旅行先の美術館巡りが好きです。

といっても、どちらかというと短い旅の場合は、もっぱら美術館の”建物”巡りのほう。

長期滞在は別として、短期の旅で、特別展2時間半鑑賞とかいうのはもったいなくて。

特別展なら都内でゆっくり見たい。

旅先なら常設展をささっと見るぐらいでいい。

むしろ、さまざまに趣向を凝らした建物が見られれば満足。

結構地方の威信をかけて、気合の入った造形を見ることが多いので。

 

ただ今回の旅の場合、名古屋市内観光は1日のみ。

行きたい場所がいろいろあって、美術館はパスかなと思っていました。

でも、名古屋に到着して、11:30のランチ予約を考えると、ちょっと中途半端。

それならば、と思い立って名古屋市美術館へ。

 

常設展は普通にみられると思いきや、

今は展示替えの最中で、特別展ガウディ展が始まるまで美術館自体閉館中でした。

 

もともと行くつもりもそれほどなかったのでどんな建物なのかもしらずに行ったらー

あれ?埼玉近美に似てる!

 

 

 

似ているはずです。

ググったら、名古屋市美術館も同じく黒川紀章作でした。

 

 

 

いやいや、驚くべきは、建物の姿のバリエーション。

埼玉近美よりも重層的。

これが、メインゲートの部分でー

 

 

脇に回ると突然、幾何学模様がポップに並んでいました。

ますで正面の建物とは別の美術館みたい。

遊び心満載なり~。

 

 

 

さらに裏に回って再び衝撃。またまた別の顔。

谷口吉生さながら、前面が池のようになっていました。

三角屋根がついているところは、丹下健三の横浜美術館をほうふつとさせます。

いろいろ好きなもの・気に入った造形を一つの建物にぎゅうぎゅうに詰めこんだ、

そんな欲張りな印象です。

一方で、同じく黒川紀章が晩年に手掛けた六本木の国立新美術館のコンセプトとは

ずいぶん異なります。

調べたところ、名古屋と新美の間は18年の開きがあるようで。

埼玉は、名古屋よりさかのぼること6年でした。

 

 

おや?美術館の脇の床になにか平べったいものがくっついているぞ?

 

 

地べたにはりつた野外彫刻でした。

作者はあのアントニー・ゴームリー。

「接近V」という作品です。

 

 

かたわらにはこんなオブジェもあって、またまたポップ。

発注主からの細かい注文はなく、自由気ままに作ることができたんだろう、

と勝手に想像しました。

 

 

 

アントニー・ゴームリーの作品といえばこれ。

国立近代美術館の「反映/思索」。

私が初めて出会ったゴームリー。

おそらく近美で初めて参加したミュージアムツアーで

こちらの解説を聞いた覚えがあります。

ガラスの向こう側の彫像は鏡でなく、これは彫刻2体を対面させているもの。

外の彫像のほうが腐食が進むけれど、その劣化進行度合いの違いも

ひとつのみどころ、、、そんな解説だったように思います。

 

 

横須賀美術館のゴームリー。

 

オペラシティのゴームリーは近美の親戚系。↓

 

 

こちらはあたりが公園になっていて、ほかにも目を見張る建物がありました。

こんな素敵な場所だったとはつゆ知らず。

ちょっと”儲けもの”と感じた観光でした。

 

 

 

 

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