絶対に受けたい授業「国家財政破綻」 -9ページ目

鳥巣清典の時事コラム1607「消費増税再延期を山口代表に 野党は不信任案提出確認へ」

消費増税再延期を山口代表に 野党は不信任案提出確認へ

安倍総理大臣は、公明党の山口代表と会談しており、来年4月の消費税率の引き上げを2019年・平成31年10月まで2年半、再延期する考えを伝え、理解を求めているものとみられます。一方、民進党など野党4党は、党首会談を開き、安倍内閣に対する不信任決議案を31日、衆議院に共同で提出する方針を確認する見通しです。

安倍総理大臣は、30日午前、自民党の高村副総裁や二階総務会長らと会談したのに続いて、午後3時前から総理大臣官邸で、公明党の山口代表と会談しています。
この中で、安倍総理大臣は、G7伊勢志摩サミットで、世界経済が危機に陥る大きなリスクに直面しているという認識を共有したことなどを説明し、日本としても、あらゆる政策を総動員する必要があるなどとして、
来年4月の消費税率の引き上げを、2019年・平成31年10月まで2年半再延期することに理解を求めているものとみられます。
また、会談では、政府・自民党内から、「引き上げを再延期する場合、衆議院の解散・総選挙を行う必要がある」という意見が出ていることも踏まえ、衆議院の解散を巡っても意見が交わされているものとみられます。
一方、民進党、共産党、社民党、生活の党の野党4党は、消費税率の引き上げの再延期は、アベノミクスが失敗したことを示すもので、安倍総理大臣は退陣すべきだとして、午後3時から党首会談を開いて、安倍内閣に対する不信任決議案の提出に向けて協議することにしていて、31日、衆議院に共同で提出する方針を確認する見通しです。


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■「衆院を解散すべきだ。前回延期を決めたとき、17年4月に引き上げると約束しましたよね」
 (麻生財務相)

「麻生財務相」の画像検索結果

■「進むも地獄。退くも地獄」
 (谷垣自民党幹事長)



□「(先延ばしに)全面的に賛成」
 (二階総務会長)

「二階俊博」の画像検索結果

鳥巣清典の時事コラム1606「音を聴いてほんのわずかだけ遅れて踊ってあげるんです」

 ひと月に1度、自主練習の日があります。
 この日は、自主練習を終えた後、4人で近くの喫茶店へ行きました。ダンス歴20年余で私たちサークルの新副会長でもあるH氏。ダンス歴8年で個人レッスンも受けているK子さん。そしてダンス歴3年のТО氏。私もダンス歴3年余なのですがーー手帳をめくって確認したところ2012年8月から社交ダンスを習い始め、現在のサークルに昨年7月に移って約11か月なのでーー
今度の7月末で丸4年。
 趣旨は、先輩の経験談を伺う事にありました。とくにH氏は、私が先日参加したパーティでは「リボンさん」として活躍。リボンさんとは、
 ダンスを踊る相手がいない女性と踊る男性のリーダ役、あるいはダンスアテンダントの呼称です。H氏はそのひとりだったのですが、私にとって忘れられないショットがありました。
 そのときワルツがかかっていたのですが、椅子に座っていた私の方に向かって、それはまるで波打ち際の波のようにやって来ました。そこで一斉にステップは止まり、スローオーバースエイーーまさにシャッターチャンス。



 でも私の関心は、そのスローオーバースエイに入る直前で見たリボンさんたちの表情でした。H氏をはじめ、皆さんの目が一様に似ている。前を見ているのだが、どこか見ていない。いったい、どこを見ているのだろう。ひょっとして・・?

 私はその時の疑問を喫茶店でH氏に聞きはじめたのでした。
「久しぶりのパーティで、私と同じくらいのキャリアの女性と踊ると”重い”。サークルで踊っている時とは違い、”なんと踊りにくいことか!”と思った。パーティも後半。私が疲れて椅子に座っていたら、目の前にH氏さんたちがワルツを踊りながらやって来た。すると見事にリードしている。先ほどまでぎこちなかった女性たちが、息を吹き返したように伸びやかに踊っている。”相手をする男性によって、これほどまでに女性の踊りが変わるのか!?”と思った」
 (ただし、”上級者”はパーティでは下級者のレベルに合わせて踊ってあげるのがマナーとの話も。相手が上級者に変わると突然本来の力を発揮し出すケースもあるのかもしれません))
 そして私は肝心の疑問点を聞く事にしました。
「でH氏さんらリボンさんの表情が印象的だった。前に進んでいるのに、全員が何か宙を見ているような目をしていた。あれはーー音を聴いているんですか?」
 私の推測を添えてみると、「そうです。音を聴いているんです」。

 そしてH氏は、驚くべき話をし出したのです。
「まだ分からないとは思いますが・・。ああいうパーティでは当然、初めての女性とも踊ります。重い人、軽い人。足幅の広い人、狭い人。実際の音楽のリズムより速い人、遅い人ーーもう様々な人がいます。鳥巣さんが見たというワルツでも同じです。リズムにぴったし合っている人はまずいません。そこで私たちは、ほんのちょっとだけ遅れて踊ってあげるんです。そうすると踊っている女性にしてみると、ちょうど良い感じなんですね。気持ちよく踊って頂ける。ほんの、ちょっとだけ、ゆっくり踊ってあげる。これがリードのコツなんです」
 私の場合は、リズムの正確性云々のレベルではない事は確か。踊りに神経を集中すると同時に、音に神経を集中するなんて、今の実力ではとてもとても。H氏はリズムの正確性を分かったうえで、さらに女性サービスとして”ほんのわずかだけ遅らせて踊る”ーーと。そうすることで余韻を感じさせるのかまでは聞きませんでしたが、そんな裏ワザを使っていた事におどろいたのは、男の私だけではありませんでした。K子さんが「そんなに女性に気を使ってるなんて素敵ね。素晴らしいわ」といたく感心。
 本日は、このH氏の話を聞けただけでも有意義でした。


 自主練習中には、前副会長のU氏。
「スローフォックス・ストロットでも踊って行く方向は決まっている。パーティとかでスローをその道順が分かって踊っている人はほとんどいない」
 U氏には、私がパーティで悩んだ課題ーーいかに初めての相手とベーシックで長い距離を踊るか、コーナーに来た時の曲がり方・他のカップルとぶつかりそうになった時の回避術ーーについて少しアドバイスを貰いました。これはこれで、かなりの練習が必要です。
 そして元指導員の経験からこんな裏話も。
「サークルでは、全体の平均に指導のポイントを置く。トップに照準を置くと落ちこぼれを作る。ビギナーに照準を置くとベテランに不満が募る。だから、真ん中を取るんです」

 K夫人からは、ルンバの指導。
「スポット・ターンLの時は、きちんと女性と相対して両掌で軽く押し合う。でもそこから次のステップに行くのではなく、その瞬間には男性は右足を前に伸ばし、女性は左足を前に伸ばし、回転するための準備をしておく」
 常に次のステップのための準備をしていくーーよくK先生が述べていることでもあります。でもK夫人の言う通りにやると、たしかに格段と格好よく回転できるようになった気がします。ベーシックでもーーというより、私の場合はベーシックだからこそーー見て改善の余地がある個所を指摘して貰うのは実にありがたい。パーティは、ベーシックが主ですから。


