素敵なステンドグラスがあるらしい、、と小耳にはさんで行ってきた二葉館。

名古屋市内にあります。

事前に情報を得すぎて、”写真で見た通り・読んだ通り!”という感想を持つのが嫌なので、

例のごとく画像を避け、住所を事前に夫に渡し、

「当日、ここまでの道案内をお願い」と頼んでおしまい。

方向音痴の私と違い、頭の中に方位計があると自負する夫にリードしてもらうと

効率よくまわれるので。

 

なので、

・好物のステンドグラスがこんなにふんだんに見られる、とか

・原画を描いたのが図案の名手・杉浦非水だったとか、

(杉浦=グラフィックデザインのパイオニア、というべきなのかもしれないけれど、

そんな語彙がまだない時代だし、自分的には図案家のほうがしっくりくるかな)

・ここが福沢諭吉の娘婿・福沢桃介と愛人・川上貞奴の愛の巣だった、

(そんな初歩的情報すら知らなかった私)

 

などなど知らないことだらけで、感激は増幅。

 

なぜ、杉浦非水の原画が採用されたのか?

それはステンドグラスに添えられた1行の文で明らかに。

福沢桃介の義弟・杉浦非水の原画をもとに、、」

福沢桃介(旧姓岩崎)の妹が杉浦非水に嫁いでいたと知りました。
 

 

 

制作の方は宇野澤ステンドグラスと記されています。

小川三知とともに、ステンドグラス黎明期を牽引した宇野澤辰雄の会社組織でしょう。

国会議事堂のステンドグラスも宇野澤辰雄らが関わっています。

==>撮影可能になった議事堂のステンドグラス

 

ステンドグラス部分は少ないけど、こちらの作品が特に好き。↓

窓の向こうにカラフルな山並みが見える、、

部屋の中に壮大な景色を引き込んだ広やかなステンドグラスです。

 

 

 

この↓イメージソースは桃介の愛人・川上貞奴でしょうかね。

日本の女優第一号として、華々しい経歴がビデオでも紹介されていました。

最初の夫で芸人・俳優川上音二郎と暮らしていた頃は、茅ヶ崎在住だったそう。

友人が、夫妻の居住跡を見たことがある、と教えてくれました。

 

 


 

 

ステンドグラスのみならず、華麗な螺旋階段も杉浦の構想らしいです。

 

 

 

 

この館はただ保存されているだけでなく、2人に関する資料もあれこれ展示されています。

ステンドグラス以外に見どころがいろいろあり、今後また気分に任せてアップしたいと思います。

 

 

 

冒頭のステンドグラスを外から見た図。↓

裏を見るだけでもなんとも魅惑的。

なにしろ大正時代のこと。

館の前を通る通行人から羨望のまなざしを向けられたのでは?

 

 

 

もっとも、資料やデコレーションなどから立ち上るふたりの愛情を深く感じれば感じるほど、

桃介の妻への裏切りが浮き彫りになり、ちょっとザラっとした感じを抱かなくもありません。

 


 

 

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