皆さま、こんにちは!

 

前回のブログで佐世保線・早岐駅の訪問記をUPしました。

(前回のブログもぜひチェックくださいね)

【まったり駅探訪】佐世保線・早岐駅に行ってきました。(前編)

 

早岐駅は明治30年に開設された駅で

平成26年秋に橋上駅舎化されましたが、

それでは何もかもが新しくなったかというと、そうではなくて

自分が訪れた平成28年初春は構内に

国鉄時代の遺構が数多く残っていたのですよ。

これがね、すっごく見応えがあったの!

 

今回はそれらを見て周りますが、まずはもっとも有名なコチラから。

蒸気機関車時代に使われていた給水塔です!

佐世保線・早岐駅

蒸気機関車はボイラーで発生させた蒸気で駆動するために

多量の水を要しますが、

その機関車に補水させる施設が給水塔です。

昔はこの近くまで側線が伸びており、

そこに機関車を留置して給水していたのでした。

 

ここで気になったのが、給水塔がある場所。

ホームから見るとこんなに離れているのですよ。

…ってことは、昔はこの空間すべてが鉄道用地だったってこと!?

佐世保線・早岐駅

 

給水塔側から駅舎(東口)を見るとこんな感じです。

ねっ、結構遠いでしょ?

佐世保線・早岐駅

 

それでは蒸気機関車が現役だった時代は、

この辺りはどんな様子だったのか?

昭和23年に撮影された航空写真をチェックしてみましたよ。

佐世保線・早岐駅

扇状庫(車庫)と転車台が写ってるじゃないですか!

この施設を調べたところ、

長崎本線や佐世保線、大村線、松浦線で運用される機関車を配した

早岐機関区だったみたい。

昭和50年に改装されるまでは

早岐駅の目の前に巨大な扇状庫があったんですって。

転車台は改装後も場所を給水塔近くに移して

現駅舎に改築される直前まで使用されてたそうです。

それにしても、早岐駅がこんな広大な敷地を持つ駅だったとは…

航空写真を見て唸ってしまいましたよ。

 

給水塔の中を覗く。

佐世保線・早岐駅

煉瓦積みのこの部分は給水タンクの土台部分で

現役だった頃はこの上にタンクが載ってました。

注水管も残っていて、当時の様子がよくわかります。

 

給水塔はJR九州の労組事務所の隣りにありました。

佐世保線・早岐駅

手前に駐車場が見えますけど

機関区の改装後はここに転車台があったみたい。

給水塔は道路脇にあるので気軽に見ることが出来ます。

ぜひ見学の際は職員さんに声を掛けてみてくださいね。

 

それじゃ、早岐駅から転車台は姿を消してしまったのか?

実は、九州新幹線長崎ルートの工事の進捗に伴い

長崎駅構内にあった車両センターがここに移されたために、

転車台は場所を変え新たに設置されてたのです。

これですよ、これ。

佐世保線・早岐駅

 

新しくなった転車台はホームからもよく見えますよ。

佐世保線・早岐駅

早岐駅では機関車の定期運用はありませんが、

転車台は気動車の方向転換に使用されてるようで。

それにしても、平成末期に転車台が新設されるとか、

早岐駅はいろいろとスゴイです。

 

こちらは新たに設けられた車両基地、

長崎鉄道事業部佐世保車両センターでした。

今気づきましたが、早岐駅って佐世保市内にある駅なのですね。

佐世保線・早岐駅

 

ホームからもチェックします。ニヤケが止まりません。

佐世保線・早岐駅

 

さてさて、自分が訪れたのは新駅舎に変わってから1年半後で、

県内最古と言われていた旧駅舎が撤去された後のことでしたが、

ホーム上屋の更新は後日に行われていたようで

この日は工事の真っ只中だったのですよ。

下の展開図の赤い部分、ここに木造上屋が残ってたのです。

佐世保線・早岐駅

 

古い上屋は上から覗くとこんな感じです。

佐世保線・早岐駅

 

下から見ると、相当古いものだとわかりますが…

佐世保線・早岐駅

ひょっとしてコレ、大正(もしくは明治)時代から

あるモノではないでしょうかね?

 

建物財産票が貼られてなかったので確証はありませんが、

支柱を含めてすべて木製、大正期より古いもので間違いないかと。

佐世保線・早岐駅

ここだけ上屋が低いのは、ホームが嵩上げされる以前からあるためです。

 

この頃はまだ4・5番線ホームの上屋は未着工でしたが、

1・2番線ホームの上屋は撤去工事の最中でしたの。

造りは4・5番線のモノと一緒ですね。

佐世保線・早岐駅

 

…で注目したのはこの部分です。

佐世保線・早岐駅

本来ならすべての支柱が木製のはずなのに、

一角だけレールと鉄骨で組まれた箇所があったのです。

これを見て、前々回のブログから

「早岐駅に昔はテルハ(テルファー)があったのではないか」

と騒いでいたのですけど…

 

ここで見てほしいのが上から5番目にUPした航空写真。

確かにこの位置には2つのホームを結ぶ構造物が写ってるのですが、

これが跨線橋なのか、それともテルハなのかはわからなかったのです。

跨線橋も何度か場所を変えてますので跨線橋だったのかな…?

佐世保線・早岐駅

 

これ、いつの時代に使われていたモノなのでしょ?

佐世保線・早岐駅

佐世保線や大村線で通標が廃止されたのは昭和48年~56年なので、

それ以前ってことになるのですけど。

 

現在の早岐駅はホームが無い中線に3番線が充てられてますので

「3番線ホーム」は存在しませんが、

薄っすらと「3番のりば」の表記が浮かび上がってました。

佐世保線・早岐駅

平成24年まで、ホームは駅舎側より

0・1・3・4番線と付番されていたらしいですけど…

その時代の名残なのかな?

以上、解体中のホーム上屋で30分近くも楽しめた早岐駅でした。

 

最後に、重ね重ね言いますけど、

木造駅舎が解体される前に早岐駅に来たかったです。

駅巡りは「時間との勝負」なんすよね。

 

☆追 伸☆

久しぶりにゼブラ模様の信号機を見た気がするのですけど、

九州にはこんな信号機が数多く残っているのでしょうかね?

佐世保線・早岐駅

 

 

 

 

 

訪問駅リスト(JR線)

佐世保線

 

↑(肥前山口駅方面)

大町駅(平成28年2月1日)

北方駅(平成28年2月1日)

高橋駅(平成28年2月1日)

武雄温泉駅(平成28年2月2日)

永尾駅(平成28年2月2日)

三間坂駅(平成28年2月2日)

上有田駅(平成28年2月2日)

有田駅(平成28年2月2日)

三河内駅(平成28年2月2日)

早岐駅(平成28年2月2日)  前編 ・後編

大塔駅(平成28年2月2日)

日宇駅(平成28年2月2日)

佐世保駅(令和4年6月28日)
 

駅探訪記、旅情報を不定期に更新中。

新着情報がすぐ受け取れるフォロワー登録をお願いします!