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PS①
 
 NHKEテレ『小澤征爾音楽塾』。題材はヨハン・シュトラウス2世作曲のオペレッタ「こうもり」--深い言葉が並びました。

「ヨハンシュトラウス2世作曲のオペレッタ「こうもり」」の画像検索結果
❶ 微妙な時間
ウインナーワルツ。その3拍子は独特でリズムの秘密は女性のスカート。1、2、3の2~3の間にふわりと巻きつくスカートの微妙な時間をつくる。「だから演奏する時も弦を弾いては駄目です。やや弓を弦に置いてから弾くんです」(元ウィーン国立歌劇場ヴァイオリン奏者)。「3拍が均等な長さを持たず、2拍目をやや早めにずらすように演奏される」と解説にはあったりしますが、
「”本当の所は、オーストリア人にしか分からない”と彼らは言うでしょうね」(小澤氏

❷行間を読む
「もちろん楽譜がいちばん大事なんです。例えばシュトラウスがこの楽譜を書いた時には、彼の耳の中にあるものを書いている訳です。だけども書ききれないものがある訳ね。芝居なんかで言葉だけでなく行間を読めというのがあるじゃないですか。アレなんですよ。行間を読まないと、読んで再現しないと、その行を書いた作者の本当の味は出ない」(小澤氏)

❸招待する音
「ヴィオラーー君は僕たちを何処へ招待しようとしているの? 君が招待してくれなくては。単につなぐだけでなく、君が主役で、どういう音が入って来たんだよという事を皆に聴かせる役目がある」

❹何を聴くか
「リッスン! リッスン! ーー『リッスン』とは、周りを聴くという事じゃない。色んな音がある。その中から、アレを聴けーーという事ですから難しいんです。色んな音の中に、何が大事な音かを聴く。リッスン、ワット? ワット・リッスンですね。何を聴くかという事が皆分からなくてはいけない」

❺自分が主役
「オーケストラの基本は、弦楽四重奏だと斉藤先生は言っていた。ヴァイオリンがひとり、セカンド・ヴァイオリン、ビオラ、チェロ。これで大体の音楽の音域は出来る。いちばん良くないのは、コンサートマスターがいて段々後ろに行く。それを前の人に合せろとーー昔はそういう事を言ったかもしれない。それも大事な時もあるらしいんですけど、それ駄目ですね。いろんな意見があって、ウィーンにしたってベルリンにしたってボストンにしてもシカゴにしてもパリにしても。皆が、ひとりひとりが室内楽をやっているつもり。自分が主役だと思ってやる。それが滅茶苦茶になる事もある。そのためにコントロールする指揮者がいるみたいなもので。それがないと、どんなにりっぱな指揮者が来ても駄目ですね」

❻経験
「いっぺん出来たら大丈夫。すごい経験になる」


鳥巣清典の時事コラム1605「オバマ大統領が所感 核なき世界への決意を表明 」

オバマ大統領が所感 核なき世界への決意を表明

アメリカのオバマ大統領は27日午後、現職の大統領として初めて被爆地・広島を訪問しました。平和公園で原爆慰霊碑に献花したあと、被爆者の人たちを前に「われわれは核兵器のない世界を追い求めなければならない」と述べ、核兵器の廃絶に向けて取り組む決意を表明しました。

オバマ大統領は27日、現職のアメリカ大統領として初めて広島を訪問し、午後5時半ごろ、平和公園に到着しました。
安倍総理大臣の出迎えを受けたオバマ大統領は、まず、原爆資料館で被爆の実相を伝える展示を見学しました。
そして、安倍総理大臣とともに原爆慰霊碑に献花し、黙とうをささげたあと、献花に立ち会った広島と長崎の両市長や被爆者の人たちを前に所感を述べました。
この中でオバマ大統領は「この地に立つと、私たちは原爆が投下された瞬間を想像せざるをえない。子どもたちが何が起きたのか分からず、恐れおののく姿を感じざるをえない。そして静かな叫びが聞こえる。われわれは悲惨な戦争で犠牲になった罪のないすべての人たちを思い起こす」と述べ、戦争のすべての犠牲者に哀悼の意を示しました。
そして「広島で亡くなった人たちは私たちと同じ普通の市民だ。彼らはもう戦争は望まない」と述べて、原爆で犠牲になった人たちの多くが一般市民であったことを強調しました。そのうえで「いつかは被爆者の声を直接、聞くことはできなくなるが、1945年8月6日朝の記憶を決して風化させてはならない」と述べました。
また、「われわれは核兵器を保有する恐怖の論理から脱する勇気を持ち、核兵器のない世界を追い求めなければならない。私が生きている間に実現しないかもしれないが、絶え間ない努力によって破滅を避けることはできる」と述べ、核兵器の廃絶に向けて取り組む決意を示しました。
さらに「われわれは、戦争についての考え方を変え、外交を通じて対立を避けるようにしなければならない。過去の過ちを繰り返してはならない」と述べたうえで、「広島と長崎を核戦争の始まりとして記憶するのではなく、人類の道徳的な目覚めにしなければならない」と述べ、被爆地の経験を伝え、核兵器が2度と使われないようにしなければならないと訴えました。
このあと、オバマ大統領は、2人の被爆者と会話を交わしました。そして、安倍総理大臣とともにゆっくりと歩いて原爆ドームを視察し、平和公園を後にしました。
現職のアメリカ大統領として初めて被爆地・広島を訪問したオバマ大統領は、午後7時15分ごろ、山口県のアメリカ軍岩国基地を出発し、帰国の途につきました。

オバマ大統領が原爆資料館で記帳

アメリカのオバマ大統領は原爆資料館を視察し、芳名録に「私たちは戦争の苦しみを経験しました。ともに、平和を広め核兵器のない世界を追求する勇気を持ちましょう」と記帳しました。

また、安倍総理大臣は「原爆によって犠牲となったすべての方々に哀悼の誠を捧げます。恒久平和を祈り核兵器のない世界の実現に全力を尽くします」と記帳しました。

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オバマ大統領の広島訪問 所感の全文
71年前の晴れた朝、空から死が降ってきて世界が一変しました。せん光が広がり、火の海がこの町を破壊しました。
そして、人類が自分自身を破壊する手段を手に入れたことを示したのです。

なぜ、私たちはこの場所、広島を訪れるのでしょうか?
私たちは、それほど遠くはない過去に、恐ろしいほどの力が解き放たれたことを深く考えるためにここにやってきました。
この場所に来て10万人を超える日本の男性、女性、そして子どもたち、数千人の朝鮮半島出身者、数十人のアメリカ人などの犠牲者の死を悼みます。

犠牲になった人たちの魂が、私たちに語りかけています。
もっと内側を見て、私たちはいったい何者かを振り返り、今後、どのようになろうとしていくべきか、私たちに語りかけています。

戦争は広島だけが特別なのではなく、暴力的な紛争は古くから行われています。われわれの祖先は火打ち石で刃を、木片からやりを作る方法を覚えました。こうした道具は、ただ単に狩りのためではなく、人類を殺すための武器として使われてきました。

どの大陸でも、あらゆる文明は戦争の歴史に満ちています。
穀物の不足や、金への欲望、あるいは国粋主義や宗教的な理由から戦争が起こってきました。帝国は台頭し、衰退しました。人々は支配され、解放されました。

それぞれの歴史の転換点で罪のないひとが苦しみ、多くが犠牲となりました。
そして、犠牲となった人たちの名前は、時がたつと、忘れられていきました。

広島と長崎で残忍な終わりをみた世界大戦は、裕福で力のある国によって戦われました。
これらの国の文明は、すばらしい都市を築き、壮大な技術を生み出しました。思想家たちは正義、調和、真実の考えを生み出しました。

