2016年12月25日(日)

それでも地球は回っている

テーマ:教育

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 影の向き変化理由「地球が回るから」は「×」 こんな小学校教育は問題ないのか

「時間がたつと、かげのむきがかわるのはなぜですか」――。こう問われた際、皆さんなら、どんな答えを用意するだろうか。
「もちろん、地球が回っているから」と答える人は多いだろう。コペルニクスの時代からおよそ500年を経て、地動説はもはや常識になっている。しかし、もしあなたが日本人の小学3年生なら、先生に「誤り」を指摘される可能性がある。そんな「理不尽」とも言えそうなエピソードが、あるツイッターユーザーに報告された。

■教育関係者も「私なら正解にしている」
「僕は間違っていると思う」と強い調子で訴えるのは、ある男性ツイッターユーザーだ。男性は2016年12月18日、小学3年生になる息子の答案用紙を写真で投稿した。理科のテストなのだろう。かげの向きが時間の経過で変わる理由を、地球と太陽の関係から導き出す設問だ。
「時間がたつと、かげのむきがかわるのはなぜですか」
 これに対し、小学生の息子は「地球が回るから」と回答。しかし、採点で「×」となり、「太陽が動くから」と修正されている。さらに教師は、「学習したことを使って書きましょう」との注意書きを追記した。
 男性は、この採点基準を「『地球の自転』をまだ習っていないという理由で、『太陽が動く』と答えろという教育」だと批判。すると、これに同調する教育関係者も出てきた。
 陰山英男・立命館大教授は同日のツイッターで、「私なら正解として認めてると思う」。『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』の著者で「坪田塾」の塾長、坪田信貴さんも同日、「『教科書や授業から学ぶこと=学習』ではない」とツイートした。
 太陽はあくまで「見かけ上の位置」を動いているに過ぎない。影の向きの変化や日の出・日没はすべて、地球の自転によって起こるため、「地球が回る」という回答は正しいように思える。

 学習指導要領「日陰の位置は太陽の動きで変わる」
 しかし、ツイートのリプライ欄には、こうした同調意見とともに、男性への厳しい指摘もまた多数寄せられた。
「影が動くことから直接地球が動くことと繋げるのは論理の飛躍がある」
「問いは影の向きであって、影を作る要因となる太陽が文字として書かれないと正解とは言えない」
 主な理由として、「地球が回る」では自転なのか公転なのか判断できない、地球の自転を理解するのに必要な「天球」の概念が把握できているか分からない、といった点が挙げられた。つまり、「地球が回る」と回答するならば、説明を補足すべきというわけだ。
 実際、地球の自転を公立小学校の3年生で習うことはまずない。現行の学習指導要領上、「日陰は太陽の光を遮るとでき、日陰の位置は太陽の動きによって変わること」(文科省HPより)を学ぶのが目標とされているからだ。
 地球の自転のメカニズムを正確に把握しているかどうかにかかわらず、「太陽が動く」という答えは、学習指導要領上「正しい」。
 どちらも正しい、とも言えそうな今回の一件。賛成派、反対派双方の熱い議論は、なおも続いている。
 J-CASTニュース 12/19(月) 18:20

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 またネット上で「小学生のテスト回答の正誤」で論争が起きているという。

 これは(2012/01/13の記事、♪もう~終わりだね 君が小さく見える)で取り上げた「8×5」問題と違い、教師の方が石頭で能力不足である。

 確かにこれだけでは「桶屋が儲かるのはなぜでしょう?」「風が吹くから」と書いているに等しく、回答になっていないので×がつくのは仕方がない。
 だが、引用したJ-CASTニュースでもいろいろ書かれているように、これは単に「論理説明が不足しているので回答として体をなしていない」からダメというだけで、「指導要領を逸脱しているから×」とするものではない。

 この投稿者のツィッターに貼られた画像では、



(写真、Wataru Katsurashimaより)


 と、「太陽が東から~」と回答書き直しをさせられているようだが、教師ならばこの生徒に「地球が動いている」から「どうして影が動くのか」の説明をさせるように仕向けるべきだ。


 私の小学生時代、「世界4大文明」が社会で取り上げられた時、「メキシコなどにも文明はありました」と発言したことがある。
 当時の教師は「うん」とその発言を認めたうえで「でも時代が違うよね」と指摘してくれたので、「確かに千年以上遅いです」と納得できたのだが、一方的に「これが正しい」と書き直された子供は、はたしてこの後勉強にどういう気持ちを抱くだろう。「それでも地球は回っている」と背中を向けて呟けるほどならば頼もしいのだが。


 十年以上前だったか、「飛び級」の話がされたことがあった。
 優秀な人間には年齢に関係なく「さらに上」の勉強をさせようというもので、勉強は上級になるほどそれまで習った知識を「ツール」として論理を噛みあわせていくものだと知れば、子供の知識欲をうまく使って知力を延ばす良い制度である。
 が、はっきりいってまるで機能していない。
 その原因に、こういう「教育指導要領という枠をはめてそこから逸脱することを許さない」という教師の存在があるのではないだろうか?



 話は飛ぶが、来年度の予算が閣議決定されたということで、


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 <17年度予算案>アベ家の家計に例えると 家計は火の車

 2017年度の政府予算案をアベ家の家計に例えると--。
 シンゾーは17年度の年収(税収)が577万円と、16年度の見込みより1万円増えるとソロバンをはじく。16年度は勤め先の業績が悪く、年収は見込みよりも17万円減ってしまったうえ、来春に予定されていた基本給の引き上げ(消費税率10%への増税)は延期になった。だが、取引先の次期社長となるトランプさんが景気の良い話を振りまいているおかげで、来年はボーナス(法人税収の増加)が期待できそうだからだ。父タローがかき集めてくれたへそくり(税外収入)54万円を足すと、収入は631万円になる。
(以下馬鹿馬鹿しいので略)
【横山三加子】
 毎日新聞 12/22(木) 20:32

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 こんな記事を書いている新聞がある。

 まったく、自分で債券を発行できまた貨幣鋳造権のある国と、他から金をもらわなくてはならない家庭を同列に扱う「頭の悪い」記事で、いいかげんにこういうくだらない当てこすり記事など無くなってほしいものだ。


 こういうものにうなずく人が多いと、


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 国と地方の借金、1094兆円に…17年度末

 財務省は22日、2017年度末の国と地方を合わせた長期債務(借金)の残高が、16年度末の見込み(1073兆円)より約21兆円増え、1094兆円になるとの見通しを発表した。
 08年度からの10年間で約320兆円増え、過去最大を更新する。内訳は国が約899兆円、地方が約195兆円となる。
(後略)
 読売新聞 12/22(木) 19:53

