「さとりをひらいた」は毎週月曜日に更新しますので、引き続きお楽しみに。
前回は手術が終わって病室に戻ってきて、その後体験した「ぐゥー、ポン」についての話を書きました。
今回は手術が終わった後、退院までの経緯を書きたいと思います。
手術が終わった後、初めは目玉しか動かず、全身にいろんなチューブがついた状態でした。
それから2日ほど経ち、さらに時間が経つにつれ、体はだんだんと動くようになり、体についていたいろんなものも看護師さんたちの了承の元に徐々に外されていきました。
(直後の頭。ホッチキスで傷口を止めています)
管や装置が外されるたびに、一つずつ自由が戻って来るように感じました。
そうやって5日ほど過ぎると、かなりいろんな管が外され、点滴も外され、食事も口から取れるようになりました。
久々に食事を口に運んだ瞬間、口の中いっぱいに、素晴らしい感覚が広がりました。
あー!
美味しい!!
「味」って、なんて素晴らしいんだろう!
「味」があるっていうことが、この世界を、自分をどれだけ豊かにしてくれているんだろう!
目の前にあるのは「病院食」という ある意味では味気のない、質素な料理の部類のものでしたが、僕にとってはそれが素晴らしく美味しく、僕を祝福してくれている、そう感じたのです。
この時、「味」も含めていわゆる「五感」の素晴らしさ、重要性、大切さ、「五感」があるからこそ、宇宙と自分が「感覚」というものでつながることができる、ということを実感しました。
「感じる」こと「キャッチ」することができなければ、それは存在しないのと一緒ですからね。
「五感」は宇宙と自分をつなげる「翻訳装置」だったんです。
「五感」があるからこそ、眼で見て、耳で聞いて、鼻で嗅いで、舌で味わって、身体で感じることが出来るのです。
「五感」最高、「五感」素晴らしい。
心理学者のフランクルが言っていた「体験価値」も、「感じる」ことにより人生の価値を高めるということでした。
(V・フランクル)
美しい景色を見たとき
新しい音楽を聞いたときたとき
大好きな人を、ぎゅっとハグしたとき
そういうときに感じるもの
幸福感、満足感、充足感、安心感。
これが人生の質を高める「体験という価値」。
フランクルはそれを言っていたんだと思います。
で、その時の僕の体の状況といえば、まだまだ一人で立つことはできず、従って、トイレは一人で行くことができず、常に看護師さんの介助が必要な状態でした。
ベッドから体を起こして立ち上がる、という作業がまだできませんでした。
そこまで体や筋力が衰えているとは思いませんでした。
まさに目玉しか動かない状態、ゼロからの再出発、そんな感覚でした。
そうやって一つ一つ、体の動きを確認しながら、一歩一歩、体が動くようになっていくことを意識しながら、少しずつ 少しずつ、体の機能を取り戻してきました。
僕自身は今回の手術をもっと簡単に考えていて、サクサクっと切って、シュッと終わって元通り、みたいに思っていたのですが、
どうしてどうして、そんなことは全くなく、
ここまで身体というものにダメージ・影響があるということは考えに及びませんでした。
やっぱり身体を侮ってはいけませんね。
ここで大切になってきたのは、リハビリです。
理学療法士の先生が2人、僕についてくれました。
ひとりは身体の機能を回復させるための身体的なリハビリの先生。
もうひとりは、手や指などの細かい作業の機能回復、そういった部分を見てくれる先生でした。
僕は右半身が麻痺していたので、右手右足があまりよく動きません。
一番最初のリハビリの時は満足に歩くことができず 、歩くときに少しの段差でも右足が引っかかって倒れそうになりました。
少し歩くだけで頭や体がフラフラして、「歩くってこんなに大変なんだな」と実感しました。
普通にスタスタ歩いてる人たちは、とてもすごいことをやってるように見えました。
また右手も特に薬指から小指までの3本がほとんど感覚がなく、
まるで3本の指が1本になったかのような、一塊になったかのような、
グローブでもはめているような、
そしてそれが自分のものではなく、
何か義手や義足、
そういった自分の身体ではない「作り物」が体にくっついてるような、そんな感覚でした。
(指を動かすリハビリの道具)
これは今でも良くはなっているものの、まだ続いています。
自分の身体が作り物のように感じる、そういう感覚を味わうというのは、なかなか普段ありえないことなので、それもまた楽しいです。(不自由ですけど)
身体というのは、素晴らしい機械です。
リハビリを続けていて感じたのは、やればやるほど回復するということです。
昨日やっていたことが、今日は楽に出来るようになっている。
つまり今日リハビリをすると、明日は今日以上の身体の機能回復が予想できるということなんです。
身体という機械は、本当に素晴らしい機械です。
ただし注意しなければいけないのは、やりすぎると疲れてしまうということですね(笑)
こうしてリハビリを続けることで、立つことから始まり、部屋の中を歩行けるようになり、次に病棟フロアを歩くことの許可をもらいました。
(休憩室)
(病棟の廊下)
そして数日後には、エレベーターに乗って 売店にまで歩いて行くことも出来るようになりました。
(休憩室からの眺望)
売店で買ったチョコレートケーキの美味しかったこと!
毎日たくさんなるべく歩いて、衰えた足の筋肉、そして身体の重心バランスを意識して、「歩く」という「行為」を意識的に作り直しました。
歩くというのは本当に大変な作業です。
みんな無意識にやってますが、これはとてもすごいこと なんです。
これを意識的にやるということは、すごく良いマインドフルネス的な訓練です。
これも本当に面白かった。
病棟内で体を動かそうと思って、ちょっとしたシャドーボクシングをしているところをドクターに見つかり、「すごいですね」と逆に褒められてしまいました(笑)
そうこうしているうちに、僕の回復はなかなか早かったらしく、こうしてドクターや看護師さんたちの許可を頂きながら、3月の23日に退院することができました。
今回、約20日間ほどの入院生活を経て様々な体験をさせていただきました。
やはり、これも 僕の魂の計画の一つだったのでしょう。
起こるべきことが、起こるべき時に、向こう側から自然にやってくる。
そして それは常に完璧。
今回のこの体験も本当に良かった(面白かった)。
この体験をさせてくれた宇宙とそして魂に感謝です。
そして、お世話になった全て人たちに感謝です。
ではでは!
開頭手術レポート⑦「退院前診察」に続く
★肺ガンステージ4(全身転移)からの生還体験はこちら
前回までの開頭手術のレポートはこちら
(お知らせ)
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仲間たちと一緒に、毎日楽しく、周波数を上げていきたい方はお越しください。
ブログやFacebookを超える関りです。
入会・退会自由です(1か月のしばりはありますが)
https://www.leela-salon.fants.jp/
②ご紹介頂いたYouTube
こんなにたくさんご紹介頂き、光栄と喜びの極みです(^-^)
★メディテラス 〜マインドフルネス瞑想ガイド〜本要約カフェさん
★シンプリーライフさん
シンプリーライフさんは、なんと前・中・後編と3回に渡って分りやすく、なおかつ素晴らしい動画を作成していただきました。
★学識サロンさん
★本要約チャンネルさん
★プロ読書家・しもん塾さん
★僕は、死なない。シンプリーライフさん
⑦オススメのお水やお茶など
よくご質問いただくので、以前書いた記事をリンクしておきます。
オススメの本①(読むと元気になる)
おススメの本②(劇的寛解事例)
おススメ本③(生還者たちの体験記)
おススメ本④(食事関連)
⑧YouTube(トネちゃんねる)