先日行った、「広重 ー摺の極」の後期。
全作品が入れ替えられており、後期も見応えたっぷり。
今回は、時間に余裕を持って、早めの17時ごろに入館しました。
私が好きな『名所江戸百景』は、有名な作品が前期に多かったのですが、後期は保栄堂版の『近江八景』が8作品一同に見れました。
そして、後期は、前期より少し多い、20点近くが撮影可能でした。
私も数点撮ったので、ご紹介します。
まずは『金沢八景』から。
金沢と言うのは、石川県の金沢ではなく、神奈川県の金沢です。
『野島夕照』。
海のブルーが美しい。
『小泉夜雨』。
名所江戸百景の『大はしあたけの夕立』を垣間見せるような雨が印象的。
そして『木曽街道六十九次』から。
木曽街道とは中山道のことで、『東海道五拾三次』の後に作られた作品です。
『望月』。
ふと思ったんですが、広重は、ブルーを使うために、海や川をよく描いてるなぁって。
『長久保』。
橋の上の人や馬は。シルエットで表現することで、奥行きを出してます。
『須原』。
『大井』。
色の面積を抑えた、広重の雪景色も結構好きです。
そして、『江戸近郊八景』から。
これらは、貴重な初刷りが展示されてました。
『吾嬬杜夜雨』。
ほらね、やっぱり海や川。
『玉川秋月』。
月には銀が使われています。
『行徳帰帆』。
『芝浦晴風』。
『飛鳥山暮雪』。
雪の白が印象的で、広重ブルーが使われておらず、墨絵のような色使いです。
そして、前期では、ふーんってあまりじっくり見ていなかった花鳥画。
短冊版の作品が多いのですが、今回、じっくり見ると、構図が良いし、鳥の羽や毛の部分がとても繊細に描かれてる。
基本、鳥と花(植物)だけが描かれてて、バックの風景などがないから、白場が活きてるし。
鳥がめちゃくちゃ生き生きしてる。
風景画は、シリーズで集めて画集のように見るのが良いけど、花鳥画は、部屋に1点とか、飾りたくなる感じですね。
ピカソのデッサンでも驚いたけど、浮世絵の風景画では、あまり感じないですが、やっぱり広重も絵が上手いですよね。
当たり前って言えば、当たり前なんだけど。
そして、浮世絵は、今のスマフォみたいに縦の構図の方が、ダイナミックな感じや、斬新な感じがしますね。
これから写真を撮る時も縦構図を考えて撮ってみようかな。