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「徴税屋」がこんなことをいって国民不安を煽り、ますます景気が上向かなくなる。


 毎日新聞の記事のような頭の悪い記事が無くなるようにするには、国民全体がこんな記事につられないしっかりした目を持つことが必要になる。
 そのためにも子供時代の教育は大切で、「型にはまったこと」しかできない教師は淘汰されていかなくてはならない。



 本日の造型。


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 自販機で折り紙のゾウ・手裏剣…「珍百景」に観光客続々


(写真、朝日新聞デジタルより。折り紙の自動販売機。1個10~50円の作品が並ぶ=愛媛県内子町平岡)

 世界に類のない「自動販売機大国」ニッポン。愛媛県内子町には、丁寧に折られた「折り紙」を売る自販機がある。値段は一つ10~50円。売り上げは少ないが、テレビ番組で紹介され、観光客が訪れる町の「新名所」になった。
 田園地帯にある中学校近くの日用雑貨店「岡野商店」の店頭に、その自販機はある。色テープで作った「おりがみ」の文字の下に、紙飛行機や紙風船など18種類の折り紙が並ぶ。
 折り紙を折るのは店主の岡野千鶴さん(60)。値段は10円、30円、50円の3種類。くちばしが動くカラスや鼻が動くゾウ(いずれも50円)など、複雑なものほど高額だ。100種類以上の紙を作品によって選び、一つひとつ丁寧に折った作品には、繊細な技が光る。一番人気は手裏剣(10円)で、30円の商品は2カ月に1回、季節に合わせたものと入れ替える。
 朝日新聞デジタル 12/24(土) 13:20

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う~ん。完成品を売るのかぁ。

(画像、「ある折紙創作家の頁」より)


 こんなレベルのものならばともかく、自販機で扱える大きさのものならば、折り方と原材料(!)のパックで売った方がいいと思うのだがなぁ。
 雑貨店の中で「折り方教室」をやるとか。

 

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2016年08月05日(金)

「孫聞き」で歴史を作ってはいけない

テーマ:教育
 今日から三日間、水戸では黄門まつりが開かれる。
 初日の今日は千波湖での花火大会……だというのに嫁さんがカメラを無くしてくれたので写真が撮れない(泣)。


 そして明日は広島原爆の日。
 今年はブラジルのリオデジャネイロでオリンピックの開かれる日でもあるということで、「開会式でヒロシマを追悼せよ」と無茶な要求をする人間も出ていたようだが、全体的に見て、テレビなどのメディアがこの日に向けて使う「熱意」は、昨年に比べてはるかに低い。
 NHKなど、昨年は六月ごろから「戦争だ」「原爆だ」「特攻だ」「日本は酷いことをした」を週に何度も繰り返し、今頃には毎日のように日本貶しに励んでいたというのに、今年はまだまだ大人しい。
 やはり昨年は「戦争終結七十年」ということでイベント的にはしゃいでいただけだったのだろう。ついでにいえば、それが国会で審議されていた「安保法制」の足をひっぱる道具にも使えるということで。
 というか、そっちの方が主たる目的かな?

 さて、マスメディアや彼らに応援される勢力が原爆被害を政治活動の道具に使うのは昔からだが、そういうことをやって「ジャーナリズム」を気取っている人間がどういうレベルのものか、都知事選挙で日本人はよく知ったことだろう。
 原爆の被害という歴史の事実は、そういう人間が政治ごっこをするためのおもちゃにされないよう、気をつけていかなければならない

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 被爆者が語り、若者描くヒロシマ 視覚に訴え体験鮮明に

被曝の絵
(写真、朝日新聞デジタルより。炎の中で助けを求める少女)

 被爆者から体験を聴き取り、若者が描く「原爆の絵」。広島平和記念資料館(原爆資料館)が始めた取り組みは12年がたち、作品は120点にまで増えた。若い世代が視覚に訴える試みは、被爆体験をより鮮明に伝える力になっている。
「布団のつぎはぎ、けがの細部まで、よく描けたね」。広島の被爆者で在日韓国人2世の李鐘根(イジョングン)さん(87)は6月末、広島市立基町高校を訪れ、17歳のころの自分と亡き母親を描いた油絵を見て感心した。
 作者は同校3年の美術部員、久保友莉乃(ゆりの)さん(18)。昨年夏から李さんと10回ほど面談。原爆で大やけどを負った李さんの首にわくウジ虫を、母が箸でつまみ取る姿を描いた。
 被爆者と若者が共同で「原爆の絵」を仕上げる作業は2004年、被爆体験を後世に伝えようと原爆資料館が始めた。地元の高校生らが被爆者から描いてほしい場面を聴き、1年がかりで完成させる。これまでに被爆者30人、学生100人以上が手を取り合った。
 朝日新聞デジタル 8月2日(火)18時11分

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 広島ではこんなことが行われ、

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 <長崎・被爆者>語り継ぐ体験、未来につなぐ 証言者育成

 被爆から70年が過ぎて被爆者の高齢化が進み、亡くなる人も増える中、長崎市は今年度、被爆者から戦後に生まれた世代へ体験を引き継ぐ取り組みを始め た。被爆者の代わりに体験を「証言」できる人を育てるのが目的で、今月16日には募集に応じた高校生や中学教諭らが被爆者と初めて対面した。
 市は2年前から家族間で被爆体験を引き継ぐ事業を進めてきたが、体験を伝えられる人をより多く育てようと、今年度から対象を広げた。市の募集に応じた市 民は20人あまり。16日に原爆資料館であった交流会では、被爆者7人が座る四つのテーブルを順に回り、話に耳を傾けた。
 国民学校6年の時に爆心地から約3.3キロで被爆した田川博康さん(83)は「本当は話したくはないんだ。でも、真っ黒焦げになってしゃべれず死んでいった人たちのために、生き残った私たちが話さなければならない」と語りかけた。
 爆心地近くで被爆した父は9日後、母は13日後に亡くなった。田川さんは「被爆者はあと5年、10年ほどでほとんどいなくなる。若い人たちの力で、客観的な被害だけでなく、被爆者が抱えるつらさや後悔の思いを引き出して、伝えていってほしい」と話す。
 長崎市の私立純心女子高3年の松野世菜さん(18)は同級生と一緒に応募した。中学3年の時、授業の一環で「8月9日に何があったか知っていますか」と 市内で尋ねて回ったところ、県外在住の人は3割しか「原爆が投下された日」と答えられなかったことがショックだったという。「これまで行動に移せなかったが、この機会に被爆体験やその後の暮らし、思いをしっかり聞いて伝えていきたいと思った」と言う。
 8月下旬からは、「受け継ぐ」側の市民が個別に被爆者から体験の聞き取りを始める。体験の話し方の研修などを経て、早ければ来年3月にも「証言者」としてデビューする。【加藤小夜】
 毎日新聞 7月30日(土)13時10分

