待ってました
11/2 今日はなかなかの快晴日。こーでなくちゃ。
久~しぶりの湿度50%代。今年はホントに塗装や燻煙を行える日が少なかったですから今日の様な天候は嬉しい限りです。
写真はアコギのスロープヘッド化作業でや~っと木工全て終了して塗装の下地処理スタート。ここまで結構長かったです。まあ、全く違ったヘッド構造に作り替えた訳ですから仕方ないですが。
従来のエレクトリック・ギターの設計/設定に疑問が数多くあったからこそ今日技術屋としてのワタクシが存在する様なもんですが、それはアコースティック・ギターでも同じです。
マーチンやギブソン、その他アコースティック・メーカーの各モデルの中には歴史上、数々の名演に貢献してきた事実もあるわけですが、それはそれとして単純に自分のアコースティックギターのサウンドイメージからは明らかに何かが足りないしバランスしていないと言う思いがずっとありました。
それは従来のフレッティングの問題点から起因するピッチの悪さだけでなく、多くのアコギの設計ではアングルドヘッドでの3×3のセパレート・ペグロケーション方式を採用していますが、その点にもバランス上の違和感を感じましたし、ブリッジ台座部のサドル&ピンの一体設定にも張力上の設定に問題点を見い出せました。
とは言え、ギター製作でもアコギをメインにして来なかったワタクシですので、まず依頼が多かったエレクトリック系の設定を極めたいとの思いからエレクトリック系に特化して研究致して参りました。
そして幸いにも近年やっと独自の設定に辿り着いたと感じられましたので、今度はそのノウハウをアコースティックに導入してみようと心が流れ動いたと言うワケです。
取りあえず、サークルフレッティングであるなしは別として基本設定としてスロープヘッド構造とブリッジ部での段差設定で自らの根本的な鳴りのイメージをフィックスさせることが具体的な目的です。
それでイメージ通りの鳴りが得られれば、あとはサークルフレッティングを導入すれば更にグレードは高められる事は必然ですので、ワタクシのアコギに対する関与はその時点でオシマイで構わないと思っています。
まだ10代の頃に「もっといいギター作れるんじゃないかなあ~?」
その数年後「まずはやってみよう」そう思ったのが事の始まり。気がついたらこんなところに辿り着いたってワケです。考えたらスピーカー製作を行ったのも同じきっかけですね。
皆さんも既存の製品に満足出来なければ、すべて自分自身でやってみればいいんですよ。
そーやって世界は変えて行けるんですから。(^-^)

久~しぶりの湿度50%代。今年はホントに塗装や燻煙を行える日が少なかったですから今日の様な天候は嬉しい限りです。
写真はアコギのスロープヘッド化作業でや~っと木工全て終了して塗装の下地処理スタート。ここまで結構長かったです。まあ、全く違ったヘッド構造に作り替えた訳ですから仕方ないですが。
従来のエレクトリック・ギターの設計/設定に疑問が数多くあったからこそ今日技術屋としてのワタクシが存在する様なもんですが、それはアコースティック・ギターでも同じです。
マーチンやギブソン、その他アコースティック・メーカーの各モデルの中には歴史上、数々の名演に貢献してきた事実もあるわけですが、それはそれとして単純に自分のアコースティックギターのサウンドイメージからは明らかに何かが足りないしバランスしていないと言う思いがずっとありました。
それは従来のフレッティングの問題点から起因するピッチの悪さだけでなく、多くのアコギの設計ではアングルドヘッドでの3×3のセパレート・ペグロケーション方式を採用していますが、その点にもバランス上の違和感を感じましたし、ブリッジ台座部のサドル&ピンの一体設定にも張力上の設定に問題点を見い出せました。
とは言え、ギター製作でもアコギをメインにして来なかったワタクシですので、まず依頼が多かったエレクトリック系の設定を極めたいとの思いからエレクトリック系に特化して研究致して参りました。
そして幸いにも近年やっと独自の設定に辿り着いたと感じられましたので、今度はそのノウハウをアコースティックに導入してみようと心が流れ動いたと言うワケです。
