あび卯月日記
  • 03Apr
    • 『ティファニーで朝食を』感想

      『ティファニーで朝食を』を観た。今更だけど。この映画、観る前から勝手に内容を想像していた。なんといっても、タイトルがお洒落。だから、上品で教養もあるお洒落な男女のお洒落な恋愛模様を描いた作品だろうと。それこそ、ピチカートファイヴの歌の世界観のそれが繰り広げられるのだろうと。ところが、観てみてびっくりした。主役のホリー(オードリー・ヘップバーン)がまぁ、クソ馬鹿女なんです。金持ちの玉の輿になろうと、夜な夜な、娼婦まがいのことをやっているクソビッチなんですね。周囲の迷惑を顧みず自分が楽しければそれでいという具合で、しかもちょっとメンヘラ入っているし、ちょっと近くにいたら困る女です。教養もないし、子供のころから万引きとか平気でやるような、まぁ、筑豊のヤンキーみたいな女なんです。一つフォローしておくと、悪人ではない。根っから性格が悪いのではなくて、自分のどうしようもない性格と行動を自覚していない人物なのだ。ま、自覚していない馬鹿ほど、タチの悪いものはないが。。そんな困った女なんだけども顔がいいから男が寄ってくる。したがって、本作は馬鹿ちゃん女に翻弄される男どもの群像劇を描いた映画とでもなろうか。男どもといっても、ポール・バージャク(ジョージ・ペパード)という売れない作家を中心に描かれている。この作家も金持ちのおばさんの愛人をやって金を貰っているような男で、なんというか、とほほな男なのだが、顔はイケメンである。それに、ホリーよりは教養もあるし、立ち居振る舞いも上品。この二人、どちらも残念なキャラクターなのだけど、不思議と美しい恋愛映画として成立している。なぜでしょう。答えは、簡単で、オードリー・ヘップバーンが美人だからとしか言いようがない。性格はほとんど最低なのに、魅力的な女性として映るのはとりもなおさず、オードリーが美しいからだ。美しいから、ポールとの万引きシーンもお洒落に見える。ケチな犯罪行為もお洒落な恋愛のワンシーンになるのだ。褒めているのか貶しているのか自分でも分からないが、この作品はオードリーが主人公だったから成立した映画だと思う。いや、現実世界でも美人だったら大体のことは赦されたりする。同様にイケメンも。「こんな世の中を変えたい!!」と野々村議員でなくとも叫びたくなるではないか。山本夏彦さんは皮肉を込めて「美しければすべてよし」という名言を残しているが、この映画を観てその言葉を思い出さずにはいられなかった。

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  • 17Dec
    • 軽減税率、お持ち帰りは損か得か

      出前・持ち帰り8% 飲食店困惑/コンビニ安堵軽減税率の線引きを巡り、「店内飲食」は10%、「出前や持ち帰り」は8%と異なる税率が適用されることになり、飲食店などからは戸惑いや、混乱を懸念する声が上がった。 多くの飲食店が軒を連ねる武蔵小山商店街(東京都品川区)。ラーメン店「大勝軒」を経営する鈴木清隆さん(53)は「8%と10%をきちんと分けて計算することができるだろうか。お客には、値段の違いを説明しないといけない」と顔をしかめた。出前が売り上げの約半分を占め、残りが店内と持ち帰りだ。混乱を避けるため、出前と店内飲食で価格が変わることを説明するチラシづくりなどを検討するという。 同商店街の30代の和食店店主も困惑気味だ。持ち帰り用天ぷらを販売しているが、「店内の価格と異なることを説明するのが面倒。いっそのこと線引きがなかったほうがよかった」と話す。 一方、コンビニエンスストアは、持ち帰り可能な弁当や総菜について店内の飲食(イートイン)でも軽減税率が適用される。業界では「コンビニにとって重要なのは分かりやすさ。持ち帰っても店内で食べても税率は同じで、お客が混乱する事態を避けられた」(コンビニ大手)と安堵の声が出ている。 これに対し、「コンビニがイートインを増やせば昼食の客を奪われる」と危惧するのがファストフード業界だ。ファストフードも持ち帰りについては軽減対象となるが、「店内で食べるつもりが間違えて持ち帰りを選んでしまったり、持ち帰りのつもりで注文したが、外が暑かったりして店内飲食に切り替えたりするお客さんが現実にいる」(業界関係者)と混乱を懸念する声が出ている。牛丼チェーン「すき家」を運営するゼンショーホールディングスの小川賢太郎会長兼社長は「どこで線引きしようと不公平なことになる」と指摘した。 実際にコンビニ店内でコーヒーを飲んでいた女性会社員(33)は「線引きが分かりにくいが、コンビニを選ぶことが増える」と語った。同じコーヒーでもコンビニ店内では8%で、ファストフード店では10%のためだ。品川区内の吉野家で牛丼を持ち帰った無職女性(36)は「2%の税率の違いも積み重なれば大きい。牛丼もハンバーガーも店内で食べず、持ち帰ることが増えるでしょう」と話すなど、今回の線引きは消費者の行動に影響を与えそうだ。【山口知、岡大介】毎日新聞 2015年12月16日 東京朝刊消費税が10%に引き上げられることに伴い、軽減税率の導入が決まった。対象品目が外食以外の食料品・加工品となったことで、出前やお持ち帰り、店内飲食の線引きが議論となった。それで、結論としては出前とお持ち帰りは軽減税率対象、店内飲食は外食扱いで軽減税率対象外となったようだ。私はそもそも、消費税自体を廃止すべしという考えなので、軽減税率の是非について、ここでは論じない。そういったことは、休眠中の「あび卯月☆ぶろぐ」でやるべき事柄だ。(たぶん、あっちでもやらないけど)この記事を読んでちょっと疑問に思ったのは、最後に登場する無職女性(36)の言葉。「2%の税率の違いも積み重なれば大きい。牛丼もハンバーガーも店内で食べず、持ち帰ることが増えるでしょう」うん、趣旨はわかる。2%の税率の違いも積み重なれば大きい。わかる。ちりつもだ。ただ、お持ち帰りの食事について、例えば、1,000円分買ったとしても、8%と10%の差額は20円。この20円の差額をどう考えるかだ。お持ち帰りして20円浮かすことが損か得か。結論からいうと、私は20円多く払っても店内飲食した方が得だと思う。理由は下記の如し。まづ、店内で食べると、水くらいは無料で飲めるだろう。つまり、水代が浮く。さらに水を入れたコップを洗うための水代と洗剤代も浮く。紙コップで飲んだ場合だと、その紙コップ代が浮くことになる。食事をするときに水は全く飲みませんというなら話は別だが。そして、冬や夏場であれば、自宅で食事する場合、暖房、ヒーター、炬燵もしくは冷房を使用することになるのではないか。とすれば、店内で食事をすればその分の電気代が浮く。また、持ち帰るまでに食品が冷めてしまった場合は、電子レンジを使用するかもしれない。そうすれば、その分の電気代も浮く。もっといえば、電子レンジを使用してもしなくても、一度冷めてしまったら店で食べるより味は落ちる。無論、店から家までの移動時間がどれくらいかにもよるが。他にもある。持ち帰った食品の容器は当然、廃棄することになるが、ゴミ処理は無料ではない。ゴミ袋は多くの自治体で有料なはずだ。つまり、ごみ処理費も自分持ちになる。さらに細かいことを云えば、持ち帰るときの労力が必要になる。他に買い物をしているならば、お持ち帰りの食品はそこそこ持ち運びが煩わしい。電車で移動する場合などは、食品によっては匂いの問題も出てくるかもしれない。・・・以上、思いつく範囲でも、お持ち帰りにはこれだけの費用と労力が必要になってくる。これらの費用が20円を超えるかどうか、場合によって異なるだろうが、感覚的には店で食べた方が安上がり以前にラクなので、20円多く払う価値は十分にあるように思える。しかも、この20円という額はあくまで1,000円分の買い物をした場合であって、500円ならば、差額は10円になる。10円ならば、確実に店内で食事をした方が得だと思う。なにやら、節約主婦みたいなことを書いてしまったが、損か得かは総合的に判断しないと分からぬということである。(久々に更新した記事の内容がこんなだとは・・・)

