東京国立博物館平成館で「禅 心をかたちに」を観た! | とんとん・にっき

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東京国立博物館平成館で「禅 心をかたちに」を観てきました。観に行ったのは11月20日、なおこの展覧会は、11月27日で終了しました。

先日、野沢・龍雲寺で「白隠さんと出会う」という、特別な展覧会を観ることができました。家の近くにあるお寺で、何度か知人の葬式に行ったことがあるのですが、白隠の書画を多数所蔵していたことは知りませんでした。今年は臨済宗を開かれた義玄禅師の1150年遠諱、そして来年は中興の祖白隠禅師250年遠諱にあたり、各地で遠諱事業が開催されていて、龍雲寺の特別展「白隠さんと出会う」もその一環のようです。なお、龍雲寺の細川晋輔師が、チームラボの新作「円相 無限相」発表時に挨拶をされたとか?

龍雲寺で「白隠さんと出会う」を観た!


さて、東京国立博物館平成館の「禅 心をかたちに」、すごい数の名宝が集結していましたが、つまるところ、白隠慧鶴の「達磨像」と、雪舟等揚筆の「慧可断臂図」の2点だけで十分展覧会の目標を達しているというのは、言いすぎでしょうか?白隠は、Bunkamuraの「白隠展」で観ています。雪舟は、暑い夏の日に並んで「雪舟展?」で観たと思っていたのですが、雪舟展ではなく「対決-巨匠たちの日本美術」で観ていたようです。

Bunkamuraザ・ミュージアムで「白隠展」を観た!

東京国立博物館・平成館で「対決-巨匠たちの日本美術」展を観る!


展覧会の構成は、以下の通りです。

第1章 禅宗の成立

第2章 臨済禅の導入と展開

第3章 戦国武将と近世の高僧

第4章 禅の仏たち

第5章  禅文化の広がり


国宝22件・重文102件、全の名宝東博に終結!

禅宗は中国から伝えられた仏教の一派です。その導入は鎌倉時代から南北朝時代にかけて臨済宗を中心に行われ、それとともに新たに宋・元の美術、喫茶の風習が中国からもたらされました。江戸時代には、やはり臨済禅の流れをくむ黄檗宗(おうばくしゅう)が明時代末の美術と共に中国から伝わり、また臨済宗中興の祖と称される白隠は教化のために自ら多数の書画を制作し、いまや禅画の先駆者として高く評価されています。このように禅は、中世以来、新たな文化への「架け橋」や「触媒」として日本文化の形成に大きな役割を果たしてきました。本展は臨済宗・黄檗宗の各本山が所蔵する高僧の肖像や書、仏像、絵画、工芸を中心に、禅宗美術の至宝を通じて禅の歴史と文化をご紹介します。




第1章 禅宗の成立

達磨がインドから渡来し、中国で禅宗が成立するまでを歴代の祖師像等でたどります。


第2章 臨済禅の導入と展開

臨済・黄檗十五派の開祖や本山を、肖像・墨蹟をはじめとする至宝でご紹介します。


第3章 戦国武将と近世の高僧

武将とそのブレーンとして活躍した禅僧たち、禅画の名手=白隠・僊厓をとりあげます。


第4章 禅の仏たち

禅宗特有の像容や作風を示す仏像や仏画などをご覧いただきます。


第5章  禅文化の広がり

茶の湯、水墨画、障壁画。禅院に発する美の源流、全員の育んだ美の広がりをご堪能ください。






伊藤若冲作品 特別出品

エツコ&ジョー・プライスコレクション

「禅 心をかたちに」

臨済宗(りんざいしゅう)・黄檗宗(おうばくしゅう)の源流に位置する高僧、臨済義玄(りんざいぎげん)禅師の1150年遠諱と、日本臨済宗中興の祖、白隠慧鶴(はくいんえかく)禅師の250年遠諱を記念する展覧会「禅−心をかたちに−」を京都と東京で開催します。

約千五百年前、達磨(だるま)大師によってインドから中国へ伝えられたといわれる禅は、臨済義玄禅師によって広がり、やがて我が国に伝えられ、中世には武家をはじめ、天皇家や公家の帰依を受け、日本の社会と文化に大きな影響を及ぼしました。江戸時代に入ると、白隠慧鶴禅師をはじめとする高僧らにより民衆への普及が進み、現代においても禅は多くの人々の心の支えとなっています。欧米では生活スタイルに「ZEN」の思想を取り入れている人々もいます。

特定の経典を持たない禅宗では、その教えは師の心から弟子の心へと連綿と受け継がれてきました。言葉や文字によらず(=不立文字・ふりゅうもんじ)、経典によることもなく(=教外別伝・きょうげべつでん)、師と弟子との直接的な関わりのなかで自分自身の心そのものをつかみ出し(=直指人心・じきしにんしん)、自分の心のなかの仏性を見出して(=見性成仏・けんしょうじょうぶつ)、直感的な悟りの境地へ至るというものです。理想化された超越的存在としての仏像よりも、歴史上実在した生身の祖師・先師たちの人間味あふれる姿を「かたち」として遺し伝えてきたのです。

本展では、臨済・黄檗両宗十五派の全面的な協力のもと、各本山や末寺、塔頭(たっちゅう=歴代住持の墓をまつる子院、寺院内寺院)に伝わる高僧の肖像や墨蹟、仏像、絵画、工芸など多彩な名宝の数々を一堂に集め、我が国における禅僧たちの足跡や禅宗の教えが日本文化に対し果たしてきた役割を紹介します。禅の真髄に触れる貴重な機会となるでしょう。


「東京国立博物館平成館」ホームページ


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