しかし、支配したい、制覇したいという思いは、小さな部族でも、争いを生みました。
古くからある思考の在り方が、新しい能力によって、増幅されてきましたが、そこには制約するものはありませんでした。ほんの数年の間に6000万人の人たちが亡くなりました。
私たちと同じ、男性、女性、子どもたちです。
撃たれ、殴られ、行進させられ、拘束され、飢え、毒ガスで殺されています。

世界中には、戦争を記しているところや、勇ましく英雄的な行動を伝える慰霊碑があり、墓場やからっぽになった収容所などが、声にならない悪行を伝えています。
しかし、この空に上がったキノコ雲のイメージのなかに、私たちは人類の矛盾を強く突きつけられます。

私たちを人類たらしめている思考、想像力、言語、道具を作る能力、そして、私たち自身を自然から区別し、思いどおりに自然を変える能力。
そういったものが、私たちに度を超えた、大きな破壊力を与えるのです。

物質的進歩や、社会的革新は、こうした真実を見えなくさせるのでしょうか。
どれだけたやすく暴力を正当化してきたのでしょうか。
すべての偉大な宗教は、愛や慈しみ、公正さを説いていますが、決して、信仰が殺す理由になってはいけないのです。

国は台頭し、人々が結束できる理由を探し、犠牲や協力、偉業が生まれますが、同じ理由が人類を抑圧し、異なる人たちを非人間的に扱ってきました。

科学によって、私たちは海を越えてコミュニケーションを図り、空を飛び、病を治し、宇宙を理解しようとしますが、また、その同じ科学が、効率的に人を殺す道具として使われることもあるのです。
近代の戦争は、この真実を、私たちに教えてくれます。
そして、広島は、この真実を私たちに教えてくれます。

私たちの人間社会が、技術の進歩と同じスピードで進歩しないかぎり、技術はいずれ、私たちを破滅させかねません。
原子を分裂させることを成功させた科学の革命は、私たちの道徳の革命をも求めています。だからこそ、私たちはここに来ました。

広島の中心にある、この場に立つことで、原爆が落ちた瞬間を想像せざるをえません。私たちは、あの日、目にした光景に恐れおののき、困惑した子どもたちの気持ちに、思いをはせなければなりません。

私たちは、彼らの悲鳴にも耳を傾けます。あの酷い戦争、その前に起きた数々の戦争、そして、あの酷い戦争の後に起こりうる、あらゆる戦争で殺害された、罪のないすべての人たちのことを思います。

彼らの苦しみとその声は、どんなことばであっても表現しきれないものです。
しかし、私たちは、みな、歴史を直視する責任があります。そしてこのような苦しみを再び起こさないためにも、私たちは何を変えなければならないのかを、自問すべきなのです。

被爆者の方々から、証言を直接うかがうことは、いずれできなくなるでしょう。
しかし、1945年8月6日の記憶は、風化させてはなりません。
その記憶によって、私たちは現状に甘んじてしまうことに、あらがうことができます。その記憶は道徳的な思索を後押ししてくれます。

そして、変わることも可能にするのです。
あの運命の日以来、私たちは希望を持つことのできる選択をしてきました。

アメリカと日本は同盟を結んだだけでなく、友情で結ばれました。その同盟と友情は、戦争が奪う命の数よりも、はるかに多くの人たちに恩恵をもたらしました。
ヨーロッパの国々も連合をつくり、かつての戦場を商業と民主主義で結ばれた場所に変えました。

迫害されている人や国々は自由を求めています。
そして、国際社会は国際機関や国際条約を成立させ、戦争を回避するとともに、核兵器を制限し、減らし、究極的には、廃絶させることを追求してきました。

とはいえ、国家間のあらゆる対立、テロ、腐敗、残虐、迫害といった、世界各地でいまも見られる出来事が、私たちの任務に終わりがないことを示しています。
私たちは、人間が悪を行う可能性を完全に消し去ることはできません。

だからこそ、国家と、それらの間で結ぶ同盟は、自分たちを守る術を持たなければならないのです。
しかし、わが国アメリカのように、核兵器をみずから持つ国は、恐怖の論理から脱する勇気を持ち、核兵器のない世界を追求しなければなりません。

私が生きているうちに、この目標を達成することはできないかもしれませんが、破滅から世界を遠ざける努力を続けなければなりません。
そのために、核兵器を廃絶するための道筋をつけることができるし、核兵器が新たな国家や狂信者たちの手に渡るのを防ぐこともできるはずです。

ただ、それでも足りません。どんなに粗雑な銃や爆弾であっても、すさまじい規模の暴力を可能にするさまを、私たちは今も、世界の各地で目の当たりにしています。

私たちは、戦争に対する考え方を変え、外交によって、紛争を回避し、すでに始まった紛争についても、それを終えるための努力を怠ってはなりません。世界の国々は、ますます相互に依存するようになっています。
しかし、それを暴力的な競争ではなく、平和的な協力につなげるべきです。

起こすことのできる破壊の大きさではなく、何を作り出すことができるかで国の価値を判断すべきです。
もしかすると、何よりも必要なのは、私たちがいかに世界の人々と互いにつながっていて、人類の一員であるのか、改めて思いをいたすことなのかもしれません。

このことこそが、私たちの種の特別さなのです。私たちの運命は、遺伝子で決まっているわけではありません。だから、過去の過ちを再び犯す必要はないのです。

私たちは学ぶことができます。選ぶことができます。子どもたちに、これまでとは違う話を伝えることができます。人類に共通の価値観があり、戦争が起こりにくく、今よりも残酷な行いを許さない世界の話を。

そうしたものを、私たちは被爆者の方々の話しの中にみることができます。最も憎んでいるのは戦争そのものだとして、原爆を落とした爆撃機のパイロットを許した女性の被爆者の話。肉親を失ったのは自分と同じだとして、広島で原爆の犠牲になったアメリカ人の遺族を探した男性の被爆者の話。

アメリカという国は、シンプルなことばで始まりました。「すべての人は平等で、生まれながらにして生命、自由、そして幸福を追求する権利を持っている」と。
ただ、こうした理想を現実のものにすることは、アメリカ国内であっても、そしてアメリカ人どうしであっても、決して簡単なことではありません。

しかし、この理想は大陸や海を越えて共有されるもので、追い求めること自体に大きな価値があるのです。

どの人もそれぞれの価値があり、誰の命も貴重なものです。私たちが伝えなければならないストーリーは、私たちはみな、人類という1つの家族の一員だということです。
それが、私たちが広島に来た理由です。

愛する人たちのことを考えるために。朝、子どもたちが見せる最初の笑顔。妻や夫といったパートナーがキッチンのテーブル越しに見せてくれる気遣い。そして、安心をくれる両親からの抱擁。

私たちは、同じような大切な瞬間の数々が、ここ広島で71年前、多くあったことに思いをはせることができます。

亡くなったのは、私たちと同じような人たちです。普通の人たちには理解できると思います。人々はこれ以上の戦争は求めていません。彼らは、科学のすばらしさが人生を終わらせるためではなく、向上させるために使われることを望むでしょう。

国々が選択をするとき、リーダーたちの選択にこのシンプルな英知が反映されれば、広島の教訓は生かされます。

ここで、世界は永遠に変わってしまいましたが、きょう、この町の子どもたちは平和な日々を過ごすことができます。
それはなんと尊いことでしょうか。それは、守り、すべての子どもたちに広げていくべきことです。それは、私たちが選択しうる未来です。

