心の花嫁学校マリアージュスクールの斎藤芳乃です。
深くクライアント様を分析させていただいていると、必ずその人の傾向というのが明らかになっていくのですが、その中でも最近得に多いのが「完璧でなければならない」という思考パターンです。
実は、幸せになれない、自由に行動できないという心の制限は、こうした自分自身の勝手な強迫観念からも創られてしまい、そして自分を苦しめていることがとても多いんですね。
今回は、「完璧でなければならないという心の制限によって、自分自身を苦しめてしまう」パターンと、それを打開するための方法についてお伝えしていきたいと思います。
◆何もかも完璧にしなければ愛されないという誤解が、あなたを真実の愛やつながりから遠ざけている
「何もかも完璧でなければならない」という人は、本来、とても素直で純粋な性質を持っています。
というのも、こうした完璧主義に陥ってしまう人は、子供の頃に親から「きちんとしなさい」であるとか、「よい子である、優等生であること」を要求されてきた方が多いです。
そのため、自分自身が出来ないことを許せずに、何もかも出来なければ愛されない、私はダメな人間なんだという思い込みを自分に対してしてしまっているんですね。
本来、子供の頃に、完璧ではないことを許されたり、あるいは、成績や表面上の評価よりも、自分が頑張ったことややり遂げたことを評価されていれば、こうしたパターンを築くことはありません。
けれども、失敗はダメだ、成績を取らなければダメだ、あの子よりも出来なければダメだ、お前の態度はダメだ、というように、たくさんの制限を親からかけられることによって、
その結果、大人になってからも、「私は完璧でなければならない、完璧でない私は決して愛されない、誰かから批難されてしまう」というパターンを創りあげてしまうんですね。
この思い込みを採用し続けてしまうと、そこから派生して、自己批判や自身のなさ、自分に対するダメ出しなどの自己虐待など、たくさんのマイナスの行動・発言を自分からとるようになります。
例えば、「私はあの人に対して完璧に愛想良く接することができなかった、もっと優しくしなければならなかったのに」と、小さなことで後悔して自分を罰してしまったり、
「あの時、あんなふうに頑張れなかったから、私の人生はその後にずっと不幸せなままで、私はずっと出来ない、ダメな人間のままなんだ」と自己否定し続けたり、
「あの時、あの人から愛されなかったのは、私がもっと完璧に頑張れなかったから、相手の意見を飲めずに、自分勝手だったから」など、
本来見極めるべき相手の資質や人間性などを考えず、自分にだけ問題があると思い込んだり、あるいは過去ばかりを後悔して未来に対して恐怖感が増して、さらに自分を虐待してしまうようになります。
けれども、小さな失敗や間違い、出来ないことは、本当は誰にでもあることです。
いつも完璧に何かをできるわけではなく、その日の体調によって、いつも出来る仕事が出来ないこともありますし、自分自身がものすごく辛いことに見舞われていれば、相手に対して優しく完璧にできないこともあるでしょう。
あるいは、ある能力に秀でていれば、反対に運動が出来ないなど、得手不得手もあるでしょう。
このように、自分に対して「理解し共感すること」を覚えることによって、実は失敗から立ち直る時間が早くなるんですね。
自己虐待や自分を責め続けているとき、そこにあるのは、ただ「自分を責めている」というマイナスのループや、「自己批判して自分に自信を失わせている」という自分を低める行為です。
かつ、頭の中で考えていたとしても、現実で起きていることは、「頭の中で考えすぎていることによって、恐怖や不安が増して、現実的には何も行動できていない」ということなんですね。
だからこそ、何も現状が変わっておらず、ずっと苦しいまま…ということが起き続けています。
この時、ただ頭の中でぐるぐると考えすぎるのではなく、自分に対して「あ、私は今このとき、○○の理由があって出来なかったんだ」とすぐに自分を理解し、共感することによって、
「じゃあ次は◎◎してみよう」のように、新しい行動や発想を持つことができます。
本来、落ち込まない人はこの世界に存在しておらず、反対に、落ち込んだとしても、すぐに立ち直れるかどうか、自分の中で建設的な発想に切り替えられるかどうかが、前に進めるかどうかの差になります。
そして、いったん間違えてしまえば、そこで大切な自分という命を失ってしまうことになるんですね。
けれども、そうした強迫観念を超えて、「人は誰しもが間違えるものだ」というように理解することで、自分に対する理解が生まれます。
こうして、「間違えちゃったね、でも次は頑張ってみようか」というように、何も知らない赤ちゃんを育てるように自分に対して寛容になってあげることこそ、
後悔から抜け、自責から抜け、新しい発想で、新しいチャレンジができるような自分を創ってくれるのです。
ただ厳しいだけ、ただ痛めつけるだけが、自分を高める方法ではありません。
理解し、共感し、抱きしめ、それでもよく頑張ったね、じゃあ次は別のやり方をしてあげようか…
このように、女性が持つ母性を自分に向け、自分という人間を育てることこそ、自分の可能性を育み、自分の持つ能力を育み、自分に対する自信を育てることにつながっていくのです。
どうか、あなたという大切な美しい花の種を、自分自身で殺さずにいてあげてください。
あなた自身が持つ優しい目と、そして共感し理解する心…その許しの心を使い、あなたという美しい芽を、大輪の花に育ててあげてください。
あなたがあなた自身を寛容な目で見つめ、温かく見守れることで、あなたは自分に対する優しさと同時に、他者に対しても同じような優しい目、見守る目、包み込む温かさを持つことができます。
それがやがて、あなたが愛する人と人との温かいつながりに発展していくのです。
まずは他者に対する心がけよりも、あなた自身を育てることを忘れずに…あなたが持っている美しさや素晴らしさが、完璧さを超えて、ひとつひとつ開花されることを心からお祈りしております。
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