「売り国」と ハングルで書く三代目 | 偕楽園血圧日記

「売り国」と ハングルで書く三代目

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 閣僚名簿発表…国家公安委長に小沢側近の山岡氏

 官房長官に内定した藤村修・民主党前幹事長代理は2日午前、野田新内閣の閣僚名簿を発表した。
 野田氏は同日午後、皇居での任命式を経て第95代、62人目の首相に正式に就任し、国民新党との連立政権を発足させる。
 首相=野田佳彦
 総務・沖縄・北方=川端達夫
 法務=平岡秀夫
 外務=玄葉光一郎
 財務=安住淳
 文部科学=中川正春
 厚生労働=小宮山洋子
 農林水産=鹿野道彦
 経済産業=鉢呂吉雄
 国土交通=前田武志
 環境・原発=細野豪志
 防衛=一川保夫
 官房=藤村修
 復興・防災=平野達男
 国家公安・拉致問題・消費者=山岡賢次
 金融・郵政改革=自見庄三郎
 行政刷新・公務員改革=蓮舫
 国家戦略・経済財政=古川元久
 読売新聞 9月2日(金)10時52分

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 野田内閣の大臣が出そろった。

 昨日も書いたように、総理大臣が今まで財務大臣を務め、この円高の中でひたすら「見守る」を連発していたお地蔵さんであったことを知りもしないのか「期待が持てる」という町の人を声がテレビで流され、新聞も「適材適所」の文言をちりばめ、「ドジョウ内閣は実務型、官僚「仕事しやすい」」(読売新聞 9月2日(金)15時57分配信)「経団連会長「政策通配した手堅い布陣」と評価 財界の期待高まる」(産経新聞 9月2日(金)16時26分配信)というタイトルの記事を配信するところもあるが、いったいこの布陣のどこを見れば「期待」感が湧き、「実務」だの「政策通」だのといった言葉が出てくるのか不思議でしょうがない
 今まで何度も組閣のエントリーを書いたが、これほどひどい内閣を見たことがないというのに。

 例えば、さっそく、

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 防衛相「安保は素人、これが本当の文民統制」

 一川防衛相が2日、自らを「安全保障の素人」と称したうえで、「これが本当のシビリアンコントロール(文民統制)だ」と述べ、自民党の石破政調会長がかみつく場面があった。
 一川氏は2日の認証式前、記者団に、「安全保障に関しては素人だが、これが本当のシビリアンコントロールだ」と述べた。石破氏は都内で記者団に、「大臣解任に値する。任命した野田首相の見識も問われる」と批判した。
 一川氏は2日夜、首相官邸で記者団に「ほとんどの国民は(安保政策は)素人だ。一般の国民を代表する国会議員が監視するのがシビリアンコントロールだと思っている。国民目線で、国民が安心できるような政策が大事だと(いう意味で発言した)」と釈明した。
 読売新聞2011年9月2日(金)22:48

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 こんなことを言ってくれた防衛大臣。

 この人はシビリアンコントロールがまったく分かっていない。言い訳に使った「素人目線」にしても、選挙でよく使う「庶民目線」や「主婦目線」と同じ言葉のごまかし。政治は高い目線でやらなければならないものである。
 文民統制は、軍という組織の外にいる人間(文民)が最終的な軍の行動決定権を持つというもので、「軍の監視」がどうこういう話ではない。「監視」といっている時点で一川大臣は自分が自衛隊の活動を決定していくという責任を自覚していない事を白状しているのだから、「不適材不適所」。これは石破氏のいうように解任してもっと自覚のある人間になってもらわなくてはならない。

 また、法務大臣の平岡氏は、かつてテレビ番組の中で子供を殺された親に向かって加害者擁護をぶち、被害者遺族を「犯人の氏を望む鬼畜」であるかのようにいった経歴の持ち主である。

 当然のように、

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 <平岡法相>死刑「奥の深い問題」 執行について明言せず

 平岡秀夫法相は2日夜の就任会見で、死刑制度について「非常に奥の深い問題で、これまで悩みながら考えてきた。幅広く勉強し、自分の考え方をまとめたい」と述べ、自ら執行命令するかどうかの明言を避けた。「たいへん厳しい刑罰で、実施自体は慎重に臨むべき。廃止という大きな世界の流れがある。逆に日本では死刑は必要という感情に向いている面もあり、どうしていくべきか考えたい」とした。【石川淳一】
 毎日新聞 9月2日(金)22時33分

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 就任早々「職務放棄」宣言を行っているのだから、これは罷免しなくてはならないだろう。

 経済担当相になった古川氏は「民主党の中の官僚」といえるほどの人間。
 そして財務大臣の安住氏は今まで財政関係で何かをやってきたことがない上、性格は「威張り屋で口が軽く、おだてに弱い」。まあいってしまえば小物である。

