昨日は、ASKのAIハッカソンの日でした。
20人くらいが集まって、それぞれ自分の好きなWebアプリを開発していくイベントです。
時間は夕方4時から7時までの3時間。
今回はClaude Codeを使って、各自が「自分の作りたいもの」を開発するコンテスト形式にしました。
2ヶ月後にもう一度集まり、それぞれが作ったものを発表し合う予定です。
そのときには審査員にも来てもらい、評価してもらう。
社内教育イベントとして企画したものですが、これが本当にめちゃくちゃ面白かったです。
もともとASKでは、社内で「ビジネスコンテスト」というイベントを行っていました。
社員が好きな事業アイデアを持ち寄り、そのビジネスアイデアをピッチとして競うイベントです。
これが、かなり盛り上がっていました。
3ヶ月くらいかけて、ビジネスモデルを組み立てる。
アイディエーションやリーンキャンパス、エレベーターピッチの仕組みを学ぶ。
途中でみんなで居酒屋に集まって、経過を発表し合う。
お互いにコメントし合う。
この「球の投げ合い」のような時間が、すごくいい盛り上がりを作っていました。
その取り組みが少しずつ拡大していき、社外の人も参加するようになったものが、NAGANO Startup Studioの始まりでした。
つまり、ASKの社内ビジネスコンテストが、外に広がっていったような形です。
今回、長野スタートアップスタジオも一区切りついたので、もう一度、社内のイベントとして戻してみようと思いました。
ただ、以前と大きく違うことがあります。
今回は、AIを使ったビジネスコンテストにしたことです。
これまでは、アイデアを考えて、ビジネスモデルを組み立てて、ピッチを作るところまでが中心でした。
でも今回は、AIを使って、実際にプロダクトのようなものまで作ってみる。
ここが大きな違いでした。
今回やってみて、強く感じたことがあります。
それは、プロダクトを作るハードルが、AIによって一気に下がったということです。
以前、NSSをやっていた頃は、まだ今ほどAIがありませんでした。
3ヶ月くらいかけて一生懸命支援してきたチームでも、実際にプロダクトを作るところでは本当に苦労していました。
アイデアはある。
やりたいこともある。
でも、それを形にするのがとにかく大変だった。
ところが、昨日のハッカソンでは違いました。
たった3時間で、もうプロダクトっぽいものができてきていました。
しかも、ほぼ全員がそれっぽいものを作れていた。
これは本当に恐ろしい時代だなと思いました。
ASKには、これまで300事業に挑戦してきたという歴史があります。
そのうち、成功して今も残っている事業は15事業です。
つまり、だいたい20回に1回は成功しているということです。
だから私は、ずっとこう言い続けてきました。
「20回やればいいんでしょ」
もちろん、そんなに簡単なことではありません。
これまでは、20個の事業に挑戦するには、とてつもない時間と労力がかかりました。
ASKが56年かけて300事業に挑戦してきて、そのうち15事業が残っている。
それが、これまでの歴史でした。
でも、昨日のハッカソンを見て、少し感覚が変わりました。
20人で挑戦したら、一晩で、ほぼそれっぽいものが20個できてしまったのです。
これ、すごくないですか。
もちろん、まだ完成品ではありません。
本当にリリースできるものにするには、ここから磨き込みが必要です。
でも、この20個を全部リリースできたらどうなるのか。
そのうち1個くらい、当たるかもしれない。
そう思うと、ものすごく面白い。
これまで56年かけて積み上げてきた「20回に1回」という挑戦の感覚が、AIによって一気に圧縮されているように感じました。
今までは、
「成功するまで20個作れ」
と言っても、かなり大変なことでした。
でも今は、それが現実的にできてしまう時代になってきたのかもしれません。
もちろん、20個作れば必ず成功するわけではありません。
でも、20回チャレンジできる人と、1回しかチャレンジできない人では、学習量がまったく違います。
失敗の数も違う。
改善の数も違う。
出会うユーザーの数も違う。
AIによって、挑戦の回数を増やせるようになった。
これはとても大きいと思います。
今回のハッカソンでは、将来的にASKの事業につながるものが出てくればいいな、という思いももちろんありました。
でも、最初からそこに縛りすぎるのはやめました。
今回はむしろ、
「自分が本当にワクワクするものを作ってほしい」
「自分が楽しいと思えるものを作ってほしい」
と伝えました。
仕事では、作るものが与えられることが多いです。
会社の課題がある。
顧客の要望がある。
業務上の必要性がある。
それに対して、どう作るかを考える。
でも急に、
「何でもいいから、自分がワクワクするものを作ってください」
と言われると、意外と難しい。
何を作ったらいいのか分からない。
自分は何にワクワクするのか分からない。
寝る間も惜しんで作りたいと思えるものを見つけること自体が、実はとても難しいのだと思います。
これまでは、アイデアを形にする作業そのものが難しかった。
だから、その手前にある「自分は何を作りたいのか」という問いに、なかなか本気で向き合うところまで行けなかったのかもしれません。
でも今は違います。
AIの補助によって、形にするハードルが大きく下がりました。
だからこそ、これから問われるのは、
「何を作りたいのか」
「何にワクワクするのか」
「何回リリースできるのか」
なのだと思います。
ここからは、とにかく何回プロダクトにして、何回リリースできるか。
それを愚直にやり切ることが、すごく重要になってくる気がします。
AIハッカソン。
これは、むちゃくちゃいい取り組みなんじゃないかと思いました。
1人が20個リリースする。
あるいは、20人で20個を一気にリリースする。
そういう文化を本気で作っていけたら面白い。
ASKの中から、遊びのように、実験のように、でも本気で、どんどん新しいものが生まれてくる。
そんな会社にしていきたいと思います。