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  • 26Jan
    • 『ビッグ・リボウスキ』感想

      最近観た映画で凄く良かったのが、コーエン兄弟の『ビッグ・リボウスキ』いまさらなのだが。中年の怠け者の男が主人公。ひょんなことから資産家の妻の誘拐事件の解決に関わる事になる。主人公はたしかに怠け者なのだけども、自由であり良い意味で適当。ありのままに生きるとはこういうことではないかと思わせられる。友人も馬鹿で変人ばかりなのだけど、決してふざけているわけではなく真摯なのだ。つまり、愛すべき馬鹿。その馬鹿でクソッタレな友人のせいで誘拐事件は混迷を極める。が、シリアスではなく終始コメディチックに進む。見ていて飽きない。その他の登場人物もそれぞれに独自の世界観で生きている。主人公とそれら登場人物との会話がとにかく楽しい。なにより、私が感動したのが、主人公と友人の友情の美しさだ。主人公と友人はちっとも似ていない。性格も凸凹だ。共通点はボウリングを愛していること。よく口論になったり喧嘩したりするのだけど、お互いを無比の友達だと信じている。こういう関係っていいなと思った。ラストシーンでは不覚にもほろっときてしまった。この映画を薦めてくれたのは、私の高校時代の友人。あれ?この映画の主人公と友人の関係が私と彼とのそれに似てないか。薦めてくれた理由が分かった気がした。

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  • 07Sep
    • 『働かないふたり』感想

      仕事帰りに書店へ立ち寄ることがある。以前まで帰り道に本屋がなかったのだが、近頃出来てめでたく思っているが、脳味噌が疲れた状態だからか、つい買ってしまって後悔することもある。本書もその一つなのだが、書店で見たときは面白そうだと思った。『働かないふたり』というタイトルの漫画で、帯には「アホ兄妹ここに極まれり」「ニート兄妹によるぐーたら日常漫画」などとある。ニートで引きこもりの兄妹が主人公の漫画なんて珍しい。ギャク漫画だろうが、ギャグの中にも社会問題をえぐるなにかがあるかもしれないと思って買ったのだが、本当にニートな日常がだらだらつづく実に退屈な漫画だった。とにかくこのニート兄妹は二人で家の中でゲームをしたりテレビを見たりで、だからどうしたみたいな話が延々と続く。(それにしても、この兄妹は仲が良いなと思う)外に出ることといえば、妹の方が母親に促されて散髪と買い物に出かけたり、自主的に本屋に行くくらいか。そこで展開されるストーリーも平凡なもので、何が起こるわけでもないし、気の利いた会話が交わされるわけでもない。ニートの悲哀や心情を描くわけでもない。そんなものを描くとギャグ漫画にならなくなるなら、せめてギャグだけでも面白くして欲しいが、笑いどころはない。一体、どこをどうやって楽しめば良いかわからない作品だった。ニート兄妹が主人公という設定は漫画としては悪くないのに活かしきれていない。ニート生活はそういう退屈なものだということを読者に実感してもらいたくて退屈なストーリーにしたのだろうか。だとしたら深い。