広島と長崎を核戦争の始まりとして記憶するのではなく、私たち自身の道徳的な目覚めにしなければならないのです。

鳥巣清典の時事コラム1604「サミット討議で首相『リーマンショック前と似た状況』」

サミット討議で首相「リーマンショック前と似た状況」

5月26日NHK

 安倍総理大臣はG7伊勢志摩サミットで、世界経済の現状について、リーマンショックの前と似た状況にあるという考えを示しました。安倍総理大臣は、これまでリーマンショック級の出来事があれば、消費税率の引き上げを延期する可能性があるという認識を示しており、今後、引き上げ延期の見方がさらに強まることも予想されます。

 G7サミット=主要7か国の首脳会議「伊勢志摩サミット」は、三重県志摩市の賢島で開幕し、各国の首脳は午後2時前から昼食をとりながら、世界経済の持続的な成長に向けた貢献策などを巡る、最初の討議に臨みました。
 この中で
安倍総理大臣は、IMF=国際通貨基金のデータなどを基にまとめた資料を示し、食料や素材など世界の商品価格が2014年以降、およそ55%下落し、2008年のリーマンショックの前後の下落幅と同じになったことや、去年、新興国への資金流入がリーマンショック後に初めてマイナスになったことなどを指摘しました。
 そして、安倍総理大臣は「リーマンショック直前に北海道洞爺湖サミットが行われたが、危機の発生を防ぐことができなかった。その轍(てつ)は踏みたくない。世界経済はまさに分岐点にあり、政策的対応を誤ると危機に陥るリスクがあることは認識する必要がある」と述べ、世界経済を回復軌道に戻すため、G7の政策協調を呼びかけました。
 そして、討議では世界経済の持続的な成長に向けて、機動的に財政戦略を実施し、構造改革を果断に進める重要性で一致しました。
 また、世界経済の現状認識についてもおおむね意見は一致したものの、一部の首脳から、「危機という表現は強すぎるのではないか」という指摘が出され、首脳宣言の文言調整を行うことになりました。
 一方、政府関係者によりますと、26日の討議の中では、来年4月の消費税率の引き上げに関する議論はなかったということです。
 消費税率の引き上げを巡って安倍総理大臣は、リーマンショックや大震災級の影響のある出来事が起こらないかぎり、予定どおり引き上げる方針を示しつつ、今回のサミットの討議の結果を踏まえて適切に判断する考えを示しています。こうしたなか、安倍総理大臣が世界経済の現状について、リーマンショックの前と似た状況にあるという考えを示したことから、今後、引き上げ延期の見方がさらに強まることも予想されます。

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PS①

 夜の『報道ステーション』は「安倍首相の提案に各国は驚き呆れていた」と報告。財政規律を重んじるドイツ、イギリスのマスコミも「英独は財政出動をしないだろう」と答えていました。解説の朝日新聞編集委員の原真人氏は「財政破綻をしようかという国の首相が財政出動なんて・・」との非難口調は変わりませんでした。

PS②
 
 私も「金融緩和に続いて今度は、財政出動か・・」という複雑な感慨がよぎりました。NHKの報道にもありましたが「財政出動に関しては財政規律の重んじる英独の反対で突出できない。しかし最終的には各国の政策にまかせる事で落ち着いたーーこれでG7のお墨付きを得た」というのが政府関係者の本音のようです。
 このままでは「アベノミクスは失敗」と野党の追及を受けるのは必至。もともとギャンブルを始めているんだ、貫かせろとばかりにーーいよいよ、積極財政政策総動員に向かうのでしょうか。


PS③
 NHKは専門家に取材。
「リーマンショックというのは、物の例えの1つだと思うんですよね。経済危機という形でイメージしやすいという事で”リーマン・ショック”という言葉を使っておられるのでは。ここで対応を間違えると大変な事になるという事で、今回のG7の経済の認識もあった。それに対して各国で協調して財政政策・成長政策・金融政策をやっていこうと。こういう立場を堅持された」(三菱UFJリサーチコンサルティング 片岡剛士氏)

「事態は全く違うと思います。もしリーマンショックのような事態が内在しているという事であれば、アメリカが現在利上げを検討しているという事はあり得ません。追加財政、あるいは消費増税の先送りという事でなくて、あくまで成長戦略で潜在成長率そのものを高めていくという事だと思います」(BNPパリバ証券 河野龍太郎チーフエコノミスト)



伊勢志摩サミット 世界経済の持続的成長を討議

 26日開幕したG7伊勢志摩サミットは、焦点となる世界経済の持続的な成長について各国の首脳がまず、意見を交わし討議は終了しました。

 今回のサミットで焦点となる世界経済を巡る討議は、午後3時半すぎに終わりました。
 この中で安倍総理大臣は「世界経済は今、まさに分岐点にあり、政策的対応を誤ると危機に陥るリスクがあることは認識しておかなければならない」という考えを示し、G7の結束を呼びかけたとみられます。
 会議では中国経済の減速や、その影響を受けた新興国や資源国の成長の鈍化といったリスクにG7がどう対応すべきか討議し、27日の首脳宣言で財政出動をはじめとした政策協調で力強いメッセージを打ち出せるのか注目されます。
 G7伊勢志摩サミット、世界経済に続く議題は「貿易」で、この中では貿易自由化の推進のほか、中国で過剰に生産された鉄鋼製品などが各国の産業に悪影響を及ぼしている問題などを巡り、意見が交わされるとみられます。


鳥巣清典の時事コラム1603「伊勢志摩サミット開幕前に 今夜 日米首脳会談へ」

サミット 世界経済に関する首脳宣言の原案明らかに

G7伊勢志摩サミットで最大のテーマとなる、世界経済に関する首脳宣言の原案が明らかになりました。「経済成長、雇用創出および信認を強化するため機動的に財政戦略を実施し、構造政策を果断に進めることに関し、協力して取り組みを強化することの重要性に合意する」として、財政出動を含め、G7が協調して世界経済の成長に貢献する姿勢を打ち出しています。

原案によりますと、世界経済の状況について、「世界的な回復は継続しているが、成長は依然として緩やかで、かつ不均衡であり、世界的な見通しに対する下振れリスクが高まってきている」としたうえで、「われわれは、適切な政策的対応を適時に講じなければ、通常の経済循環を超えて危機に陥る危険があることを認識する」としています。
そして、「われわれは、必要に応じて短期的および長期的な成長を支えるため強固な政策的対応を講じる用意がある」としたうえで、「強固で、持続可能な、かつ均衡ある成長を達成するためのわれわれの取り組みを強化することに対する3本の矢のアプローチ、すなわち相互に補強し合う財政上、金融上および構造上の政策の重要な役割を再確認する」としています。
さらに、「われわれは、強じん性を高め、債務残高の対GDP比を持続可能な道筋に乗せることを確認しつつ、経済成長、雇用創出および信認を強化するため機動的に財政戦略を実施し、構造政策を果断に進めることに関し、G7が協力して取り組みを強化することの重要性に合意する」として、財政出動を含め、G7が協調して世界経済の成長に貢献する姿勢を打ち出しています。
ただ、この原案のうち、世界経済の現状認識を巡って「悲観的すぎる」などといった指摘も出ていることから、G7各国は、首脳間の討議を踏まえて最終調整を行うことにしています。