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 3次補正、10月にも国会提出へ-安住新財務相

 野田佳彦新内閣で新たに就任にした安住淳財務相は9月2日の記者会見で、東日本大震災の本格的な復興予算である今年度第3次補正予算案を、今秋の臨時国会で10月にも提出する考えを示した。
 会見で安住財務相は、第3次補正予算案の編成、円高対策、社会保障と税の一体改革成案についての協議などを進めるよう野田首相から指示を受けたことを明らかにし、「この仕事を全うしたい」と意欲を示した。
 第3次補正予算案の財源については「具体的な案をこれから与党と相談しながらまとめていきたい」として、明言を避けた。
 一方、社会保障と税の一体改革成案については、野田首相から「少子化の問題は日本の国政に大きく影響する。そういった中で、制度疲労を起こしている状況を改革するためにも、成案をしっかり得ていくように」との指示があったとし、年末にかけて与野党協議を進めていく考えを示した。
 医療介護CBニュース 9月2日(金)23時20分

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 菅不信任がいわれる前には「6月」といっていた「本格的な復興予算」がいつの間にか10月にまで先送りされているのだが、それを何の疑問もなく発表しているあたり、もう財務関係の主導権がどこにあるのか丸わかり。

 その一方で、厚労大臣になった小宮山氏はその言葉を聞いて「公明党か?」と思ったほどの「バラマキ信者」である。これはもう「税と社会保障の一体改革」がごちゃごちゃになったまま増税だけがやってくるのが見えたといっていい。

 経産省の鉢呂氏は「横路グループ」と呼ばれる左派で、北教祖とも結びつきのある農水族。TPPや対中取引でどんな方向に進むやら。
 国交の前田氏も元建設官僚。もし自民党にいれば民主党から「族議員」と叩かれる人間。
 そしてとどめが山岡公安・消費者庁担当大臣である。

 ネズミ講が法規制逃れで名前を変えたマルチ商法の会社の広告塔をやっていた人間が「消費者庁」の監督をするというのは何かの冗談であろうか?
 さらに、
(2010/12/09の記事、裏政治をぶっ飛ばせ!) で取り上げたような悪質な選挙違反疑惑を持ち、捜査線上にある人間が公安のトップになる。これは警察が手を出せないようにという思惑あってのことではないのか?

「小沢の腰巾着」といわれた山岡氏をそういう立場につけるというのは、すなわち小沢氏への配慮。党幹事長が「小沢の盟友」であることを考えると、「ノーサイド」どころか「小沢に頭を下げた」としかいえないだろう。

 さっそく流れは、

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 野田首相、小沢氏の処分見直しに慎重

 野田佳彦首相は民主党の小沢一郎元代表の党員資格停止処分の見直しに慎重な考えを示しているが、2日の閣僚会見では小沢グループの閣僚から見直しを求める発言が飛び出した
 山岡賢次国家公安委員長は官邸での記者会見で、「前執行部と同じことをやるのなら新しい執行部を作った意味がない。新たな方向性、結論を模索していくべきだ」と、暗に見直しを求めた。一川保夫防衛相も「小沢氏の処分が出たとき、個人的には賛成できなかった。民主党は包容力のある温かみのある政党とのイメージを出せたらいいなあと思う」と、処分の解除に期待感を示した。
 産経新聞 9月3日(土)0時3分


 復興相「小沢先生の力を借りることがあっても」

 平野復興相は2日の記者会見で、民主党の小沢一郎元代表の党員資格停止処分について、「政治的な判断として一時的に棚上げする、凍結することがあってもいい」と述べ、処分見直しが望ましいとする考えを示した。
 理由については、「本当に国難の時で、党の総力を結集して事に当たることが大事だ。小沢先生の力を借りることがあってもいい」と語った。平野氏は元代表の地元・岩手県出身だ。
 元代表に近いほかの閣僚からも「新たな方向性を模索していくべきだ」(山岡国家公安委員長)、「処分の仕方は個人的にはあまり賛成ではなかった」(一川防衛相)などの声が出た。
 読売新聞 9月3日(土)0時51分

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「小沢氏の復権」に向けて動き出しているし。(中には気も早く、「小沢次期代表選に出馬」と書く新聞社まである)


 いったいどこが「適材適所」なのだろう?
 まさか、この面子の中に「外国人参政権賛成」者(川端 中川 小宮山 鉢呂 平岡 一川 藤村)やパチンコ業界関係者(鹿野 中川 山岡 前田 川端)いるところがある団体筋から見て適材適所とでもいうのだろうか?

