頑固不器用ワンパターン -161ページ目

おおいなる無駄遣い

電子楽器機材の宿命として、日進月歩で技術が進んでしまうということがある。
一方、今まで出来なかったことを実現してくれるという夢も託すことが出来る。


ボクの場合、キーボード/ドラムマシーン/シーケンサー/MIDI音源/録音機材/音楽ソフト/プリアンプあたりに、夢を託してきたんです。

結論を言ってしまえば、随分と無駄遣いをしてきたものだ。
簡単に言ってしまうと、20年で軽自動車1台分くらいだ。。。


あー、なんという無駄遣い。
これらはみんな、既にお払い箱なのだー。。
売り物になるものは二束三文で売り払ったけど、箸にも棒にも掛からないものは今でも部屋の隅に転がっている。


いっぱい夢を託したのだけど、音楽的な実りは殆ど無かったなぁ。。。
やっぱり音楽は生身の人間の演奏が一番だなー。


ボクってアナログ世代なんだよな、って今ごろ気付いてもお金は戻ってこない。

 

マルセルの夏

natu


プロバンスの美しい夏を舞台にした、フランスのファミリー映画です。
テーマソングも、素敵です。調べてみたら、音楽はウラディミール・コスマという方だそうです。


主人公は9歳の少年。
この少年の家族+新婚のおじさん夫婦の合計7人で、プロバンスの楽しい夏休みを過ごすというお話し。

家族愛に溢れた、幸福を描写した素敵な夏です。

ボクも少年だったことがあり、自分の9歳の夏休みに重ねて見ることで、その時に戻ることが出来る、タイムマシンのような素敵な映画です。
自分の過去に戻るも良し、9歳の自分を映画の中に置くのもまた良し。



ボクの妻コロスケの趣味は旅行です。
ボクも旅行は嫌いではないけど、コロスケの旅行熱は強力です。

息子メロキチが生まれると、コロスケは常に同じ台詞でボクを説得してきました。
「○才のメロキチの夏は今年しかないんだ!」とね。
ボクもこう言われたら返す言葉がありません(笑)

この映画をコロスケが見たいと言ったのはメロキチが生まれるより前でしたが、コロスケは長期戦略的にこの映画をボクに見せたのかもしれません(笑)

実際、メロキチが一緒に旅行に行ってくれる間は、できるだけ色々な経験を家族で一緒にしたいと思っています。

外洋へクジラを見に行ったり、スキーをしたり、釣りをしたり、田植えをしたり、手付かずの熱帯ジャングルに行ったり、海で泳いだり、テニスをしてみたり、イルカに餌付けしたり、馬に乗ったり、海で泳いだり、カンガルーと遊んだり、温泉につかったり、日本海の魚を食べに出かけたり、象に乗ったり、深夜の蔵王山の頂上へ行って下界に瞬く雷光を見たり、色々あちこち行ったものです。
こうしてボクと遊んでくれるのも、あと3年か4年でしょう。

いよいよ彼も10歳になりましたから、今年の夏は一緒にダイビングをしようと計画しています。


くやしいけど、我が家には、プロバンスまで行く財力がありません(笑)
 

細川たかし 心のこり

hosokawa


はぁ、梅雨空が、馬鹿うっとおしいですね。


今日は気分落ちてて壊れてますので、こんなので憂さ晴らしです。



私バカよね お馬鹿さんよね 

後ろ指 後ろ指 差されても

あなた一人に 命を掛けて

ついてきたのよ 今日まで



対訳


I`m crazy very crazy

Back finger back finger if push

Only you life gamble

Follow you today



中学時代にこういう馬鹿歌を大声で歌ってました。。。(汗)

ジャケットの写真も、時代感があふれています(笑)

ライオネル・ハンプトン スターダスト

hompton




期せずして、ピアノネタが3回も続いてしまったので、今日はライオネル・ハンプトン。

バイブラフォン奏者であります。



このアルバム、いつも1曲目のスターダストしか聴きません(爆)





何故1曲目だけかと言いますと、理由は2つ。



その1

なにより演奏がずば抜けて良い。



その2

看板スターのライオネル・ハンプトンは、1曲目でしか演奏していない。





その2は、笑っちゃいますよね。

このアルバムには4曲入っているんですから(笑)





1曲目の演奏がどれくらい良いか、ボクのボキャブラリーでは語れません。

アマゾンにはつぎのようなレビューが書いてありました。

「タモリ氏も、死ぬ前に一枚だけ聞くとしたら「このアルバム」と言っていた。」

ということであります(笑)



