法医学教室の事件ファイル12 呪いの文字を全身に書かれた死体!(2000年)
横浜東署の警部の一馬は, 港南医科大学の助教授をしている妻の早紀や9歳になる息子の愛介と暮らしている. 南神奈川市市長の浜本洋造(峰)が転落死し, 全身に悪戯書きのようなものがあったことから, 横浜市の監察医をしている早紀は, その悪戯書きを施すのにどのくらいの時間が掛かるのかを調べる為, 助手の則子や永岡, 研究生の桑田と共に実験してみた. 一馬の部下の水村と大石は, 浜本の娘の暎子や暎子の夫の浩介, 村川に事情を聞きに行き, 有田と小池は稲山三郎の選挙事務所へ向かう. 南神奈川市では市長選が控えていて, 稲山は現職の浜本の対立候補である為に捜査に向かったのだが, 有田達は稲山の事務所の運動員(山中)達に選挙妨害だと騒がれてしまう. 一方, 2人の男に拉致された早紀は, 女の死体を解剖するように脅される. その女は男達にある情報を売ることになっていたのだが, 情報を得る前に女は死んでしまったのだという. その女は人気占い師の正枝の弟子の内藤博美(篠原)で, 遺体は浩介が院長をしている浜本総合病院から盗まれたものであることが判明した. 博美が刺殺されたと考えた早紀は正枝に会いに行くが, 正枝は運転手(奥村)の車でさっさと外出してしまう. 捜査は遅々として進まず, 横浜地検の検事の葉子や事務官の安東(伊藤)は, 浜本の事件と博美の事件を切離して捜査を行うように一馬に告げるが, 一馬はそれを断った. 早紀が博美の解剖をさせられた場所で, 早紀を拉致した南神奈川市の土建屋の蛭川と坂口がガス中毒死し, その近くで自殺を図った正枝は, 収容された病院の医師(藤田)の治療によって一命を取留める. 正枝の別れた夫(玉川)に会った早紀と水村は, 正枝がかつて働いていた西埼玉病院に行き, 看護婦をしていた正枝が投薬ミスで女性患者を死なせてしまい, 遺された息子にずっと負い目を感じ続けていたことを婦長(小貫)から聞かされた.①市長浜本洋造(転落死)②占い師弟子 内藤博美(鉛筆による刺殺)③土建屋赤塚真人&坂口(ガス中毒死)④占い師 江波杏子(自殺に見せかけた刺殺→一命を取り留める)犯人は病院院長 尾身としのり政治家になりたかった尾身だが、義父は地盤を譲ろうとしない。そこで義父を殺害するも、真相を嗅ぎ付けた②博美が敵陣営の③にその情報を売ろうとしたので彼女も殺害。さらに③の二人も殺し、④杏子に罪を擦り付け彼女の口も封じようとした。すべて、占い師の江波杏子も共犯。離婚し子供を手放した後、看護師として働き始めた江並杏子は投薬ミスにより患者を死なせてしまった。患者は夫と死別し、息子を一人で育てていたシングルマザーでその息子が尾身としのり。当時、9歳だった尾身は泣きながら「お前を絶対、許さないからな!」と杏子に言葉を投げつけた。尾身は養護施設へ預けられたが、その施設で誘拐事件が起こる。裕福な家に引き取られるはずだった子が養子縁組の直前に誘拐され、代わりに尾身が引き取られることになった。養子縁組が成立した後に発見された被害者によると犯人は女。そして、高校生になった尾身は医者になりたかった。しかし、養父母は家業を継いでほしいと。進路を決める時期、尾身の修学旅行中に不審火で家は全焼し、養父母は死亡する。辺りをうろついている女が目撃されていた。さらには婿入りにはライバルがいたが、ライバルの医局員の車から覚せい剤が発見されて、ライバルは逮捕される。ライバルは前日に町で偶然会った40代の女を車に乗せたと証言。杏子は罪を償うため、尾身の望みをかなえるためだけに生きていたのだ。名取裕子/宅麻伸/西村和彦/江波杏子/赤塚真人/尾美としのり/五十嵐めぐみ