取りあえず、サークルフレッティングであるなしは別として基本設定としてスロープヘッド構造とブリッジ部での段差設定で自らの根本的な鳴りのイメージをフィックスさせることが具体的な目的です。
それでイメージ通りの鳴りが得られれば、あとはサークルフレッティングを導入すれば更にグレードは高められる事は必然ですので、ワタクシのアコギに対する関与はその時点でオシマイで構わないと思っています。
まだ10代の頃に「もっといいギター作れるんじゃないかなあ~?」
その数年後「まずはやってみよう」そう思ったのが事の始まり。気がついたらこんなところに辿り着いたってワケです。考えたらスピーカー製作を行ったのも同じきっかけですね。
皆さんも既存の製品に満足出来なければ、すべて自分自身でやってみればいいんですよ。
そーやって世界は変えて行けるんですから。(^-^)

11月
11/1 ついに11月ですよ。
今年は気候の関係で塗装作業の大幅な遅れが目立ちますが、これでキビしい冬になった日にゃあ、今度は気温が低過ぎて屋外での塗装にまた支障を来すでしょうねえ。
でもまあ、なる様になるでしょ。 いい仕事をするのみ。
写真は長野のMさんのスロープヘッド化が終了してセットアップ工程に入った2本。
改造と合わせてメンテナンスを兼ねていますからサービスでフレット・ファイリングも行っておきました。
ちなみに、メンテナンス時にフレットの摩耗が僅かであればサービス作業でファイリング対応しますが、フレット摩耗がはっきり出ている場合はサービス作業とはいきません。しっかり修正しなくては行けませんからその場合は有償です。
その他の作業:
アコギのスロープヘッド化作業ではヘッド形状加工を行う前段階まで来ました。今日はトラスロッドのヘッド・ホールを前の作業でヘッド強度を高める為に埋木してありますので、レンチ棒が突っ込めるだけの穴加工を行いました。
こうすれば強度も保ったままアジャスト可能ですからね。とは言え、理想的なロッド設定はあくまで端末締め構造です。ヘッド・アジャストタイプは本来出来る限り避けるべきです。
アコギに対するtmp設定の特徴のひとつにはブリッジ台座の段差加工があります。今回も台座トップを段差加工し削ったのと同じ厚の当て木を本体内部の台座の裏面部分に接合してあります。
まあ、今日のところの作業はこんな感じでしたね。
こうしたアコギのスロープヘッド化作業は検証の為と、試奏用に最低2本製作予定でおります。
以前、チューンナップ仕様の楽器を製作していた時期もそうでしたが、チューンナップ品を1本製作する為に2~3本の同じ様なタイプのユーズド楽器を素材として用意しなくては行けません。これは量産品は作りの善し悪しだけでなく素材として避けたい品質の個体もよく在るからです。
ハイクラスの素材の良いものはユーズド品でもそれなりに高額ですからチューンナップ後の価格は非常に高価になってしまう為に要望が無い限りは基本的に避けていました。
勿論、持ち込みで依頼を受ける場合は今でもお受け出来ます。また諸々の関係で、ブログで公表しないで欲しいと言う方も昔から結構いらっしゃいますので事前に申し出て下さればブログアップせずに直接メール報告致します。
そうですよ、以前チューンナップ品を主体に作業をしていた時期には問い合わせ/相談だけメールが1日20通届く日もあったくらい大忙しになってしまい、その素材を用意するだけでもエラク大変でした。アルバイトの方に対象モデルのネット入手や管理の手伝いをして貰っても結局作業自体が出来るのはワタクシひとりでしたから面倒な作業だけでなく在庫素材を把握するだけでも大変でした。
その個体がどういう経路で入手されたか、素材のあまりの多さに個体毎のデータが人任せにしていたらゴチャゴチャになってしまったりもしました。
やはり人に任せると余計にワケが判らなくなりますね。一般人にはみんな同じ様なモノに見えてしまうそうです。(^_^;)無理無いですね。 また、燻煙での徹夜もしょっちゅうでしたからね。いっつも体がキツイし眠い。もう二度とゴメンって感じです。( ̄_ ̄ i)
今回は設計に対する検証が目的なので5、6本程度のアコギを手配して数本を選んで設定変更して意図した結果が得られているかを確かめます。
