『コスメパーマ』のパラドックス | かずのすけの化粧品評論と美容化学についてのぼやき

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『コスメ系パーマ』って?



ここだけの話、


「コスメパーマ」ってすごく変です!!



化学屋さんの感覚からすれば、

明らかに異常のパーマ剤なんですよね・・・(-_-;)






というのは

前回もお話したと思いますが、


「コスメパーマ」とは


医薬部外品に当てはまらない

化粧品分類の薬剤を用いたパーマ



のことをさします。




本来

医薬部外品と化粧品の関係性は、





↑の図で説明できます。



特定の有効成分の配合が確認され、

一定の効果(及び副作用)があると認知されている

それが医薬部外品です。



効能を認められているから、

その効果を宣伝することも出来ます。



しかし

『化粧品』というのはどうでしょう?


薬事法的には

効果効能が緩慢で、

有効成分の配合も不特定だから


その効果もあるかどうか分からない

(むしろ効能はほとんど期待できない!)


というのが本来「化粧品」として登録されているものなのです。


しかも化粧品は効果も微妙なので

「効果がありますよ~」

と広告することも許されていません。





しかし

『コスメパーマ』はどうですか?



コスメパーマを使用している美容師さん、

コスメパーマをかけてもらった皆さん、



パーマ、かかりませんでしたか?





普通に技術的なミスが生じていない限り、

十中八九パーマはかかったはずです。





これが僕が『コスメパーマは異常』だと評価する理由です。




コスメパーマが本当に化粧品分類だというなら、

その効果はほとんど無いくらいのものでなければならないはず。



だけどそうじゃなく、


コスメパーマは

登録的には効果を認められておらず

効果効能の宣伝すら出来ないはずなのに、


誰がどう見ても効果効能があるんですよ。




普通に考えたら、

事実上は医薬部外品と同列に扱われなければならない薬剤です。





なんでこんなことが起こっているのか、


理由がいくつかあります。





まず最も大きな原因は、

お役所が定めた規定のパーマ剤の分類基準がおかしい

ということです。



現在の規定では、

単純に主な還元剤の分類分けを行うと


・チオグリコール酸塩類

・システイン又はその塩類



医薬部外品で、



・システアミン

・亜硫酸ナトリウム

 

などが化粧品となっています。

 

 


まぁ確かに分かりやすくていいんですけどね…(´・_・`;)





しかしまず第一におかしいのは、


この分類上で化粧品扱いされている

「システアミン」も「亜硫酸ナトリウム」も、


普通に還元作用があります。

(システアミンの場合『チオール(SH)基』を持つので、髪の毛への還元力は特に強いです)


濃度さえ上げればかなりの効能を発揮するのは周知の事実なのです。





そもそも髪の毛の構造を一端でも破壊するような、

十分強力な還元力がある物質

化粧品分類って絶対におかしいんですよね・・・(-_-;)


(この還元力ってビタミンCとかの比じゃありませんし・・・。。)




いかに還元力に強弱があったとしても、

パーマがかかるくらいの還元力であれば

そんな強弱は瑣末なものです。




普通に考えてそれでパーマがかけられてしまう以上、


その成分はもはや化粧品分類の枠を超えている

と判断すべきなのです。







もちろん、

化粧品分類と言えどある程度の基準値は存在します。


確か医薬部外品も化粧品も、

還元剤濃度は下限2%,上限7%と決められていたはずです。

このへんの記憶は少し曖昧ですが…^^;
(間違っていたら教えてください!)




医薬部外品パーマ剤にも

「弱め」とか「強め」とか

あると思いますが、


それは主にこの還元剤の濃度で変えているわけですね。

(アルカリ剤とかもありますけどね)



なので、

医薬部外品のチオグリコール酸アンモニウムを使ったパーマ剤でも、

下限ギリギリの濃度で作れば

かかり弱めでダメージも小さいパーマ剤が作れるのです。



しかし化粧品分類だって同じことで、

単純に等量比較した場合には確かに還元力が劣る成分でも、

例えば化粧品登録のシステアミン

上限値いっぱいの濃度で作ったカーリング剤であれば、

結構な効果を期待できる薬剤が出来上がるわけです。





下限値ギリギリの『医薬部外品』のパーマ剤

と、

上限値いっぱいの『化粧品登録』のカーリング剤


この二つを比較したとしたら、


本来効果があると認められている『医薬部外品』より、

効果は期待できないはずの『化粧品登録』の方が

…より効果がある



な~んていう

おかしなパラドックス

が生じることもあるわけです・・・。



(下図はイメージです)

 

 

 


      しかし・・・
 

 

 

 

 



だからこそ、

現状の規定の『還元剤の種類』

パーマ剤(カーリング剤)の分類を行っていく方法には

大きな問題があると言えます。







僕ら化学屋さんの感覚で言えば、


「還元剤?そんなもん全部部外品だろ!」


という感じなので、

「化粧品分類のパーマ」

っていうのは、


ものすご~~~~~く、

違和感があるのです…(-_-;)



最近では

スピエラとかGMTとか(あんまり知らないんですが)

新しい還元剤が出てきてますが、


これもどうやらほとんど化粧品分類になっているそうです。



こうなってくると、

もはやお役所仕事の怠慢か?

とすら思えてくるのですが。。。


一体どういうことなのでしょうね。





業界の還元剤事情・・・

謎に包まれております…。。






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