曲の構成としては、アルトが思いっきりケベスなテーマを吹きます。

このテーマだけでお客さんはもう興奮し切っています。

そのあと、テナー、ペット、ベース、ピアノ、ギターだったかな? ソロ回ししますが、みなさん芸達者。

決して現代的バカテクではありませんが、素晴らしいエンターテインです。



そして取りはライオネル・ハンプトン。

この内容は、もう凄いとしか言い様がありません。

何かが乗り移ったかの如くに、マレットを叩き続けます。





ライオネル・ハンプトンは多大なキャリアを持つプレイヤーです。

でもね、アマゾンで引くとこのアルバムが一番上に来るんですよ。


これ、モノラル録音なんですから。

やっぱり、名演奏なんですね。

みなさん、この1曲のためにお金を払っている。

でも確かにそれだけの価値があります。





なぜライオネル・ハンプトンは1曲目しか入っていないかというと、翌日映画の撮影があるので、早めに寝たかったそうです(ボクみたいな性格だな^^;)。

でも、この日1曲だけ演奏したスターダストの出来が、余りにも素晴らしかったので、興奮して結局寝付けないまま朝を迎えたそうです。

これはライナーノートに書いてありました。







興奮して眠れない。

ボクもセッション駆け出しの頃はそういうことがありました。

だけど、最近はセッション行ってもライブやっても、そういう感動を味わうことって、なくなっています。

これは、まずいですね。



感動しない=老化が進んでいるということですから(笑)

 

矢野顕子 ピヤノアキコ

日本語の歌。
演歌民謡歌謡曲ニューミュージックJ-POP。
普段のボクに縁が無いジャンルであります。

意識して避けている訳ではないけど、日本語の歌は本当に殆ど聴かない。
今思い起こしてもこれ位しかお気に入りがない。
・ポルノグラフィティーの「アポロ」
・井上陽水の「帰れない二人」
・ユーミンの「あの日にかえりたい」
・森高千里の「ストレス」

そんなボクが、ラジオから流れる歌を聴いて「欲しい」と思ったCDがこれ。
矢野顕子さんの「ピヤノアキコ」
買って良かったと思った、秀作です。

yanop




矢野顕子さんといえば、「在広東少年」や「ご飯ができたよ」、
もっと有名なのは「春先小紅」か。
「♪ほーらは~る先神戸に」と、ポートピアのテーマソングと間違えられたんですね。

歌も鍵盤演奏も個性的で無茶苦茶上手であることは知っていたけど、
ピアノ弾語りオムニバスで1枚出すということに、ボクは興味を持ちました。


彼女は恋多き女であり、アルバムも全編ほぼ恋の歌。
買ったはいいけど、その頃恋の毒気に参っていたボクには刺激が強すぎました。


最近聴きなおして、やっぱり良いと、確認しなおしたのであります。


ピアノは単なる伴奏ではなく、ストーリーを演出する道具として機能しています。
独りで歌いながらこの楽器を操る矢野顕子という女性は、
何と言うか、人間を3人くらい中に抱えているような、多彩な凄さを感じます。



ジョアン・ジルベルトとこのCDを聴くと、ボクも弾語りをしたくなるんですけど、
歌は本当にダメですね(苦笑)


 

チック・コリアのナウ・ヒー・シングス・ナウ・ヒー・ソブス

chick



1968年発表の、硬派なピアノトリオです。
明らかにチックのサウンドですが、まだチック節が定着するより前なので、難しいことやっています。
「チックってこういうことも出来るんだ!」と、旧いのに今聴いても新鮮な感激を覚えます。


エレクトリックバンドのちょっと前に出したスリーカルテッツとこのアルバム、この2つはボクの中では同じカテゴリーにあります。

だからナウ・ヒー~を聴いていても、マイケル・ブレッカーが出て来そうな感じがしてしまいます。


この中の「マトリックス」という曲、ジャズ雑誌の講座で良く取り上げられます。
理由は、コード進行がブルース形式なのに、ブルースに聞こえないからです。

少し楽器をやったことがある方ならお分かりだと思いますが、ブルースのコード進行に合わせてアドリブするのは易しくて、誰がやってもブルースっぽくなりますよね?

ところが、ブルース進行でありながら、ブルースに聞こえないように演奏するのは至難の業であることは、意外と気付かない落とし穴であります。

これ読んで下さっているかたで、楽器をされる方は、試してみてください。


ということで、このアルバムはまだ若いチック・コリアが知恵を絞って、バカテク+個性的なピアノトリオを演じています。
これと比べると、最近のチックのアコースティックバンド「スタンダーズ・アンド・モア」は、 お約束どおりの演奏なので、ほとんど歌謡曲に聞こえてしまいます。

(スペインも入ってるけど、ボクはこのバージョンは評価しない)



ベースはミロスラフ・ビトウス、ドラムはロイ・へインズ。
もう一度この組み合わせでやってもらいたい、今となっては重鎮ぞろいであります。



温故知新というよりは、時代感不詳の作品です。

 

ねこ

ボクの「お気に入りブログ」リストには、ねこブロ系が幾つか混ざっています。
猫が大好きで、でも住まいが団地だから飼えないんです。

may-walnutさんのところなんて、犬猫兎に加えて馬まで飼ってるんですから、ボクからしたら羨ましいなんて通り越して、恨んでしまう程です(笑)