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  • 16Jun
    • 祖父のこと

      今日は父の日だった。父について、書くことはない。ただ、父の父、すなわち父方の祖父について、先日、祖母から話を聞いたので書きとめておきたい。祖父が他界して、もう十六年になる。私が中学に上がってからすぐに肺癌で亡くなった。いかにも筑豊の川筋者といった感じで、暴君で気性の激しい祖父だった。父の話によると、若い頃は、『巨人の星』の星一徹のようによくちゃぶ台をひっくり返していたという。祖父が国鉄に勤めていたことは知っていた。国鉄が解体され、JRになる少し前に定年退職していたことも。しかし、それ以上の詳しい話は聞いたことがなかった。先日、祖母から聴いて新たに知ったことがある。祖父が国鉄に就職するきっかけとなったのは、なんと学徒勤労動員だったという。学徒勤労動員とは、大東亜戦争中の昭和十八年以降に労働力不足を補うため、中等学校以上の生徒や学生が工場や軍需産業、食料生産に動員されたことをいう。祖父の場合は中学生のときに、地元の駅に配属され、そこで働いた。中学を卒業したと同時にそのまま国鉄に就職した。祖母は「ポイント(転轍機)を切り替える仕事をしていた」と言っていたので、連結手か転轍手だったと思われる。鉄道のことに疎いので、少し調べてみたら、詳しく解説されているサイトを発見。以下、http://chiebukuro.travel.yahoo.co.jp/detail/1397354338.html?p=%E5%88%97%E8%BB%8A&pg=28  にあったmt54bunbunさんの説明を引用。古い時代の国鉄の職制では、現業職として採用さえされれば無試験で就く事が可能な職名が「○○手」という職名でした。駅手、庫内手、連結手etc.総称して「手職」(てしょく)。そして概ね1~5年後に「掛職(かかりしょく)試験」を受ける事ができ、鉄道学園(今の社員研修センター、昔も今も全寮制)を修了してから「○○掛」になれたのです。改札掛、信号掛、操車掛、検修掛etc.車掌は、「掛」の名はありませんが「掛職」の範疇に入ります。なるほど、祖父はきっと学徒勤労動員からそのまま無試験で就職したのだろうから、この「手職」だったと思われる。「転轍手」ですが、これは手職の中でも変わり種で、基本的には連結手を少なくとも数年経験した職員が「出世」?して転轍手になっていました。事情で鉄道学園に長期間入所できないとか、転勤を嫌って(昇職の際に転勤となるケースが多かった)試験を受けなかった(受からなかったのではない)人が多かったようです。鉄道の場合、年功序列賃金であるうえ福利厚生も充実していたので終生手職でも食うには困らなかったのもあるかと思います。以下、面白い解説が続くのだが、省略。年功序列賃金で福利厚生も充実とあるが、これはたしかにそうだったように思う。祖父には妻(わたしの祖母)と子供が二人(すなわち私の父と叔母)いたが、この三人の妻子を養い、子供は二人とも大学を卒業させることが出来た。父から生活が苦しかったという話は聴いたことがない。決して豊かではなかったろうが、国鉄の職員は手職でも十分に妻子を養っていけるくらいの収入はあったのだろう。ところで、かつての国鉄職員には国鉄全線が無料で乗車できるフリーパスが支給されていたという。これが使用できるのは建前上は職員本人のみで、家族には7割引だか何割引だかの年間数回使える優待券があったそうだが、フリーパスは実際には家族も使っていたようで、父は「当時、ウチの家族は鉄道をすべてタダで乗っていた」と話す。国鉄の末期には段階的に廃止されたようだが、今思うと夢のようなパスだ。祖父はまた活発な労働運動を展開することで知られた国労(国鉄労働組合)に所属していた。祖父が退職した一年後くらいに国鉄が民営化され、最後まで民営化に反対していた国労の組合員は千人余りが解雇され、その後も不当解雇として裁判が続いた。退職があと一二年おそかったら、もしかすると、祖父も解雇されていたかもしれないと祖母はよく回顧する。(あ、シャレになっちゃった)過激な組合員運動をやっていたかどうかは知らないが、長く社会党支持だったという。その息子(私の父)は中学教諭となり、日教組に所属し、若い時分は過激な組合運動を行っていたことは祖父の影響があったのか。こちらも、長く社会党を支持していた。祖父や父からと政治的な話をしたことがなく、思想的な影響も全くないのだが、労働運動に好意的でインターナショナルを愛唱する今の私をみると血筋を感じざるを得ない。もっとも、社民党や日教組はまったく支持しないが。もう一つ祖父の遺伝子を感じることがある。私は読書と歴史が好きなのだが、両親ともに本をまったく読まない。歴史についてもほとんど知らないし、興味を示さない。ところが、祖父は歴史好きで本もわりと読んでいたという。家族によく「じいちゃんが生きていたらいい話相手になったろうに」と云われるが、たしかにそうなっていたかもしれない。暴君で気性の荒い性格だったと書いたが、その分、優しいところもあった。祖父は退職後、市民会館の警備員として働いていたが、いつもバイクで通勤していて、そのころ私は小学生で毎日、3Kmの河川敷を徒歩で通学していた。祖父が下校している私をみつけると必ずバイクに乗せて家まで送ってくれた。子供の時分に3Kmの道のりは辛かったから、これが凄くうれしかった。いま思えば道交法違反だったと思うが。小学校にあがるまえも、私はこのバイクによく乗せてもらっていたという。その頃の記憶はほとんどないが、祖父がよくバイクに乗っていた印象はいまでも強く残っている。父がバイク好きなのは遺伝なんだろうが、私にはこれは遺伝していない。中学に上がったとき、祖父は病院で病臥に伏していた。あれだけ元気だった祖父が鼻に酸素を送り込むチューブをつけ苦しそうにしている姿が痛々しかった。肺の機能が低下していたので、全身に酸素がゆきわたらず、爪が真っ白になっていた。肺癌はここまで人を苦しめるのかと苦い気持ちになった。お見舞いに来た孫の顔をみて、いつもは憎まれ口ばかり叩く祖父が、か細い声で何か言っている。よく聴くと「入学おめでとう・・・」と云っていた。そして、私に折りたたまれた千円札を渡し、「これでラーメンでも食べり・・・」と云った。万感迫るものがあった。その数日後、祖父は静かに旅立った。そういえば、私がラーメン好きなのも祖父の遺伝子のせいかもしれない。私に孫ができたら、死ぬ間際までラーメンを食べさせてやろうと思う。

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  • 07May
    • ダリとマティスとルーベンスのこと

      美術館にルーベンス、ピカソ、セザンヌ、ゴーギャン、ルオー、エルンスト、マティス、ダリ、クレメンテ、カルダー、ホックニー、ミロ、ヴォルス他を見に行った。なかなか豪華なメンバー。メインはルーベンス。あとは企画展の展示になる。ピカソから回って、最後にルーベンスを見た。企画展のなかではダリが異彩を放っていた。もともと私が好きだからというのもあるののかもしれないが、やはり一番面白い。ダリの作品は「シュールレアリスムの思い出」(1971年)という連作。これまでの活動を振り返って作成した作品群。手塚治虫でいう『ブラック・ジャック』のようなものか。ダリの作品には時計をモチーフにしたものが多い。グニャリと垂れた時計の絵なんか有名だよね。展示してあったものでは、目のなかに時計が描いてあったり。こういう発想はやはり面白い。そして、やたらと空間を歪ませている。この人(ダリ)は時間と空間をスティール(奪う)したかったのかなと愚考した。マティスは1941年に十二指腸癌の手術をして、ベッドや車椅子の上での創作活動になって以降の作品。たしか、すべて切り絵だったように思う。実にポップな作品ばかりで、現代のデザインにも通じるものがある。その他の作家の作品の感想は省略。大したことも言えないし。そういえば、藝術好きの友人と一緒に行ったので、色々、蘊蓄を語ってもらった。ほとんど覚えていないんだけどね。最後にルーベンスをみたわけだけどもやはり迫力があった。ルーベンスは『フランダースの犬』のネロが死ぬまで観たかった絵を描いた人で有名ですね(?)ルーベンスは異端を極めたダリなんかと違って、正当を極めた画家で国からもお墨付きをもらっていた。アントワープで大規模な工房を構え、多くの弟子を抱えて、数多くの名画を生み出した。王様や貴族や教会とかから依頼を受けて、作品を作る。全部自分で作成するわけはなくて、まず下絵を自分で描いて、そのあとスタッフ(弟子)に指示して、細部を描かせるというね。そして、仕上げの段階でまた筆を入れる。気に入らない部分を修正したりとか。中にはすべて弟子に描かせてルーベンスがサインだけしたものもあるとか。ルーベンスって今で言うとスタジオジブリの宮崎駿みたいなものか。なんでも現代に譬えてアレだけども、ルーベンスには画家としての才能と監督としての才能もあったんだろうなぁとか思った。 最後に印象に残ったルーベンスの自宅の門にある銘文を紹介。「何が我々にとり最善で有益であるのかを判断するのは、神々にお任せしよう。・・・人間は、神々にとって、人間自身にとってよりも愛おしいものなのだから」「健やかなる身体に健やかなる精神を願うがよい。死を恐れぬ・・・怒りも欲望も知らぬ、勇敢なる心を求めよ」 古代ローマのユウェナリスの「風刺詩集」からの引用とのこと。幸福を願うあまり、神々に過度の願いをすることを戒めた詩だ。「欲望も知らぬ―」と言いながら、この自宅が超豪邸(いまではアントワープ市立美術館になっているくらい)で、ものすごく裕福な感じがちょっと笑えるのだけども。おそらく、ダリだったら「怒りも欲望も知らぬ、勇敢なる心を求めよ」とは言わず、「欲望に忠実に!」的なことを言いそうだ。この辺も正統派のルーベンスらしいと思った。

