ヴェネツィアのゲットーでシナゴーグツアーに参加したことがあります。

須賀敦子さんが著書『地図のない道』で、このツアーに参加体験記を書いていて、

もろにその影響を受けてのことでした。

 

下の写真はスコーラ・カントンと呼ばれるシナゴーグ。

他のシナゴーグが、ドイツ人のシナゴーグとかフランス人のシナゴーグ

と呼ばれているのに、これの起源は不明らしい。

カントンということなので、地方在住ユダヤ人のためのものだったという説も。

 

当時ヴェネツィアのユダヤ人たちは狭い土地にぎゅうぎゅう詰めに押し込められ、

その区画に通じる場所には門がもうけられました。

時間帯によって勝手に外に出ることは許されなかったのです。

(書店にはそんな悲惨な過去をあえてコミカルなイラストで表しているものもあり

その明るさが逆に悲しみを誘います。)

 

今もその名残は歴然。

土地が狭いから建物は上へ上へと延びていきました。

写真中央、小さな多面形の屋根がチョコンと載っている最上階がカントンシナゴーグです。

シナゴーグは常に最上階に設定。

人から踏みつけられないため、という解説でした。

また、祈りの場所は外を一望に眺める場所にあるべし、という考えにも基づくもの。

一望に眺めるーーー確かに窓はかなり大きめに作られています。

 

 

 

・・・とここまでは、

祈りの場所がその土地/背景特有の姿で作られている、という例でした。

以下、名古屋市内/明治村で見た教会たち。

 

 

●カトリック主税町教会(名古屋市内)

 

説明はHPをどうぞ=>ここ

 

 

 

 

 

ルルドの再現がここにも。

本場のルルドはこんなものじゃないけれど。

本気で奇跡を求める人ばかりだから、ちょっと鬼気迫るものがあります。

人工呼吸器のような装置をいっぱいつけた患者さんが

ベッドごと人々に連れられて詣でているのも見ました。

 

 

 

●聖ヨハネ教会堂(明治村)

 

京都市下京区から移設。

説明はHPをどうぞ=>ここ

 

 

 

 

注目はこちらのリードオルガン(というのは帰宅後知ったのでした。)

メーカーのClough & Warren 社というのはもう存在しないようだけど、
「日本で現存する最大級のリードオルガン」とのこと。
聖ヨハネ教会堂本体の移築と同時に寄贈された由。

最初は音が出ず、鑑賞用だったものを、クラファンで修復。

使用されることもあるようです。

それにしても、オルガンがごろごろ置かれています。

 

 

 

 

 

 

●大明寺聖パウロ教会堂(明治村)

 

長崎県長崎市伊王島から移設。

隠れキリシタン用?と思ってしまうほど、「和」建築。

 

説明はHPをどうぞ=>ここ

 

 

漆喰のリブヴォールト天井が目を引きます。

 

 

こちらは室内版ルルド。

 

 

ブドウ彫刻

 

 

 

 

●こちらはすでに記した聖ザビエル天主堂(明治村)


京都市中京区河原町三条より移設。
 

 

 

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