今日は鍼灸院に行きました。
そこには野良から昇格した2匹の老猫がいます。

とら
とら

もこ
モコ


人に慣れた老猫ですから、マッタク遊んでくれません。
カメラを向けると、わざと顔を背けたり迷惑そうな顔をします。

それでも、猫好きにはたまりません。。。^^;

グレン・グールド ゴールドベルグ変奏曲

guld


このアルバム、初めて聴いたのは親戚の家のトイレの中でした。
扉の向こうから聞こえてきたゴールドベルグは、そこにピアノがあると錯覚するだけの生々しさだった。

本当にトイレの外にピアノがあるように聞こえ、ビックリしてトイレから飛び出して、「今かけているレコードは何?」と興奮したことを思い出します。

グールドのテクニックは天才と称されていた(故人なので)。
他にも天才はいる。
だけど、トイレの扉の向こうに、生(なま)があるように聞こえる演奏をするのは、グールドしか知らない。

なぜこんな演奏ができるのか、、、これはボクのライフワークになっています。

つまり、
お店で売られているレコードは、どれも「あー、プロのレコードだな。」と聞こえます。
一方自分の演奏を録音したMDを聞くと、「あー、アマチュアの生演奏だな。」と聞こえます。

だけどこのレコードは「プロの生演奏だー!」ときこえるんですね。

トイレの扉の向こうに生演奏が聞こえるレコード。
グールドは楽譜を演奏するのではなく、曲を完全に自分のものにしていたのでしょう。
その曲自身になりきって演奏すると、このレコードのようになるのではないかと思います。


「プロの生演奏」に聞こえるプレイをする。
果たしてその日は来るのでしょうか?
 

ライブと自助活動

昨日の昼休み、携帯にメールが入った。
晩にmari-momoさんと一緒にライブをやる、ドラマーからだった。

前からこの日はライブに行く積もりでいたけど、ドラマーからのメールはそれに加えて「今夜自分の知人を連れて行くので、話し相手になってやってほしい」という内容だった。

ボクが3ヶ月休職したことを聞いて、同じ病気で苦しんでいる人の力になってもらえればということである。



さて会社を適当に切り上げてライブへ向う。
今日は客なので気楽なものである。


もう1年前からこの面子でやっている気のゆるみからか、出来は余り良く無かったな。
やっている当人達も「うまくいっていない。まずい。何とかしなくちゃ。」と思っているのが感じられる。
だけど焦りが空回りしてしまう日もあるのだよ。

原因はだいたいわかっているが、ここに書いても仕方ないのでやめておく。



適当なところで、件の人物とご対面。
まだ若い、25歳位に見える。
確かにボクと同じ病気であることは、同病者なのですぐにわかった。

彼は今までこの病気は治らないのではないか、いつになったら治るんだ、とパンパンに張った、考えが巡るはずが無い頭で考え続けて、答えが見つからず絶望に近いところまで落ちてしまっていた。

それはつい数カ月前のボクの姿を鏡に映したごとくであった。

既に医者には行っているというから安心したが、ここまで悪くて医者に行けてなかったら、命が危ない程である。


しかし、3ヶ月休職したことで、十分に健康に見えるボクと話をし、治ることを理解して、心にナニカがジワリと広がったようで、泣いていた。

彼の住まいは東京を挟み反対側だし、PCを持っていないというから、気楽に会ったりネットを使うことができない。
一夜限りのセッションになってしまうかも知れない。

でも彼は自分が向うべき方向を見つけてくれた様子だったから、きっと立ち直ることでしょう。
希望があれば、人間は耐えることができるからね。



しかし、あのドラマー。
こういうデリカシーがあるとは、人は見かけによらないものだ。

酔っぱらってボーカリストの胸を触っちゃうような、ボク×1000級のおやじなのだが。。。

 

サイレントギター


ずいぶん前のことですが、

イチロウ師匠のところにレッスンに行って、家に帰ってきてハッとしました。
音がでかいんです。


そう、音楽へのエネルギーの込め方を教わってきたので、大きな良い音で演奏することを覚えたんです。


ari


エレキは共鳴板が無いから、夜間弾いても問題ありません。

でもガットギターはちと困ってしまいました。


そこで、Yahooオークションでサーチして、このギターを買いました。



響板が無いだけではなくて、ネックもちょっと粗悪な、だけどサイレント用途と割り切ると最適な?鳴らない素材で出来ています。

だからいくら一生懸命弾いても、殆ど音がしません。


普段弾いているギターが如何に良く響いているかが良く分かるのですが、こっちのサイレントも何とか響かせようと練習するようになりました。


そのお陰で、メインのギターもより良い音で鳴らせるようになった気がします。


 
まるで「大リーグボール養成ギブス」のようなギターです。



渡辺香津美さんは、YAMAHAが出している同じような商品の広告にイメージキャラクターとして起用されています。

YAMAHAの商品は、ボクのと機能的にはたいした違いがないのに、お値段は何割も高価です。

その差額は、全部香津美さんの懐へ回ったのかと考えると、ボクは香津美さんの子供になりたくなってしまいます^^