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 長崎ではこういうことが行われているのだが、これもはっきりいっていい試みではない。

「惨状を絵に描く」のは、その時点で事実の記録ではなく体験者の感情的な意思の発露になる。それは体験者がそういうものとして主張するというところでは意味を持つものだと思う人も多いのだろうが、「事実を知らせる」ということから外れているということを知った上で見るという習慣が身についていない者―例えば広島には小学生がよく修学旅行で連れていかれる―にとっては、変な「刷り込み」になってしまう恐れもある。

 長崎の方の「証言者育成」に至っては、伝言ゲームがどういうものになるかを知れば、それはもう将来に禍根を残す事業だといっていい。
「証言者」というのは体験した人間でなければならない。そういう人間でも記憶の混乱や「後から知ったことをさかのぼって語ってしまう」ようなことがあるというのに、「『子』証言者」「『孫』証言者」と話が受け継がれていく中でどのような変遷が生まれることだろう。
 さらにその中に「政治的イデオロギー」を第一にする人間が混ざるとどうなるだろう。
 沖縄の「語り部」がどれほど歪曲した歴史を観光客に聞かせているのか。今ではネットでそういう「歪曲話」をしていることが知らされるようになっているというのに、恬として恥じず「嘘」を流している現地新聞もあるではないか。

 原爆の被害は、「語り継ぐ」のではなく、今ではいい記録メディアがあるのだから、体験者自身が語る様子を映像で残しておけばいい。

 体験者の証言映像と、

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 <原爆映像>旧ソ連撮影、広島と長崎に寄贈

被爆地
(写真、毎日新聞より。公開された映像の一場面。長崎市の爆心地付近を視察する旧ソ連調査団が映っている=長崎市平野町の長崎原爆資料館で2016年8月4日午前10時37分、今野悠貴氏撮影)

 広島、長崎への原爆投下後に旧ソ連の調査団が現地で撮影した映像が、日本政府を通じて広島、長崎両市に寄贈され、4日、報道陣に公開された。1945年9~11月ごろの撮影とみられ、廃虚となった二つの街の様子が分かる。両市が旧ソ連の調査団による映像を入手するのは初めて。長崎市の原爆資料館が5日から公開するほか、広島市中区の原爆資料館でも公開予定。
 寄贈されたのは長い映像の一部とみられ、約5分の白黒映像にロシア語のナレーションが入っている。広島部分は約1分20秒あり、爆心地の南約1.6キロのビル屋上で東から西を映した廃虚や、爆心地の東約330メートル地点の屋上で西から東を映したものなどがある。市街地一面が焼け野原になり、爆風で崩壊した広島瓦斯(がす)(現・広島ガス)本社や鳥居のみが残された広島護国神社など分かるが、人は誰も映っていない。
 広島市によると6月、ロシア下院議長が安倍晋三首相を表敬訪問した際に映像入りDVDを寄贈し、日本政府から両市に渡された。広島市は、旧ソ連が被爆地で調査をしたことは把握していた。
 広島市の原爆資料館学芸課の担当者は「映像として目新しいところはないが、旧ソ連の資料は貴重だ」と話している。【山田尚弘、竹内麻子】
 毎日新聞 8月4日(木)11時41分

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 このような当時の映像を、トリミングなしで見ることで「そこで起こったこと、その事実を知る」ようにすることが、一番大切なことなのだ。

「それでは迫力が」というような人間がいたら、その時点でもう何らかの意図をもって刷り込みを企んでいると白状しているようなものである。
映像として目新しいところはない」? なにを言っているのだこの担当者は。


 本日の記憶。

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 時代を奏でたレコードプレーヤー100点 世田谷で展示

レコードプレーヤー
(写真、朝日新聞デジタルより。ポータブル・レコードプレーヤー)

 1960~80年代に手軽に音楽を楽しむ機材として親しまれたレコードプレーヤー。東京都世田谷区の生活工房ギャラリーで「日本のポータブル・レコード・プレイヤー」展が開かれている。オーディオ・電機やおもちゃのメーカーなどがつくったデザインも機能も様々な約100点が集められている。28日まで。入場無料。事前申し込みが必要な有料の関連イベントもある。問い合わせは生活工房(03・5432・1543)。
 朝日新聞デジタル 8月3日(水)9時31分

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 懐かしいなぁ、レコードプレイヤー。
 子供の頃は父親の高価なステレオセットには触らせてもらえず、こういうもの当時の雑誌の付録によくついていた「ソノシート」のウルトラマンやマグマ大使の歌やドラマをよく聞いていたものだ。

 今では幼稚園児向けの雑誌にブルーレイがついているんだものなぁ。しかもブルーレイレコーダーの操作は昔のステレオに比べると格段に優しくなっている。
 すごいことだ。 



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2016年05月10日(火)

基礎のないところにしっかりした家は建たない

テーマ:教育
 先月のことになるが、

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 <産業競争力会議>人工知能市場など30兆円に 20年目標

 政府は19日に開いた産業競争力会議で、「国内総生産(GDP)600兆円」の実現に向けた重点分野別の目標値を示した。今はほとんど存在しない人工知能(AI)やビッグデータなどの先端技術の市場の規模を、2020年に30兆円に育てることなどが柱。官民一体で重点分野に取り組むことで、経済成長のけん引役にしたい考えだ。数値目標は5月に策定する新しい成長戦略に盛り込む。
 政府は20年ごろまでに、名目GDPを14年度比2割増の600兆円に高める目標を掲げている。これまで規制改革や法人実効税率の引き下げに取り組んだ結果、民間投資を生む環境は整いつつあるとして、今後は成長市場の創出・拡大や人材育成強化に力を入れる。
 政府は既に、AIやビッグデータを使ってものづくりやサービスの生産性を高める「第4次産業革命」に注力する方針を掲げている。これに加えて、20年までに高速道路での自動運転▽3年以内に小型無人機(ドローン)を使った宅配サービス--をそれぞれ実現するための関連投資も増やす。中堅・中小企業による技術導入も支援し、20年に30兆円まで市場拡大を目指す。
(後略)
【秋本裕子】
 毎日新聞 4月19日(火)19時31分

