今日は社内でAI研修会を実施した。
前半は、AIに詳しい担当者にお願いしてAIの使い方について解説してもらった。
普段の業務で使えるツールの違い、LLMごとの得意・不得意、効率よくアウトプットを引き出すコツ、
そしてセキュリティ面での注意点。
情報量としては、かなり濃い時間だった。
後半は、すでにAIを使いこなしている社員からの事例共有。
自分はこういう場面でこう使っている、こういうプロンプトで回している、こんな失敗もあった、など。
それぞれの工夫が、現場の言葉で語られていた。
正直に言うと、前半よりも後半の方が場の空気が変わった。
知識を一方的に得る時間と、お互いの工夫を見せ合う時間。
同じAIの話なのに、流れる空気はまったく別物だった。
「それ、自分も同じところで困ってた」 「そのプロンプトの書き方、もう少し詳しく教えてほしい」
そんな声が、自然と飛び交いはじめる。
専門家に対しては聞きづらいことも、同僚にはふつうに聞ける。
わからないと言える距離が、その瞬間だけ一気に縮まった気がした。
会社にAIを根づかせたい、という話をよくする。
でも今日改めて思ったのは、これは知識の問題ではないということ。
ツールの使い方や注意点を教える研修は、たぶんどの会社でもやっている。
それで現場が動き出すかというと、必ずしもそうじゃない。
動き出すのは、「わからない」と言える空気がある現場だと思う。
隣の人がどう使っているかが見える。 自分の工夫を出していい雰囲気がある。
うまくいかなかった話も、笑って共有できる。
そういう場のなかで、人はAIに慣れていく。
研修で慣れるのではない。 雰囲気で慣れていく。
だとすると、自分が経営としてやるべきことは、知識を配ることではない。
社員同士がノウハウを見せ合える場を、継続的に設計しにいくこと。
今日のような研修会を一度きりで終わらせず、いろいろな形で何度も繰り返していくこと。
そして、わからないと言える人を「遅れている」と扱わない空気を、まず自分から作ること。
AIの話をしているようで、結局は組織文化の話だなと思う。
ツールはどんどん入れ替わっていく。
でも、お互いに学び合える場を持っている組織は、何が来ても自分たちで慣れていける。
今日の後半の、あの空気の変化。
あれを、特別なイベントではなく、日常の景色にしていきたいなと思う。









