前回のメールマガジンでお伝えした様に、フレイル(高齢者の虚弱で要介護になる前段階の状態)と認知症は密接な関係があります。

更にうつ状態もフレイルと関連していることが調査によって判明しています。

虚弱高齢者ではうつ状態に伴い、食欲不振や不眠が出現しています。

不眠の原因として夜間頻尿が挙げられます。

したがって鍼灸では食欲不振・頻尿・不眠の治療を行なうことにより、状態の軽減を図ることが可能となります。

東洋医学的には脾虚証・腎虚証・陰虚火旺などの病証が考えられます。

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*五枢会治療セミナー

2011年から再現性の高い治療・有効率の高い治療をマニュアル化し、治療セミナーを行なっています。

興味がある先生・学生の方は下のホームページをご覧になって下さい。

http://5su.muto-shinkyu.com/

 

 

305回でお伝えしたように、高齢者の虚弱状態で要介護になる前段階であるフレイルの定義は1.体重減少、2.疲労感、3.活動量の低下、4.緩慢さ(歩行速度の低下)、5.虚弱(握力低下)の5つの項目について3つ以上当てはまるものです。

ブラジルの調査ではフレイルと認知機能低下(MMSEで評価)は有意に相関しているとのことです(384名の調査)。

また、韓国の調査では認知機能低下があるとフレイルが男性で1.81倍、女性で1.69倍起こり易いと報告しています(10,388人の調査)。

フレイルと認知機能障害の共通の因子としては、インスリン抵抗性・動脈硬化・脳白質病変・炎症などが挙げられています。

したがって糖尿病・動脈硬化の予防が重要と考えられます。

東洋医学的には脾虚証・腎虚証・瘀血証が関与しているのではないかと考えています。

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306回で筋肉量が減少したり、筋力低下が起こるサルコペニアについてお伝えしました。

筋肉減少・筋力低下に肥満が合わさったものが「サルコペニックオベシティ」です。

いわゆる「水太りタイプ」です。

筋肉減少・筋力低下の原因として、運動不足・インスリン抵抗性・慢性炎症などが挙げられています。

サルコペニックオベシティの方の身体所見を診るのは難しいです。

脂肪が厚いため筋緊張が非常にわかりにくくなっています。

また、変形性膝関節症など荷重が増悪因子である疾患の治りは一般の方に比べると劣ります。

私はこの病態に対し、痰飲の治療を中心に行なっております。

また、サルコペニックオベシティでは転倒のリスクが高いとの報告がありますのでそのリスク管理も重要と思います。

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カヘキシアとは慢性疾患が原因で筋肉が減少するものです。

原因疾患としては、癌・慢性肝疾患・膠原病・慢性感染症(結核など)・慢性呼吸器疾患・慢性心不全・慢性腎障害・炎症性腸疾患などが挙げられます。

筋肉が減少する機序としては炎症性サイトカインの分泌・代謝の亢進・インスリン抵抗性などが挙げられています。

306回で筋力低下・筋肉減少が起こるサルコペニアを取り上げました。

単純に食欲が低下して食事の摂取量が低下して起こると考えられます。

カヘキシアとは慢性疾患が原因で筋肉が減少するものです。

カヘキシアに対しては原因疾患を治療するとともに、鍼灸では脾胃の力を高める・虚熱の改善・瘀血証の改善などが重要と考えています。

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私が良く使う言葉に「直後効果を出す。」というものがあります。

治療では常に直後効果を出すように意識しています。

有名な施設であれば別ですが、一般の鍼灸院ではすぐに治療効果が出ないと患者さんが脱落してしまう可能性が大きいです。

それではどのようにして直後効果が出たのか判定するのでしょうか?

1つは患者さんの自覚症状(痛み・こり・しびれなど)です。

もう1つは他覚的所見です。

この他覚的所見をいかに取るのかが重要です。

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良くある質問に「鍼と灸をどのように使い分けますか?」というものがあります。

良くある質問第1回でもこの質問を取り上げました。

その時の答えとしては「寒証であれば灸中心、熱証であれば鍼中心に治療をします。寒熱挟雑であれば鍼・灸両方使います。」というものでした。

しかし最近は、寒熱挟雑に対し灸を使わないことは結構あります。

関節リウマチ・片頭痛・更年期障害など施灸によって増悪する場合が相当します。

この様な場合には鍼で補瀉を行なっております。

施灸をすることで炎症性のサイトカインが分泌されることが分かっておりますが、それが炎症性の
疾患を増悪させる可能性があるのかもしれません。

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前々回でフレイルを、前回でサルコペニアを取り上げました。