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 政府の会議がこんなことをいっていた。

 いつも思うのだが、どうしてコンピュータの開発関係者には言葉のセンスというものがないのだろうか。「クッキー」しかり「開発コード『ロリポップ』」しかり。
 この「ビッグデータ」という単語も、ニュースでアナウンサーが嬉々として口にするたびその幼稚さに肩の力が抜ける。
 中学の時からきちんと統計学を勉強していれば、これはただ「単に統計データの『並べ替え』がやりやすくなったというだけの話」であることもわかり、焦点は「ビッグデータ」などというところにはないということも分かるはずなのに。

 もてはやされているAIというのも、今開発競争がされているものは、よくいわれる「人間に代わる知能が~」というようなものではなく、単なる「最適解の見つけ出し早さ競争」プログラムであるのだから、これは数学的には「ビッグデータ」の話と同じ分野のこと。それがわかった上で投資をしないと意味がない。

 麻生大臣が、

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 「マンガのおかげでロボットへの恐れない」麻生氏が持論

「ロボットが人間を使うという恐れは日本人にはない。これはマンガのおかげだ」
 麻生太郎財務相は3日、ロボットへの投資の促進によって人間の仕事がロボットに奪われることにつながるのではないかと問われて、こんな持論を展開した。
「アストロボーイ(鉄腕アトム)とかドラえもんは、人間が困った時に助けてくれる。そうしたフィロソフィー(哲学)が頭の中に入っているので、ロボットが我々の職場をとっていくという意識は、多くの日本人には極めて薄い」
 朝日新聞デジタル 5月4日(水)5時2分

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 こんなことをいっているが、「分別を持ち概念を理解するアトムやドラえもん」は、今のAI開発では出てこない。(ドラえもんのAIはまだ不完全なのか、「その場の最適解決」のための便利道具を出してしまい、「人間であるのび太」はその「最適解」を「論理の飛躍」で飛び越えてしまって失敗する。まこと藤子F氏の作品はSFである)
 まあ、日本人が「ロボット」に対して持っている感覚は、「ゴーレム恐怖症」のあるキリスト教圏の社会とはまるで違うものなので、それが有利になることは間違いはないのだが。


 で、こういう動きがあることと呼応して、

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 成長戦略、プログラミング必修化 小学校から思考力育成

 政府が19日公表した成長戦略の概要に盛り込まれたプログラミング教育の小中高校での必修化は、人工知能(AI)などの普及を視野に、ITを活用して課題を解決する力などを育むのが狙いだ。平成32年度以降実施される次期学習指導要領で義務付けるため、中央教育審議会で議論される。
 小学校では、理科の実験や音楽科の作曲など、各教科に取り入れて体験的に学習する。
 算数で文章題を解く際にプログラミングの思考法を組み合わせるなど、コンピューターを動かすための技術の習得にとどまらず、児童・生徒の論理的思考力や問題解決力を育むことを重視する。
 このため、文部科学省は同日、小学校におけるプログラミング教育の具体的な内容や育成すべき能力などを検討する有識者会議を設置することを決めた。
 中学では、現行の学習指導要領で技術・家庭科に「プログラムによる計測・制御」が導入されており、これを拡充する。また、高校でも次期学習指導要領で必修化される見通しの情報科の新科目に導入する考えだ。ただ、指導できる教員が少なく、文科省は講師派遣などについて民間との連携を検討する。
 産経新聞 4月20日(水)7時55分


 小中でプログラミング必修に…政府の新成長戦略

 政府が5月にまとめる新たな成長戦略の概要が分かった。
 日本社会のIT(情報技術)高度化を支える人材育成が柱で、次期学習指導要領が始まる2020年度からコンピューターのプログラミング教育を小中学校で必修にするほか、外国人の専門家が日本に永住しやすくする。日本が官民一体で取り組む10分野を具体的に掲げ、政府が目標とする20年頃の名目国内総生産(GDP)600兆円の実現を図る。
 新成長戦略は、19日に開く政府の産業競争力会議(議長・安倍首相)で公表する。少子化でも経済成長を続けるため、ビッグデータや人工知能(AI)などを駆使する人材を育てて、生産性を高めることを目指す。
 プログラミング教育としては、小学生には興味を持ってもらうための体験学習を、中学生にはホームページの作成などを想定している。産業界には、教材の開発や講師の派遣などで協力を求める考えだ。
 読売新聞 4月16日(土)9時11分

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 学校でこういうことをさせようと文科省の方も動かそうとしているというのだが……まったく。「英語コンプレックス」と「コンピュータコンプレックス」を持った人間は、なにかあると頭を出して小学校の基礎教育をいじくろうとするから厄介である。

 小学校の算数というのは、まだ「道具の種類とその扱い方」を覚えている段階なのだ。大工仕事でいえば金槌や鋸切りのことを知り、それをどう使うかを覚えているようなもの。その段階で家を建てさせるようなことをしても、資材の無駄しか出ない。
小学生には興味を持ってもらうための体験学習を、中学生にはホームページの作成などを想定」などというのでは単なる「作成ツールの使用」程度のものでしかなく、昔でいう「アセンブラを一から組む」ような話にはなっていないので、「数学的思考力の向上」の役にも立たない。

(2012/01/13の記事、♪もう~終わりだね 君が小さく見える) 以来何度か取り上げているように、「アメが同じ数だけ入った袋がいくつかあります。アメ全部の数は8×5で求められます~」という問題から正答を選ばせる小学生向けの課題で、「アメの袋が五個だってありじゃないか!」という大人が山ほど出、教師を馬鹿にして罵る言葉をネットに書き散らしている。
 その後も、(2014/06/10の記事、形だけいじってもダメ それが教育というものだ) で取り上げた「21÷7という問題に対し、何段の九九を使えば求まるか」で「7の段という答えだけ認めるのはおかしい。3×7だって21になるのだから3の段を使うでもいいはずだ」という文句をつける大人もいた。
「ツールの存在」と「それをどう事象の中で扱うか」をきちんと学んでいないと、こういう「なにが問われているのか」がわからない大人が量産されてしまうことにもなるのだ。

 まあ、考えようによっては、プログラムはその「なにを求めているか」をきちんと示しておかないと、今のコンピュータでは扱えない、止まってしまうから、上手く学習の中に利用すれば「ツールの事象適用の実践」というところでは役に立つこともあるのだろう。
 だが、それはやはり「やるべきこと」がわかった上でしか行えないわけで、小学生に「体験学習」を、中学生に「ホームページ制作(HTMLを並べるレベルの話だろう?)」をさせるというのでは、まったく「趣味」の域を出るものではない。
 そんなことをするならば、今、多くの高校でたなざらしになっているc系言語のプログラム授業を充実させたほうがよほど役に立つ。


