『科学』傷だらけ iPS細胞生んだ事業や科学未来館:東京新聞
「国が掲げる科学技術立国が揺らぎかねない」。十三日の行政刷新会議の事業仕分けで、科学技術関連の事業が続々とカットの判定を受けた。「不要不急の事業」を削ることが仕分けの目的とはいえ、将来、日本の科学技術研究を担う若手にも余波が及ぶ。「頭脳流出に拍車がかかる」。関係者に危機感が広がった。
「科学技術への理解増進を否定するのでしょうか」。日本科学未来館(東京・青海)の館長を務める元宇宙飛行士の毛利衛さんが口調を強めた。
同館も仕分け対象になり、毛利さん自ら仕分け人と対峙した。だが、判定は「予算削減」。毛利さんは、組織改革の必要性などを主張できたことに「プラスに考えていきたい」などと語った。
ほかに審査を受けたのは、次世代スーパーコンピューター(スパコン)、和歌山毒カレー事件で使用されたヒ素の科学鑑定に威力を発揮した大型放射光施設「スプリング8」(兵庫県)、科学掘削船「ちきゅう」など。
仕分け人は「経費削減の余地がある」など次々と厳しく指摘。「無傷」な事業はなく、いずれも廃止や予算への計上見送りや削減が求められた。
「こちらから事業の意義などを話させてもらえるのかと思ったが遮られてしまった」と話すのは、独立行政法人・科学技術振興機構の北沢宏一理事長。
先端研究に助成する競争的資金事業は同機構や文部科学省などが行っているが、仕分け人は「重複しており、総予算が膨らんでいる」と判断。一元化も含めて縮小することを求めた。
北沢理事長は、一時間という審査時間の短さを挙げ、「この事業資金による研究で生まれた人工多能性幹細胞(iPS細胞)などの成果をアピールできなかった」と残念がった。
また、世界トップレベルの国際研究拠点をつくる事業も、拠点を増やすために予算増を求めていたが、「成果を見極めたい」と予算減になった。
拠点の一つ、東京大学の数物連携宇宙研究機構は、米国から日本に呼び戻した世界的な物理学者がトップを務める。文科省の担当者は「著名な賞の受賞者が出るなど、ようやく軌道に乗ってきたところ。予算が減れば、トップの研究者が、米国に帰ってしまうかもしれない」と心配した。
◆『優秀な若手流出する』 奨励金『削減』
「納得がいかない。当事者なのに意見も言えないのか…」。若手研究者育成のための「特別研究員事業」。十三日の行政刷新会議の事業仕分けで「削減」の評決を受け、傍聴に訪れた東京都内の国立大大学院二年の男性は悔しそうに話した。
トップクラスの若手研究者に対する奨励金事業で、博士課程の学生や博士課程を修了したポストドクターに月二十万~四十五万円が支給される。
男性は今年、合格率数%の難関を通過。十月に内定通知を受け、家族や友人と喜んだばかりだ。事業仕分けの対象となったのを知り、「いても立ってもいられなくて傍聴に来た」という。
地球環境をテーマに、休日を含め毎日十二時間以上、研究漬けの毎日。「今は奨学金を借りているけど、来年三月で切れる」と話し、月二十万円の給付に期待していた。
男性は「ポストドクターが多すぎる問題ばかりが議論されていたが、その問題と研究者支援は別次元の話。制度が削減されたら、学者になれるのは金持ちだけ。国を恨んで海外に行く優秀な人材が続出するだろう」と事業仕分けの議論を批判した。
現在マスコミでもさかんに取り上げられている、民主党による事業仕分け。何をやっているか簡単に説明すれば、民主党が掲げる子供手当や高速道路無料、生活保護者の母子加算追加などの壮大なバラマキ政策を実現する財源を作るために、各省庁が出してきている予算を民主党の独断で削減するということです。
本当にムダがあれば、このような手順を取って削減するのは結構なことです。しかし、その会議の様子などを報道で見ると、そこで行われている無知な民主党議員による横暴振りは、目を覆いたくなるほど酷いものです。
