『あるスキャンダルの覚え書き』
サイコ風な怖い映画でした。長年孤独でいた女性の心理が怖いです。~ストーリー~バーバラ(ジュディ・デンチ)はいままで男の人から愛されたことのない、孤独なベテラン教師役。どこにでもいそうな真面目で、貫禄のある女教師だ。厳格な態度から周囲から疎まれてもいた。長年の孤独を飼い猫で癒されている。孤独な彼女は親しい友人が欲しい。友人は誰でもいいというワケではない。自分に見合うような美人で優雅な生活を送っているような女性ではなくては自尊心が満足しない。そこに現れたのが、ケイト・ブランシェット演じる美術教師シーバ。待ち望んでいた自分にぴったりな友人。シーバは歳の離れた夫と、思春期にさしかかっている長女、ダウン症の長男との4人暮らし。立派な家もあって、幸せそうな彼女にも、忍び寄る心の隙間。その不満やいろんなことを、バーバラ(ジュディ・デンチ)に親しく打ち明ける。バーバラは、これで完璧親しくなれたと感じる。毎日シーバの事を日記に書き綴っている。ところが事もあろうに、この美人教師シーバは教え子と出来ていたではないか。裏切られた気持ちになるバーバラ。この時から、バーバラは、これをネタにシーバを支配しようと決意する・・。長年積りに積もった孤独を解消するため、人の弱みに付け込み支配しようとする人間の怖さがありました。孤独になるよりあの手この手で、自分の下に置いておきたい。その為なら彼女を陥れてもいい。一方、弱みを握られてしまうシーバ。ダウン症の子供を抱えて、いままで気の抜けない生活から、やっと少し開放されてそこに現れた少年との関係に、トキメキを感じてどんどん抜け出せなくなっていく女性教師。普通の不倫ではない。教師と教え子の関係。そこにまたこの映画の怖さがありました。もし、知られてしまったらという恐怖は並大抵ではないと、想像できます。映画はだんだん、シーバの不安、恐怖と一緒にサスペンス仕立てで盛り上がっていきます。サイコ風スリラーな感じです。この二人の女優が見ごたえあります。最初は何にも疑ってなかったケイト・ブランシェッドがだんだんジョディ・デンチに追い詰められていって豹変するところは、すごかったです。かわいいタイプの女性から、いろんなタイプの役をこなせる女優さんだと思いました。ジョディ・デンチはそれこそ、異常さを持った女性を演じてて、一見普通のおばさんなのに、視線から、セリフから、ぞ~っとするような雰囲気を出していました。全編に流れるBGMが、二人の心理状態を表して、盛り上げていってました。なかなかおもしろい映画でした。