今後独自のアコギの製作を行うつもりは無いのですが、スロープヘッド設定その他の一連のtmp設定がアコギに与えるメリットを具体的に確認しておきたいのです。まあ気が向いたら商売抜きでじっくり手作りのアコースティック・ギターを製作するのも 悪く無いな、とは思ってはいます。

今年は気候の関係で塗装作業の大幅な遅れが目立ちますが、これでキビしい冬になった日にゃあ、今度は気温が低過ぎて屋外での塗装にまた支障を来すでしょうねえ。
でもまあ、なる様になるでしょ。 いい仕事をするのみ。
写真は長野のMさんのスロープヘッド化が終了してセットアップ工程に入った2本。
改造と合わせてメンテナンスを兼ねていますからサービスでフレット・ファイリングも行っておきました。
ちなみに、メンテナンス時にフレットの摩耗が僅かであればサービス作業でファイリング対応しますが、フレット摩耗がはっきり出ている場合はサービス作業とはいきません。しっかり修正しなくては行けませんからその場合は有償です。
その他の作業:
アコギのスロープヘッド化作業ではヘッド形状加工を行う前段階まで来ました。今日はトラスロッドのヘッド・ホールを前の作業でヘッド強度を高める為に埋木してありますので、レンチ棒が突っ込めるだけの穴加工を行いました。
こうすれば強度も保ったままアジャスト可能ですからね。とは言え、理想的なロッド設定はあくまで端末締め構造です。ヘッド・アジャストタイプは本来出来る限り避けるべきです。
アコギに対するtmp設定の特徴のひとつにはブリッジ台座の段差加工があります。今回も台座トップを段差加工し削ったのと同じ厚の当て木を本体内部の台座の裏面部分に接合してあります。
まあ、今日のところの作業はこんな感じでしたね。
こうしたアコギのスロープヘッド化作業は検証の為と、試奏用に最低2本製作予定でおります。
以前、チューンナップ仕様の楽器を製作していた時期もそうでしたが、チューンナップ品を1本製作する為に2~3本の同じ様なタイプのユーズド楽器を素材として用意しなくては行けません。これは量産品は作りの善し悪しだけでなく素材として避けたい品質の個体もよく在るからです。
ハイクラスの素材の良いものはユーズド品でもそれなりに高額ですからチューンナップ後の価格は非常に高価になってしまう為に要望が無い限りは基本的に避けていました。
勿論、持ち込みで依頼を受ける場合は今でもお受け出来ます。また諸々の関係で、ブログで公表しないで欲しいと言う方も昔から結構いらっしゃいますので事前に申し出て下さればブログアップせずに直接メール報告致します。
そうですよ、以前チューンナップ品を主体に作業をしていた時期には問い合わせ/相談だけメールが1日20通届く日もあったくらい大忙しになってしまい、その素材を用意するだけでもエラク大変でした。アルバイトの方に対象モデルのネット入手や管理の手伝いをして貰っても結局作業自体が出来るのはワタクシひとりでしたから面倒な作業だけでなく在庫素材を把握するだけでも大変でした。
その個体がどういう経路で入手されたか、素材のあまりの多さに個体毎のデータが人任せにしていたらゴチャゴチャになってしまったりもしました。
やはり人に任せると余計にワケが判らなくなりますね。一般人にはみんな同じ様なモノに見えてしまうそうです。(^_^;)無理無いですね。 また、燻煙での徹夜もしょっちゅうでしたからね。いっつも体がキツイし眠い。もう二度とゴメンって感じです。( ̄_ ̄ i)
今回は設計に対する検証が目的なので5、6本程度のアコギを手配して数本を選んで設定変更して意図した結果が得られているかを確かめます。
今後独自のアコギの製作を行うつもりは無いのですが、スロープヘッド設定その他の一連のtmp設定がアコギに与えるメリットを具体的に確認しておきたいのです。まあ気が向いたら商売抜きでじっくり手作りのアコースティック・ギターを製作するのも 悪く無いな、とは思ってはいます。

個別報告 長野のMさん &
10/30 今日はずっと雨が降り続いています。台風は明日いらっしゃるそーで。