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伊勢志摩サミット開幕前に 今夜 日米首脳会談へ

G7伊勢志摩サミットが26日に開幕します。これを前に、安倍総理大臣は25日夜、アメリカのオバマ大統領との日米首脳会談に臨み、サミットの成功に向けて、世界経済やテロ対策などで日米間の協力を確認するほか、沖縄県でアメリカ軍関係者が逮捕された事件を受けて、実効性のある再発防止策を求めることにしています。

安倍総理大臣が議長を務め、日本では8年ぶりのサミットとなる、G7サミット、主要7か国の首脳会議「伊勢志摩サミット」は、三重県志摩市の賢島で26日から2日間の日程で行われます。
開幕を前に、25日夕方、イギリスのキャメロン首相が愛知県の中部空港に到着し、このあと、アメリカのオバマ大統領らG7各国の首脳らが次々と到着する予定で、サミットは、安倍総理大臣が26日午前、伊勢神宮で各国の首脳を出迎えて開幕します。
安倍総理大臣は25日午後、伊勢神宮を私的に参拝したあと、サミットが行われる志摩市のホテルに入り、25日夜、アメリカのオバマ大統領との日米首脳会談に臨むことにしています。
会談で両首脳は、サミットの成功に向けて、主要なテーマとなる世界経済やテロ対策などで日米間の協力を確認するなど、最終的な調整を行うことにしています。また、安倍総理大臣はオバマ大統領に対し、沖縄県でアメリカ軍関係者が逮捕された事件を受けて、実効性のある再発防止策を求めることにしています。
一方、26日から始まるサミットでは、テーマごとに5つのセッションが開かれ、世界経済の持続的な成長やテロ・難民問題への対応に加え、シリアや南シナ海などの地域情勢などについて意見が交わされ、27日に討議の成果を盛り込んだ首脳宣言が発表されることになっています。

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鳥巣清典の時事コラム1602「サミット賢島より『島の中はいたって静かで平和です』伊勢志摩経済新聞

「島の中はいたって静かで平和です」
 5月24日伊勢志摩経済新聞の知人より私の携帯に連絡がありました。
 そうですーーあのサミット会場になっている賢島。
 「伊勢志摩経済新聞」はもともと賢島に本社があり、6000人もの世界中から集結したジャーナリストの中で唯一現地で自由に活動のできるメディアなのです。

 ウィキペディアには、以下のように紹介されています。


伊勢志摩経済新聞
は、三重県志摩市本社を置く情報通信事業者のグローブ・データが運

営する
ニュースサイトみんなの経済新聞ネットワークに加盟し、Yahoo!ニュースなどへ

も情報提供している


伊勢志摩の地域情報を発信し、伊勢神宮に関する話題も多く取り上げている。


種類ニュースサイト

事業者グローブ・データ
本社志摩
創刊2006年
言語日本語
価格1部 無料
発行数ネット配信
ウェブサイトiseshima.keizai.biz/
グローブ・データ株式会社
GLOBE Data,Inc.
本社所在地日本の旗 日本
517-0502
三重県志摩市阿児町神明賢島723-8
事業内容インターネットコンテンツの企画・開発・運営等
設立2004年6月30日
業種情報・通信業

 いよいよ、首脳会議の期日が迫ってきました。

 <5月26~27日  首脳会議(三重県伊勢志摩)>

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鳥巣清典の時事コラム1601「流れは忘れる。フィガー1つ1つを覚えなさい。覚えたら忘れない」

 今月のワルツの踊りの中に2点改善の余地があるところを感じています。1つは「ヘジテーション~レフトホイスク~コントラチェック~シャッセナチュラルターン」の一連のフィガーの動き。
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【ダンス用語】

いくつかのステップを連続させたものがフィガー.
いくつかのフィガーを順番に構成したものがルーティン.
そしていくつかのルーティンを組み合わせたものをアマルガメ-ション
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 とくに「レフトホイスク」から「コントラチェック」のカウント。あるいは「コントラチェック」から「シャッセナチュラルターン」のカウント。ここは次の自由練習で先輩に指導を仰ぐことにします。

 また「クイックオープンリバース~ハイホバー~セイムフットランジ~ネックチェンジ」も自由練習で女性にパートナーをお願いして確認する必要があります。レッスン後に会長に補修として教わったフィガーなので、会長にまたチェックをしてもらおうと思います。

 前回は、総会が開かれて、レッスン後の補習がありませんでした。当然、新たなフィガーについての練習には生煮えの部分があります。ここもしっかり復習をしておく必要があります。
「流れで覚えても、流れは変わるから忘れてしまう。ひとつ、ひとつを覚えていくこと。一旦覚えてしまえば忘れない」
 前回、K先生の言葉です。
 まさに、これが理想ですねえ~。


 先週、先輩のE氏の誘いもあり、久しぶりにパーティーに参加。E氏曰く「前より、踊り込みをするようにはなった」との評価。前回に比べると尻込みをする割合が減ったという訳です。
 私自身は、帰宅してから自己反省。「なぜ踊れないのか?」がテーマ。パーティでは、私と同じくらいのキャリアの女性が結構いました。例えばワルツーー現在練習中なのである程度踊れるだろうとの自信はあったのですがーー重い! 後にある人が言いました。「初めての相手では、果たしてこの男性は右に動くのか左に動くのかさえも分からない。それじゃ、相手も身を硬くするはず」--その通りです。振り返れば、サークルではろっ骨を当てて踊っているから相手の動きも分かるのに、気が付けば踊っているうちに身体が離れていた。
 そして、ホールの大きさには慣れているはずなのに、途中で???? ワルツを踊り始めたのに、いつのまにかベーシックの流れすらもすっ飛んでいく。まさに経験の浅い者が陥りやすいパターンそのもの。

 
テレビを見ていたら、水泳競泳の池江璃花子選手がインタビューに答えていました。

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「泳ぐ間のストローク、息遣いなど全てをイメージトレーニングをしてからオリンピック等大会には臨みます」
 さらに、心臓外科医の須磨久善氏も、
「心臓手術の前には、トラブルも含めあらゆる可能性を考えて、手術の段取りを細かくイメージする」
(5月21日NHKEテレ『スイッチインタビュー×井上道義』)
 片や水泳選手、片や心臓外科医と職種は違っても、必ず緻密なイメージを構築してから事にあたるという共通項があったのです。私も地方に事件取材などに行くときは、新幹線の中で新聞記事を読みながら動線をイメージしていた事を思い出します。

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 私もいつかは踊るホールの角から角までを映像化し、「踊り切れる」とのイメージトレーニングをしてからパーティに参加する日が来ればーーと思った次第でした。
 つまりは現在、いかに自分がビギナーのレベルにあるかという事です。
 ただ、意外なことも起こりました。パーティでルンバを踊り終えたら、ひとりの白髪の男性が走って来てこう言ったのです。「個人レッスンを受けているのですか? あなたの踊りは素晴らしい。前途洋洋ですよ」。どうやらダンスサークルの先生らしいのですが、いくら私が否定しても取り消さない。一体全体、何の間違いが起こったのか、不思議な出来事でした。

