皆さま、こんにちは!


今日は個人的に憧れであった、

こちらの駅のことを書いちゃいますよ。


e01346/信越本線・二本木駅

信越本線・二本木(にほんぎ)駅です!


なぜこの駅が憧れだったのか…

詳しくは後ほど書くことにしまして、

二本木駅は現役のスイッチバック駅としても有名です。

お隣には明治19年開業の、

同じくスイッチバック駅であった関山駅 がありますが、

こちらは関山駅より遅れること25年後の明治44年の開業。

とは言いましても、

開業当時から利用されている木造駅舎があったりと、

二本木駅は大きな魅力に満ち溢れているんですよ。


e01347/信越本線・二本木駅

ご覧の通り二本木駅の駅舎には、

明治43年建立を示す財産標がしっかりと付いておりました。

ちなみに二本木駅、

新潟県内ではもっとも古い駅舎が残る駅なんですって。

建立から既に103年が経過ですか。

いやいやいや、二本木駅、凄すぎですって!


駅舎の中は意外とこじんまりしておりました。

駅舎の大半のスペースは、

駅員さんの詰所として利用されているようです。
e01348/信越本線・二本木駅


ここで二本木駅の駅構内をチェックするために、

窓口で入場券を購入したのですが、

その際に駅員さんから、

「ひょっとして、駅が好きで見に来られたんですか?」

って聞かれたんです。

思わず自分、

「あぁ、駅、好きな方です。」

なんて遠慮気味に言葉を返しちゃったんですけど、

本当は「全身全霊で駅好きやってます。」

って返せばよかった。

小心者の自分のばかばかばか~っ!


すると駅員さん、

「ここは今では珍しいスイッチバック構造の駅なんですよ。

列車の経路が確認しやすいようにこちらを作りましたので、

ぜひご利用ください。」って。
e01349/信越本線・二本木駅

なんかもう、駅員さんのファンに対する気遣いが身に染みて、

寒い日なのに心はぽっかぽかになっちゃいましたよ。

駅員さん、本当にありがとうございました。


それではさっそく、スイッチバックの様子を見ましょう。

…の前にホームには、こちらの地下通路を潜って進入します。
e0134h/信越本線・二本木駅

えらくレトロ感たっぷりな通路母屋ですけど、

こちらも昭和17年に建立された戦前製のものだとか。

二本木駅の魅力は底なし沼やな~


e0134a/信越本線・二本木駅

e0134b/信越本線・二本木駅

二本木駅は島式ホーム1面2線構造です。

長く連なった母屋根がなんとも雪国駅らしいですね。


…とここで、都合よく直江津行きの普通列車がやってきましたよ。
e01340/信越本線・二本木駅

奥右側に見えるのが本線で、

左側に見えるシェッドに覆われている線路が

スイッチバックの横取線です。


列車は二本木駅の2番線ホームに停車しました。
e01341/信越本線・二本木駅


ここで客扱いタイム。

わずか2分ほどの停車時間ののち、

今度は進行方向とは逆向きに列車は動き出しました。
e01342/信越本線・二本木駅


そして構内のポイントを経路し一番奥にある横取線に進入、

再び列車は向きを変えます。
e01343/信越本線・二本木駅

e01344/信越本線・二本木駅


こうして普通列車は再び本線に戻り、

直江津駅に向けて勾配を下って行ったのでした。
e01345/信越本線・二本木駅


ちなみに、駅員さんからもらった指南書にもありましたが、

篠ノ井線の姨捨駅 と同様に、二本木駅を通過する列車に関しては、

スイッチバックすることなくスルーできる構造になっておりますのよ。
e0134g/信越本線・二本木駅

こちらは二本木駅に続く構内配線と本線の分岐点付近の様子。

手前の線路が直江津駅に続く本線です。

余談ですけど、駅の手前に本線が横切っていて、

駅の目の前を列車が通過する光景が楽しめちゃうのも

二本木駅ならではかと。



さて、最初に書いた、

二本木駅がなぜ自分にとって憧れの地だったかということですが、

二本木駅の西側に大きく広がる

日曹(日本曹達KK)二本木工場がありまして、

多くの貨物列車がここ二本木駅まで運行されていたのですよ。


こちらは昭和51年に撮影された航空写真ですが、

駅の構内に数多くの貨車が並んでいるのが見えますよね。
e0134e/信越本線・二本木駅

日本曹達は化成品輸送貨車(タンク車)を所有する巨大ユーザーで、

常備駅である二本木駅の名は、

貨車ファンの間では知らぬ者がいない存在でしたのよ。


自分は仙台在住ですので、

二本木駅はほど遠い位置にいるのですが、

検査のために仙台港駅やってきた日本曹達のタキを

よく見ておりました。
c03287

いつかは雪うさぎ(日本曹達の社紋)で埋もれた二本木駅を

この目で見てみたいと思っていたんですけど、

当の貨物列車は平成19年に全廃されて、

二本木駅を発着する貨物列車は姿を消してしまったみたい。

時すでに遅しでした。


そんなことで、

かつては貨車で埋め尽くされていた二本木駅の構内。
e0134c/信越本線・二本木駅


e0134d/信越本線・二本木駅

現在は車両の留置も消え、寂しいほどに閑散としておりました。


そもそも日本曹達専用線の絡みで開業した二本木駅ですが、

専用線が消えた現在も移転先が無く、

スイッチバックは解消出来ぬままでいるんだとか。


明治生まれの駅舎と優しい駅員さんが待つ二本木駅。

来年3月には第3セクターのえちごトキめき鉄道へ移行されますが、

旅情豊かな二本木駅の風情は残してほしいものです。
e0134f/信越本線・二本木駅




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