写真は長野のMさんご依頼のCCRとストラトのネックのスロープヘッド化2本。リセットアップの準備が整いましたので来週からセットアップ作業に取りかかります。
その他の写真は相変わらずのアコギのスロープヘッド化の作業で、やっと最後の接ぎ作業で裏面にイタヤカエデ材を接着中。硬化が終了したら裏面を設定厚まで削って最終厚に加工して行き、そこからペグロケーションとヘッド形状加工へと進みます。
もう1枚は娯楽作品みたいなもんですが(^O^)ウッドペッカーの最終モデルでパーツだけ乗っけてみてのショット。
ちっちゃいし、こんなアバンギャルドなルックスだからって なめたらアカン音が出ますよ。( ̄▽ ̄)
関東地域のみなさん、台風にはくれぐれもご注意を。また来週お会いしましょう。

写真は長野のMさんご依頼のCCRとストラトのネックのスロープヘッド化2本。リセットアップの準備が整いましたので来週からセットアップ作業に取りかかります。
その他の写真は相変わらずのアコギのスロープヘッド化の作業で、やっと最後の接ぎ作業で裏面にイタヤカエデ材を接着中。硬化が終了したら裏面を設定厚まで削って最終厚に加工して行き、そこからペグロケーションとヘッド形状加工へと進みます。
もう1枚は娯楽作品みたいなもんですが(^O^)ウッドペッカーの最終モデルでパーツだけ乗っけてみてのショット。
ちっちゃいし、こんなアバンギャルドなルックスだからって なめたらアカン音が出ますよ。( ̄▽ ̄)
関東地域のみなさん、台風にはくれぐれもご注意を。また来週お会いしましょう。

週明けに期待
10/29 明日から関東地方は台風の影響で風雨が激しくなるそうです。
今日は雨こそ降っていませんが台風の影響がこれから出るとの事なので塗装も燻煙も行っていません。
そんなワケで今日も木工作業が中心。
写真はアコギのスロープヘッド化作業で、今日はトップ面をスロープヘッド設定での加工を済ませてから裏面のアゴ部分に接ぎ木(写真)この接着が硬化したら今度はトップ面に付き板の接合作業へと進みます。
そこまで済んだら今度は裏面をトップ面と平行厚に加工してから最後にイタヤカエデを接いで、やっと全ての接ぎ加工作業が終了。接ぎ工程だけで6回ですからねえ。
それからやっとヘッド形状加工へと進む段取りです。勿論、その次には塗装工程が待っています。
この様にアコギのスロープヘッド構造への作り替えは新しいネックを1本製作する以上の手間ひまが掛かるってことです。
それにしても、やはりセットネックものは取り回しが面倒。常にネックにボディ本体がくっついて来ちゃいますからね。その為にセットネックの楽器を製作する場合はデタッチャブル方式の楽器製作の倍以上の作業スペースが必要になります。まあ、アコギだけ専門に作ってるのでしたらそれはそれでいいんですけどね。
ワタクシの様に古典楽器からエレクトリック系まで、更にはギター/ベース双方と、様々な楽器を扱う職人にはたったひとりでの工房であってもそれなりの作業スペースが必要になって来ます。室内作業場として最低でも20畳のスペースは必要ですし、その他に資材庫も塗装や燻煙設備もワタクシには必要ですからトータルでは40畳程は仕事場として欲しいですね。勿論、生活空間はこれとは別に必要なのは言うに及びません。
各地で台風の被害が最少である事を願います。
今日は雨こそ降っていませんが台風の影響がこれから出るとの事なので塗装も燻煙も行っていません。
そんなワケで今日も木工作業が中心。
写真はアコギのスロープヘッド化作業で、今日はトップ面をスロープヘッド設定での加工を済ませてから裏面のアゴ部分に接ぎ木(写真)この接着が硬化したら今度はトップ面に付き板の接合作業へと進みます。
そこまで済んだら今度は裏面をトップ面と平行厚に加工してから最後にイタヤカエデを接いで、やっと全ての接ぎ加工作業が終了。接ぎ工程だけで6回ですからねえ。
それからやっとヘッド形状加工へと進む段取りです。勿論、その次には塗装工程が待っています。
この様にアコギのスロープヘッド構造への作り替えは新しいネックを1本製作する以上の手間ひまが掛かるってことです。
