皆さま、こんにちは！
今回もしなの鉄道から、こちらの駅の訪問記です。
しなの鉄道・大屋（おおや）駅です！
それにしても古そうな木造駅舎だこと…
この門構え！
この風格！
あまりにも気になり駅長さんに尋ねたところ、
明治29年の開業当時からある駅舎とのこと。
駅舎の建立年を示す根拠が何だったのかはわかりませんでしたが、
古い駅舎であることは間違いなさそうです。
参考までに、お隣の新潟県内で最古の駅舎を持つ信越本線・二本木駅。
こちらは駅舎の建立年が明治43年ですから、
大屋駅の駅舎がいかに古いかがわかりますよね。
あっ、こんなに古い駅舎でももちろん…
Wi‐Fiつかえますので念のため。
古い駅舎と言いましても、駅舎内は現代仕様にキレイに改装されてました。
駅舎内にはこんな古時計が飾られているんですけど、
なんでもこれ、大正11年の代物らしいですよ。
今でもしっかりと
正しく時刻を示しているところがすごい！
あらゆる箇所で、歴史の長さを見せつけてくれた大屋駅でしたわ。
そんな大屋駅ですが、信越本線が開通した明治21年から
遅れること８年後の明治29年に開業した駅でした。
当時、この地で盛んだったのが製糸産業。
製糸業者は製品を東京・横浜に輸送するために
先に開業していた田中駅に持ち込んでいたそうなんですけど、
時間やコストの軽減を考えて地元駅の開業を請願、
晴れて開業したのがこの大屋駅なんですって。
駅前には大屋駅（停車場）開業の碑が建てられております。
ちなみに大屋駅、日本で初の請願駅らしいです。
今じゃ当たり前な存在の請願駅ですけど
その起源はここ、大屋駅にあったのですね。
大屋駅は相対式ホーム２面２線構造の駅です。
かつては構内の中線、３番線ホームを利用して
特急列車通過の際の退避が行われておりましたけど、
特急列車の廃止としなの鉄道への移行に合わせて、
ともに廃線になってしまったようです。
そしてもうひとつ、
大屋駅では欠かせない歴史がありまして、
上田丸子電鉄丸子線が、ここ大屋駅から延びていたのですよ。
こちら、昭和２２年に撮影された航空写真でした。
上田丸子電鉄丸子線は上田東駅‐大屋駅、
丸子町駅‐大屋駅を結ぶ路線で全線開業は大正14年。
大屋駅ではスイッチバックするという、
なんともユニークな配線の路線だったようです。
上田丸子電鉄の前身である丸子鉄道も
製糸業者が中心になって設立した会社だっていいますから、
製糸業者、なんともすごいぞ！
モータリゼーションの進歩によって
丸子線は昭和44年に廃止になってしまいましたが、
当時、信越本線からの貨車引き渡しに利用された荷役線の遺構が、
若干ですが残されてましたの。
現在は相対式になっている１番ホーム、
屋根が島式構造になっているのはここに荷役ホームがあった証です。
こちらは跨線橋から眺めた大屋駅の構内ですが、
丸子線はこんな感じで延びていたはず。
そして上田東駅方向に延びていた線路ですが、
信越本線の複線の際の必要用地に転用されたんだとか。
しなの鉄道（信越本線）の歴史の深さは底なし沼やなぁ。
今回は１日半を使ってしなの鉄道の駅巡りを楽しみましたけど、
後から気付くことが多すぎて多すぎて…
いつかリベンジのために再訪しなきゃなりませんね。
訪問駅リスト（ＪＲ線）
しなの鉄道
軽井沢駅（平成２５年１２月２９日）
中軽井沢駅（平成２５年１２月２９日）
信濃追分駅（平成２５年１２月２９日）
御代田駅（平成２５年１２月２９日） 前編・後編
平原駅（平成２５年１２月２９日）
小諸駅（平成２５年１２月２９日）
滋野駅（平成２５年１２月２９日）
田中駅（平成２５年１２月２９日）
大屋駅（平成２５年１２月２９日）
信濃国分寺駅（平成２５年１２月２９日）
上田駅（平成２５年１２月２９日）
西上田駅（平成２５年１２月２９日）
テクノさかき駅（平成２５年１２月２９日）
坂城駅（平成２５年１２月２９日）
戸倉駅（平成２５年１２月２９日）
千曲駅（平成２５年１２月３０日）
屋代駅（平成２４年３月６日）
屋代高校前駅（平成２５年１２月３０日）
↓（ＪＲ篠ノ井線・篠ノ井駅）