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PS①

 作家の西村眞氏から送られてきた『ボスの遺言』(青志社)。

西村眞

 あまりにもの痛快で劇的な人間ドラマだったので「あれは本当の話なんですか?」という好奇心は拭えません。西村氏の口から「8割は本当」と聞いて、”凄い人がいたんだな”と改めて実感。
 77歳の西村氏、「次は明治もので2~3書きたいものがある」と抱負を語りました。「ある人物を描きながら、時代を描きたいね」。”ボス”こと丸元叔生氏に負けないパワーの持ち主です。
 話の中に何度も「トルーマン・カポーティの『冷血』」が出てきます。一家殺人事件を5年の取材をかけてまとめたもので、ノンフィクション・ノベルの最高峰といわれる作品ですが、西村氏の目標のようです。

      「トルーマン・カポーティ」の画像検索結果
 西村氏からは「鳥巣君も書くべきだよ」と言われましたが「いえ、もう私は引退です。長(西村氏の『
BIGtomorrow 』編集長時代の私たちの呼び方です)の書く本の愛読者に徹します」。

 実は現在、このブログで発表する予定のインタビュー原稿を書いているのですが、この1か月一進一退・・本なぞとてもとても。ある時期からはダーッと猛スピードになるのですが、意を決するまではナメクジが這うようにヌラ~リクラ~リーー昔からそんな傾向はありました。今回はいくらブログとはいえ慎重さも要するものでプレッシャーもあります。インタビュー相手とも、様々な見地からゆっくりと検討してみるつもりです。

 そして西村氏は私が送った拙著『絶対に受けたい授業「国家財政破綻』」のある個所についてこうコメント。「堀江貴文氏との対談なんかを読むと、やはり小説を書く人だなと思うね」。
 私の故郷「栁川」について触れているのですが、西村氏の目を通すと、私の文章には”栁川”という土壌が醸し出す何かが見えるのかもしれません。いま振り返れば、たしかにライターとしては”栁川”という産土(うぶすな)のお世話になった気がします。
 ただし私は、やっぱりノンフィクションの人間だと思っています。
 簡単に言えば、虚構の中に真実を見出す作業よりも執着心が数倍増すからです。取材行為に象徴されますが、不可解な謎に対して出来事の断片を拾い集め、考えながら、かつ足を使ってより真実に近付いて行く---そんな人間臭い作業過程そのものが好きだからでしょう。「スッポンの鳥巣」と言われた時代もありました。仕留めなくてはいけない獲物を逃がした記憶はほとんどありません。

 でも、国家あっての私ですーー。
 

鳥巣清典の時事コラム1600「財務省 批判覚悟で長期試算を初公表。将来的に消費税34%も」


 以下の記事は、❶が2014年に財務省が発表した「財政の長期試算」。❷以降は、現実政治の状況です。


財務省 なぜ批判覚悟で財政の長期試算を初公表? 将来的に消費税率34%との試算も

(文=小黒一正/法政大学経済学部准教授)
 2014年5月13日
「小黒一正」の画像検索結果

 欧米等では、2060年程度までの財政の長期試算を公表していたが、日本では23年度程度までしか公表していなかった。このような状況の中、今年4月28日開催の財務省・財政制度等審議会にて、財務省(正確には審議会メンバーの起草検討委員)が「財政の長期試算」(概要:http://goo.gl/NnDdUW、資料:http://goo.gl/SSt2Rq)を初めて公表し、一部の専門家の間やメディアで話題となっている。

 上記の資料では成長率や金利のシナリオが異なる場合の試算結果を公表しているが、例えば、「実質成長率1.0%」「名目成長率2.0%」「金利3.7%」のケースで、現在224.3%(13年)である公債等残高(対GDP)を60年度に100%まで低下させるケースでは、21年度以降に必要とされる恒久的な収支改善幅(対GDP比)は11.67%になるとしている。

「11.67%」という数値を聞いてもピンとこないが、GDPを現在の値に近い500兆円で換算すると、歳出削減や増税で約60兆円の収支改善が必要となる。消費税率1%の引き上げで増える税収は約2.5兆円であるから、60兆円は消費税率24%分の税収に相当する。この収支改善幅は、消費税率がすでに10%まで引き上がっていることを前提にしているため、もし歳出削減(社会保障の抑制が中心)が不十分な場合、消費税率は34%にまで引き上げる必要があることを示唆する。つまり、財政を安定化させるには、今回の増税をはるかに上回る、大きな痛みを伴う改革が必要となる。

●公債等残高(対GDP)は約500%との試算も

 このような数値を聞くと、多くの国民にとって、もはや現実的な世界の話として受け止めることは難しいだろう。しかし、このような事実は、内閣府が今年1月20日に公表した「中長期の経済財政に関する試算」(以下、「中長期試算」という)の延伸から簡単に確認できる。

内閣府(2014)「中長期の経済財政に関する試算」等を参考に筆者作成
 上記図表には、赤線と黒線を1つのグループとして、上から順番のグループ毎に、(1)国・地方の基礎的財政収支(対GDP、左目盛)、(2)国・地方の財政収支(対GDP、左目盛)、(3)国・地方の公債等残高(対GDP、右目盛)の実績・予測を描いている。このうち、黒線は内閣府の「中長期試算」(参考ケース)、赤線は参考ケースを延伸した筆者の簡易推計である。また、財政審の長期試算と同様、黒線(内閣府の予測)も赤線(筆者の予測)も、推計の前提として、14年4月や15年10月の消費税率引き上げを織り込んでいる。このため、15年度頃まで、国・地方の基礎的財政収支や財政収支はある程度は改善する。

だが問題は、15年度以降の財政の姿である。25年度以降は「団塊の世代」のすべてが75歳以上の後期高齢者となる。その結果、2000年時には900万人に過ぎなかった後期高齢者(75歳以上)は25年には2000万人に倍増し、社会保障費の急増が予測されている。現行制度のままでは、特に医療費や介護費がこの頃から急増していく。

 このような影響を受けて、筆者の長期推計(簡易試算)では、14年度・15年度の消費増税を実施しても、50年度の国・地方の基礎的財政収支(対GDP)は7.9%の赤字、公債等残高(対GDP)は約500%となり、財政は非常に厳しい状態になる。

 その際、50年度の基礎的財政収支を均衡させるには(消費税率換算で)16%の追加増税が必要であり、それは現行8%の消費税率が26%になることを意味する。

●求められる、財政・社会保障改革への議論の深まり

 

もっとも、このような長期試算は成長率や金利の前提に依存するとともに、20年超もの期間に渡る推計の精度に対する問題もあり、試算結果の解釈は慎重かつ冷静に評価する必要があるが、現状を放置すれば財政が持続不可能であることは明らかだろう。

 このような財政の悲惨な現状を財務省は深く認識しているから、一定の批判を覚悟で、今回の長期試算を公表したのに違いない。まず、財政の深刻な状況を、財政の中期試算(例:5-10年)のみでなく、長期試算(例:50年)を含め、いろいろな角度で国民に伝達しない限り、改革の議論は深まらないからだ。

 長期試算に対する批判は、国立社会保障・人口問題研究所の「将来人口推計」などでも見られるものであり、このような試算は政策立案を行う際の「ツール」に過ぎず、むしろ重要なのは政治が「財政の長期試算」を財政運営や行財政改革でどう活用するかである。今回の公表を契機に、財政・社会保障改革の方向性について徐々に議論が深まることが望まれる。

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消費税10%再延期へ 安倍首相が方針固める 5月に正式表明
産経ニュース3月28日

安倍晋三首相が平成29年4月に予定していた消費税率10%への引き上げを見送る方針を固めたことが27日、分かった。世界経済が減速・不安定化する中で再増税すれば国内の景気が冷え込み、政権が最重要課題に掲げるデフレ脱却が困難になるとの判断からだ。5月18日に発表予定の28年1~3月期の国内総生産(GDP)速報値などを見極めて最終判断し、同26、27日の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)の前後に正式に表明するとみられる。