それにしても、やはりセットネックものは取り回しが面倒。常にネックにボディ本体がくっついて来ちゃいますからね。その為にセットネックの楽器を製作する場合はデタッチャブル方式の楽器製作の倍以上の作業スペースが必要になります。まあ、アコギだけ専門に作ってるのでしたらそれはそれでいいんですけどね。
ワタクシの様に古典楽器からエレクトリック系まで、更にはギター/ベース双方と、様々な楽器を扱う職人にはたったひとりでの工房であってもそれなりの作業スペースが必要になって来ます。室内作業場として最低でも20畳のスペースは必要ですし、その他に資材庫も塗装や燻煙設備もワタクシには必要ですからトータルでは40畳程は仕事場として欲しいですね。勿論、生活空間はこれとは別に必要なのは言うに及びません。
各地で台風の被害が最少である事を願います。
予想外
10/27 今日は予想外に晴れてくれました。助かります。当然、塗装作業を進めました。
写真は塗装作業の合間を見て行っている木工作業。
写真:左はヤイリ製のD-35タイプのドレッドノート・モデルなんですが、なぜか外見はフルコピーなのにペグロケーションだけがオリジナル設定に変更されていました。結果的に張力バランスが整っていない為に細めでナローなサウンド。ヘッド面も捻れが出ていましたので修正兼ねて作り替え。
写真はペグ穴を埋木しヘッド面の修正を加えた時点でのショット。ヘッドのねじれを修正した関係で元のローズの付き板から斜めに下地材が出ています。次の工程ではこの上に新たにローズ材のつき板を張り合わせてからペグロケーションをやり直します。
もう1本はスロープヘッド化作業の途中のヤマハのアコギ。
既にトラスロッドの溝加工部分も埋木済み。トラスロッドのヘッド側でのアジャスト・タイプはこのロッドヘッド部分の溝加工でネック強度を大きく失っています。一旦ここを埋木して強度を高めてあげて、最後にレンチ棒を差し込めるだけの最小サイズでドリル穴加工を行います。
この写真の接ぎ加工はtmpのヘッドデザインに合わせて横幅を確保する為に両サイドにも特に腰の強いマホ材の個体だけで接ぎ木しています。次の工程では角度面変更の為に削り出した三角ブロック材を表裏双方に接いでいきます。そこまでが終わって今回のスロープヘッド化工程のやっと半分くらいかな。
こんな加工工程の説明なんかホントはしなくてもいいんですが、一度はやっておかないと加工値段だけ聞いて「うわっ、高い!」って思われちゃいますからねえ~ ( ̄ー ̄)
チューンナップもいっしょ。作り替えるのが一番面倒。最初から作った方が早いのですよ。
ちなみに市販品のアコギに関してですが、10年ほど以前の話ですが某大手メーカーさんでは年間に40~50万本程生産されていました。単純に日割り計算しますと一日で1500本くらい生産しないと達成出来ない数量です。
そこで大活躍するのが形状加工マシン達です。ネックに関しても一日中マシン君達はフル稼働してガンガン形状加工しています。アコギの普及品でしたらナトー材、ミドルクラスならアフリカンマホ材、高級品ですと厳選材で、と言う様にクラス別に材種の違いこそあれ、基本的には同じ様に次々と形状加工処理されて行きます。
そうしたライン生産工程を見ていると楽器を作っているとは思えず何か違ったモノに見えて来ます。
また、こんなに木を使っちゃってホントに自然界は大丈夫なの?とも、やはり思ってしまいますね。
同じ形にするのでも1本1本丁寧に作業して作り上げるのと最新の加工マシンで次々と製品化されていくのとでは、工程その他もやはり全然違います。当然出音もね。
こんな作り方していたんじゃ、頑張っても年間で20本がいいとこだなあ~、って言うスタイルの方がやっぱりワタクシは好きですねえ~ (^~^)

写真は塗装作業の合間を見て行っている木工作業。
写真:左はヤイリ製のD-35タイプのドレッドノート・モデルなんですが、なぜか外見はフルコピーなのにペグロケーションだけがオリジナル設定に変更されていました。結果的に張力バランスが整っていない為に細めでナローなサウンド。ヘッド面も捻れが出ていましたので修正兼ねて作り替え。
写真はペグ穴を埋木しヘッド面の修正を加えた時点でのショット。ヘッドのねじれを修正した関係で元のローズの付き板から斜めに下地材が出ています。次の工程ではこの上に新たにローズ材のつき板を張り合わせてからペグロケーションをやり直します。
