(お知らせ)
★先日の入江富美子監督(ふうちゃん)との対談がアップされました。
たくさんの方にお申し込み頂いたので、動画視聴期間が延長になりました。
無料公開です(システムの都合で登録は必要のようです)
この機会にぜひご覧ください。
ふうちゃんと一緒に向こう側の話で盛り上がりました(^-^)
よろしければご覧くださいね。
(お知らせ)
「さとりをひらいた犬」が Audible になりました。
予約販売が開始されました。
ジョンやゾバック、クーヨやシャーレーンなどのキャラクターたちが、音声になって飛び出してくるということを想像するだけで、言葉にできない思いが湧き上がってきます。
★3月の脳の【開頭手術レポート】はこちら
②開頭手術
「さとりをひらいた犬/ほんとうの自分に出会う物語」無料公開です。
もう読んだ方も、そうでない方も、お楽しみいただければ嬉しいです。
最初からお読みになりたい方は、こちらからお読みくださいね。
本で読みたい方は。
「さとりをひらいた犬」はこちらから
第1章「旅の始まり」
第2章「三つの存在」
第3章「恐れ」
第4章「エゴ」
第5章レグードゥの森
本で読みたい方は。
僕は言った。
「僕達の本質は自由だ。僕達は人間に飼われ、人間に尽くすために生まれてきたわけじゃない、と」
マリウスが眉間にシワを寄せながら、口を開いた。
「ジョン、私はいま君が言ったことの意味がわからない。
我々は人間に飼われてはいるが、その対価として人間の狩りを手伝う。
それが我々の使命であり、生きる意味なのだ」
シーザーが語り始めた。
「ジョン、君は考え違いをしているようだな。
我々は人間に飼われているのではない。
我々は人間と対等なのだ。
対等なパートナーなのだ。
我々は統率された集団であり、組織だ。
我々は組織の中でこそ、最高の生き方が、そして、真に我々らしく生きていくことが出来る」
「その通りです」マリウスがうなずいた。
「我々は他の種族たちと違う。我々は人間を選んだ。
そして人間たちも我々を選んだのだ。
我々は人間と相互の信頼を作り上げた。
そしてなおかつ、我々は組織として機能的・効率的そして的確に動くことの出来る、数少ない優れた種族なのだ」
「シーザー、君の考えが間違っているとは言わないよ。
でも、僕はどの種族が優れていて、どの種族が劣っているとは思わない。
それは“優劣”じゃなくて“違い”なんじゃないかな」
「いいや、ジョン、それは違う。
我々は他の種族よりも明らかに優れた存在だ。
なぜならば、他の動物達は我々に“狩られる”側の存在だ。
我々は“狩る”側の存在なのだ。これが優劣でなくて、何だというのだ」
「いやでも…だからといって、それが優れているとか劣っているとかの証拠にはならないと思う」
「ジョン、君ともあろうものが…。それでは聞くが、君が狩った「ガルドス」や「白帝」は、君より劣った存在だから、君に倒されたのではないのか?
劣っていたからこそ、死んだのではないのか?」
「確かに、結果的には僕は彼らの命を奪った。
そう、彼らは死んだ。
しかし、それはたまたま運よくそういう結果になっただけで、逆だった可能性だってある。
それに、それが僕の役割だったからだ」
「ジョン、君は話をすり替えている。
役割ではなく、優劣の問題だ。
では聞くが、人間からその役割を与えられたこと自体、我々が優れている証拠なのではないのか?