一応、会議には民主党議員以外にも、その分野に長けた民間人なども起用しているようですが、目立つのは蓮舫氏をはじめとした、民主党議員の横暴振りです。省庁側の人間が事業の必要性を説明しているところで発言を遮ったり、事業の内容とかけ離れた抽象的な質問をして相手を黙らせて得意げな顔をして見せたりなど、非常に見苦しいものでした。少なくとも、民主党議員はもう少し勉強をしてから会議に臨むべきです。さらに各事業仕分けに割り当てられた会議の時間は1時間というのも酷い話です。TV中継で醜態を晒していた民主党議員が1時間で何を理解し、何を決断できるというのでしょう。
そしてその結果、スーパーコンピュータや大型放射光施設、科学掘削船などの最先端技術研究事業に関する事業は軒並み廃止や大幅な削減に追い込まれたほか、若手研究者を育成する事業すらも削減に追い込まれました。それも、全ては民主党が政権を取るために国民に対するエサとして掲げた、子供手当や高速道路無料などのバラマキ政策に消えていくのです。
1年2年で顕著な変化はないかも知れませんが、長期的には確実に日本の技術力は低下するでしょう。この結果、日本の一番の強みである最先端技術は衰退し、他国に追い抜かれ、若手研究者達は海外に流出します。資源のない日本は戦後、技術立国として発展してきました。その構造が崩れるのです。資源もない、技術もない日本は将来どうやって生き残っていくのでしょうか。
民主党は、本当に日本を切り売りしているとしか思えません。民主党に長期的ビジョンというものは全く見受けられません。まるで、民主党が行っている事業仕分けは、今すぐ酒を飲みたい為に、将来に備えて貯金をしている母親を殴って金をむしり取っていく暴力亭主のようです。
さらに、この事業仕分けについては民主党議員からとんでもない発言が飛び出しています。
毎日フォーラム:民主政権の課題と自民再生への展望:毎日
毎日新聞の政策情報誌「毎日フォーラム-日本の選択」のシンポジウム「政治は変わったか~民主政権の課題と自民再生への展望」が12日、東京都内で開かれた。
仙谷由人行政刷新担当相は、来年度予算の圧縮を目指す「事業仕分け」について「これまで一切見えなかった予算編成プロセスのかなりの部分が見えることで、政治の文化大革命が始まった」と意義を強調。そのうえで「見直し、縮減との結論が出た項目でも、予算を付けなければならないことも出てくる」と述べ、最終的には仕分け結果の当否を政治判断する考えを示した。
これに対し、自民党の石破茂政調会長は「スピーディーだが、乱暴だ。いったん『無駄だ』といえばイメージが定着し、ひっくり返すのは難しい」と指摘し、拙速な議論にならないよう求めた。
シンポジウムには飯尾潤政策研究大学院大副学長らも加わり、約400人が参加した。
「政治の文化大革命」最初見たときは驚きました。誤植ではないかと思ったほどです。少しでも歴史を知っている人なら、文化大革命とは、中国による、改革運動という名の下で、中国共産党によって行われた思想統制、文化破壊、1000万人以上とも言われる大虐殺の総称であり、現代中国の最も黒い歴史であることを知っているでしょう。中国を批判するときに使うならばまだしも、肯定的な意味で使うことを許される言葉ではありません。マスコミではあまり報道されていませんが、大変な問題発言です。本来であれば追求され、辞職も避けられないくらいの事態になってもおかしくありません。
しかし、日本の政治で文化大革命を行うとは一体どういう意味なのでしょうか。文字通り受け取れば、民主党に反対する者はすべて実力行使で静粛するという意味でしょうか。恐ろしいことですが、それが本意なのでしょう。こんな発言を堂々とする政党が政権を執っているのですから、本当に恐ろしいことが起こっていると言わざるを得ません。
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参考書籍:
迷走日本の行方――内閣支持率70%?!死に至る日本の病と新政権(OAK MOOK 308 撃論ムック)
西村 幸祐
民主党の正体――矛盾と欺瞞と疑惑に満ちた、日本人への恐怖の罠(OAK MOOK 305 撃論ムック)
西村幸祐