おはようございます
東洋医学講座のNo.75「治療によく使われる要穴」や「ツボの上手なみつけ方と刺激のしかた」などでご紹介した『血証の要穴』のうち、三陰交(さんいんこう)と血海(けっかい)はそれぞれ記事にしてますが、膈兪(かくゆ)はまだでしたね。
この三穴(ツボのことを「穴」と書いて「ケツ」と読みます)、『血証の要穴』と呼ばれるくらいですから、血が不足したり、流れが停滞したりすることで生じる血虚や血おの治療には、必ずと言っていいほど使われます。
三つとも使う場合もありますが、おもに上半身の血流改善に膈兪、下半身の血流改善に血海、全身の血流改善に三陰交と使い分けることもあります。また、血海の記事にも書いたように、脾の変調によるものに血海、 肝の変調によるものに三陰交という使い方もあります。
☆ ツボの位置
左右の肩甲骨の下端を結んだ線と、背骨の中心線(正中線)とが交わったあたりが、第7胸椎の棘突起に当たります。その下のくぼみにあるのが至陽(しよう)というツボです。
至陽から1寸5分(指幅2本分)外側、脊柱起立筋が盛り上がったあたりにあるのが、↑上図の青□で囲った膈兪です。↑上図では背骨の右側だけに表示されていますが、もちろん左側にもあります。
☆ 効用
『血証の要穴』のひとつですから、先に書いたように、血虚や血おが原因となっているさまざまな症状の緩和に使われます。たとえば、頭痛、肩こり、血虚による腰痛、血おによる腰痛、肌荒れ、月経不順、腱鞘炎、バネ指、手のしびれなど。
また、『胃の六つ灸』のひとつですから、胃腸炎や食欲不振など、消化器系の不調にも効用があります。横隔膜の高さでもあるので、吃逆(しゃっくり)の治療や喘息の症状緩和にも使われます。
☆ 手当てのしかた
場所的に自分では手が届きにくので、ツボ押し器のようなものを使うか、誰かに押してもらうのもいいですが、タオルのまんなかへんに結びこぶをひとつつくって床に置き、そのこぶがツボにあたるように、上に寝っころがるのも気持ちいいですよ。
結びこぶをふたつ、左右の膈兪の幅にうまいことつくれれば、左右同時に刺激できますが、左右交互にしたほうが、ツボに当たりやすいかと思います。
せんね〇灸タイプの台座灸を使う場合は、
①台座の裏のシールをはがし、もぐさの部分に火をつけます。
②目的の場所へふわっと乗せます。絶対にべったり貼りつけないこと。
③熱さを感じてきたらはずし、感じなければ燃え尽きるまでおきます。
台座灸は、自分では無理なので、誰かにやってもらってね。ヘアドライヤーの温風を当てるとか、使い捨てカイロを貼って代用するのも、ちょっと効き目は薄くなりますが、悪くないですよ。
一天一笑、今日も笑顔でいい1日にしましょう。
クリスマスローズ
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