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  • 02Apr
    • 「ガールズ&パンツァー」は正しいプロパガンダアニメ

      「ガールズ&パンツァー」を初めて見たとき、マジキチアニメだと思った。女子高生が戦車に乗っている時点で異常な光景だし、それを「戦車道」などと言って、大和撫子の嗜みのようになっている。こんなものを見て喜ぶのはミリオタだけで、マトモな感覚を持った人間は楽しめない。そう思っていた。ところが、回を進めるごとに面白くなってくる。というより、心地よくなってくる。なぜだろう。まず、この作品は女の子ばかり出てくるので萌えアニメと思いがちだが、実は、緩いスポ根アニメだ。(スポ根という言葉はあまり好きではないのだが)チームワークによって「戦車道」という“スポーツ”に勝利してゆく。その過程で、メンバーの成長と友情の深まりが描かれる。敵だったチームもいつしか、親しき友になっている。見ていて楽しくないはずがない。次にキャラクターの魅力。どのような作品もキャラクターが魅力的でないと面白くないが、この作品が人気を博したのもキャラクターの魅力によるところも大きいのではないか。とにかく、「嫌な奴」が居なかった。どのキャラもみな「いい奴」なのである。つまり、悪人が居ない。敵も味方も。見ていて安心感がある。真に熱血なアニメを望む人たちからするとむしろこの点は物足りなく感じるのかもしれないが、私のようにほのぼのしたアニメを見たい人間からすれば、これが「心地よさ」に繋がった。そして、キャラクターがみな実に個性豊かだ。個人的には各時代の歴史上の人物になりきっている「歴女チーム」の面々が好きだった。学校の制服の上にドイツ陸軍の制服を羽織ったエルヴィンなんかみているだけで楽しい。あんなの絶対に校則違反だろうに。主人公が所属するあんこうチームも西住みほ・・・主人公、まじめ、いい子、友達思い、犬のような髪型秋山優花里・・・西住殿の忠犬、ミリオタ武部沙織・・・恋に恋する乙女、なんでも恋愛に結びつける、ネット上では「処女ビッチ」とも。五十鈴華・・・華道の家元のお嬢様、おしとやか、それでいて大喰い(御飯がいつも日本昔話のように山盛りに盛られいるので笑える)、沙織へのツッコミが厳しい、犬のような嗅覚冷泉麻子・・・犬のような昼寝ぐせ、朝に弱い、大人しい、天才、お化けが怖いとなかなかの個性派ぞろいだ。(華さんだけ他のキャラに比べ、紹介が長いのは私の嫁だから)また、この作品のキモは主人公・西住みほの心境の変化だろう。西住みほは「西住流戦車道」の家元の生まれ。スパルタな戦車道を是とする母親と姉についてゆけず、戦車道の無い大洗女子高校に転校する。が、その高校でも戦車道が復活し、半ば強制的に入部させられてしまう。はじめは乗り気ではなかったが、こちらの戦車道は和気藹藹としていてなかなか居心地がいい。次第に、嫌いだった戦車道を好きになっていく。このことについて、ネット上に実家の戦車道があまりにスパルタで(略)大洗に逃げてきたら、また戦車道やる羽目になった。うんざりしてたら、ここは初心者だらけで明るく楽しく戦車道やってるよってんで、いやだった戦車道も楽しくなってきたとかそんなところか。皆頼ってくれるしな。なんか「美味しんぼ」だなwという意見があって笑ってしまった。(名付けて「ガルパン=美見しんぼ」説)しかし、よく西住みほの気持ちを言い表している。実際に、こういうことってあるよね。そして、西住みほは「西住流」とは違った、自分なりの戦車道をみつけてゆく。この辺りの心境の変化が、よく描かれていると思う。見ていて共感できる。×××××××多くの人が指摘しているように、この作品の凄いところは、戦車に全く興味がない人も楽しめる点だ。じじつ、私もそのクチだった。戦車をはじめミリタリー全般に興味がない。にもかかわらず、十分楽しめた。どころか、最終回を見終えた頃には、ちょっと戦車に乗りたくなっている。さて。「軍靴の足音が聞こえるアニメ」として本作を批判しているブログがあった。(参考:http://d.hatena.ne.jp/alphabate/20121101/1351767695 )この批判、半分は当たっているんじゃないかと思う。というのも、制作者にその意図はないと思うが、日本を軍国主義化しようとするとき、この類の作品は実に有用な効果をもたらすからだ。まず、水島監督作品なのにグロいシーンはないし、エグさもエロさもない。だから、ちびっこからお年寄りまで安心して楽しめる。戦車を操縦しながら、ケガをするシーンはない。まして、死者は出ない。あくまで、戦車は安全なものとして描かれている。戦車によってはぐくまれるのはチームワークであり、友情であり、最終回を見る頃にはすっかり、その世界観を受け入れて、感動してしまっている。自ずから戦車も「良いもの」として脳は認識してしまう。日本を軍国主義化するには、まずは感性レヴェルで軍事に対する嫌悪感や抵抗感をなくすこと。ならば、このような作品が実に有効なのは言うまでもない。繰り返すように、この作品から軍国主義化を助長するような表現は感じることができない。が、これが重要な点で、プロパガンダはプロパガンダと思われたら意味がないので、そうとは思わせないでいて、自然に洗脳できる作品がもっとも優秀なプロパガンダ作品なのだ。この意味で、ガルパンは正しいプロパガンダアニメといえる。じじつ、戦車に興味のなかった私のような人間が戦車に乗りたいと思うようになっている。私がこの国の軍国主義化を望むなら、ガルパンを大いに活用したい。 ・・・と、ここまで書いて笑ってくれないとチト困るが。

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  • 02Jan
    • 平成二十五年年頭所感

      皆様、あけましておめでたうございます。本年も何卒、宜しくお願い申し上げます。と書いていて、もう二日になってしまった。元日のうちに書いておきたかったんだけどね。昨年十二月からなるべくブログを更新しようとつとめている。が、月の後半から更新しなくなったね。ま、そんなに毎日毎日書くことも無いっちゃあないし。×××××××安倍新政権に政権が変わった。ツイッターでなんどもつぶやいているごとく、私が安倍政権に期待するのは景気の回復。とりわけデフレ脱却だ。ほとんど、この一点に期待したい。その他の憲法改正やらTPPやら道州制やら期待していない。どころか、TPPと道州制は絶対にやってはならない。これらの政策について何をしでかすかわらないので、私は安倍晋三の支持者になれないでいる。憲法改正については、本来やるべきだとは思うがいまこのタイミングで行うべきでないと思うしなにより国民の機運が高まっていない。これにとりかかれば、政権の寿命は尽きるだろう。とまれ、今年平成二十五年は日本復興の元年にしたいものだ。自分自身の目標としては・・・婚活でも頑張ってみますか(笑)