 野田新総理はその就任会見の中で、

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「今のいわゆる朝鮮学校の問題でありますけれども、これは8月29日に菅首相から文科大臣に指示をされたということと承知をしてます。その背景としては昨年の11月に砲撃事件がございました。その後、そういう軍事的な動きがなかったということと、7月の米朝の対話、南北の対話などのそういう機運を含めて、少し環境が砲撃の前に戻りつつあるんではないかという、そういう判断があったのではないかと思います。推察をいたします」
しかし、これからの手続きは文科大臣が行うんですね。その審査をしていく。私は厳正に審査をしていただきたいというふうに思っています
 産経新聞 9月2日(金)19時34分配信 「首相会見詳報(6)『高校無償化は厳正に審査する』(2日夕)」より

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 と、「菅の最後っ屁」を自分の責任で中止にすることもせず、「菅の責任」ということで進めて逃げようとする意識を見せている。(ここで文科相が「外国人参政権賛成」でパチンコ議員であることを考えれば、どれほど「厳正な審査」が行われるか、期待する者などいまい)

 さらには、

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 民主党、法案事前審査制を導入へ

 民主党は2日、政府提出法案の閣議決定前に党側が了承を与える事実上の「事前審査制」導入を柱とした、政策決定システム見直しの原案をまとめた。
「政策にかかわる党議決定の審議に際して、部門会議などに付託する」と明記。政府提出法案を政策調査会の下部組織である「部門会議」が審査し、了承しなければ閣議決定ができないとした
 部門会議の結論は、前原政調会長ら政調幹部と政府代表の官房副長官らによる協議で了承を得て「党議」とすることも盛り込んだ。党側は「これで政策決定の政府・与党一元化は維持される」(政調幹部)としているが、実質的には党による事前審査の仕組みとなる。
 自民党政権では「政務調査会部会―政調審議会―総務会」で法案の事前審査が行われたが、各省庁が党の実力者に根回ししたり、業界団体が族議員に働きかけたりする中で「政官業の癒着構造」を生んだと批判された。前原氏は2日、「特定の団体の言いなりになる『族議員化』をしないようにチェックする」と記者団に述べ、選挙の票や献金が見返りの利益誘導がないよう監視する考えを示した。
 読売新聞 9月3日(土)3時6分

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 民主党が新しく作った政策遂行のこの仕組み。2年かけてようやく「自民党のやり方に理があった」ことに彼らが気付いたようでそれに呆れる気持ちも大きいのだが、逆にここで、「外国人参政権推進」「人侵害救済という看板でごまかす言論弾圧法」推進の党が内閣の方針を縛ったということで、「一見保守」の野田氏が文字通りのお飾りになり下がる可能性も出てきていることにも気をつけなくてはならないだろう。

 国民の生活に関わる方では「財布の重さ」を気にする官庁に主導権を握られ、日本を外国人のための国にしようとする方では閣僚内の「数の力」に加えて「外国人参政権は党の憲法」という党の支配をうける。

 野田新総理は、

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「キャッチフレーズ、スローガン。これは私はあえていいません。自分も選挙をやっていると自分の勝手なスローガンをやるんです。浸透するとは思いません。歴代の内閣もいろんなことを、キャッチフレーズで作りました。そのままそうだったかというと、決してそじゃないですよね。あえてそういうことは言いません」
「まして、どじょうだ、なまずだという話はしません。これはわれわれが黙々と仕事をした中でですね、泥臭く仕事をした中で、政治を前進をさせた中で、国民の皆さんがどういう評価をしたか。そこから出てくる言葉が本物だと思いますので、これは国民の皆さまにいずれ、名付けていただくというような位置づけにしたいと思います」
 産経新聞 9月2日(金)19時34分配信 「首相会見詳報(6)『高校無償化は厳正に審査する』(2日夕)」より

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 どうやらキャッフレーズはお嫌いのようだが、この内閣にキャッチフレーズをつけるのならば、それはもう「日本破壊内閣」しかない

 もちろん、スローガンは「日本を朝鮮人の支配下に」である(怒)。


 本日の未来の国から。

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 <藤子・F・不二雄ミュージアム>川崎にオープン

偕楽園血圧日記-藤子ミュージアム
(写真、毎日新聞より。館内の庭園にあるドラえもんのオブジェの前で記念撮影をする入館者たち=川崎市多摩区の「川崎市藤子・F・不二雄ミュージアム」で2011年9月3日、倉岡一樹氏撮影)

 1996年に62歳で死去した漫画家、藤子・F・不二雄さんの原画などを集めた「川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム」(同市多摩区)が3日、オープンした。この日は藤子さんが生み出した「ドラえもん」の誕生日(2112年9月3日)と同じ日。
 妻藤本正子さんが寄贈した約5万点の原画から常時150点を展示。入場は予約制で、専用ダイヤル(0570・055・245)などで申し込む。初日のチケット2000枚は7月30日の発売日に約2時間で完売した。
 最初の入館者になった仙台市宮城野区の会社員、水上尚子さん(29)は始発の東北新幹線で駆け付け、「小学生のころから『ドラえもん』一筋。震災でつらくて泣くことが多かったけど、今日はうれしくて涙が出た」と興奮気味だった。【倉岡一樹】
 毎日新聞 9月3日(土)11時17分

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 ドラえもんまであと100年なのかぁ。でも今の流れでは原子力駆動のロボットなど開発の端緒にすらつくこともないだろうな、少なくとも今後半世紀は。

 E=mc^2のエネルギー利用ができなければ、ドラえもんが出す道具もほとんどすべて実現不可能になるだろうし……のび太はのび太のままぱっとしない人生を送ることになるのだろう。日本人全体が貧乏に落としこまれていく中で。