほとんどを占めています。


メインの洗浄成分は、石けん。


高級アルコール系界面活性剤は、補助的に加えている製品、というのが現状では多いんですね。


なぜ、ボディーソープでも石けんが多いかというと、長い歴史から見る安全性。


人類の歴史の中で、5000年近くも使われているという事実が、安全なものである証明と考えられているから。


そして、しっかりと汚れが落ちる。


使用後のさっぱり感もある。


たっぷりとした泡立ちもある。


そのような理由からも、体の洗浄では、固形タイプから液状タイプに、ニーズが移りつつあるボディー洗浄剤。


クリーム状、ホイップ状のものが多くなってきた洗顔料。


そのような製品でも、いまだに主となる界面活性剤は、石けん(脂肪酸カリウム)のものが多いわけです。


 


さらに低刺激性にするための工夫


肌の汚れを落とすこと。


これって、裏を返せば肌への刺激につながるんですよね。


汚れを落とすことによって、肌の調子をキープするために必要な、肌が本来もつ保湿成分、バリア成分なども洗い流してしまう。


これが大きな問題になるわけです。


そして、この問題を解決するために1980年代から開発されはじめたアミノ酸系界面活性剤。


それこそが、「アミノ酸系界面活性剤」です。


カンタンにいうと、アミノ酸系界面活性剤は、石けん(脂肪酸塩)の構造の間にアミノ酸がくっついたような形になります。


石けん(脂肪酸塩)の構造は、下の図のようなイメージ。


構造:石けん(脂肪酸塩)

石けん(脂肪酸塩)の構造



それが、アミノ酸系界面活性剤だと、下の図のようなイメージになるわけですね。


構造:アミノ酸系界面活性剤

アミノ酸系界面活性剤(脂肪酸塩)の構造



アミノ酸は、人体の多くの構成要素となるものだから。


そういう発想でアミノ酸系界面活性剤が開発され、結果的に低刺激性のものができたわけですが、低刺激であるメカニズムは、まだすべてわかっているわけではありません。


それでも、報告されている研究データからは、次のようなアミノ酸系界面活性剤の特長が、期待されています。


 


選択洗浄性・・・アミノ酸系界面活性剤の特長


洗浄力がどれぐらいあるか?


どれだけ、皮膚の保湿成分、バリア成分を取り去らないか?


生きた人間の皮膚を使って、正確にこのデータを取るのは、じつは相当難しかったりします。


そのため、人工的にナチュラルな汚れを再現したり、ブタの皮膚で人間の皮膚を再現したり、かなり苦労して研究し、再現データを取っています。


再現データですから、あくまでも「こうだろう」という推測の域を出ないのですが、アミノ酸系界面活性剤には、次のような大まかな特長がありそうだと報告されています。


1) きめ細かくほどほどの泡立ち

2) 適度な洗浄力

3) 角層の保湿・バリア成分(アミノ酸、NMF、コレステロール、セラミドを皮膚の外に溶かし出さない

4) 粘膜に対して、水に近いほどの低刺激性(目にしみない)

5) 弱酸性でも洗浄力、泡立ちが落ちにくい

6) 角層に吸着(肌残り)しにくい

7) 石けんカスが出ない(洗った後に、きしみ、つっぱり感が出にくい)


とくに(2)と(3)が重要で、この「いらないものを洗い流し、必要なものを洗い流さない」という特長を、「選択洗浄性」とよんでいます。


選択洗浄性とは、「いるもの・いらないもの」をきちんと選んで、洗い流してくれるような性質、という意味ですね。


 


アミノ酸系界面活性剤が広まらない理由


そんな便利そうなアミノ酸系界面活性剤。


ボディーソープとして、あまり広まっていない、使われても少量配合しているだけという場合が多いのが現状です。


理由は、値段が高いから。


製造にも手間がかかる上、流通量が広がらないことで生産量が少ないのも、値段がなかなか下がらない原因にもなっています。


いいものだけど高い。高いから広まらない。広まらないから高いまま。


この悪循環なんですね。


アミノ酸系界面活性剤がなかなか広まらない理由に、もうひとつ、「大多数の人の好み」も関係しているように思われます。


しっかり泡立って、すっきり洗いあがる石けん。


石けんでないと、「洗ったなー、さっぱりしたなー」という満足感がえられない。


そういう人が、多いのではないかと。


しかし、乾燥肌やアトピーの子どもにとっては、いくらさっぱりするからといって、肌に必要なものまで洗いすぎるようでは困るわけです。


それにもかかわらず、「純石けんは安全、合成界面活性剤は毒」と、科学的根拠ではなく、直感や信念に基づいた思想。


たとえば、安易な「オーガニックっていいよね」というような思想から理論が展開されることも少なくありません。


もちろん一方で、合成界面活性剤の安全性、利用価値は、ある程度慎重に議論を聞いていく必要はあると思います。


アミノ酸系界面活性剤の特長が、もう少し正しく伝わったり、今後の開発が進んだり、多くの人の好みが変わる。


そうすれば、アミノ酸系界面活性剤の活躍の場が広がるのかもしれません。


 


 


 


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事実をゆがめる「バイアス」とは?


こんにちは。橋本です。


普段の何気ない生活。


人は何を見ているかといえば、見たいものを見ている。


そして、何を聞いているかというと、聞きたいことを聞いている。


別の言い方をすると、人は見たくないものは見ているようで見ていないし、聞きたくないことは聞かない、という傾向があるのかもしれません。


もちろん無意識のうちに、です。


今日の話題の「バイアス」は、そんなお話です。


バイアスは、あらゆる情報を読み解く重要な鍵になります。


バイアスとは


バイアスとは?


