お世話になっている
工務店様から緊急のご依頼
以前から住環境獣害防除施工を
何度かご紹介頂いている工務店様より
緊急のご依頼がありました。
詳細は以下の通り。
お寺での
住環獣侵入被害はよくあります。
特に
築年数が経っている
本堂には屋根裏に住環獣が
侵入しやすい構造になっていますし、
今回のケースと違って、
本堂と庫裏をつなげる
改築工事をした後、
その改築が原因で本堂のみに
侵入被害があったものが、
庫裏にもその被害範囲は広がる
ケースが最近は増加しています。
本堂の屋根裏調査の結果
さっそく伺い、
庫裏とつなげるために開けた
開口部から本堂屋根裏を
調査することにしました。
調査すると
開口部正面の屋根裏壁面などに
侵入住環獣の足跡が多数ついており、
工務店様からお聞きしていた、
オシッコが大量にしたたり
落ちてきた箇所の天井板上には
大量のタメ糞が見えます。
実際に屋根裏に入って
足跡を近くで確認、
ドラえもんのように
丸く特徴的な足跡。
そして男性の親指ほどの
太さのタメ糞と内容物に
多数の種子が混じっている
ことなど総合的に判断して、
今回、
本堂の屋根裏に侵入している
犯人はハクビシンに
間違いありません。
(その他、足跡からシベリアイタチも
侵入していることが判りました。)
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屋根裏へのハクビシンの
侵入口とその侵入経路は?
ではハクビシンが
どういった経路を伝い、
どこから本堂の屋根裏に
侵入しているのか?
侵入経路と
侵入口の特定調査を行います。
屋根上に登り
くまなく調査しましたが、
屋根の上から住環獣が屋根裏に
侵入出来る穴や隙間は
見当たりません。
そうすると、
本堂の床下より屋根裏に侵入する
ルートしか可能性はなくなります。
一般住宅であれば
床下からユニットバスと
間仕切り壁の空間を利用して
天井裏に侵入することが
できますが、
ほとんど
お寺の本堂の構造上、
壁は土壁で造られているため、
通常は床下に住環獣が
侵入出来ても、
そこから屋根裏に
侵入することは出来ないはず。
しかし工務店様から、
こちらの本堂は過去に
増築工事を行っているとの
お話をお聞きしていました。
増改築を行った場合、
その接合部分にできた
造作壁と元の土壁の間に
空間が出来る場合があるため、
住環獣が床下を経由して、
その壁中の空間をよじ登り
屋根裏まで侵入してくる
ケースはよくあります。
こちらの本堂は
増築部の基礎の一部が
人が入れるほどの開口があり、
雨対策のために張っていた
ブルーシートをめくり、
その開口から床下を調査すると
一番奥の壁中に本堂屋根裏へ
繋がる空間があることが判明。
このブルーシートを張る前は、
この開口には障害物が
なかったわけなので
ハクビシンなど中型住環獣でも
充分侵入出来ます。
これで侵入ルート及び
侵入口が特定できました。
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本堂内への閉じ込め防止後、
糞清掃と殺虫消毒作業
その他の個所も調査した結果、
侵入口は、この一カ所しか
ないことが判りましたので、
後日、
アスワット独自の
ノウハウにより
閉じ込め防止作業を行った後、
本堂屋根裏の糞清掃と
殺虫消毒作業を行いました。
築年数が経っている
お寺の本堂の天井板は
経年劣化や高価な素材を
使用しているなど
破損すると大事になる
可能性もありますし、
写真では解りませんが
一般住宅とは違い、
天井裏内の梁と天井板の
高さはもちろん、
天井板から本堂室内の床まで
相当な高さがありますので、
作業時の
道具の落下による天井板の破損、
転落による破損と怪我に
充分気をつけなくてはいけません。
(屋根裏で作業している時は
天井板があるのであまり
怖さは感じませんが、
室内側から天井板を
見上げた時はかなり高さが
ありますので怖いですよ!)
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屋根裏内の
タメ糞清掃が終われば、
屋根裏内の殺虫消毒を
空間噴霧器によって行います。
これで屋根裏内の
施工はすべて完了。
今回はこれから大工さんが
本堂と庫裏をつなげる
工事を行うため
二つの開口を仮に封鎖。
あとは監督する工務店様に、
改築によって住環獣が本堂や
庫裏に侵入出来る隙間や穴が
出来ないようアドバイスさせて頂き
仕事をバトンタッチさせて頂きました。
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寺院で増加する
住環獣侵入被害の原因とその対策
冒頭にお話しした通り、
寺院に侵入する住環獣被害が
増加している背景には、
日常のお勤めなどの利便性から
本堂と庫裏など別の建物同士を
つなげる改築工事が増加している
ことが考えられます。
一般住宅と違い
お寺の本堂の構造は
住環獣が屋根裏に侵入しやすい
穴や隙間が多数あります。
昔から時々侵入している
といったことを認識している
ご住職も数多くおられますが、
常に生活されている
空間ではないため気にならない。
また住環獣側から見ると、
本堂は広く風通しの良い
空間である反面、
子育てなどを行う
繁殖場所には適さない
雨や寒さをしのぐ
一時的な立ち寄り所
という感覚で時々侵入している。
しかし、
ご住職など寺院ご関係者や
檀家さまなどの便利性を考え、
庫裏と本堂ををつなげることで、
接続箇所に
侵入口が出来たり、
本堂から庫裏に侵入ルートが
出来ることによって、
気密性、保温性などが
高い断熱材やサッシにより
人にとっての快適空間が、
住環獣にも繁殖場所に適した
快適空間に変わり
侵入被害増加の原因になっています。
その対策として、
特に本堂とその他の建物の
接続工事を行う場合は、
その接続箇所に侵入口が
できなようにすること。
また現在、
住環獣が侵入している本堂と
その他の建物をつなげる際は、
本堂とつなげる建物を
ひとつの建物と考えて
全ての侵入口をもれなく
封鎖することが重要です!
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