 おまけ。

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 分散型エネルギー利用促進法案など国会に提出

 民進党は28日、地域エネルギー源を効果的・効率的に活用しエネルギーの地産地消・分散型エネルギー利用を推進することをめざす分散型エネルギー利用促進法案などエネルギー関連法案4法案を衆院に提出した。
 山尾志桜里政務調査会長は4法案提出の意義について「エネルギーの地産地消・自給自足の動きを加速し、2030年代原発稼働ゼロを目指すとともに、2030年に再生可能エネルギー30%以上、温室効果ガス1990年比30%以上の削減を実現させる」とした。
 分散型エネルギー利用促進法案は国が分散型エネルギー利用促進基本方針をつくり、地方自治体が基本方針に基づいた促進計画を策定する。国の交付金で自治体が主体的に分散型エネルギー利用を促進することができる。
 これにより地域の資源や人材を活用し、利益を地域に還元することで、雇用機会の創出・地域経済の活性化による自立的な地域社会の形成を目指す。
 このほかの3法案は(1)国や独立行政法人の建物に実施目標を定め、最も厳しい断熱基準を定め、省エネ機器を導入し、エネルギー使用の20%以上を再エネで賄うことを義務づける「公共施設省エネ・再エネ義務化法案」、(2)廃熱・再生可能熱の利用促進、廃熱をエネルギー源として法的に位置づけること、廃熱発生量の公表制度などを定める「熱エネルギー利用促進法案」、(3)エネルギーを作ることを主な目的とする協同組合の設立を可能にする「エネルギー協同組合法案」。(編集担当:森高龍二)
 エコノミックニュース 4月30日(土)8時42分

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 やれやれ。これだから「数学が嫌いだから文系」といっているような人間は(ため息)。

 政府にもこういう「自然エネルギーが」「分散型エネルギーが」という声があるが、エネルギー(電気)というのは、まとめて作って分けるほうが絶対的に効率がいいのだ。
 小さな発電所をいくつも造ったところで、それを送電する段階で結局合流させなくてはならず、そのときに周波数や電圧の統一を計るための施設が必要になるわけで。発電所の数が増えれば増えるほど変電設備の数も必要になり、ロスも増える。それが「安定した」火力発電ならば、当然二酸化炭素の排出も増える。
 マスコミがはやらせようと持ち上げている「用水路省電力発電」のようなものも、近くの小屋の常夜灯をつける専用にというのならば使えるだろうが、それが社会インフラの中のワンパーツとして機能すると思っているならば、大間違いである。
「地産池消」をいうのならば、一県に大きな「センター発電所」を造って、そこが作る電気ですべてまかなうような方式にしたほうが効率は上がるのだ。

 山尾氏にはとりあえず「キルヒホフ回路」の勉強をしてからこういう提言の説明役に出てくることをお勧めする。
 もっとも彼女には、その前に説明すべきことがあるわけだが。


 本日の犯罪。

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 深夜の高速道で走行中のバイクを「降りなしばくぞ」強奪して逃走

 大阪府八尾市美園町の近畿自動車道上り線で8日午前2時25分ごろ、乗用車が兵庫県姫路市の男性会社員(22)が運転するオートバイに幅寄せして停車させ、助手席の男が「降りなしばくぞ」と脅してバイクを奪い、車とともに逃走した。八尾署が強盗事件として調べている。
 同署によると、車はバイクの後ろから来て蛇行。左側から抜けようとしたバイクに幅寄せし、八尾料金所の約300メートル南方で停車させた。車の助手席から降りてきた男は身長175センチほどで、マスクを着用。男性会社員らを脅してバイクから下車させ、自身が運転して逃げたという。男性と、後部に乗っていた友人にけがはなかった。逃げた男と運転席にいた男はどちらも20代くらいだったという。
 同署によると、盗まれたバイクは時価約300万円相当のホンダ「CBX400F」。1980年代前半に生産は終了しているが、中古市場では現在も根強い人気を誇り、生産時の販売価格48万円から3~10倍の高値で取引されているという。全国で盗難が多発しているとされ、数年前には所有者が盗難保険への加入を拒否される事態も発生していた。
 スポーツ報知 5月9日(月)7時6分

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 CBX400Fって、そんなに人気があるのか?
 XJR400とかゼファーといった2008年の排ガス規制で消えていったパイクならばともかく、CBの400系ならば今でもブラッシュアップされたスーパーフォアが出ているというのに。
 人気車種ならば盗んだところで「ばらして売る」わけにも行かないし、そうなればエンジンやフレームのナンバーですぐ足がついてしまうのだがなぁ。犯人は塗り替えて自分で乗り回すつもりなのだろうか?

 が、そんな人間はライダーとして認めるわけにはいかない。
 お前はただのショッカーライダーだ!




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2016年03月18日(金)

自分の国が嫌いな人間に教育は任せられない

テーマ:教育
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 NHKクロ現最終回、国谷キャスター1分30秒あいさつ

 1993年に始まったNHKの報道番組「クローズアップ現代」が17日、最終回となり、国谷裕子キャスター(59)が番組の最後で「長い間本当にありがとうございました」とあいさつした。
 国谷さんのあいさつは約1分30秒。「23年間、視聴者の皆さまからお叱りや戒めも含め、大変多くの励ましをいただきました。国内、海外の変化の底に流れるものや、静かに吹き始めている風をとらえようと、日々もがき、複雑化し見えにくくなっている現代に少しでも迫ることができれば、との思いで携わってきました。23年が終わった今、そのことをどこまで視聴者の皆さまに伝えることができたのか、気がかりですけれども、長い間番組を続けることができましたのは、ご協力いただきました多くのゲストの方々、そして何より番組を見てくださった視聴者の皆さまのおかげだと感謝しています」と話した。
(後略)
 朝日新聞デジタル 3月17日(木)22時36分

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 水曜日、NHKニュース7が終わったあともチャンネルをそのままにしていたら、「クローズアップ現代」が番組冒頭で「狙われる市民。今、テロの形が変わりつつあります」というようなナレーションをはじめたので呆れてしまった。
 IRAの爆弾テロや、赤軍のビル爆破テロ、オウムの地下鉄サリンを思い出すがいい。もともとテロというのは警備が薄く人の集まる場所で大量殺戮を行うことで社会に恐怖をまき散らし、混沌を生みだし、その中で犯罪組織の存続を図るものではないか。左巻きと一緒になって「米軍基地があるとテロの目標になる!」という「テロは弱者の正義の闘争」論を叫んでいるうちに、そんなことも見失ってしまったのか、この番組のスタッフは。

