5年生までのGnoの国語のテキストには家庭学習用プリントというのがありました。

テキストの課題文に対しての記述問題があり、それを毎回宿題として解いて、先生に添削してもらっていました。

6年生になると、このプリントがなくなりました。

そこで、塾の先生に国語の記述を見ていただくことはできないですか?と尋ねたら

土特の国語問題を出してくださいとのことでした。

今の所、土特の国語問題は選択肢問題が多いのですが、記述問題もあるので

一度、解説を受けたあとかもしれないけれど、次女には文章を書く練習を積んでもらおうと思います。

 

6年生3回目の国語のテキストは加納朋子さんの「バルタン最期の日」

加納朋子さんは、ふんわりとしたミステリーを書く作家さんです。

昔、読んだことがあったので懐かしく思いました。

それは、NHKのラジオ文芸館という番組の中で加納朋子「海を見に行く日」の朗読です。

当時の広瀬久美子アナウンサーの素晴らしい語り口に聞き惚れました。

「ななつのこ」という短編集の中の小さな珠玉の作品ですが、読むよりも朗読を聞くのが素晴らしかったです。

 

さて、この「バルタン最期の日」は、主人公の男の子フータが釣ってきたザリガニの眼を通して、

フータの家族を眺めている様子を物語っています。

フータの父親がこのザリガニをバルタンと名付けます。

誰もいないところで父親はバルタンに話しかけ、

母親も、夫と子供がでかけて行った昼間の家の中でバルタンに話しかけます。

仕事上でうまくいかないことで悩んでいる父親。

一方、フータが学校でいじめにあっているかもしれないことに心を悩ませている母親。

それぞれ思いをバルタンが聞くという物語になっています。

 

設問は、それぞれ、皆の前の上機嫌に振る舞う父親の思いや、

おどける母親の気持ちの理由を書かせたり、家族の機微を読み取らせる問いかけです。

どんな家庭でも、それなりに悩み事を抱えた両親の気持ちを子どもたちがどこまで慮っているのか、

そこを尋ねる問題なのでしょうか。

 

解答解説には、珍しく、この課題文の本文の続きが書いてあって、

バルタン最期の日が悲しくも書かれていました。

これも朗読で聞くと味わい深い読み物だろうなと思いました。