長谷川等伯の壮大な涅槃図を見に訪れた本法寺

その話の続きです。

(って、数カ月経ってしまいましたが!)

 

メインの目的は涅槃図だったけど(この時は涅槃図の”複製”展示ではありましたが)

本阿弥光悦作庭の「巴の庭」も国指定名勝になっています。

 

 

 

 

江戸時代末の名称図会に描かれたこの庭と、現在の様子を比べると、

庭自体の様子は余り変わっていない模様。

でも、当時は周囲にもっとうっそうと木々が生い茂っていたようです。

なので全体から受ける印象はやや異なるけれど、それでも

大事に守られてきたお庭、といった印象です。

 

こちらは、一種の手水鉢=つくばい。

光悦作とのこと。

苔むしています。

 

 

 

 

ほかに光悦の名が冠されているのは、この弧を描く垣根。

光悦垣。

力学的配分など難しそうな形状で、なかなかチャレンジング。

ちょっとしたアクセントを与えています。

 

 

 

こちらは蓮池・日蓮の「蓮」、という説明ですが・・

でも蓮らしき姿はなく。

江戸時代には、水面が見えないほど(蓮には見えない感じの)水生植物で埋め尽くされていたようです。

これはちょっと寂しいかも。


 

 

 

巴の築山。

 

 

 

左端は光悦手植えの松。

右の銅像は長谷川等伯。

 

 

 

芋洗い状態の清水寺周辺とは対照的な静けさ。

なにしろ京都は見どころが多すぎて、限られた日程の中には入らないであろうお寺。

だけど、長谷川等伯と本阿弥光悦の競演が見られるなど、好ましいお寺でした。

 

もっとも、お釈迦様の誕生日前後にはオリジナルの涅槃図が見られるので

その期間中はきっとにぎわうのでしょう。

都内から行くとなると、なかなか日程選択がままならないので複製でも甘受。

なによりあのスケール感を味わえた点はよかったです。

 

 

 

 

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