「クローズアップ現代」は番組が改変されて国谷氏が降板になるということで左巻きが「政権の圧力だ!」と騒いでいるようだが、この程度のスタッフが作る程度の低い「報道解説番組」など、早々に打ち切られて当然だろう。


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 教職員の国歌斉唱「教育荒廃させる」 市民団体、大阪市立小中にメール

 卒業式での教職員の国旗掲揚や国歌斉唱は「教育を荒廃させる」などとする内容のメールが2月、市民団体から大阪市立小中学校全424校に送られていたことが14日、市教委への取材で分かった。市教委は市の方針と大きく異なるとして、各校に対し、あらためて国歌斉唱時の起立の徹底などを求める通知を出した。通知は9日付。
 この市民団体は「Democracy for Teachers and Children(D-TaC)」。君が代斉唱時の不起立を理由に昨年5月に戒告処分を受>けた市立中教諭を支援する活動を展開している。
 市教委によると、すでにすべての市立中が卒業式を終えたが、教職員の不起立などは確認されていない。小学校は17日に卒業式が予定されている。
 産経新聞 3月15日(火)7時55分

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 卒業式シーズンになって、またこの手の団体が騒ぎだしている。
 産経新聞の記事ではこのSEALDsの同類の匂いのする団体が送ったメールの内容が分からないのだが、いったいどういう理屈で「卒業式で公務員たる教師が起立して国家を歌い、式典に国旗を掲揚すること」が「教育の荒廃」に繋がるというのか、どういう理屈を展開しているのか、知りたいものである。

 何度も書いているように、日本国の法律家で日本国の機関として運営されている機関が国旗を掲揚するのは至極当然であるし、式典で国家を歌うのもおかしなことではない。そういう行為に対しておかしな思想を持ちこんで妨害行為を行おうとする者がいるならば、そのものの存在こそが「荒廃」を生むのである。
 ならば意見すべきはそういうものに対してであり、「そういうものが出てこないように国旗掲揚をやめるべきだ」というのは筋違い。ましてやそれが「自分の思想を押し付けるため」の方策でしかないとなれば、いったい誰が教育を荒廃させようとしているといえるだろう。

 まったく。こういう「国家否定こそが正義」というおかしな思想が堂々と闊歩できているというのがもうおかしいのだが、

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 岐阜大学長、君が代斉唱しない方針を改めて表明

 岐阜大学(岐阜市)の森脇久隆学長は15日、今春の卒業式と入学式で国歌「君が代」を斉唱しない方針を改めて示した。これまで通り、大学の愛唱歌「我等(われら)多望の春にして」を歌う。
 森脇学長は定例記者会見の質疑で、「3月の卒業式と4月の入学式は例年通りです」と説明した。馳浩文部科学相が2月23日の閣議後会見で「日本人として、特に国立大学としてちょっと恥ずかしい」と述べたことについては、「コメントを差し控えます」と答えた。
 国立大の入学式や卒業式での国歌をめぐっては昨年6月、当時の下村博文文科相が学長に斉唱を要請。一方、森脇学長は2月17日の定例会見で、今春の卒業式や入学式では大学の愛唱歌を歌う考えを示していた。
 日本科学者会議岐阜支部幹事会は同26日、国歌を斉唱しないとする森脇学長の態度を支持する声明を出した。憲法学者のグループは3月14日、馳文科相に発言の撤回を求める抗議声明を出したと発表していた。
 朝日新聞デジタル 3月15日(火)12時14分

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 それを正当化して主張する国家公務員がいるというのは、どういうものなのだろうか。
 記事にもあるように、この学長は以前にも「卒業式で国歌斉唱はしない」とわざわざ言い、文科大臣から「国立大学の学長がわざわざ国家を否定するようなことを公言するのは恥ずかしい気がする」という感想を持たれたことがある。
 その時にも馳大臣の言葉を歪曲して「国家押し付け!」と騒いだものがいたが、そういう声があったことで「応援を得た」とでも思っているのだろう、またこんなことを言い出している。

 私個人の意見とすれば、国立大学は国の機関なのだから式典で国旗掲揚があってしかるべきだし、卒業式の開会の際には「君が代」を歌うべきだと思うし、それを否定するような人間に国立大学の学長になどなってほしくはない。
 それでも、大学歌を歌うのが恒例になっているというのならば、それはそれでしょうがない。が、わざわざ「国家はダメ」というような人間など言語道断である。
 そんなに「国が嫌い」だというのならば私学に勤めればいいだけの話だ。もちろん「私学助成金」などは断って。

(2014/11/18の記事、日本にはすでにテロ組織がある) でも書いたが、大学やメディアの関係者には、「大学の自治」という言葉を曲解し、それにすがっている人間が多すぎる。
 中世ヨーロッパのように近代国家としての方の支配の枠組みができていない時代、都市国家の名残りで「大学が一つの都市」になっている時代は、領主に支配されない完全な治外法権の大学というものも存在できたことだろう。だが、今はそういう時代ではない。大学でさえ国家の方の下にあるのであり、同エントリーで取り上げた京大の事件で騒いでいた人間のいうような「犯罪をしても刑法の適用外」になるようなことはあり得ない。

 国立大学はその運営を国によって行われている機関なのだ。国を拒むのはまったくただの「モラトリアム学生が親に反抗している」意識を教授陣までが持つのは行き過ぎである。
 こういう学長がいるから、はじめに挙げた「卒業式の国旗国歌は教育の荒廃を生む」というような勢力が調子づくのだし、また、「なんでも自民党に反対するのが正しい」として政治に口を出す「憲法学者」なる意味のない存在がのうのうと禄を食むことになるのだ。

 こんな、

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 国歌めぐる馳大臣発言「撤回を」 憲法学者96人が声明

 岐阜大学が卒業式などで国歌斉唱をしない方針を示したことを、馳浩文部科学相が「恥ずかしい」などと批判したことに対し、憲法学者のグループが14日、東京都内で記者会見を開き、抗議声明を出したと発表した。国歌斉唱をするかどうかを決定する権限は各国立大にあるなどとして、発言の撤回を求めている。
 岐阜大は式で、前身の旧制学校の校歌斉唱を続けてきた。森脇久隆学長は2月の記者会見で、これを変えない考えを示した。
 声明には学者96人が名前を連ね、「戦前の経験を踏まえ、政治権力は学問内容や大学の自治的決定に絶対に介入してはならないと考える」と指摘。「大臣による批判は、(学問の自由を保障する)憲法23条の趣旨に違反する」などと批判した。国旗、国歌をめぐっては、下村博文前文科相が昨年6月、全国立大学長に「適切な判断」を要請している。
 信州大の成沢孝人教授は会見で「このままでは大学はなし崩し的に時の政権におもねるようになり、社会の発展に寄与できなくなる。大学に所属する者として見過ごせない」と話した。(石山英明)
 朝日新聞 03月14日 17:38

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 国と「トキノセイケン」というなんだかよく分からない案山子との区別もつかない、大阪の左巻き「市民団体」と同レベルの話しかできないような!