もう1本はスロープヘッド化作業の途中のヤマハのアコギ。
既にトラスロッドの溝加工部分も埋木済み。トラスロッドのヘッド側でのアジャスト・タイプはこのロッドヘッド部分の溝加工でネック強度を大きく失っています。一旦ここを埋木して強度を高めてあげて、最後にレンチ棒を差し込めるだけの最小サイズでドリル穴加工を行います。
この写真の接ぎ加工はtmpのヘッドデザインに合わせて横幅を確保する為に両サイドにも特に腰の強いマホ材の個体だけで接ぎ木しています。次の工程では角度面変更の為に削り出した三角ブロック材を表裏双方に接いでいきます。そこまでが終わって今回のスロープヘッド化工程のやっと半分くらいかな。
こんな加工工程の説明なんかホントはしなくてもいいんですが、一度はやっておかないと加工値段だけ聞いて「うわっ、高い!」って思われちゃいますからねえ~ ( ̄ー ̄)
チューンナップもいっしょ。作り替えるのが一番面倒。最初から作った方が早いのですよ。
ちなみに市販品のアコギに関してですが、10年ほど以前の話ですが某大手メーカーさんでは年間に40~50万本程生産されていました。単純に日割り計算しますと一日で1500本くらい生産しないと達成出来ない数量です。
そこで大活躍するのが形状加工マシン達です。ネックに関しても一日中マシン君達はフル稼働してガンガン形状加工しています。アコギの普及品でしたらナトー材、ミドルクラスならアフリカンマホ材、高級品ですと厳選材で、と言う様にクラス別に材種の違いこそあれ、基本的には同じ様に次々と形状加工処理されて行きます。
そうしたライン生産工程を見ていると楽器を作っているとは思えず何か違ったモノに見えて来ます。
また、こんなに木を使っちゃってホントに自然界は大丈夫なの?とも、やはり思ってしまいますね。
同じ形にするのでも1本1本丁寧に作業して作り上げるのと最新の加工マシンで次々と製品化されていくのとでは、工程その他もやはり全然違います。当然出音もね。
こんな作り方していたんじゃ、頑張っても年間で20本がいいとこだなあ~、って言うスタイルの方がやっぱりワタクシは好きですねえ~ (^~^)

個別報告 港区のMさん
10/25 いやはや、もうすぐ10月も終わりますねえ。
写真はMさんオーダーのカスタム・ストラトですが、最後の燻煙処理を掛けたところ、新たな目痩せが出て来ましたので、もう一度だけコーティングすることに致しました。
これと同じ判断でセットアップ途中のHさんのTELESA-SMMも、もう一度コーティングし直します。
遅れが出ました事をお詫びします。m(_ _ )m
もう一枚の写真はアコギのスロープヘッド化の途中のショット。
なんだか殺人事件現場みたいでしょ(`∀´)
この後もまーだまだ接ぎ木を重ねなくちゃいけません。なんせ、ぜーんぜん違うヘッド構造に作り替えるワケなのでこれでもフツーの作業なんですよ。
シングルサイドのペグ・ロケーションのアコースティック・ギターはヤマハやタカミネ製にも存在しますが、あれらはアングルドヘッドかフラットヘッド構造ですからスロープヘッド設定とは根本的に似て非なるものです。まあ、同じ作り替えでもアングルドヘッドの方が全然作業は楽チンなんですけどね。
従来の設定ではワタクシの作りたい(提供したい)楽器の響き方やバランスなどと、かなりイメージが異なるので作り替えるしか無いんです。ワタクシの根本的なギターに対するイメージはもっと木鳴りが強く、バランスよく、レスポンスに優れ、アンサンブル中でも抜けて通るサウンドです。
よくある繊細にしか鳴らない楽器はローミッドが薄くレンジも狭いですが、木鳴りの太さを備えた楽器は奏者のフィンガリング/ピッキング・ニュアンスに反応しアンサンブル中でもしっかり存在してくれます。その為にはシングルサイド・スロープヘッド構造が一番理想に近い響き方をしています。
たまに、そんな構造やデザインなんて前からあるじゃん!っておっしゃる方がいますが、┐( ̄ヘ ̄)┌
同じストラトですら鳴る鳴らないって皆さん騒いでるでしょ? な~んで?
