妻を殺された夫から保険金取り立ての依頼を受けた弁護士が、殺人事件の裏に潜む真相を探る。弁護士の巽志郎(三浦友和)は、別居中の妻を殺害された福永昭二(西山浩司)から保険金の取り立てを頼まれる。福永は妻、綾(水島かおり)に高額の保険をかけていたが、保険会社に保険金殺人を疑われ支払いを渋られていた。事件当夜、妻のマンションから立ち去るところを目撃されていた福永だが、病院にいたと主張する。巽は病院に事務長・菅原浩一郎(平泉成)から彼のアリバイを確認するが釈然としない。

 

①クラブホステス 水島かおり

②トラック運転手 西山浩司(かおりの別居中の夫)

 

三浦友和は初めて入ったスナックで先輩弁護士の小野寺昭に再会。

小野寺はホステスのかおりに会いに来ている様子だった。

 

そのかおりが殺害され、三浦は小野寺の紹介でかおりの夫(別居中)から保険金の取り立て依頼をうける。

夫の西山浩司は去年、知り合いの外交員に頼まれて、妻に生命保険を掛けたという。

保険金の額は2500万円。

 

保険会社を訪ねると保険調査員の島崎和歌子が対応。

彼女によると、故意による致死が疑われているという。

別居中の妻への保険料を払い続けていたことと、最近になって災害時特約を付けていることが理由。

保険金は倍額の5000万円に。

犯行現場のマンションから逃げ去っていく男が目撃されていた。

西山も警察から話を聞かれていたが、肝臓を悪くして入院中だったというアリバイあり。

 

西村とかおりには3年前に覚せい剤を所持していた前科がある。

小野寺は2人の弁護を担当。

常用していた夫は懲役二年の実刑。

妻は彼に強要されて使用していたということで執行猶予付きの8か月という判決。

西山は1年6か月後に仮釈放されたが、話合った末に2人は別居することになった。

 

西山が失踪する。

彼はスーパーのトラック運転手。

彼には仕事で時々行くいわきに女がいたらしい。

 

西村が入院していた病院にあき竹城が潜入。

患者は入院保険目当てで入院し、外出は好き放題。

病院の方は事務長 平泉成と看護師長が組んで健康保険の水増し請求を行っていた。

 

三浦は西山を追っていわきへ。

相手はスパリゾートハワイアンズで働くエステシャン 山下容莉枝。

彼女はバツイチ。

夫婦で経営していた会社が厳しくなって500万円を借りたものの、倒産し夫は蒸発。

彼女は食堂で働きながら利子だけは返し続け、必死になって勉強してエステシャンに。

夫の行方が分かり、離婚届にサインさせたが、まだ借金は残っている。

 

やっと見つけた西山を問い詰める。

彼は容莉枝と新しい人生をやり直すために妻殺害を決意し、かおりのマンションに行ったが、恐ろしくなって帰ってきたと主張。

そして三浦に仕事を頼んだ翌日に知らない男から電話があったという。

「お前が殺したのを知っている」

分け前を狙う強請屋か警察がカマをかけているのかと思ったが怖くなって、いわきに逃げてきたのだと。

 

その西山が死体で発見される。

死因は覚せい剤の打ち過ぎとみられた。

警察は「保険金詐欺を疑われての自殺」と。

容莉枝は妊娠しており、西山は楽しみにしていた。

三浦はそんな彼が自殺する訳がないと考える。

 

身なりの良い50過ぎの男が、合鍵を使って、かおりの部屋に入るのを目撃されていた。

犯人は弁護士の小野寺昭。

彼はかおりが過ちを犯さないように定期的に彼女が勤めるクラブに通い様子をみていた。

その内、愛し合うようになったが、かおりは覚せい剤を再び始め、金を欲しがるようになっていた。

不倫している上に相手の女が覚せい剤中毒だと知られたら法曹界にはいられない。

このことは小野寺にとって知られたくない秘密。

 

事件当日も覚せい剤を打って錯乱するかおり。

「2人の関係をみんなにばらされたくなければ、1億円ちょうだい」

帰ろうとする小野寺に襲い掛かってきたかおり。

彼女を振り解こうと思わず手に取った灰皿で殴ったら、彼女は死んでしまった。

人工呼吸してみたが無駄で、警察に通報しようとした時、チャイムが鳴った。

ドアの前には西山の姿。

その時、小野寺は自分の罪を西山に押し付けようと思いついたのだった。

後輩の三浦に西山を紹介し、彼の裏事情を探らせ、電話して逃げるように仕向けたのも小野寺。

自殺に見せかけて西山を殺させたのも彼。

実行犯は金で雇われた男たち。

 

小野寺昭の家も定番。

 

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