 おまけ。

「日本をいつまでも国際的に土下座し続ける存在にするためにはどうすればいいのか」を主眼にした憲法解釈を「学問」と称する人間は容認する一方で、(2015/01/19の記事、思想で学者を縛るのは旧ソ連とどこが違うのだろう?) などで書いたように、日本の大学では「軍事研究」というだけで圧力がかかるのだが、

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 「軍事研究に反対」研究者ら、豊橋技科大に要望

 大学の軍事研究に反対する研究者らのグループが15日、豊橋技術科学大学(愛知県豊橋市)に対し、防衛省が研究費を支給する「安全保障技術研究推進制度」に応じないよう求める申し入れをした。同大はこの制度に応募して採択され、有毒ガスを吸着するシートの開発に取り組んでいる。
 申し入れたのは、反対の署名運動をする団体の事務局長、野田隆三郎・岡山大学名誉教授ら。野田氏は9016人の賛同者が集まったことを示し、「大学の研究は平和のために役立て、軍事と一線を画してほしい」と要望。同制度に応募した他の大学にも同様の申し入れをする。
 朝日新聞 03月16日 10:51

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 今度はこんなことまで「禁止だ!」という学者が現れた。

有毒ガスを吸着するシートというのは、戦争でそういうものが使われた場所を「平和」に戻す際に活躍する技術というものではないのだろうか?
 こんなものまで「軍事技術だ!」とするなど、頭の中が戦争でいっぱいの危険な人間だと自ら告白しているに等しい。

 これに賛同した九千人余りの人間の中にどれほど学術関係者がいるのか分からないが、そういう人間に大学共感の職を与えておくのは、まったくリソースの無駄遣いだといってやろう。


 本日アフターファイブ。

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 一般社員の7割「仕事以外で上司と付き合いたくない」

 管理職の5割、一般社員の7割が「仕事以外で上司と付き合いたくない」――。そんなドライな人間関係を求めるサラリーマンの姿が、日本能率協会の調査で浮き彫りになった。
 20代~60代の会社員ら1千人に、昨年末から年始にかけてインターネットで聞いた。仕事以外で上司と付き合う内容(回答数863人)は、食事や飲み(22%)、年賀状・暑中見舞い(14%)、家族の話(12%)が3本柱だった。
 一方、「仕事以外で上司との付き合いはない」と答えた人は、管理職で40%、一般社員で64%だった。ただ、「付き合いたくない」と答えたのは、管理職で8ポイント、一般社員で6ポイントほど上がり、上司と渋々付き合っている人も一定数はいるようだ。上司と部下のすれ違いも垣間見え、管理職の49%は「プライベートを相談してくる部下」を「好ましい」と考えていた。(小林豪)
 朝日新聞デジタル 3月15日(火)20時11分

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 こんなアンケート結果が出たといっている調査会社があるが、これは今に始まったことではなく、昔からサラリーマンの本音はこんなものだと思うぞ。
 ただ昔は、そういうことを「我慢」することで会社に居続け、給料が上がるという「体育会系の先輩関係の順送り」のようなものがあったから我慢している人間が多かったというだけで。




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2016年03月07日(月)

きちんと学ぶことに文系も理系もない

テーマ:教育
 今日は、「本日の新築」から。

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 <出雲大社>旧社務所取り壊しか 文化価値指摘、保存要望

社務所
(写真、毎日新聞より。菊竹清訓氏が設計した出雲大社境内の「庁の舎」=ドコモモ日本支部提供)

 戦後日本を代表する建築家の一人、菊竹清訓(きよのり)氏(1928~2011年)が設計し、築53年たつ出雲大社(島根県出雲市)境内の旧社務所「庁の舎(や)」の取り壊しを出雲大社が検討している。老朽化が理由だが、文化遺産としての価値を指摘する専門家もいる。日本建築学会など4団体は近く保存を求める要望書を出雲大社に提出する。
 宝物殿も兼ね、1963年に完成した庁の舎は鉄筋コンクリート造りの平屋(一部中2階)。出雲地方の稲掛けをモチーフに、2本の巨大なはりと階段状の外壁で構成されたダイナミックな外観が特徴だ。日本建築学会賞や米国の建築賞を受賞し、2003年には近代建築の調査・保存を行う国際学術組織「ドコモモ」(本部・ポルトガル)日本支部が日本の近代建築「100選」に選出した。
 出雲大社によると、老朽化による雨漏りや損傷が激しく、昨年7月以降は一部を除いて立ち入りを禁止している。既に社務所や宝物殿は別の建物に移転した。「複雑な構造のため耐震診断が困難」と地元の建築士に判定されたと言い「使える見通しが立たず、取り壊しもやむを得ない」と話す。解体時期や跡地利用は未定だという。
 早急な結論を警戒する声もある。ドコモモ日本支部代表の松隈洋京都工芸繊維大教授(近代建築史)は「伝統と近代技術を融合させた60年代を代表する名建築で、海外でも広く知られている。耐震診断や補強技術は進歩しているので、保存の道を探ってほしい」と呼びかける。【永田晶子】
 毎日新聞 3月4日(金)15時0分

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 う~ん。そもそも出雲大社は六十年ごとに遷宮をするのだから、社務所などもその時、あるいはその中間年に建て替えるものだと割り切ってしまうべきではないのだろうか?