同じフェンダー製であってもそうでしょ? 一見同じ様な作りに見えるけれど、鳴る楽器と鳴らない楽器にはちゃーんと違いがあるんです。要するに素人見によく似て見えてもそれは同じじゃないって事です。ですから「似た様な構造だから同じじゃん」とは決して思わないことです。
エレキと言えどもサウンドのクオリティを追求したらきっちりした設定構造が与えられていなくちゃ、いくらいい素材を採用してもベストは無理です。少しでも設定がズレていたら、もうそこでアウトですから。昔から残念なぐらいギターはイージーに考えられたり作られたりしてるのも事実ですが、優れた楽器にしようとしたらもうそこからは微妙な世界の積み重ねでしかないんです。
それこそ呆れる程にね。( ̄  ̄+)

写真はMさんオーダーのカスタム・ストラトですが、最後の燻煙処理を掛けたところ、新たな目痩せが出て来ましたので、もう一度だけコーティングすることに致しました。
これと同じ判断でセットアップ途中のHさんのTELESA-SMMも、もう一度コーティングし直します。
遅れが出ました事をお詫びします。m(_ _ )m
もう一枚の写真はアコギのスロープヘッド化の途中のショット。
なんだか殺人事件現場みたいでしょ(`∀´)
この後もまーだまだ接ぎ木を重ねなくちゃいけません。なんせ、ぜーんぜん違うヘッド構造に作り替えるワケなのでこれでもフツーの作業なんですよ。
シングルサイドのペグ・ロケーションのアコースティック・ギターはヤマハやタカミネ製にも存在しますが、あれらはアングルドヘッドかフラットヘッド構造ですからスロープヘッド設定とは根本的に似て非なるものです。まあ、同じ作り替えでもアングルドヘッドの方が全然作業は楽チンなんですけどね。
従来の設定ではワタクシの作りたい(提供したい)楽器の響き方やバランスなどと、かなりイメージが異なるので作り替えるしか無いんです。ワタクシの根本的なギターに対するイメージはもっと木鳴りが強く、バランスよく、レスポンスに優れ、アンサンブル中でも抜けて通るサウンドです。
よくある繊細にしか鳴らない楽器はローミッドが薄くレンジも狭いですが、木鳴りの太さを備えた楽器は奏者のフィンガリング/ピッキング・ニュアンスに反応しアンサンブル中でもしっかり存在してくれます。その為にはシングルサイド・スロープヘッド構造が一番理想に近い響き方をしています。
たまに、そんな構造やデザインなんて前からあるじゃん!っておっしゃる方がいますが、┐( ̄ヘ ̄)┌
同じストラトですら鳴る鳴らないって皆さん騒いでるでしょ? な~んで?
同じフェンダー製であってもそうでしょ? 一見同じ様な作りに見えるけれど、鳴る楽器と鳴らない楽器にはちゃーんと違いがあるんです。要するに素人見によく似て見えてもそれは同じじゃないって事です。ですから「似た様な構造だから同じじゃん」とは決して思わないことです。
エレキと言えどもサウンドのクオリティを追求したらきっちりした設定構造が与えられていなくちゃ、いくらいい素材を採用してもベストは無理です。少しでも設定がズレていたら、もうそこでアウトですから。昔から残念なぐらいギターはイージーに考えられたり作られたりしてるのも事実ですが、優れた楽器にしようとしたらもうそこからは微妙な世界の積み重ねでしかないんです。
それこそ呆れる程にね。( ̄  ̄+)

個別報告 コンバスのUさん
10/23 本日は実に気持ちのよい秋晴れの一日でしたね。ありがたい!
写真は先ほど燻煙処理全て終了したUさんのコンバスです。
1世紀ほど前にチェコで製作された個体との事ですが、持ち込まれた段階ではまるで休眠中と言った感じのおとなしい鳴り方でした。
本来の6割台程度しか鳴ってないな、と言う印象でしたが、まだ処理後の寝ぼけ状態にも拘らず、既にローエンドも伸び、全域にも拡張を見せています。音に重さも加わって来てますね。大成功ですね。
恐らく落ち着きを見せ始める3ヶ月後あたりには所有者本人が一番驚くポテンシャルを示し出すでしょう。
Uさん、早く受け取りたくてたまんないでしょ? お約束通り生まれ変わっちゃってますからね。(^ε^)
受け取り予定をご連絡下さいね。お待ちしています。
写真は先ほど燻煙処理全て終了したUさんのコンバスです。
1世紀ほど前にチェコで製作された個体との事ですが、持ち込まれた段階ではまるで休眠中と言った感じのおとなしい鳴り方でした。