もう1つ似たものとしてロコモティブシンドロームがあります。

ロコモティブシンドロームの定義は「運動器の障害によって、介護・介助が必要な状態になっていたり、そうなるリスクが高くなっていたりする状態」です。

運動器を構成するものとして、骨・軟骨・椎間板・筋肉・神経系が挙げられます。

具体的にロコモティブシンドロームの原因となる疾患としては、変形性膝関節症・変形性股関節症・変形性脊椎症・骨粗鬆症・骨折などが挙げられます。

したがって鍼灸治療で上記疾患を改善することが出来るのであればロコモティブシンドロームの改善につながります。

ロコモティブシンドロームの患者さんの中にはフレイル・サルコペニアを呈している虚弱な方と、元来体力がある方もいらっしゃいます。

その疾患に合った治療に加えて全体治療も必要です。

瘀血証・痰飲の治療や、虚証タイプでは脾・腎を補う様な治療が必要です。

更に筋肉のトレーニングを合わせていくことが重要と思われます。

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2回前にフレイルについてお伝えしました。

フレイルを一言で言うと、「高齢者の虚弱で、介護になる前段階の状態」となります。

フレイルに似た概念としてサルコペニアというものもあります。

サルコペニアとは「加齢に伴う筋肉量と筋力の低下」と定義されています。

フレイルにも筋力の低下が含まれていますが、筋肉量や筋肉の質の低下は含まれていません。

またサルコペニアには疲労感や認知機能の低下は含まれていません。

両方の共通の症状としては、筋力の低下・歩行速度の低下・バランスの低下が挙げられます。

この様にフレイルとサルコペニアは概念が重なり合っており、フレイルは全体のエネルギーを重視し、サルコペニアは筋肉を重視しているところが異なっております。

東洋医学的にはサルコペニアは脾と関連、フレイルは脾だけではなく腎と関連していると考えられます。

鍼灸治療で脾・腎を補う事により、フレイル・サルコペニアの予防が出来るのではないかと考えています。

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患者さんへの質問の仕方によって、得られる情報がかなり違ってくることがあります。

質問法にはオープンクエスチョンとクローズドクエスチョンがあります。

オープンクエスチョンは「最近調子はいかがですか?」など相手が自由に答える形式の質問です。

クローズドクエスチョンは「前屈姿勢で腰痛は出現しますか?」など二者択一を含め回答範囲が限られている質問形式です。

こちらの質問に対し、どんどん関係ない話を長々とする人(女性に多い)にはクローズドクエスチョンを中心に質問します。

オープンクエスチョンだと収拾がつかなくなります。

自分からあまり話をしない人にはクローズドクエスチョンにオープンクエスチョンを加えていきます。

そうすると、以外な事実が判明することがあります。

男性に多いパターンですが、主訴以外に症状があるのに言わず、ポロッと判明することがあります。

また、「○○はないですよね?」などと相手に答えを誘導するような質問の仕方は避けた方が良いです。

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現在通院中の患者さんについてフレイルの実態を調べています。

フレイルとは高齢者において虚弱で、介護状態になる前段階の状態と考えられています。

フレイルの定義としてFiredは、1.体重減少、2.疲労感、3.活動量の低下、4.緩慢さ(歩行速度の低下)、5.虚弱(握力低下)の5つの項目について3つ以上当てはまるものをフレイル・1~2つ当てはまるものをプレフレイルとしています。

我国の修正案では、1.体重減少(2~3㎏/6ヶ月)2.疲労感、3.活動量低下、4.歩行速度低下(1.0m/秒未満)、5.筋力低下(握力-男性26㎏未満、女性18㎏未満)の5つの項目で3つ以上当てはまるものをフレイル・1~2つ当てはまるものをプレフレイルとしています。

65才以上の方を治療した結果、フレイル・プレフレイル・正常にかかわらず、歩行速度とバランス感覚の改善が見られています。

鍼灸治療をした後、元気になった・体が軽くなったという感想は多いと思います。

その感覚の根拠としてフレイルの定義に含まれている項目も改善しているとしたら、とても鍼灸が価値の高いものになると思います。

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