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  • 15Dec
    • 第46回衆議院議員総選挙投票日前日

      衆議院議員総選挙投票日が明日に迫った。長崎県のある候補の長女が集会で「厳しい戦いが続いている」と土下座した。幼い頃から父親の背中を見て育ったことや、選挙でともに苦労した母親が亡くなったことを話し、「なんとか勝たせてほしい」と訴えると会場からすすり泣きが聞こえた、と読売新聞(24年12月15日夕刊)が伝えている。ふざけるなと思った。有権者は自分たちのために投票する。立候補者の生活のために投票するのではない。母親がお亡くなりになったことや生活苦には同情申し上げるが、身の上の不幸話をして投票を呼び掛けるのは何か勘違いしているのではないか。私ならこのような候補に決して投票しない。×××××××比例どこに入れようかいまだに迷っている。私にとっての争点はTPPと道州制だ。この二点に絞れば、共産党の政策が最も私の考えに近い。(どちらも反対している)三島由紀夫じゃないが、共産党が一言「天皇陛下萬歳」と云ってくれれば、一票を投じるのに・・・。(ま、安全保障・外交・歴史問題・外国人参政権等、他にも相容れない政策はたくさんあるけどね)

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  • 11Dec
    • 「てへぺろ」が金賞受賞

      ビートたけし、タモリ、明石屋さんまはビッグ3といわれる。この三人の中でたけしとタモリは大好きなのだけど、さんまだけはどうしても好きになれない。おそらく、彼の話すはなしの内容から知的なものを感じることができないからだと思う。×××××××5日に発表された「女子中高生ケータイ流行語大賞2012」(ピーネストリサーチ調べ)で、「てへぺろ」が金賞に輝いた。銀賞は「きゃわたん」、銅賞「ワイルドだろぉ」。以下、「どうするぅ!?」「テンアゲ」「あーね」「オッケー☆」「りょ!」「それな!」「サンキュー!!」 と続く。「てへぺろ」は言うまでもなく、声優の日笠陽子さんが創り出した言葉だ。声ヲタの私としては、この「てへぺろ」が金賞に輝いたことは素直に嬉しい。もっとも、「女子中高生ケータイ流行語大賞」がどれほどのバリューがあるのか知らないが。あと、他に入賞した言葉の意味もほとんどわからないが。がが。で、結局何がいいたいかというと、私は日笠陽子さんが好きだということだ。てへぺろ(・ω<)

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  • 09Dec
    • とんねるずから飯を取り上げろ

      連続更新記録は七日間でストップでしたね。まぁ、そんなもんでしょう。仕事で遅く帰る日はどうしても風呂に入って寝るだけなので。ユニコーンの『働く男』じゃないが。×××××××昨日、『王様のレストラン』を見た。それで思ったこと。かつて、フジテレビにはこんな素敵なドラマがあった。ドラマだけでなく、90年代のフジテレビは本当に光っていた。バラエティといえば、フジに勝る局はなかった。90年代小中学生だった私もフジテレビが最も好きなテレビ局だった。それが今、なぜあのように凋落してしまったのか。昨日、友人のいーじすさんとも少し話したのだが、一つは、フジが守りにはいってしまったからではないか。90年代のフジは攻めていた。が、いつのまにか守りに入るようになった。無論、不景気もその要因だろう。かつてのように景気のいい時代ではなくなり、製作費もつかなくなった。韓流ばかりを取り入れて叩かれたのも、つまるところ、お金の問題ではなかったのか。それが裏目に出たということだ。私はとんねるずの盛衰とフジの盛衰がシンクロしているように思える。とんねるずが攻めていた時代、90年代はフジも攻めていた。ところが、2000年前後からとんねるずは番組で飯ばかり食べるようになった。毎週毎週、飯を食べて何をやっているんだと思った。この頃から、フジを見なくなった。あれから十年余り。フジの視聴率は業界三位に転落した。韓流ごり押しで嫌われたこともあるのだろうが、フジの凋落の原因はそんなことにあるのではなく、もっと根が深いところにあるのではないか。つまり、フジ復興のカギはとんねるずから飯を取り上げることにあると思う。これは、勿論、比喩なのであとは意味を読み取って欲しいが、私はなんだかんだで子供の時に楽しませてくれたフジに愛着をもっているので、フジの復興を願っているし、出来ると信じている。そういえば、『リーガル・ハイ』という近年まれにみる良作ドラマを作りだしたのはフジではないか。復興の潜在力は必ず、ある。

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  • 04Dec
    • 宮村優子の・・・!

      宮村優子・岩田光央のたまには近況報告して行こう!(2012.06.17) http://www.nicovideo.jp/watch/sm18334558 某所で見つけて、いま聴いている。観ている。 『宮村優子の直球で行こう!』のまんまだ。二人とも十年前と変わらない。目頭が熱くなった。そんな、今日はみやむーの誕生日。おめでとう。

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  • 03Dec
    • 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』で印象に残ったシーン

