心の花嫁学校マリアージュスクールの斎藤芳乃です。
実は、恋愛を遠ざけてしまう理由には、「過去のトラウマ」や「男性への恐怖心」の他にも、さまざまなものが存在しています。
その中でも、大きな原因のひとつが、「無意識に愛されることを拒んでしまう＝自分を愛させないように振る舞ってしまう」というものです。
せっかく他者が素晴らしさを認めてくれたり、頼っていいよと言ってくれたとしても、自分自身の思い込みが原因となって「いやいや、そんなことないです」と否定してしまったり…
あるいは、「今まで頼ったこともないんだから頼れるわけがない」と、自分から好意を拒絶してしまうようなケースです。
今回は、「他人から愛されることを許し、親密になる」方法について、お伝えしていきたいと思います。
実は、私たちは、自分自身の思い込みによって、他人からの愛を無意識に拒絶してしまっていることがあるんですね。
もちろん、それはわざとではないのです。むしろ、良かれと思っている…
たとえば、「遠慮して頼らない」ということや、「わがままを言わずに相手に合わせる」ということもそうですね。
これらは決して、嫌われたくて無理をしてやっていることではありません。
むしろ、「相手の迷惑にならないように」とか、「相手のことを尊重するために」という愛情表現として行う場合が多いです。
しかし、恋愛では、こうした「相手に踏み込まない」という姿勢が、「親密感を生み出さない」という問題を招いてしまうことがあります。
実は、私たちが思っている以上に、愛というのは「密に関わり合うことで生まれる」ものなんですね。
それはロジックではなく…
たとえば、自分が迷惑かなと思っていたとしても、男性側からしたら「頼ってもらったり、愚痴を聞かせてくれることで、心を開いてくれている気がする」ということがあります。
また、相手に合わせているよりも、「もっと自分の思っていることを伝えてくれたり、こうしたい、ああしたいと、わがまま言って振り回すくらいのほうが可愛い」ということもあります。
難しいですよね。
でも、実際に…こうして「人が愛情を感じる距離感」というのは、人それぞれ異なるんですね。
だからこそ、「あなたが思い込んでいる、こうしたらきっと相手も心地いいだろうという距離」が、相手にとっては「とても遠くてよそよそしい」と思われることもある…ということを、しっかりと認識してあげる必要があるんですね。
そこで大切なことが、「思い込み」ではなく、「相手に寄り添いながら愛の距離感を作っていく」ということです。
たとえば、自分が意見を伝えることが迷惑だと（自分で）思い込んでいたとしても、相手が何度もあなたに意志を尋ねてくれるのであれば、
「もしかしたら、相手は私に何か言って欲しいのかな？」と考えていいのです。
また、男性側が「頼っていいからね、いつでも連絡してね」と言ってくれたとしたら、その言葉を「どういう意味だろう、本当にそうなのだろうか」と難しく考えすぎるのでは無く、
「あ、嬉しい。頼られたいと思ってくれているんだ。じゃあ、甘えちゃうね」というように、相手の胸に飛び込んでいいんですね。
ここで、「そうは言っても、私は家庭でわがままを言ったり、ダメな部分を見せられなかったから」という人ほど、こうした相手の言葉が信じられず、
「もし、その言葉を信じて、自分が相手に侵入しすぎてしまったら、嫌われるかもしれない」という見捨てられ不安が出てくるかもしれません。
そんな場合は、「最初は距離感が分からないから、もし迷惑だったら言ってね、大丈夫な範囲を教えてくれたら、私も嬉しい」とあらかじめ、伝えておきましょう。
後にどんな素敵なカップルになる男女であったとしても、最初はまったく何も知らない赤の他人です。
想像ではなく、「知らないからこそ教え合う」というルールを設ければ、そこでお互いに相手を知りながら、愛を深めていくことができるんですね。これが対話の素晴らしいところです。
そして、この時にとても大切なことがあります。
それは、「相手はこんな自分を愛さないだろう」とか、「相手はこれが迷惑に決まっている」と、あなたの過去の体験を基準にして、勝手に想像して決めつけて終わりにしないということです。
上記でお伝えしたように、あなたが思っている以上に、相手はあなたのことを素晴らしいと感じていたり、甘えて欲しいと思っていたり、悩みを相談されたとしても負担に思わなかったり…
「あなたが考えている以上に、相手もあなたを愛したいという気持ちを持っている」かもしれないのです。
それを、あなた自身が否定して拒絶してしまえば、せっかく「あなたを愛したい」という気持ちが傷つけられ、相手も離れていってしまうんですね。
ですので、まずは…「自分が嫌いな自分」や、「自分がダメだと思っていること」に縛られることなく、
何よりもまずはあなた自身が「誰かに愛してもらうことを許す」ということが必要なのです。
ここで、少し想像してみてください。
たとえばあなたがとても好きな友達がいて、その友達が「私はこんなにダメなところがあって、お母さんもそう言っていたし、だから私なんて良いところもないし、どうせ誰も好きになってくれないんだわ」と泣いていたとします。
でも、あなたはそのお友達の良いところも、頑張っているところも、誠実なところも、繊細なところも、とても好きで、特にダメだと思っていないとします。
しかし、それを伝えても、相手はそのことを聞いてくれません。
「辛かったら言ってね、あなたのことが大切だから悩みを聞きたいよ」と言ったとしても、「でも迷惑になるからそんなことできない」と突っぱねられたとしたら…どう感じるでしょうか？
悲しい、辛い、拒絶された。そんなふうに傷つくと思います。
それと、恋愛において、あなた自身が「相手に自分を愛させない」ということも同じなんですね。
もしあなたが、仮にこうした友達から悩みを相談されたとしても…決してその友人のことを馬鹿にしたり、ダメだと思ったりしないでしょう。
むしろ、「苦しいことを話してくれてありがとうね」と思うと思います。
好きだから役に立てて良かったな。元気になってくれてよかった。そう思い、その友達のことを、もっと大切に思うようになるかもしれません。
実はこれが「親密さ」です。
完璧であることや、いつも頼らないことからは生まれない、「慰めてもらう」ことであったり、「頼って甘える」ことであったり、「苦しんでいる自分を見せる」ことであったり、
そうした「ネガティブな関わり方」からも、人は愛を感じる=つながることができるんですね。
だからこそ、安心して、あなたに対して優しさや愛情を示してくれる人に対しては、遠慮せずに「完璧ではないあなた自身」を開示してもいいのです。
改めて…あなたはどれくらい、他者があなたを愛することを「許して」いますか？
「どうせ私のことなんて誰も愛さない」と思い込み、他者があなたに優しくするチャンスや、他者があなたを理解してくれる機会を、あなた自身が奪ってしまっていませんか？
愛されるということは、「他者があなたを良く思うことを、あなた自身が邪魔しない」ことです。
そして、あなたが思う以上に、あなたには「愛される要素」があるのです。
ただ、あなたが気づいていないだけで…他人がそれに気づいていることもある、そのことを許して受け容れてあげてください。
完璧だから愛が生まれる、という考え方は幻想です。
「他人があなたを愛する」ということに心を開き、完璧ではなくても愛されていい、そして愛され親密になるということは完璧さとは関係ないことなんだ、そんなふうにご自身にかけた呪縛を解いてあげたとき、
あなたの潜在意識は書き換わり、その瞬間に、「愛される現実」がやってくることでしょう。
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