Beastie Boys - Root Down
今日は、Beastie Boys(ビースティ・ボーイズ)の曲、『Root Down(ルート・ダウン)』を紹介します。
アダム・ヤウクの訃報(ふほう)
先週の金曜日。
2012年5月4日、癌(がん)との闘病の末に、Adam Yauch(アダム・ヤウク)がこの世を去ったというニュースが流れた。

Adam Yauch(アダム・ヤウク)は、Beastie Boysのメンバーのひとり。
Beastie Boysのリーダー的存在だった。
黒人中心の業界にいながら、ユダヤ系の白人として、ヒップホップ・ラップを世界的な音楽に引っぱりあげた、パイオニア的なアーティスト。
バンドでは、MCA(エムシーエー)という呼び名で呼ばれていた。
Adam Yauchは、仏教徒でもあり、いちはやくから、チベットの解放を、実情を知ることのないメディアに向けて、精力的に訴え続けたことでも知られる。
2009年、左耳下腺に悪性の唾液腺腫瘍があることが判明。
手術にも成功し、3年近く闘病を続けるが、容態が悪化し2012年4月14日に入院。
2012年5月4日、がんのため死去。最期まで意識はあったという。
音楽の流れを変えた人物が亡くなった。
もう二度と、生のライブでその姿を見ることはできない。
Beastie Boys
Beastie Boys(ビースティ・ボーイズ)は、ニューヨークのブルックリンを拠点とする、ヒップホップグループ。
3人のMCがラップを繰り広げるグループとして有名なBeastie Boysだが、その特徴は、バンド形式であること。
ベースをMCA(エムシーエー)、ギターをKing Ad-rock(キング・アドロック)、ドラムをMike D(マイクD)が、それぞれ担当している。
1984年にはDef Jam(デフ・ジャム)レーベルと契約し、RUN D.M.C.、LLクールJらと、初期ヒップホップをアピールした。
1992年には、自身のレコード会社、Grand Royal(グランドロイヤル )を発足させ、ルシャス・ジャクソンなど、サブカルチャー色の強いユニークなアーティストを多く生み出す。
同1992年、今なお評価の高いアルバム、『Check Your Head(チェック・ユア・ヘッド)』をリリース。
パンク、ロック、ラップ、ソウル、ジャズ、ファンクを融合させた路線。
そのビンテージな香りのする音、強くひずませたギターの音色、そこにヒップホップの太い音色を重ね合わせたオンリーワンの世界を作り上げる。
サンプリングと生演奏をナチュラルに組み合わせ、完成度の高い音を作るアプローチ。
その魂は、現在の敏腕プロデューサー、Just Blaze(ジャスト・ブレイズ)やKanye West(カニエ・ウェスト)にも受け継がれている。
無邪気に思わせ直感的にみえるようで、その裏で緻密に計算された音楽制作の手法は、1994年のアルバム『Ill Communication(イルコミュニケーション)』にも共通する。
ときにボーカルもなく前衛的で、即興性を強めた曲を織り交ぜるなど、アルバム構成も独特。
刺激的な内容になっている。
Root Down(ルート・ダウン)は、そのアルバム『Ill Communication』に収録され、シングルカットされた曲。

Root Down
押し引きを兼ね備えた、軽やかなドラムス。
思わずダンサーが踊りだすようなビートに、腰を直撃するようなベース。
アクセントを振りかけるように、チコチコ鳴るワウギター。オルガンのブレイク。
そこにBeastie Boysらしい若さあふれる、かん高いラップが跳ね回る。
地味ではあるが、Beastie Boysの成熟した世界を聞くのにベストな曲のひとつ。
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