6月Gnorev実力テスト
次女は今日は6月Gnorev実力テスト。学校で6時間の授業の後に、四教科のテストはいつも通りに疲れ切っています。ただいま、と言った後、手を洗いに行って、夕食にします。次女なりに頑張ってはいますが、算数、理科ともに、思ったほどではなかったようです。国語の試験については、「なんか、昔の話でよくわからなくて、記述も書けなかった。後で、問題読んでみて。」と言います。ということで、読んでみました。大問2は土屋賢二氏の「幸・不幸の分かれ道」から「人生において、目的をみつけること、目的を設定してそれを達成することが幸福だという考え方はよく言われている。しかし、動物や子どもの目的のない行動を対比させたり、芭蕉の俳句に目的があったのだろうか、ということを考えさせて、前者の考え方を問う。」と言った短い文章です。次女の答えは、内容を捉えているようですが、うまく文章化できていません。大問3が物語文。山本周五郎「糸車」から抜粋ですが、かなり長い問題文でところどころ中略があります。「松代藩(長野)に住む与田啓七郎の娘、高は、松本藩の西村金太夫から幼女としてもらわれてきた子供でした。その高に病んだ啓七郎が肩を揉ませながら、西村の家の話をするところから、この問題文は始まります。かつて、西村の家は貧しく、その日暮らしもやっとでした。子供が多かったために、乳を与え終わったばかりの高を啓七郎の家に遣りました。西村の家はその後、幸運が続き、松本藩で重臣に取り立てられ、禄高もあがり裕福になっていました。一方の啓七郎は男の子ができたものの、妻に先立たれ、そして今では自分が病に倒れ、働けず、もっぱら娘の高の糸繰りによって生計をたてるのが精一杯となっていました。啓七郎がそれを不憫に思っていた時と、西村金太夫の妻が高を迎え入れようと考え始めていた時とがほぼ重なったのでした。そこで、啓七郎は高を言い含めて、松本藩の西村の家に行かせます。はじめ松本行きを渋っていた高は、産みの母である梶が重篤だと偽られ、松本へ向かいました。西村の家では、高の産みの母親は病気ではありませんでした。そして、高に持たせていた啓七郎から西村宛の手紙を一緒に読ませて、梶は、西村の家に戻ってきて欲しいと高に頼みます。しかし、高は育ての親の啓七郎を思う一心で・・・・ 」時代背景も今と異なる江戸時代。この頃の貧しい下級武士の生活などは全くわからないでしょう。そして、裕福となった産みの親の元に帰って幸せになってもらいたい、と思う育ての親の気持ちを読み解かねばなりません。そして、その気持を知った上で、それでも育ての親を大切に思う娘、高の気持ちに思いを馳せなければいけません。次女はまず、高が男と思っていたとのこと。これだけでひっくり返ってしまいます。そして、周五郎の繰り出す、豊富な洗練された言葉の意味のほとんどをつかめていないようでした。私も文意からわかりますが、「情誼」なんて言葉に見覚えがありませんでした。他にも江戸の庶民の生活を描いた周五郎らしい言い回しがたくさんでてきます。一緒に読んで、やっと高と育て親の啓七郎の気持ちがわかったようです。記述はとんでもない答えを書いており、全く読めなかったのだな、とわかります。先日のサピックスオープンでまあまあ書けていた国語が、今回のテストでまた突き落とされてしまいました。国語は遠い遠い道のりです。