「文法の強化にTOEIC対策本を使うのはどう思いますか?」
この同じ質問が、た~っくさん届きます。
なので、今日はこのご質問にお答えしようと思います。
文法の勉強のためにTOEIC本を使っていいか?
これは、あなたのレベル次第です。
あなたがすでに文法の基本はしっかり理解していて
あとはどんどん問題を解いて
知識を定着させていくだけ・・・という
段階にいるのであれば、TOEIC本でもOKです。
でも、そうじゃない場合は
残念ながら、効率は悪くなります。
たとえば、TOEIC本を解いていて
間違った問題の解説を読むと
「ofには所有格あるいは目的格が続き、その後に-ing形が来る」
と解説に書いてあったとします。
あなたは、それを読んで
「ああ!あの動名詞のあのルールのことね!
そっかそっか。うっかりしてた」
って言えるでしょうか?
英語が苦手な人の多くの特徴として、
文法の体系的な理解ができていません。
だから、
「ofには所有格あるいは目的格が続き、その後に-ing形」
という解説を読んでも、
その知識を断片的にしか
取り入れることができません。
つまり、これが英文法という大きな枠組みで
どこに位置していて、
何と関係がある事柄なのか分かりません。
また、これがofだけではなく
forでもatでも同じ動名詞のルールが
通用するということも分かりません。
なので、そういう子は
「そっか、何かよく分からないけど
ofには所有格あるいは目的格が続いて、
その後に-ing形なんだな」
と、その解説そのものを丸覚えしようとします。
ノートに何回も書いて暗記しようとしたりします。
で、全体像が全く見えないまま
そういう断片的な解説の知識ばかりがどんどん増えていき
結局何が何やら分からなくなる・・・というわけです。
あなたにも、同じような経験が
あるのではないでしょうか?
想像してみてください。
あなたは、家政婦さんを雇うことになりました。
家政婦さんが来た初日、あなたはどうやって
家政婦さんに説明をはじめますか?
台所で
「炊飯器の使い方はこうですよ」と説明した後、
次はいきなり脱衣所に連れて行って
「洗剤の分量はこれくらいにしてください」
そうかと思ったら次は
「子供の幼稚園のお迎えの時間は・・・」
って、いっぺんにいろんな分野のことを
バラバラに教えるのでしょうか?
それとも、
炊飯器はこうやって使います、米はここにあって、
食器はこれを使ってください、食器用洗剤はこれで・・・
と、「台所関連」の話を一通り終えた後で
「洗濯」「掃除」と違う分野に進んでいきませんか?
当然、最初は関連した内容のことを
一緒に理解してもらった方が、家政婦さんも
混乱せずに済むと思いませんか?
で、いったん家政婦さんが
家事用品の使い勝手、あなたの家の一日の流れなどを
把握できたところで、つまり
家政婦さんがあなたの家の全体像を理解した
ところで、やっと
「今日の夕食の食材はここにあって・・・そうそう、
今日の子供のお迎えは・・・」
って、いろんな分野のことをいっぺんにお願いしても
家政婦さんはちゃんと分かってくれるわけです。
そう思いませんか?
同じように、TOEIC本だと、
1問目は現在完了、
2問目は動名詞、
3問目は分詞・・・
みたいなことが普通ですよね。
だから、あなたが
それぞれの文法知識を理解していて
あとは実践を積んでいくだけという段階であれば、
TOEIC本でバラバラの分野をやっていくのは
とても効果があります。
だって、実践英語では、あらゆる文法分野が
ぐちゃぐちゃに混じっていますからね。
でも、まだあなたが
「新人家政婦」「家政婦見習い」
状態だったらどうでしょう?
まずは、文法問題集などを利用して
分野ごとにしっかり理解を固めましょう。
それが一番の近道です。
メール講座でご案内しているコミュニティ内では
文法の勉強法、お勧めの文法問題集などもお伝えしています。
お一人ずつのレベル、状況に合わせた学習相談、アドバイスも
Skypeでやっていますので、よかったら登録してみてくださいね。
→独学で英語を身につけ、英語を武器に仕事ができるようになった秘密