      ツイッターでつぶやいたことの再録になるのだけども、今回はエヴァQで印象に残ったシーンを挙げていきたい。でも、全部ウソ(そもそもQを見ていない)で、ネタバレじゃないから安心していただきたい。(人の迷惑は考えていない)【エヴァQで印象に残ったシーン1】シンジと綾波の真珠婚式パーティーで、進行の遅れにより、挨拶する予定のトウジが待たされたあげく酩酊していしまい、挨拶を終えると同時にシンジの頬にパンチを喰らわせ、シンジの眼鏡がスローモーションで飛んでいくところ。【エヴァQで印象に残ったシーン2】物語の終盤、死んだはずのキャラも含め、全員で踊り始めて、挙句、タップダンスを踊りだすところ。【エヴァQで印象に残ったシーン3】自暴自棄になったシンジがバイクのマフラーに入り込み、持ち主から注意されても毒づき、警官を呼ばれるものの、その警官に対しても毒づくところ。【エヴァQで印象に残ったシーン4】ゲンドウがネルフのバーベキュー大会で焼きそばを作るが、味の素を振るときに蓋が取れ、尋常じゃない量の化学調味料が入ってしまう。完成した焼きそばに皆、手をつけない中、シンジだけは「父さんが作ってくれたんだから」と懸命に食べるところ。【エヴァQで印象に残ったシーン5】シンジとアスカがテラスでアイスを食べているシーンでシンジがスプーンを落としてしまい、拾おうときふと前をみるとアスカのパンツが見えたときのシンジの表情。【エヴァQで印象に残ったシーン6】市街戦を逃れ、海岸付近の洞窟で一夜を過ごすシーンで、突然、綾波がシンジの頬をピシャリと叩く。キツネにつままれたような表情をするシンジに対して、無表情のまま手のひらを見せながら一言「ハマダラ蚊」と綾波が言うところ。【エヴァQで印象に残ったシーン7】廃墟になったネルフ本部で「勝利は我がもの!」と歌い出すミサトさんに対して、シンジ、アスカ、綾波、マリらがオレンジをぶつけるシーン。【エヴァQで印象に残ったシーン8】老婆たちの制止を振り切って自分にそっくりな主人がいるという旅館に向かうシンジ。ビュービューと強風が吹き荒れる中、その主人ととうとう対面し、天狗のお面を附けたシンジがアップになるシーン。以上、エヴァQで印象に残ったシーンでした。これ以上やると怒られそうなのでこの辺で。繰り返すが、すべて嘘なので悪しからず。なお、ここに挙げた八つの「エヴァQで印象に残ったシーン」にはすべて元ネタがある。全部分かった人は凄い!というか、私と結婚するしかないよ(笑)一応、回答は下記の通り。(反転すると見られます)①大島渚と野坂昭如の間で実際に起こった出来事。大島がシンジ、野坂がトウジとなる。②北野武・監督『座頭市』から。これは一番わかりやすかったですね。でも、ツイッター上で本当にこういうシーンがあると思われた方がおられ、釈明する事態に見舞われた。御迷惑をお掛けいたしました。③「ごっつえぇ感じ」のコントから。マフラーに入っていたのが松本人志、警官が板尾さんだった。④伊集院光さんのエッセイ集『のはなし』(宝島社)から。伊集院さんと父親の間で実際に起こった出来事。⑤今敏監督のアニメ『妄想代理人』のワンシーンから。⑥滝田洋二郎監督の『僕らはみんな生きている』のワンシーン。原作は一色伸幸。メディアミックスで山本直樹によって漫画化もされている。滝田監督は後年『おくりびと』で有名になる。私の好きな映画の一つ。⑦マルクス兄弟の映画『我輩はカモである』のラストシーンより。⑧つげ義春「ゲンセンカン主人」のラストシーンより。

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  • 02Dec
    • 三宅久之先生に贈る言葉

      たかじん委員会で先月、お亡くなりになられた政治評論家の三宅久之さんの追悼特集をやっていた。各名場面集や出演者からのメッセージなどが流れたが、思わず目頭が熱くなるシーンが多かった。三宅さんの死は私にとっても大きな出来事だった。一度もお会いしたことはないのに、どこか親戚のおじいさんのような親しみを感じていた。テレビで拝見するようになったのは、十年前くらいだろうか。番組を通して拝聴する三宅さんの意見に同感すること多く、またいつも勉強になっていた。いつか、お会いしたいと思っていた。今の仕事を始めて、講演会に三宅さんをお招きすることも計画していた。その矢先、評論家を御引退され、講演活動もお辞めになるとの報。でもいつか・・・と願っていたら、三宅さんは泉下に旅立たれてしまった。三宅さんは政治評論家として当代一流の人物だったのみならず戦後日本政治の生き証人でもあった。三宅さんが逝かれたことは歴史の証言者の消失でもある。まことに残念という外ない。三宅さんは私の目標でもあった。「嫁入り前の女子が天下の公道をヘソを出して歩くとは何事だ!」こういう怒鳴り声が今も耳から離れない。将来、こういう頑固爺いになりたいと思っていたし、いまも思っている。しかし、三宅さんはただの頑固爺いでなく、その怒りの裏に優しさと愛情があった。三宅さんが多くの方々慕われていたのは、三宅さんのこういう人柄に惹かれてのことだろう。一度も会ったことのない人間でさえ魅了するのだから、いわんや身近にいた人は。三宅さんの御意志を受け継ぎ、日本を良くするために、自分なりにではあるが、奮励努力したいと思う。三宅さん、どうぞゆっくりお休みください。

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  • 01Dec
    • 少女の首飾りの真珠のフェルメール

      友人と九州国立博物館に行ってきた。『フェルメール「真珠の首飾りの少女」in ベルリン国立美術館展 - 学べるヨーロッパ美術の400年 - 』という特別展を観るため。タイトル長っ!しかも、一見『フェルメール展』のように見えるタイトルになっているが、フェルメールの作品は実際は一点のみ。(多分)なので、正確には『ベルリン国立美術館展』なのだが、勝手にフェルメール展だと勘違いしてワクテカして行ったら、あれ?一つだけという感じだった。それでも十分楽しめたのでいいんだが、なにしろ人が多かった。学芸員だか係員だかアルバイトだかが終始「立ち止まらず、少しづつで結構ですので歩いて御鑑賞ください」を連呼していた。おいおい、美術品を歩きながら見るなんて作法は初めて聞くぞとツッコミたくなったが、従順なる日本人なので黙って歩いてみたが、もっとじっくり見たかったやね。そういえば、係員に怒号を浴びせていた客がいたが、あれは白洲次郎のように従順ならざる日本人だったのだろうか。で、まぁ、フェルメールの「真珠の首飾りの少女」がやはり目玉だったわけだが、たしかにこれは光り輝いていた。比喩ではなく、陰影の効果もあってか、実写のように光が表現されて驚いた。フェルメールは「光の魔術師」と呼ばれるそうだが、その所以を実感できた。しかしあれ、どうやるんだろうね。仮に自分が絵具を渡されてあれと同じように書いてみろと言われても「あ、無理です」となる。当たり前だが。これとおなじような話を友人にすると「え、あびさん、絵とか描くんですか?」と言われた。いや、描かないんだけどね。*******今日から師走だった。毎年、十二月になると一年の短さを実感する。師走の雰囲気は嫌いでないのだけど、忙しいのは嫌いでござる。*******ブログ更新。とりあえず、三日は続けたので三日坊主にはなった。あとは、三日坊主にならないことを祈ろう。・・・自分で祈ってどうするんだ。

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  • 30Nov
    • 古谷実『わにとかげぎす』を読んだ

      先日、古谷実の『わにとかげぎす』を読み終えた。久々に最後までわくわくして読んだ漫画だ。古谷実というと『行け!稲中卓球部』のイメージが強く、ギャグ漫画家と思っている人もあるかもしれないが、純然たるギャグ漫画は稲中だけであとは結構、シリアスな作品が多い。・・・シリアス?いやちょっと違うか。哲学的?メンヘラ?ともかく、人生って何?生きるって何?というようなことを自問自答するような作品が多いのだ。『わにとかげぎす』もそういった作品だが、いままで読んだ古谷作品の中で一番好きかも知れない。この作品の感想を真剣に書くとなるとそれこそ、原稿用紙百枚くらい必要になるのでここでは書かないが、最近読んだ漫画の中で他人にお勧めしたい作品であったことは間違いない。*******疲れと眠気で頭痛がするので今日はこれでおしまい。

