(お知らせ)

★先日の入江富美子監督(ふうちゃん)との対談がアップされました。

たくさんの方にお申し込み頂いたので、動画視聴期間が延長になりました。

無料公開です(システムの都合で登録は必要のようです)

この機会にぜひご覧ください。

ふうちゃんと一緒に向こう側の話で盛り上がりました(^-^)

よろしければご覧くださいね。

 

 

 

(お知らせ)

「さとりをひらいた犬」が Audible になりました。

予約販売が開始されました。

ジョンやゾバック、クーヨやシャーレーンなどのキャラクターたちが、音声になって飛び出してくるということを想像するだけで、言葉にできない思いが湧き上がってきます。

https://www.amazon.co.jp/dp/B0C14MS2HY?fbclid=IwAR3tEScdMPLC8bdwxuL06a3lIxd4HT_gJ_Au7M9kXeFKn2s9Jm6c6N3k-8A

 

 

★3月の脳の【開頭手術レポート】はこちら

手術に至る経緯

開頭手術

集中治療室の素晴らしい夜と気づき

病室から「さとりの窓」へ

⑤異次元へ、ぐう~ぽん!!

リハビリから退院へ

 

 

「さとりをひらいた犬/ほんとうの自分に出会う物語」無料公開です。

 

もう読んだ方も、そうでない方も、お楽しみいただければ嬉しいです。

 

最初からお読みになりたい方は、こちらからお読みくださいね。

本で読みたい方は。

 

「さとりをひらいた犬」はこちらから

第1章「旅の始まり」

第2章「三つの存在」

第3章「恐れ」

第4章「エゴ」

第5章レグードゥの森

 

本で読みたい方は。

 

前回㉟は…

 

 

僕は言った。 

 

「僕達の本質は自由だ。僕達は人間に飼われ、人間に尽くすために生まれてきたわけじゃない、と」

 

 

マリウスが眉間にシワを寄せながら、口を開いた。

 

 

「ジョン、私はいま君が言ったことの意味がわからない。

 

我々は人間に飼われてはいるが、その対価として人間の狩りを手伝う。

 

それが我々の使命であり、生きる意味なのだ」

 

 

 シーザーが語り始めた。

 

「ジョン、君は考え違いをしているようだな。

 

我々は人間に飼われているのではない。

 

我々は人間と対等なのだ。

対等なパートナーなのだ。

我々は統率された集団であり、組織だ。

 

我々は組織の中でこそ、最高の生き方が、そして、真に我々らしく生きていくことが出来る」

 

 

「その通りです」マリウスがうなずいた。

 

 

「我々は他の種族たちと違う。我々は人間を選んだ。

 

そして人間たちも我々を選んだのだ。

 

我々は人間と相互の信頼を作り上げた。

 

そしてなおかつ、我々は組織として機能的・効率的そして的確に動くことの出来る、数少ない優れた種族なのだ」

 

 

「シーザー、君の考えが間違っているとは言わないよ。

 

でも、僕はどの種族が優れていて、どの種族が劣っているとは思わない。

 

それは“優劣”じゃなくて“違い”なんじゃないかな」

 

 

 

「いいや、ジョン、それは違う。

 

我々は他の種族よりも明らかに優れた存在だ。

 

なぜならば、他の動物達は我々に“狩られる”側の存在だ。

 

我々は“狩る”側の存在なのだ。これが優劣でなくて、何だというのだ」

 

 

「いやでも…だからといって、それが優れているとか劣っているとかの証拠にはならないと思う」

 

 

「ジョン、君ともあろうものが…。それでは聞くが、君が狩った「ガルドス」や「白帝」は、君より劣った存在だから、君に倒されたのではないのか?

 

劣っていたからこそ、死んだのではないのか?」

 

 

「確かに、結果的には僕は彼らの命を奪った。

 

そう、彼らは死んだ。

 

しかし、それはたまたま運よくそういう結果になっただけで、逆だった可能性だってある。

 

それに、それが僕の役割だったからだ」

 

 

「ジョン、君は話をすり替えている。

 

役割ではなく、優劣の問題だ。

 

では聞くが、人間からその役割を与えられたこと自体、我々が優れている証拠なのではないのか? 