バイアス(bias)とは、偏り(かたより)、歪み(ゆがみ)を意味します。


偏った考え方や行動をすることによって、事実と違うデータが出たり、事実をゆがめてしまったりする。


そのことを「バイアスがかかる」とか「バイアスがおこる」「バイアスがある」といっています。


事実にバイアスがかかることによって、情報の信頼性が大きく歪められるわけです。


日常生活におこるバイアス


バイアスがどんな時におこるのか?


ひとつ例をみてみましょう。


「アトピーのある赤ちゃんや子どもでは、卵、牛乳、小麦などに対しての食物アレルギーを合併しているケースが多くある」


それだけを聞いてしまうと、食物アレルギーが実際にはなかったとしても、「卵を食べたせいでは?」と思ってしまうこことがあります。


かゆそうにしていたり、湿疹が悪化したり。


それを思い込みによって、「卵を食べたせい」以外の可能性に目をむけられなくなることがあります。


この「事実をゆがめて推測する」のが、バイアスであるわけです。


アトピーの赤ちゃんには、卵アレルギーが多いという事実を知ったことによるバイアス。


それから、「原因をはっきりさせたい」という期待からうまれるバイアス。


こういったバイアスはどれも、私たちが日頃、無意識におこなっていることばかりです。


バイアスがかかりやすい状況を理解したうえで、冷静に観察するというのも、正しい事実を知るためのひとつの方法になるんですね。


幅広い分野で扱われるバイアス


情報を正しく読み解くのに、バイアスを考えないわけにはいきません。


そのため、バイアスは、幅広い分野で分析、応用がすすんでいます。


しかしながら、心理学、社会学、統計学、医学、経済学、危機管理学、情報学など、専門分野ごとで扱うバイアスの種類や分類、とらえ方が違う部分もあります。


たとえば心理学で、もっとも有名なバイアスのひとつが、確証バイアス(かくしょうバイアス)といわれるものです。


自分に都合のいい情報だけを集める。それによって自分の考えの正しさを強めていくことで、事実をゆがめてしまう。


自分の信念を確証(かくしょう:間違いないという証拠を見つける)しようとするバイアス。


これが、確証バイアスというものです。


近いニュアンスの日本語だったら、「先入観」になるのかもしれませんね。


確証バイアス:見猿・言わ猿・聞か猿


ステロイドの情報を集めるときにおこるバイアス


たとえば、ステロイド外用薬を使っていても、なかなかアトピーが治らなかった。


そこでネットを検索していると、「ステロイドを使い続けたら、こんなひどい状態になった!」という、皮膚がボロボロになった写真が出てくる。


そうすると写真に衝撃を受けて、「ステロイドは体に悪い薬だ」という信念がうまれる。


そうすると、その信念を証明してくれるような情報ばかりに目がいってしまいます。


そして、「ステロイドは使い方次第だよ」というような、信念を否定するような情報は軽く扱ってしまうということが、無意識におこなわれます。


しかし実際のところ、写真が何枚あっても、写真だけでは、「ステロイドを使うと誰でもこうなる」ということの証明にはなりません。


アトピー、湿疹を悪化させる要因は、様々。原因は複数に渡る場合が多いものです。


確証バイアスがかかることによって、事実がゆがめられ、適切な治療を受けられないケースもおこりうるわけです。


バイアスが病気の因果関係をゆがめる


治療に密接に関係する事柄。


そこにもバイアスがあると、事実をゆがめてしまいます。


疫学臨床試験なんかでは、より真実を追究するために、なるべく「事実をゆがめる致命的なバイアス」がおこらないようにしています。


なぜかというと、研究者は、自分の仮説を確証するように実験を設定したり、データを取ったりするので、あらゆる段階でバイアスが入り込むスキがあるからです。


人がどんな事実、情報に対しても公平でいるというのは本当に難しい。


そのため、実際に疫学調査、臨床試験をおこなうときは、バイアスをできる限りさけられるような設計になるように、研究・試験を計画します。


その工夫がランダム化比較試験という試験の形であったりするわけですね。


疫学研究や臨床試験では、「選択バイアス」「測定バイアス」「交絡(こうらく)」などのバイアスを考えないと、でたらめな結果が出ることが知られています。


病気の因果関係(いんがかんけい:原因と結果のつながり)を解明しようとする疫学。治療の本当の効果を確かめる臨床試験。


これらをおこなう上で、できる限りバイアスをなくすようにしないというのは、手抜き工事と同じようなもの。


膨大にかかる時間や手間を無駄にし、実際には効果のない、健康を危険にさらす治療法を広めてしまうことになりかねないわけです。


臨床試験:バイアス


「バイアスがある」ことを知る意味


情報を正しく聞き取り、解釈し、そして伝えていく。


一見、単純な作業ですが、じつはものすごく難しいことなんですね。


バイアスをなくしていくというのは。


正確にいえば、バイアスを完全になくすのは、現実世界に生きている限り無理な話です。


そうであるからこそ、人間同士の情報のやり取り、解釈。


たとえるなら、「リアル伝言ゲーム」には、バイアスという落とし穴があることを認めることが重要です。


人間は、思い込み、期待や願望、信念や直感といったものに引っ張られやすい生き物。


都合の良い部分しか見ません。


自分の期待どおりの情報は過大評価して、期待にそぐわないものは過小評価しがちです。


つねに、無意識のバイアスにさらされています。


同じ情報からでも、たった1つの小さなバイアスがかかることによって、導き出した結論が、正反対の主張になることも多いんですね。


バイアスを意識することは、誤った情報による被害にあわないための基本といえるのかもしれません。


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