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  • 29Nov
    • 毎日更新できるかどうか

      変なウィルスに冒されたらしく、二日ほど、腹痛と発熱にうなされていた。夢枕でブログを毎日更新しなければという思いがなぜか頭をよぎった。九分九厘無理だが、出来るだけほぼ毎日更新させたいと思う。*******書きたいこと云いたいことは日々ある。ちょっとしたことはツイッターに書いてしまう。これが、ブログの更新が年数回程度になってしまった要因だ。ネット界全体がこの傾向にあるのではないだろうか。ツイッターは悪魔の道具なのかもしれない。*******選挙期間中である。政党や政治家をあげつらいたいのだが(ほとんどは悪口になる)、どこまで書いていいか悪いのか明確な基準がないので困っている。どこか明確な基準を説明しているサイト(総務省あたりにあるのか?)があるのなら、どなたか御教示いただきたい。*******最近読んだ本で一番面白かったのは新雅史『商店街はなぜ滅びるのか』(光文社新書)だ。商店街の出自について、体系的にまとめた本は本邦初じゃないだろうか。他に商店街関係の本を読んだことがないので知らないが。地域の衰退の象徴として、シャッター商店街が取り沙汰されることが多々あるが、商店街の歴史を明らかにすることによって、商店街と地域の復興の処方箋を提示している。処方箋の個所は実は最後に少しだけなのだが、読み物として素直に面白かった。私は社会や歴史をつねに自由と平等の観点からみるようにしているが、そういう視点からも楽しめた。*******本日は以上。こんな感じでつづけられればいいなっと。

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  • 13Sep
    • 丹下桜はやっぱりイィ!

      『スケット・ダンス』に少しばかりハマっている。ひょんなことからアニメを一話だけ見る機会があったのだけども、主人公のボッスンが場違いなオフ会に参加する話で、オタクの描写がやたらとリアルで爆笑してしまったのがきっかけ。それで、単行本を買い漁って数日のうちに全巻揃えた。所謂、「大人買い」っちゅーやっちゃねー。(ガネーシャ風に)(微妙に古い!)いま、21巻まで読み進めたが、面白い。ギャグセンスのセリフの言い回しが『銀魂』と相通ずるものがあると思ったら、著者の篠原健太さんはかつて『銀魂』の空知英秋先生のアシスタントをされていたとのこと。なるほどと膝を打った。『スケット・ダンス』の魅力は主人公がジャンプ漫画にしては地味なこと、世界観が日常の範囲を超えていないこと、セリフが多くキャラクター同士の会話で笑わせようとしていること、そして月並みだが「いい話」が多いこと。これら本作の魅力については、一つひとつ解説したいが、めんどくさいので省く。では、本題。『スケット・ダンス』はアニメも録画することにしたが、最近はアニメを見ることが大儀に感じようようになっていて、録画したまま一ヶ月分以上見ていなかった。それを先ほど、観てみた。美空レミ先生が登場する回だったのだが、レミ先生が一言声を発したとき、心の奥底がざわざわした。あれ?これはどこかで聴いたことがある声だ。私の駄目絶対音感に狂いがなければ、これは間違いなく丹下桜だ。急いでスタッフローフの「声の出演」を観てみると、美空レミの段きちんと丹下桜の名前があった。妙に嬉しい気持ちになった。最近の若い人はあまり知らないかもしれないが、丹下桜といえば、かつて『カードキャプターさくら』の主人公・木之本桜などで人気を博した声優で、特に私のような2000年前後に声優にハマった輩にとっては、忘れ得ない存在だ。90年代後半における人気声優の一人だったが、2000年4月に突如休業を宣言し、そのあまりの唐突さにいろいろな憶測も飛び交った。曰く、熱烈なファンによってストーカー行為をされたことが原因だとか、様々な噂がささやかれたが、休業の真相はわからない。休業後の丹下桜はディープな活動にシフトし、傍から見れば、宗教の教祖様に収まった感すらあった。が、私などは心のどこかでいつか復帰しないかと淡い期待を抱いていたものだ。十年近く経ち、丹下桜の名前を知らない若手の声優ファンが増えだした頃、2009年にこれまた突如として、声優業界に復帰した。(註)ほとんど、諦めていただけに、余計に嬉しい気持ちになった。復活作品はニンテンドーDS用ゲーム『ラブプラス』(KONAMI)の「小早川凛子」役。このゲームは人気作だったので多くの人の耳に丹下桜の声が届いたことだろう。その後、アニメにも次々と出演するようになった。復活の報をひそかに喜んでいたのだが、復活後の声は今日まで聴いていなかった。今日『スケット・ダンス』での丹下桜の声を聴いて、はじめて丹下桜の復活を実感した。一言で云って、丹下桜の声はイィ!フツーのことを云って申し訳ないが、すごく可愛いのである。あれ?こんなに可愛かったっけ?と思うほど・・・といえば失礼かもしれないが、十年前に聴いたときより感動があった。更に失礼なことを書けば、丹下桜さんはルックス的には最近のアイドル声優と比べても、決して、可愛いというわけではないと思う。(ファンの方、そして、御本人がもし御覧になっていたら本当にごめんなさい)が、声の可愛さが半端でないので、声ヲタにとっては、本当の意味でのアイドルなのである。逆にいえば、最近のアイドル声優のように顔だけ可愛くて声が平凡な声優はどうにも好きになれない。もっといえば、嫌いである。これまで何度も書いてきたことの繰り返しになるが、声優に必要なのは魅力的な声と演技力であって、見た目は二の次、三の次であってほしい。その意味で、丹下桜は本物の声優といえる。少なからず観るアニメに丹下桜が出演していることは幸いである。今後も、丹下さんの活躍を期待したい。*****************************註:厳密にいえば、2005年にPS2用ゲーム『イース -ナピシュテムの匣-』のヒロインのオルハ役とドラマCD『萌音』の松嶋友萌役として出演したことがあったが、これは本当に一時的なものであった。

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  • 29Jul
    • 豊崎愛生のメールアドレス

      久々に声優の豊崎愛生さんに逢った。以前、豊崎さんとケータイのメルアドを交換したはずなのに、登録されていないことに気づいた。「あれ、前にメルアド交換しなかったけ?」「さあ?」「じゃ、登録しといてよ。赤外線できる?」「できない」「じゃ、貸して」そういって、豊崎さんのケータイを借りる。スマホなので使い方がよくわからない。赤外線通信のやり方がわからないので、直接アドレスを入力することに。で、豊崎さんのアドレスなのだが、これが全部絵文字になっている。絵文字のメルアドなんて初めて見たなと思いながら、自分のケータイをいじる。が、一向にこれが登録できない。というのも、同じ絵文字で色違いのものがあったりして、実にややこしい。どうなっているんだ、もどかしい・・・・・・そう思ったところで目が覚めた。マジキチな記事をお送りして申し訳ない。私は声ヲタなのでしばしば夢に声優さんが登場する。しかし、久々に見た声優さんの夢の登場人物が豊崎愛生だとは。おそらく、昨晩に知人と豊崎愛生の話をしたからだろう。豊崎愛生のキャラクターは嫌いだが、声や演技は好きだとか何とか。そういう次第で、私は豊崎さんのファンというわけではないのだけども、こういう夢をみたわけだ。ま、夢とはだいたいにおいてそういうものだが。以上、報告まで。