 首相は26年11月、消費税10%への増税を27年10月から29年4月に延期することを決めた上で衆院を解散した。今夏の参院選でも野党は再増税の是非の争点化を狙っており、首相はこの問題を早期に決着させる意図があったとみられる。

 首相も出席する「国際金融経済分析会合」で、ノーベル経済学賞受賞者から再増税の凍結を求める意見が相次いだことも判断の背景にある。首相は最近、周囲に「彼らが『延期した方がいい』と言っていることには重みがある」と語った。

 年明け以降、中国経済の失速や原油安の影響で円高、株安が進んだ。国内景気はGDPの6割を占める個人消費が低迷し、政府は今月23日発表の月例経済報告で5カ月ぶりに景気判断を下方修正した。こうしたこともあり、首相は税率10%への引き上げについて「経済が失速しては元も子もなくなる」と慎重な姿勢もにじませてきた。

 一方、10%引き上げと同時に導入される軽減税率制度では税率が8%と10%の2つになり、仕入れた商品を税率ごとに区分けし税額を計算する必要がある。多くの中小・零細企業では、来年4月までに準備作業が間に合わない見通しだ。一定期間の増税延期で、飲食料品を扱う小売業者や外食産業などの事業者の混乱を最小限にする狙いもある。

PS②

”消費税率引き上げを”財政審の提言
 NHK2016年5月19日

財政制度等審議会は、来年4月の消費税率の10%への引き上げについて、今の社会保障制度を将来的に維持していく財源を確保するためにも必要だとして、予定どおりの実施を求める提言をまとめました。

財務大臣の諮問機関財政制度等審議会は、18日、今後の財政運営についての提言をまとめ、麻生副総理兼財務大臣に提出しました。
提言では、「日本の財政は公的債務がGDP=国内総生産の2倍を超えるなど、歴史的にも国際的にも類を見ない水準まで累増している」として、厳しい財政事情に警鐘を鳴らしています。
そのうえで、日銀が導入したマイナス金利政策によって国債の金利がさらに低下し、新たな借金につながる国債の発行がしやすくなっていることを踏まえ、「財政規律の緩みにつながる議論に拍車をかけている面もある」と懸念を示しています。
そして、経済成長などで想定を超えた税収が得られた場合は、巨額の債務=借金の返済に充てるべきとしたうえで、財政に対する信認を保つため、2020年度までに基礎的財政収支を黒字化する財政健全化目標は必ず達成すべきだとしています。
さらに財政審は、来年4月の消費税率の10%への引き上げについて、今の社会保障制度を将来世代にわたって持続可能なものとするためにも予定どおり実施すべきだとして、与野党などから出ている先送りの議論をけん制しています。

財政審の会長を務める立正大学の吉川洋教授は記者会見で、「消費税率の引き上げは、きちっとやるべきだ。世界経済はリーマンショック級の経済危機という状況にはなく、消費税率の引き上げを先送りするという理由が見当たらない」と述べました。

【おはよう日本】
党首討論・民進党・岡田代表・消費増税“3年後に先送りを”
関連記事
05/19(木)
 
(BS1[BSニュース])
来年4月の消費増税反対・内閣不信任案提出を検討
野党4党(民進党、共産党、社民党、生活の党)の党首が会談し、現在の経済状況をふまえ来年4月の消費税率の引き上げに反対することや、安倍内閣に対する不信任決議案を今国会に共同で提出することを検討していく方針で一致した。

鳥巣清典の時事コラム1599「国民に苦い薬を飲ませるのは政治家はいちばん嫌がる」

『時事放談』(ТBS系)5月15日放送のゲストにジェラルド・カーティス・コロンビア大学名誉教授と仙谷由人 ・元内閣官房長官。


<強気黒田流に試練ーー株価急落に円高>


御厨貴(司会)
 
2週間後に迫ったサミット。日本はこんな様子です。


出水麻衣(TBSアナウンサー)


 「消費税増税サミット後に判断」安倍総理は来年4月の消費税増税についてG7として協調し、どんなメッセージを出していくべきか議論したいとし伊勢志摩サミットでの議論を踏まえて判断する考えを表明しました。そして<増税判断飛び交う観測>消費増税の判断時期などをめぐって与党内からさまざまな意見が出ています。
 そして<消費増税再び延期なら国債再び格下げ連鎖も>記事では来年4月の消費税増税を再び延期した場合、欧州の主要格付け会社は財政再建に遅れが出るとみなし、すでに中国や韓国の下にある国債の格付けをさらに格下げする可能性があるとしています。
 消費増税見送り論の背景はこちら。<強気黒田流に試練>ここにきて発表された3月の消費者支出や消費者物価指数はマイナス。この間日銀は追加の金融緩和を見送り、黒田バズーカ―を期待していた市場では売りが集中、株価は急落。円相場も円高が急速に進みました。
 そして追い打ちをかけたのがこちら。<為替政策監視>アメリカ財務省はこのほど輸出を増やそうと自国通貨のレートを安くする政策を行っていないかどうかをチェックする監視対象国に中国などと共に日本を指定し、さらに日本は円高・株安を招きました。
御厨
 さあ、アベノミクスが3年を超えました。仙石さんはこの経済の現状をどうご覧になっているか。当初の盛り上がりをみれば、すっかり景気が良くなっていたはずなんですが・・。

日銀も錯乱しているとしか思えない(仙石氏)


仙石

 
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 黒田バズーカ―砲第2弾、第3弾と、最初はそういう戦力の逐次投入はやらないという事を公言していた人が逐次投入をやってですね。それも効果が無いと。そして新アベノミクスーー新3本の矢ですか。これはだけど目標を言っている。最初のアベノミクスは手段の方を言っている訳ですね。金融緩和で2%とか。だからこの頃、錯乱しているとしか僕は思えないですね、日銀も。
 もう少し言えば事実に基づいて、株価が上がった時に実質的に上がった消費支出がどのくらい伸びたのか。あるいは雇用者の報酬がどのくらい伸びてないのか伸びているのか。この事をちゃんと経済学者もエコノミストもメディアも検証して物を言わないですね。株式だけが上下行って、あるいは為替レートが上下行って。企業の業績は多少上へ行ったり下へ行ったりしているのですが。この事で何か裸踊りを踊っているみたいなですね。ほんと今なってると思うんですよ。
 中小企業なり、人口のそれこそ80%、90%を占める人の実態生活がいったいどうなってきたのか。良くなってきたのか、それでも現状維持で留まっているのか。悪くなっているのか。この事の方が大事な訳で。それを数字で再検証して貰いたいですね。

日本の財政危機が近づいてくる(カーティス氏)


御厨
 カーティスさんは、どうでしょう。
カーティス

 
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 まず安倍総理も黒田さんも期待していた消費が増えない。ですから消費も増えない、会社の投資も増えない。インフレ率はとても2%にならない。だから、もっと政府のおカネで刺激をしよう。もしかしたら消費税を先送りする。あるいは先送りしなくても、秋の大胆な補正予算ーー9兆円のような数字が出てくる。
 そうしたら一時的には景気は良くなりますよね。そのカネをばら撒けば。しかし、それを使ってしまったら、また戻るでしょ。だから長期的にみれば、日本の財政危機が近づいてくるという事じゃないですか。だから短期的な事ばかり考えて、いま日本経済を刺激して。しかし基本的な構造的な事ーー高齢化、少子化に十分力を入れないでどうやってこの国の成長を高めるかに返事がないままにおカネばかりをばら撒けば良いとは思いません。
 どうも補正予算で公共事業よりも個人に直接おカネを渡しますよね。これは一種のヘリコプターマネーですよ。ヘリコプターマネーはけっこう副作用があって危険だと僕は思ってますね。
 国民に苦い薬を飲ませるのは、ほんとに政治家としてはいちばん嫌がるんですよね。