馬などは人間を運んでいるだけではないか」
「う~ん、それは…」
「生命のやりとり、これに全ての存在の優劣が濃縮される。
勝つものが優れているのだ。
そして、優れた者だけが勝ち、生き残る。
負けるとは死ぬこと、存在が消滅すること以外の何ものでもない。
したがって、勝つ者は優れ、負ける者は劣ったものなのだ」
「う~ん」
「我々の種族は一匹では力は弱いかもしれないが、集団の力、みなで力を合わせることで最強になることが出来る。
ゆえに最も優れた種族なのだ。
だから人間はパートナーとして我々を選んだ」
マリウスが言った。
「熊や虎は固体では強いが、我々の集団にかかれば敵ではない。
私はその優れた種族の一員であり、優れているがゆえに選ばれた役割を、自ら放棄することが自分の道だとは、とうてい思えない」
シーザーも言った。
「ジョンよ。我々はその優れた種族の中の最強の部隊である。つまり、我々はありとあらゆる種族の頂点なのだ」
「頂点…」
「そうだ、覚えておくといい。
我々は人間の狩りの手助けをしているのではない。
我々が狩りをしているのだ。
人間は、我々の付属物、備品にしかすぎない」
「…僕は君の言っていることにはっきりと反論はできない。
でも、違うということは感じるんだ。
僕には、今の君たちの言葉の中に、君たちの『魂の声』が聞こえないんだ」
「君がその『魂の声』とやらを聞いて人間たちから離れたことに対して、私はとやかくは言わない。
だが、私は君が間違っていると思う。それが私の意見だ」
シーザーはきっぱりと言った。マリウスも横でうなずいている。
「シーザー、君の意見は分かった。でも覚えておいてほしい。
いつか君達も『魂の声』が聞こえるかもしれない。その時はじっくりとその声に耳を傾けてみてほしい」
「一応、覚えておこう」
シーザーとマリウスは表情を変えずに答えた。
一呼吸おいて、シーザーは僕に言った。
「君も覚えておいてほしい。
君がその『魂の声』とやらに従って取る行動が、もし我々の目的に反するものになったら、我々は容赦はしない。我々は敵同士となることを覚悟してほしい。
そして我が部隊は、君が今まで戦ってきたどんな相手より強く、優れているということも」
「分かっている。そうならないことを僕も願っている」
「この話はこのくらいにしよう。ジョン、どうだ、レグードゥの森に行くまでは同行しないか?
その道々、我々の後学のためにも、君の今までの戦いを話してくれないか?
優れた事例として学びになる」
「ああ、いいとも。参考になるのなら。
しかし、その前に聞かせてほしい。君たちはレグードゥの森へ、いったい何を狩りにいくんだ?」
「レグードゥの森にいると言われている、不思議な力を持った動物を狩りに行くのだ」
「不思議な力?」
「何でも、全ての傷や怪我を癒す力を持っているらしい」
「その動物とは?」
「はっきりした情報ではないが、どうも白い馬らしい」
「白い馬…?」
瞬間、「白帝」のことを思い出した。
しかし、「白帝」は身体は大きく、すばらしい俊足と剛力を持っていたけれど、不思議な力は持っていなかった。
シーザーは少し低い声で言った。
「そして…、始末の悪いことに、その白馬を守っている奴らがいるらしい」
「守っている、奴ら…」
「それはどうも白い狼で、一匹ではないという情報がある」
「その情報、本当でしょうか?」マリウスが聞いた。
「分からない。狼が馬を守るなんてことは聞いたことがない。
狼は馬を襲うものだ。恐らくこの情報は間違っていると思う。
ジョン、君は何か知っていることはないか?」
「いや…何も…」
「仮に何かの間違いで狂った狼が守っていたとしても、しょせん我々の敵ではないだろう。
どうにでもなる。
我々が知っていることは以上だ。
あとは森についてから考えればいい。
マリウス、小隊長を招集しろ。ジョンを皆に紹介する」
「はい、了解しました」
マリウスは暗闇の中に消えていった。
その晩からレグードゥの森に着くまで、僕はシーザーたちへ過去の戦いを話して聞かせた。
シーザーやその仲間たちはさすがに優れた犬たちで、皆とても紳士的で頭もよく、気持ちよく群れに迎え入れてくれた。
このみんなと、闘いたくないな…
なんとか、避けられないかな…
その想いとうらはらに、僕たちはレグードゥの森へ、どんどん近づいて行った。
㊲へ続く
動画作ってみました。
我が家のワンコたちです。(^-^)
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⑦オススメのお水やお茶など
よくご質問いただくので、以前書いた記事をリンクしておきます。
オススメの本①(読むと元気になる)
おススメの本②(劇的寛解事例)
おススメ本③(生還者たちの体験記)
おススメ本④(食事関連)
⑧YouTube(トネちゃんねる)