【夕顔389-3】古文単語「懲りずまに」 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【夕顔389-3】古文単語「懲りずまに」

重要古語の記事では

源氏物語イラスト訳で出てきた古文の

単語を1つピックアップしています♪

源氏物語イラスト訳 重要古語ラブラブ 

 

古文単語は、

チェックボックス1.とにかく丸暗記して覚える語

チェックボックス2.漢字イメージで覚える語

チェックボックス3.文脈判断で決める語

があります。

 

今回は「イメージ」で理解する古語です♪

 

【今回の源氏物語】

なほこりずまにまたあだ名立ちべき心のすさびなり

   サゲサゲ↓

今回のイラスト訳はこちら

 

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今回出てきた古文単語
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■【なほ】…依然として

■【こりずまに】…性懲りも無く

■【また】…再び

■【も】…列挙の係助詞

■【あだ名】…浮き名

■【立ち】…タ行四段動詞「立つ」連用形

■【ぬ】…強意の助動詞「ぬ」終止形

■【べき】…推量の助動詞「ねし」連体形

■【御―】…尊敬の接頭語(作者⇒光源氏)

■【心のすさび】…気まぐれ

■【なり】…断定の助動詞「なり」終止形

 

今回は「ぬべきにも注意しましょ♪

「重要古語一覧」もご参照ください。
 

 

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☆ 本日の古文単語「懲りずまに ☆

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なほこりずまに、またもあだ名立ちぬべき」御心のすさびなり。

 

問)傍線部の説明として最も適当なものを、次の中から1つ選べ。

 

1.作者紫式部が、光源氏の心移りを批判し、夕顔の方に心を向けるべきだと読者に思わせようとしている。

 

2.作者紫式部が、光源氏の女癖の悪さをあげつらい、主人公の威厳を少し貶めようとしている。

 

3.作者紫式部が、光源氏の女遊びの過ぎていることを不安に思い、暗にたしなめようとしている。

 

4.作者紫式部が、光源氏の懲りない気まぐれの女遊びによって身を崩すのではないかと危惧している。

 

5.作者紫式部が、光源氏の遊び心が懲りもせず依然として風流なものであることを示唆している。

 

ゲッソリびっくり滝汗チーン

 

今回は、現代にもある「懲りず」にちなんだ古語です。

   下矢印

【こりずまに(懲りずまに)

【副詞(「ま」は接尾語)】

…前の失敗に懲りもしないで。しょうこりもなく

 

 *『全訳古語例解辞典(小学館)』より

   

現代語に「性懲りもなく」という副詞があるので

なんとなくニュアンスがつかめますよね!

てへぺろ

 

 

 

 

古今和歌集』の読み人知らずの歌に

 

こりずまにまたもなき名は立ちぬべし人にくからぬ世にし住まへば

 

というのがあります。

 

懲りないままに、また「なき名」が立ってしまうにちがいない

憎めない人のいる世の中に住んでいるので――。

 

 

源氏物語の「帚木」の巻でも、

 

光源氏の浮き名が立ってしまっていることを

紫式部は危惧していましたよね。

(⇒詳しくは源氏物語イラスト訳【帚木2】参照)

 

   上矢印

こんなふうに、

どうでもよい女性のことまで

憎からず思ってしまう光源氏――。

 

 

物語の今後の展開が予想されますよね~;;

 

 

紫式部の伏線

ハンパね~!!

 

びっくりびっくりびっくり

 

 

 

 

 

 

 

 

【答え】…

   

 

【夕顔(第8章)】の一気読みはこちら⇒

【源氏物語イラスト訳】の冒頭はこちら⇒

 

【今回の源氏物語】

なほこりずまにまたあだ名立ちべき心のすさびなり


 

過去記事リンク

なほ

また(副詞)

あだ事

あだ人

ぬべし

ぬ(助動詞)

べし①  べし②

心のすさび

の(格助詞)

なり(断定)

 

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→今回のイラスト訳はこちら

→今回のイラスト解釈はこちら