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PS

 早朝からテニスの錦織VSジョコビッチを観戦。世界チャンピオンに対して6-2、4-6、6-7の大熱戦。”無敵”といわれる相手には技術より、とにかく我慢して絶対に最後まであきらめないこと。この試合での錦織はそのタフな精神を見せてくれて、勝つ以上に何か崇高なものを感じました。

鳥巣清典の時事コラム1598「東京五輪招致で仏検察捜査 日本の銀行口座から送金か」

東京五輪招致で仏検察捜査 日本の銀行口座から送金か



 2020年夏のオリンピックの東京への招致に関連して日本側が国際陸上競技連盟に協賛金を支払ったと指摘されている問題で、フランスの検察当局は、日本の銀行の口座から、国際陸連の前会長の息子に関係するとみられる会社にオリンピック招致の名目でおよそ2億2000万円が振り込まれた可能性があるとして贈収賄などの疑いで捜査していることを明らかにしました。

 この問題は、WADA=世界アンチドーピング機構の第三者委員会がことし1月、2020年夏のオリンピックの東京への招致を巡って、日本側が国際陸連などに多額の協賛金を支払ったと指摘したもので、フランスの検察当局が捜査を進めています。
検察当局は12日、これまでの捜査結果を公表し、日本の銀行の口座から国際陸連のディアク前会長の息子に関係するとみられるシンガポールの会社宛てに、2013年の7月と10月の2回にわたって、「東京オリンピック招致」の名目でおよそ2億2000万円が振り込まれた可能性があるとしています。そのうえで、金銭を不正に受け取った可能性があるシンガポールの会社などの関係者を贈収賄などの疑いで捜査していることを明らかにしました。
 ディアク前会長は、東京への五輪招致が決定した2013年9月には、IOC=国際オリンピック委員会の委員を務めていて、開催地の決定に影響力を行使できる立場にあったとみられます。このためフランスの検察当局は、シンガポールの会社とディアク前会長などとの間の資金の流れや、オリンピック招致との関連の有無など、実態の解明を進める方針です。

組織委「ベストな提案で招致獲得と確信」

 2020年東京オリンピックの招致を巡り、日本側から国際陸上競技連盟側に送金していた疑いが持たれている問題について東京オリンピック・パラリンピック組織委員会はこれまで、大会の招致にあたっていた「招致委員会」は組織委員会とは別組織でこうした問題には関与していないとの立場を明らかにしています。そのうえで組織委員会は「東京はIOC=国際オリンピック委員会にベストな提案をした結果として招致を獲得したものと確信している」とコメントし、今回の問題に反論しています。

IOC「フランス当局と連絡を取り合っている」

 スイスのローザンヌに本部を置くIOC=国際オリンピック委員会は、12日、声明を発表し、IOCの元委員で、その後、名誉委員も務めていた国際陸連のディアク前会長について、不正に関与した疑惑が指摘された去年11月の時点で、事実上、職務を解いたことを明らかにし、オリンピックの招致などを巡る汚職対策の強化に向けて対策を講じていることを強調しました。
 そのうえで、IOCの報道官はNHKの取材に対し、「われわれは、国際陸連への捜査を巡って、フランスの当局などと連絡を取り合っている。現時点では捜査の内容についてコメントしない」としています。


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PS①

 5月9日放映『橋下×羽鳥の新番組(仮)』(テレ朝系)に猪瀬直樹元東京都知事が出演。

ニュース検索結果の画像

 その際に「五輪招致」に全力を投入した理由をこう発言。

「2020年に日本に希望が欲しいと思ってやった」

 
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 五輪効果は、日銀試算では約30兆円。石原慎太郎知事時代に招致に敗れ、帰りの飛行機の中で涙を流したエピソードも残っている悲願の五輪招致合戦。背景には、「日本はこのままでは財政破綻する」(当時の石原都知事発言)という切迫した思いもあった。

 私はそういう観点からずっと成り行きを見てきました。

 <
2011年6月に、当時の東京都知事であった石原氏がオリンピック誘致に関する会見の発言。
だけど、日本はこのまま行ったらデフォルトするよ。財政破綻しますよ。間違いなくするよ。その時、オリンピックもへったくれもあるかねえ。絶対デフォルトしますよ。もう余裕はないねえ。このままで行ったら、下手したら3年、遅くとも4年経ったら、日本経済はデフォルトする。」>

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 「4年」--は、2015年になる。逆に言えば、なぜ財政破綻していないのか?--石原氏であれば、その答えをご存知なのかもしれません。


PS②

 先日NHK『ためしてガッテン』では、強いストレスが体内で血栓を作るメカニズムを映像で見せていました。お化け屋敷の恐怖体験だけでも血栓が出来ていくのには驚きました。これは人類が防衛本能として獲得した遺伝情報だそうです。
 私もあまり、重い話は考えたくはないのですが・・。専門家によると毎日、誰にでも出来ている血栓を溶かす有効な方法は適度な有酸素運動とか。
 最近は散歩などの他にも練習も兼ねてジルバのステップを部屋の中で踏んだりしています。

PS③

 昨夜は編集プロダクション『エディ・ワン』社長で青春出版『
BIG tomorrow』元編集長の浦野敏裕氏(享年60歳)のお通夜でした。翌日は浦野氏の前の『BIG tomorrow』編集長で私が尊敬する作家の西村眞氏(77歳)と電話で当時を偲びました。
 
1時間に及ぶ電話の中で「鳥巣くんが書く原稿には『”清澄と緊張がある。
こういう文章はめったに書けるものではない”とよく編集部員たちに言っていたんだよ』との法外な言葉も頂きました。

 あの”青春”時代(20歳代半ば~30歳代半ばの一時期)は、私にとっても極めて充実していたことは間違いありません。締切りが近づくと会社に泊まり込む者も多く合宿所の雰囲気に近いものがありました。だからこそ久々に集まるのが誰かの葬儀という時期が到来したことがよけいに感慨深いのかもしれません。
 青春出版社から近い新宿ゴールデン街で豪快に飲み明かす浦野氏の姿が思い浮かびます。飲んでは寝て、また飲み始めては寝る。下戸に近い私はカウンターでちびりちびり・・
 時には店の外に出て西村編集長や浦野氏などと7~8人が肩を組み輪になって森進一の唄『北の蛍』を高らかに合唱。
「ホーホー、蛍飛んで行け~!」と月夜に狼のように吼えたものです。そこから浦野氏が締切りのために再び会社に戻って行く姿には鬼気迫るものがありました。私も締切りの時は1週間は泊まって布団で寝ていましたが、浦野氏は寝るのはソファーの上。外が明けきっている頃に私が起きて編集部に行くと、浦野氏は大きな口を開けて爆睡していました。
 少しでも良い誌面を作りたいーー誇りをもって限界に挑戦するみんなの迸(ほとばし)るような熱気で部数もどんどんと伸びていったものです。
 全てが”青春”でした。