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  • 22May
    • 最近買った本(24年2月~4月)

      覚書のために。今年の2月から4月の三ヶ月間に買った本。 雑誌(発言者、WILL、ダイヤモンド、サイゾー等)や漫画の一部は省略。 その他、漏れているものもあるが、メモ書きが残っていないので不明。 ■歴史・人物 竹内洋『革新幻想の戦後史』中央公論新社 竹内洋『丸山眞男の時代 大学・知識人・ジャーナリズム』中公新書 田原総一朗『なぜ日本は「大東亜戦争」を戦ったのか アジア主義者の夢と挫折』PHP 坂本 多加雄『日本の近代 2 明治国家の建設―1871~1890』 中央公論社 戸部 良一『日本の近代 9 逆説の軍隊』中央公論新社 有馬 学『日本の近代 4 「国際化」の中の帝国日本―1905~1924』 中央公論新社 水谷 三公『日本の近代 13 官僚の風貌』中央公論新社 佐々木隆『日本の近代14 メディアと権力』中央公論新社 林茂/編『ドキュメント昭和史1 昭和初年』平凡社 粟屋憲太郎/編『ドキュメント昭和史2 満洲事変と二・二六事件』平凡社 内川芳美/編『ドキュメント昭和史3 日中戦争』平凡社 原田正勝/編『ドキュメント昭和史4 太平洋戦争』平凡社 半藤一利+保阪正康『昭和の名将と愚将』文春新書 世界の謎を探る会/編『虐殺の世界史』河出書房新社 一個人別冊『歴史人 坂本龍馬の真実』KKベストセラーズ 半藤一利他『父が子に教える昭和史 あの戦争36のなぜ?』文春新書 半藤一利/編著『昭和史が面白い』文春文庫 『日中韓歴史大論争』文春新書 児島襄『天皇と戦争責任』文春文庫 渡辺 誠『昭和天皇のお食事』 (文春文庫) 武田知弘『教科書には載っていない 大日本帝国の真実』彩図社 ■社会・政治・経済 エマニュエル・トッド他『自由貿易という幻想 〔リストとケインズから「保護貿易」を再考する〕』藤原書店 E・F・シューマッハ(小島慶三・酒井懋/訳)『スモール・イズ・ビューティフル 人間中心の経済学』講談社学術文庫 池上彰『世界のニュースの基礎知識』小学館 島田裕巳『日本の10大新宗教』幻冬舎新書 加藤嘉一『中国人は本当にそんなに日本人が嫌いなのか』ディスカヴァー携書 三橋貴明『中国がなくても、日本経済はまったく心配ない!』ワック 寺園敦史『「同和」中毒都市』講談社+α文庫 洋泉社ムック『現代右翼アンダーワールド』洋泉社 別冊宝島『世界独裁者ランキング』宝島社 武田邦彦『偽善エコロジー 「環境生活」が地球を破壊する』幻冬舎新書 東谷暁『民営化という虚妄』ちくま文庫 産経新聞取材班『ブランドはなぜ墜ちたか 雪印、そごう、三菱自動車事件の深層』角川文庫 町山智浩『USAカニバケツ ―超大国の三面記事的真実』ちくま文庫 町山智浩『底抜け合衆国 ―アメリカが最もバカだった4年間』ちくま文庫 ■国語・文学・評論・随筆 佐伯啓思『現代文明論講義 ―ニヒリズムをめぐる京大生との対話』(ちくま新書) 佐伯啓思『反・幸福論』(新潮新書) 小谷野敦『すばらしき愚民社会』新潮文庫 勢古浩爾『まれに見るバカ』洋泉社 竹内政明『名文どろぼう』文春新書 日本語倶楽部/編『語源の謎クイズ』河出書房新社 夏目伸六『父・夏目漱石』文春文庫 水木しげる『ねぼけ人生』ちくま文庫 ■漫画 見ル野栄司『シブすぎ技術に男泣き!』中経出版 古谷実『僕といっしょ』講談社 1~4巻 モンキー・パンチ『ルパン三世』2巻 双葉文庫 三浦みつる『THE かぼちゃワイン』1巻 双葉文庫 宮下あきら『魁!!男塾』集英社文庫 1~4巻 カトウハルアキ『ヒャッコ』フレックスコミックス 1~4巻 瀧波ユカリ『臨死!!江古田ちゃん』小学館 『魁!!男塾である!!!』集英社 たかはしみき『こげぱん ぶらり沖縄旅日記』ソニーマガジンズ 学研まんが『できる・できないのひみつ』(新訂版) ■その他 小島智、他『日本のロック名曲徹底ガイド』 (CDジャーナルムック 名曲コレクション) 口福倶楽部代表ヤマモト『福岡口福案内』南々社 105円 『福岡とっておきの店 絶対はずさない飲食店132』シティ情報ふくおか 150円 ------------------------------------------------ 一言感想 ・産経新聞取材班『ブランドはなぜ墜ちたか 雪印、そごう、三菱自動車事件の深層』角川文庫 これを読んで、そごうの水島会長のことをより知りたくなり、その後、そごう関連書籍を八冊ほど購入することに。 マスコミは水島会長の負の面ばかりを報道したが、功績も含め正しく評価したい。 ・田原総一朗『なぜ日本は「大東亜戦争」を戦ったのか アジア主義者の夢と挫折』PHP なかなかの大作。 北一輝の正体や二・二六事件の青年将校たちに迫る箇所が読み応え十分。 朝生での田原総一朗しか知らない人は是非。田原氏の評価・見方が変わること間違いなし。 ・町山智浩『USAカニバケツ ―超大国の三面記事的真実』ちくま文庫 アメリカについて、知っているつもりになっているが全然知らないことを思い知らされる。 こう云っては何だが、アメリカって想像以上に頭の悪い国だ。 ・渡辺 誠『昭和天皇のお食事』 (文春文庫) 著者の渡辺さんは料理人でかつて宮内庁の大膳課(皇居で料理を作る課)の職員だった方。 昭和天皇の食事だけではなく、それに関連し、お人柄が伺い知れて興味深い。 ・武田知弘『教科書には載っていない 大日本帝国の真実』彩図社 戦前の日本史をざっくりと知りたいなら入門編としては恰好の本。 わかりやすいし、教科書にはない切り口で日本史を捉える視点が新鮮でもある。 ・エマニュエル・トッド他『自由貿易という幻想 〔リストとケインズから「保護貿易」を再考する〕』藤原書店 TPPに安易に賛成している人は思想的な面ではとりあえずこの本くらいは読んで欲しい。

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プロフィール

あび卯月

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男性
自己紹介:
【プロフィール】 名前:あび卯月(アビ・ウツキ) 読書、音楽、声優が好き。 駄目絶対音感(声優の...

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