『広重 ー 摺の極』の後期では、浮世絵ならではの、版の違いを見比べられる展示が数点ありました。

贅沢や〜♡


写真が取れないものばかりでしたが、何組か、初刷りに近いものと後刷りが並べて展示されでました。

使われている色の違いや、後になるほど省略されている部分があったりなどを、実物を見比べることが出来ました。


初刷りは、鮮やかなブルーを使った明るい色調のものが、後刷りではくすんだ色合いが使われていたり。

学芸員の方は、「くすんだ色合いの刷りの方が墨絵風で風流」と解説を書いておられました。

ま、わたしの好みは鮮やかな初刷りでしたけどね。


こちらは『江戸近郊八景之内 玉川秋月』の初刷り。

月には銀が使われており、狂歌が3編ほど月の左に書かれています。

今回、展示されていたものです。


『江戸近郊八景之内 玉川秋月』の後刷り。

これは以前行った『北斎と広重』展で撮ったもの。

初刷りでは、銀色の月が白になり、空部分にあった狂歌が、月の右に1編のみと略されるし、川の向こう岸の風景の色もコントラストが強くなっており、右下の部分の色合いやぼかし方も変わってる。


自分のiPhoneの中の写真と、展示されている初刷りを見比べて、心の中で「うわーっ」て、叫び声をあげてました。

浮世絵は、これだから面白いんです。