 

馬などは人間を運んでいるだけではないか」

 

 

「う~ん、それは…」

 

「生命のやりとり、これに全ての存在の優劣が濃縮される。

 

勝つものが優れているのだ。

 

そして、優れた者だけが勝ち、生き残る。

 

負けるとは死ぬこと、存在が消滅すること以外の何ものでもない。

 

したがって、勝つ者は優れ、負ける者は劣ったものなのだ」

 

 

「う~ん」

 

 

「我々の種族は一匹では力は弱いかもしれないが、集団の力、みなで力を合わせることで最強になることが出来る。

 

ゆえに最も優れた種族なのだ。

 

だから人間はパートナーとして我々を選んだ」

 

 

 

マリウスが言った。

「熊や虎は固体では強いが、我々の集団にかかれば敵ではない。

 

私はその優れた種族の一員であり、優れているがゆえに選ばれた役割を、自ら放棄することが自分の道だとは、とうてい思えない」

 

 

シーザーも言った。

「ジョンよ。我々はその優れた種族の中の最強の部隊である。つまり、我々はありとあらゆる種族の頂点なのだ」

 

「頂点…」

 

「そうだ、覚えておくといい。

 

我々は人間の狩りの手助けをしているのではない。

 

我々が狩りをしているのだ。

 

人間は、我々の付属物、備品にしかすぎない」

 

 

「…僕は君の言っていることにはっきりと反論はできない。

 

でも、違うということは感じるんだ。

 

僕には、今の君たちの言葉の中に、君たちの『魂の声』が聞こえないんだ」

 

 

「君がその『魂の声』とやらを聞いて人間たちから離れたことに対して、私はとやかくは言わない。

だが、私は君が間違っていると思う。それが私の意見だ」

 

 

シーザーはきっぱりと言った。マリウスも横でうなずいている。

 

「シーザー、君の意見は分かった。でも覚えておいてほしい。

 

いつか君達も『魂の声』が聞こえるかもしれない。その時はじっくりとその声に耳を傾けてみてほしい」

 

 

「一応、覚えておこう」

 

 

シーザーとマリウスは表情を変えずに答えた。

 

一呼吸おいて、シーザーは僕に言った。

 

 

「君も覚えておいてほしい。

 

君がその『魂の声』とやらに従って取る行動が、もし我々の目的に反するものになったら、我々は容赦はしない。我々は敵同士となることを覚悟してほしい。

 

そして我が部隊は、君が今まで戦ってきたどんな相手より強く、優れているということも」

 

 

 

「分かっている。そうならないことを僕も願っている」

 

 

「この話はこのくらいにしよう。ジョン、どうだ、レグードゥの森に行くまでは同行しないか?

 

その道々、我々の後学のためにも、君の今までの戦いを話してくれないか? 

 

優れた事例として学びになる」

 

 

「ああ、いいとも。参考になるのなら。

 

しかし、その前に聞かせてほしい。君たちはレグードゥの森へ、いったい何を狩りにいくんだ?」

 

「レグードゥの森にいると言われている、不思議な力を持った動物を狩りに行くのだ」

 

「不思議な力?」

 

「何でも、全ての傷や怪我を癒す力を持っているらしい」

 

「その動物とは?」

 

「はっきりした情報ではないが、どうも白い馬らしい」

 

「白い馬…?」

 

 

瞬間、「白帝」のことを思い出した。

 

しかし、「白帝」は身体は大きく、すばらしい俊足と剛力を持っていたけれど、不思議な力は持っていなかった。

 

 

シーザーは少し低い声で言った。

 

「そして…、始末の悪いことに、その白馬を守っている奴らがいるらしい」

 

「守っている、奴ら…」

 

「それはどうも白い狼で、一匹ではないという情報がある」

 

「その情報、本当でしょうか?」マリウスが聞いた。

 

「分からない。狼が馬を守るなんてことは聞いたことがない。

 

狼は馬を襲うものだ。恐らくこの情報は間違っていると思う。

 

ジョン、君は何か知っていることはないか?」

 

「いや…何も…」

 

「仮に何かの間違いで狂った狼が守っていたとしても、しょせん我々の敵ではないだろう。

 

どうにでもなる。

 

我々が知っていることは以上だ。

 

あとは森についてから考えればいい。

 

マリウス、小隊長を招集しろ。ジョンを皆に紹介する」

 

 

「はい、了解しました」

 

マリウスは暗闇の中に消えていった。

 

 

 

その晩からレグードゥの森に着くまで、僕はシーザーたちへ過去の戦いを話して聞かせた。

 

シーザーやその仲間たちはさすがに優れた犬たちで、皆とても紳士的で頭もよく、気持ちよく群れに迎え入れてくれた。

 

このみんなと、闘いたくないな…

 

なんとか、避けられないかな…

 

その想いとうらはらに、僕たちはレグードゥの森へ、どんどん近づいて行った。

 

 

㊲へ続く

 

 

 

動画作ってみました。

我が家のワンコたちです。(^-^)

 

 

 

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②ご紹介頂いたYouTube

こんなにたくさんご紹介頂き、光栄と喜びの極みです(^-^)

 

★シンプリーライフさん

 

 

 

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よくご質問いただくので、以前書いた記事をリンクしておきます。

おすすめのお茶や飲み物など

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オススメの本①(読むと元気になる)

おススメの本②(劇的寛解事例)

おススメ本③(生還者たちの体験記)

おススメ本④(食事関連)

 

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