ATPツアーの大会は、基本的に世界ランキングによってシードが決まります。ランキングが4位になれば、ジョコビッチ、フェデラー、ナダルなどと対戦するのは準決勝以降になり、それだけ上位進出できる可能性が高くなることになります。
ランキングは毎週更新されますので、4位以上というランキングをこのまま維持することが大切になります。3位のマレー(今週発表予定のランキングでは5位)から9位のフェレールまでは、ポイント差が小さいので、大会の結果によって入れ替わっていくことが予想されます。
ランキングが決まるポイントは、過去1年間のもので決まります。ですから、1年間安定した成績を残すことが重要になります。
昨年優勝した大会で今年も優勝してもポイントは変わらず、準優勝以下の成績だとポイントが減ることになります。逆に、昨年1回戦負けの大会で今年2回戦まで行けばポイントは増えることになります。したがって、今年の大会の成績だけでポイントが増えたり減ったりするのではなく、昨年 の成績との比較でポイントが決まることになります。したがって、優勝してもポイントが増えず、他の選手のポイントが増えてランキングが下がるということも あります。
そして、下の表のように大会によってグレードが決まっており、獲得できるポイントも変わってきます。
![ATPツアー大会](https://stat.ameba.jp/user_images/20150302/08/orange54321/c0/b3/j/o0523019713232876741.jpg?caw=800)
昨日まで錦織が出場していたメキシコオープンは、ATP500シリーズでした。このグレードの大会で優勝しても500ポイントで、グランドスラムでベスト4の720ポイントよりも少なくなっています。ポイントをより多く獲得してランキングを上げるためには、ポイントが多い大会で勝ち上がることが必要になってきます。
錦織はATPツアーで8回優勝していますが、全てATP500シリーズ以下の大会です。グランドスラムとATPマスターズ1000の大会では、優勝はまだなく決勝進出も1回ずつしかありません。
ATPマスターズ1000とグランドスラムの大会は、ランキング上位の選手に出場義務があり、怪我をしていなければ上位選手が揃って出場します。
過去5年のATPマスターズ1000の大会は45回開催されましたが、ジョコビッチ、フェデラー、ナダル、マレーのビッグ4と呼ばれる選手以外の選手が優勝したのは、僅か5回しかありません。
錦織が昨年の全米オープンで決勝進出したことで、次はグランドスラムでの優勝を期待してしまいます。この後のグランドスラム大会は5月下旬に始まる全仏オープンですが、それまでにATPマスターズ1000の大会が4回あります(年間では9大会開催)。
錦織にとっては、グランドスラム優勝の前に、まずATPマスターズ1000の大会で優勝することが課題だと思います。
3月は再来週から2週連続でATPマスターズ1000の大会があります。そこで、どのようなテニスをしてどこまでいけるのかに注目したいと思います。
また、来週は国別対抗戦のデビスカップのカナダ戦があります。錦織以外にも、添田豪と伊藤竜馬というランキング100位以内の選手もいます。デビスカップは国を背負って戦い、個人の試合とは全く雰囲気が違います。錦織はデビスカップでの戦いも重視していますし、こちらでも頑張って欲しいですね。
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