 建築家が賞を与えたといっても、老朽化しているのならば建て替えるしかない。現代の耐震基準で補強するのもままならないというのならば、それはもう仕方がない。
 学術組織の支部代表の教授も、残せというのならば「耐震診断や補強技術は進歩しているので、保存の道を探ってほしい」というのならば自分でその進歩している技術適用の道を探ってみればいいのに。「建築史」という「外見の変遷をみる」ことに特化してしまった学問は、こういう時に役に立たないなぁ。


 こういう話を見ていると「文系学問というのはどうなのだろう」という気持ちになることもあるわけで、そのせいだろうか、 

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 父親の7割、子どもは「理系に進んでほしい」 「文系」進学は後悔すべきことなのか

 自分の子どもに進んでほしい大学の専攻は文系、理系のどちらか――。未就学児の子どもをもつ20~30代の父親200人に聞いたところ、じつに7割を超える父親が「理系」と答えたことが、リクルートホールディングスのR25編集部とアイリサーチの調査でわかった。
 しかも、この調査では「文系」に進んだ父親が、そのことを後悔しているようなのだ。
■実際は「文系」学生が57%を占める
 2016年春の大学入試も終盤。すでに「サクラサク」の合格通知を受け取った人も少なくないだろう。
 文部科学省の学校基本調査(2015年確定値)によると、大学生の総数は255万6000人で、14年度より4000人増えた。このうち、女子大生は112万7000人で前年度比1万人増加して過去最高。大学進学率も2年連続で51.5%となり、過去最高だった。
 大学生を文系と理系に分けると、文系(人文科学、社会科学、家政、教育)は57.1%を占め、理系(理学、工学、農学)が21.3%、その他(国際関係、芸術、医学・保健)が21.6%となっている。
 理系人気が伝えられているが、現実にはまだまだ「文系」学部に通う学生が多いというわけだ。
 そうしたなか、大学の専攻で、自分の子どもに「文系」と「理系」のどちらに進んでもらいたいか、R25編集部とアイリサーチが調査したところ、「文系」と答えた父親が26.5%だったのに対し、「理系」は73.5%にも達し、「理系」が「文系」に圧勝した。R25が2016年2月26日付で報じた。
 さらに調査では、自身が「文系」出身の父親100人に、子どもに進んでほしい専門分野を聞いたところ、「文系」と答えたのは36.0%で、「理系」は64.0%にのぼった。一方、自身が「理系」出身の父親100人に、同じ質問をしたところ、「文系」と答えたのは17.0%、「理系」は83.0%と圧倒的だった。
 父親自身がどちらの道を歩んできたかにかかわらず、「理系」人気が高いことがうかがえる。
(後略)
 J-CASTニュース 3月1日(火)19時13分

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 こんな声が巷にあるようで。

 理学部物理学科という「理系ど真ん中」にいた人間としては「ほーう」という感じであるが、ただ、こういう話をする時に気をつけなくてはならないのは、「文系」といっている人間の中には本当の文系志向者に混ざって、「数学が嫌いだから文系」と自称している人間も結構いるという事実である。
 私の同級生には「英語が嫌いだから理系」といっていた人間もいたが、おそらくそういう考えの者よりも、この「数学嫌いの理由づけに文系という単語を使っている者の方がはるかに多いだろう。 そういう人間は「文系」といっても言語学や文学に深い造詣を求めるようなこともせず、ただ「大学は四年間の休暇」的な感覚で過ごすことにもなるのだ。

(2015/11/11の記事、「理想と現実のギャップ」の実践研究でもしているのかな?) で取り上げたように、今、大学の文系学部の改革がいわれている。

 上記の記事の後半では、「子供には理系になってほしい」という親の意見として、

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 しかも、父親自身は「文系」だが、子どもには「理系」に進んでほしいという父親の意見を聞くと、
「就職に有利だと思うから」
「専門性のある資格をとってほしいので」
「文系の仕事は理系でもできるが、逆は無理だから」
 といった声が。なかには、
「自分が文系で役に立っていないから」
 と、なにやら自身が歩んできた道を後悔しているかのような声もみられる。
(中略)
 ただ、大学ジャーナリストの石渡嶺司氏は、2016年春の大学入試は、「傾向としては『文系の復活』でしょう。法学部や経済学部が人気でした」と、潮目が変わる兆しがあ>るとしている。
「『理系は就職に強い』ということは確かですが、企業が求める技術職、研究職といわれる職種は学部卒よりも院生を求めています。4年卒は総合職での入社が多いのですが、そうなると研究に追われる理系学生よりも文系のほうが準備に時間がとれる分、有利と考えているようです」と説明する。
 ここ数年人気だった薬学や栄養学、医療・看護系は「資格がとれる」ことが人気の理由だったが、資格取得のハードルは低くない。それでなくとも、理系は学費が高い。専修学校とのダブルスクールや、結果的に6年在学しなければならないとなると、さらに学費がかさむことになる。
 相対的にカネのかからない文系のほうが親孝行だし、学生の売り手市場が続く中では、「理系」も「文系」も就職にはあまり影響しないということもあり、文系への揺り戻しが起きているようだ。
 J-CASTニュース 3月1日(火)19時13分配信 「父親の7割、子どもは「理系に進んでほしい」 「文系」進学は後悔すべきことなのか」より

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 というものがあって、なにやら今の改革論議を見ていると、こういう声にこたえる形で大学の就職予備校化を推進する方向に進みそうな勢いだが、それでは小泉改革の大失政である「大学の独立採算制導入」にさらなる愚策を重ねることになるだけ。そんな学部はますます「いらない」ということになるだろだろう。


「文系」を「数学嫌いという勉強嫌い」の逃げ口上の道具に使わせてはいけない。理科が得意な人間は論理力を身につけているので国語も成績がいいし、逆に国語の成績のいいものは理科においても充分な洞察力を発揮するものだ。(ただ、物理学などで名を残すほどのものになろうというならば、以前から書いているようにそういう基礎的な能力を越えた「センス」というものが必要になる。私にはわからないが、文系においてもそういうところはあるのではないのかな?)

 BSのテレビを観ていたら、「悪玉活性酸素が!」と叫ぶ通販番組をやっていた。
「悪玉」もなにも、活性酸素は活性酸素で善も悪もないのだが、呆れたことにその番組では「それを取り除く水素水がどうのこうの」といい始めた。
 水素が過剰に溶けた水というのは、例えば玉川温泉のような強酸性の水のことだろうか? そんなもの飲んだら活性酸素どころではないダメージが消化器官に与えられることになる。

 そういえば、今流行っているのか、登録しているメールマガジンの中にもそういう「水素がどうこう」というのがあって、そこでは「水素の粉末がなんたらでマイナスイオンがどうこうで健康によくて」などということが、楽天に並んでいる店のサイトのような派手なHTMLで書かれていたのだが、常温で固定化できる水素を発明したのならばそれだけでエネルギー問題を大きく解消できるノーベル賞ものだし、マイナスイオンを作る水素を発見したのならば、今までの化学体系すべてが覆るほどの発見にもなる。
 大学の学部の話など関係なく、こんな悪質なひっかけに騙されない程度の「理科系知識」は、誰でも持っておくべきだと思うな。

 それがなれば、いまだに「低線量被曝は危険」といっているようなデマ屋の活躍の場もなくなることだろう。




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