鳥巣清典の時事コラム1598「東京五輪招致で仏検察捜査 日本の銀行口座から送金か」 | 絶対に受けたい授業「国家財政破綻」

鳥巣清典の時事コラム1598「東京五輪招致で仏検察捜査 日本の銀行口座から送金か」

東京五輪招致で仏検察捜査 日本の銀行口座から送金か



 2020年夏のオリンピックの東京への招致に関連して日本側が国際陸上競技連盟に協賛金を支払ったと指摘されている問題で、フランスの検察当局は、日本の銀行の口座から、国際陸連の前会長の息子に関係するとみられる会社にオリンピック招致の名目でおよそ2億2000万円が振り込まれた可能性があるとして贈収賄などの疑いで捜査していることを明らかにしました。

 この問題は、WADA=世界アンチドーピング機構の第三者委員会がことし1月、2020年夏のオリンピックの東京への招致を巡って、日本側が国際陸連などに多額の協賛金を支払ったと指摘したもので、フランスの検察当局が捜査を進めています。
検察当局は12日、これまでの捜査結果を公表し、日本の銀行の口座から国際陸連のディアク前会長の息子に関係するとみられるシンガポールの会社宛てに、2013年の7月と10月の2回にわたって、「東京オリンピック招致」の名目でおよそ2億2000万円が振り込まれた可能性があるとしています。そのうえで、金銭を不正に受け取った可能性があるシンガポールの会社などの関係者を贈収賄などの疑いで捜査していることを明らかにしました。
 ディアク前会長は、東京への五輪招致が決定した2013年9月には、IOC=国際オリンピック委員会の委員を務めていて、開催地の決定に影響力を行使できる立場にあったとみられます。このためフランスの検察当局は、シンガポールの会社とディアク前会長などとの間の資金の流れや、オリンピック招致との関連の有無など、実態の解明を進める方針です。

組織委「ベストな提案で招致獲得と確信」

 2020年東京オリンピックの招致を巡り、日本側から国際陸上競技連盟側に送金していた疑いが持たれている問題について東京オリンピック・パラリンピック組織委員会はこれまで、大会の招致にあたっていた「招致委員会」は組織委員会とは別組織でこうした問題には関与していないとの立場を明らかにしています。そのうえで組織委員会は「東京はIOC=国際オリンピック委員会にベストな提案をした結果として招致を獲得したものと確信している」とコメントし、今回の問題に反論しています。

IOC「フランス当局と連絡を取り合っている」

 スイスのローザンヌに本部を置くIOC=国際オリンピック委員会は、12日、声明を発表し、IOCの元委員で、その後、名誉委員も務めていた国際陸連のディアク前会長について、不正に関与した疑惑が指摘された去年11月の時点で、事実上、職務を解いたことを明らかにし、オリンピックの招致などを巡る汚職対策の強化に向けて対策を講じていることを強調しました。
 そのうえで、IOCの報道官はNHKの取材に対し、「われわれは、国際陸連への捜査を巡って、フランスの当局などと連絡を取り合っている。現時点では捜査の内容についてコメントしない」としています。


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PS①

 5月9日放映『橋下×羽鳥の新番組(仮)』(テレ朝系)に猪瀬直樹元東京都知事が出演。

ニュース検索結果の画像

 その際に「五輪招致」に全力を投入した理由をこう発言。

「2020年に日本に希望が欲しいと思ってやった」

 
「猪瀬直樹」の画像検索結果

 五輪効果は、日銀試算では約30兆円。石原慎太郎知事時代に招致に敗れ、帰りの飛行機の中で涙を流したエピソードも残っている悲願の五輪招致合戦。背景には、「日本はこのままでは財政破綻する」(当時の石原都知事発言)という切迫した思いもあった。

 私はそういう観点からずっと成り行きを見てきました。

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2011年6月に、当時の東京都知事であった石原氏がオリンピック誘致に関する会見の発言。
だけど、日本はこのまま行ったらデフォルトするよ。財政破綻しますよ。間違いなくするよ。その時、オリンピックもへったくれもあるかねえ。絶対デフォルトしますよ。もう余裕はないねえ。このままで行ったら、下手したら3年、遅くとも4年経ったら、日本経済はデフォルトする。」>

「石原慎太郎」の画像検索結果

 「4年」--は、2015年になる。逆に言えば、なぜ財政破綻していないのか?--石原氏であれば、その答えをご存知なのかもしれません。


PS②

 先日NHK『ためしてガッテン』では、強いストレスが体内で血栓を作るメカニズムを映像で見せていました。お化け屋敷の恐怖体験だけでも血栓が出来ていくのには驚きました。これは人類が防衛本能として獲得した遺伝情報だそうです。
 私もあまり、重い話は考えたくはないのですが・・。専門家によると毎日、誰にでも出来ている血栓を溶かす有効な方法は適度な有酸素運動とか。
 最近は散歩などの他にも練習も兼ねてジルバのステップを部屋の中で踏んだりしています。

PS③

 昨夜は編集プロダクション『エディ・ワン』社長で青春出版『
BIG tomorrow』元編集長の浦野敏裕氏(享年60歳)のお通夜でした。翌日は浦野氏の前の『BIG tomorrow』編集長で私が尊敬する作家の西村眞氏(77歳)と電話で当時を偲びました。
 
1時間に及ぶ電話の中で「鳥巣くんが書く原稿には『”清澄と緊張がある。
こういう文章はめったに書けるものではない”とよく編集部員たちに言っていたんだよ』との法外な言葉も頂きました。

 あの”青春”時代(20歳代半ば~30歳代半ばの一時期)は、私にとっても極めて充実していたことは間違いありません。締切りが近づくと会社に泊まり込む者も多く合宿所の雰囲気に近いものがありました。だからこそ久々に集まるのが誰かの葬儀という時期が到来したことがよけいに感慨深いのかもしれません。
 青春出版社から近い新宿ゴールデン街で豪快に飲み明かす浦野氏の姿が思い浮かびます。飲んでは寝て、また飲み始めては寝る。下戸に近い私はカウンターでちびりちびり・・
 時には店の外に出て西村編集長や浦野氏などと7~8人が肩を組み輪になって森進一の唄『北の蛍』を高らかに合唱。
「ホーホー、蛍飛んで行け~!」と月夜に狼のように吼えたものです。そこから浦野氏が締切りのために再び会社に戻って行く姿には鬼気迫るものがありました。私も締切りの時は1週間は泊まって布団で寝ていましたが、浦野氏は寝るのはソファーの上。外が明けきっている頃に私が起きて編集部に行くと、浦野氏は大きな口を開けて爆睡していました。
 少しでも良い誌面を作りたいーー誇りをもって限界に挑戦するみんなの迸(ほとばし)るような熱気で部数もどんどんと伸びていったものです。
 全てが”青春”でした。