昨日書いた城南宮。梅が見ごろでつい、前のめりになり、受付で頂いた説明書を手に握りしめたまま、目を通さずにいました。

ふと、最後の方で説明を読まなきゃと思い立ちました。

 

よくあるのです。帰りの電車でゆっくりと寺社の説明を読んでみたら、見逃したものがある!と気づいたものの、時すでに遅し、というケース。

 

見るべきポイントを抑えるために、これは読んでおかねば、と慌てて読み始めます。

すると、こんな情報が。

 

「文久元年14代将軍徳川家茂に嫁ぐために和宮親子内親王が江戸に向かわれた折り、城南宮では旅の方除・道中安全の祈祷を修めました。/ 孝明天皇から正月・五月・九月の年三回の祈祷に与るなど皇室の尊崇を受け、城南鳥居には菊のご門と御神紋「三光の紋」が輝いています」。

 

おっと、これは鳥居を確認せねば。

 

 

 

あらほんとう。菊の御紋に挟まれて三光の御神紋と呼ばれるものが!

 

 

 

下の写真右側の通り、鳥居上部に菊の御紋とは異なる3つの丸みを帯びた図形がありました。

大きい丸=太陽、その左の三日月=月、右下の小さい丸=星の3つが合わさった「三光の御神紋」。これかぁ。

 

冒頭の引用の通り、城南宮は”旅の方除・道中安全の祈祷”を修める御神徳があり、”昼夜の隔てなく遍く輝きわたるそうした御神徳の象徴として”、「三光の御神紋」が使われている由。

この御紋は、”ご祭神の神功皇后の御座船の旗印”に由来する、という情報も。

 

 

 

さらにこの御紋は、鳥居に記されているだけではなかったんです。

 

城南宮の花の庭にある椿に、この三光の御神紋が象徴的に仕込まれていると知りました。

(こちらのお庭は、梅と椿の二本立て。ただ、下の写真にもある通り、この日は、しだれ梅は満開、椿は早咲きが見頃を迎えている状況で、全体的に椿はまだ咲き誇っている状況ではなく)。

 

 

 

具体的には、庭の9区画にまとまって咲いている椿のうち、本殿裏の区画には、神紋にかかわる椿が植えられています。

 

つまり、三光の太陽、月、星を名前に含む品種が結集しているんです:月照、月光、日光、流星光、太神楽、かぎろひ、北斗星、太陽錦、月箪、曙、東宝朔の11種類。

 



9区画のうち入ってすぐの区画は古典椿の道で、江戸時代から続く椿が集合。

下の有楽の他、乙女椿、菱唐糸、蝦夷錦、胡蝶侘助、京小袖、太城冠、岩根絞、加茂本阿弥、神隠、などなど、古めかしい名前が並びます。

 

 


 

 

神楽殿脇のところ(下の写真細い赤枠で囲った部分)は、吉祥文字を含む椿の道になっていて、

福わ内、千羽鶴、久寿玉、至宝、まほろば、といった椿が植えられています。

咲いていなかったのが残念ですが。

 

 

 

その椿、梅といい感じでコラボしていました。

人々が群がって、撮影ポイントのようになっていましたよ。

 

 

 

 

 

そうそう、立ち入り禁止の敷地内のしだれ梅を中心に写真を撮ったので、混雑ぶりはわかりにくかったですが、人々を敢えて撮った写真もあります。

 

平日午後3時すぎから4時過ぎまで滞在。

ピークは過ぎていたようですが、それでも空いている状況からはほど遠く。

 

 

 

以下、城南宮の梅の写真の続きで、接写と地面に注目して撮った写真をいくつか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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