おはようございます
昨日お届けした「東洋医学で肌荒れをみると」 を書きながらふと思ったんだけど、「肌荒れ」と聞いたとき、まず思い浮かべるのはどんな状態でしょう?一般的には、吹き出物とカサつきかしら?シミやシワは肌荒れとはいわないかもなぁなんて思いながら、リストには入れちゃったんですけどね。
まとめると、吹き出物が出やすいのは脾胃湿熱、カサつきが出やすいのは血虚・血お、シミが出やすいのは肝うつ気滞・血お・脾肺気虚。昨日のリストには入れませんでしたけど、腎陰虚 でも肌はカサついてシワができやすくなりますし、腎陽虚 ではシミやくすみが出やすくなります。
血虚 と血お は、虚証と実証の違いがありますが、どちらも血の不調であり、皮膚まで血の栄養が十分に届かず、皮膚がカサつきます。血虚の場合は、潤いがなくカサカサした感じ。血おの場合は、ガサガサザラザラした感じです。
東洋医学講座の治療によく使われる要穴 にも書いていますが、血海は三陰交 と膈兪 と並んで、血の不調 を治す「血証の要穴」です。血海という名前からして、効きそうでしょ?「海」というのは「戻って集まる場所」という意味を持っていますから、血海は「血が集まる場所」。今日は、その血海をご紹介します。
☆ ツボの位置
ひざのお皿(膝蓋骨)の上縁内側から、手指の幅3本(人差し指~薬指まで)分上にあります。簡単便利なみつけ方としては、ひざのお皿を、手のひらでくるむようにして、親指の先が当たったところにとります。手指が太もものほうへ向くようにしなければならないので、ご自分でツボを取る場合は、足を組んでやるといいですよ。
☆ 効用
婦人科系のトラブルは「血の道症」なんて呼ばれたくらいですから、冷え性、月経痛、月経障害、婦人科疾患など女性特有の不調は、血との関係が深いんです。なので、これを治すには、血証の要穴は欠かせません。
婦人科系の不調の中でも、脾の変調 からくる場合には血海、肝の変調 からくる場合には三陰交がよく効くといわれますが、臨床上は両方とも使うことが多いです。
皮膚科系では、皮膚のカサつき、かゆみに効用があるので、皮膚掻痒症やジンマシンなどの治療にも使うことができます。
☆ 手当てのしかた
自分で行うときは、左手なら左足の血海に親指を当て、他の4指をひざの外側に当てて、ひざの上をつかみ、親指でもみほぐすようにします。1回に10~20秒くらいでOKです。
せんね〇灸タイプの家庭灸も有効です。その場合は、
①台座の裏のシールをはがし、もぐさの部分に火をつけます。
②目的の場所へふわっと乗せます。絶対にべったり貼りつけないこと。
③熱さを感じてきたらはずし、感じなければ燃え尽きるまでおきます。
一天一笑、今日もいい1日にしましょう。
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