本来の6割台程度しか鳴ってないな、と言う印象でしたが、まだ処理後の寝ぼけ状態にも拘らず、既にローエンドも伸び、全域にも拡張を見せています。音に重さも加わって来てますね。大成功ですね。
恐らく落ち着きを見せ始める3ヶ月後あたりには所有者本人が一番驚くポテンシャルを示し出すでしょう。
Uさん、早く受け取りたくてたまんないでしょ? お約束通り生まれ変わっちゃってますからね。(^ε^)
受け取り予定をご連絡下さいね。お待ちしています。
個別報告 長野のHさん
10/22 本日のヨコハマはずっと曇り空でしたね。でも燻煙は何とか行えました。とは言え、湿度が高めでしたので効率が落ちますから、その分時間を延長して効果が行き渡るまで継続しています。
問題はアシスタントさんが帰っちゃうとワタクシは燻煙中は外出が出来なくなっちゃうんですよね。
今回初めてウチの女性のスタッフに燃焼材をリセットする煙が収まったタイミングで少しだけ作業を補佐して頂きました。煙がほぼ収まったタイミングであるにも拘らず、息苦しい、目に染みる、気分が悪い、臭い!など即ウンザリしてましたね。(^_^;)
あのね、濃厚な煙が出ている間はこんなもんじゃーないっつーの (^。^)
写真はセットアップ途中のHさんオーダーTELESA-SMM/MH+TLです。本日はここまで。
じっくり行きますよ。(^ ^)
問題はアシスタントさんが帰っちゃうとワタクシは燻煙中は外出が出来なくなっちゃうんですよね。
今回初めてウチの女性のスタッフに燃焼材をリセットする煙が収まったタイミングで少しだけ作業を補佐して頂きました。煙がほぼ収まったタイミングであるにも拘らず、息苦しい、目に染みる、気分が悪い、臭い!など即ウンザリしてましたね。(^_^;)
あのね、濃厚な煙が出ている間はこんなもんじゃーないっつーの (^。^)
写真はセットアップ途中のHさんオーダーTELESA-SMM/MH+TLです。本日はここまで。
じっくり行きますよ。(^ ^)
個別報告 ヨコハマのIさん &
10/21 本日のヨコハマは小雨がシトシト降り続いています。
写真は地元のIさんのtmp製カスタム・ストラト。本日無事にスロープヘッド化作業全てが終了致しましたのでご報告致します。受け取り希望日をご連絡下さいませ。 P.S. 一段と鳴ってますよ。(^ ^)ノ
塗装も燻煙も思う様に進められない時には試作品の作業を進めています。
このウッドペッカーと言うコンセプト・ギターも、スロープヘッドネックでのフロート・ブリッジ系(チューン0系)設定のまとまりを確認する為の目的があります。ギブソン系とは仕込み角度は異なりますが、ボディに仕込み角を設けてのデタッチャブル方式の楽器です。
勿論こうした設定に似た様な楽器は以前から存在しますが、いずれも成功していないと判断しています。目的は主流の定番楽器達の存在を脅かすくらいの楽器としての設定完成度を求めています。まずはワタクシが惚れ込まないとね、意味ないんです。惚れ込める様なサウンドであるなら製作意欲も出て来ますしね。
ミュージシャンにとってそれがどうであるかは、その次の段階の話です。
とは言っても、それはこのウッドペッカーに関した話ではないですよ。この楽器に流用した設定によるサウンド全般のクオリティ・チェックの結果が重要なんだと言う事です。この様なコンパクトなサイズの楽器であっても従来には無かったダイナミクスやバランスや、レスポンス感など含めワタクシのイメージ通りのものが得られれば、通常設計の楽器に流用したなら確実に成功出来るからです。
この新たな基本設定が成功すれば、STELAやTELESAとは違ったキャラクターのギターの設計も考えています。まずは新たなサウンドの誕生を生みの親自身が楽しまなくちゃね。(^~^)
写真は地元のIさんのtmp製カスタム・ストラト。本日無事にスロープヘッド化作業全てが終了致しましたのでご報告致します。受け取り希望日をご連絡下さいませ。 P.S. 一段と鳴ってますよ。(^ ^)ノ
塗装も燻煙も思う様に進められない時には試作品の作業を進めています。
このウッドペッカーと言うコンセプト・ギターも、スロープヘッドネックでのフロート・ブリッジ系(チューン0系)設定のまとまりを確認する為の目的があります。ギブソン系とは仕込み角度は異なりますが、ボディに仕込み角を設けてのデタッチャブル方式の楽器です。
勿論こうした設定に似た様な楽器は以前から存在しますが、いずれも成功していないと判断しています。目的は主流の定番楽器達の存在を脅かすくらいの楽器としての設定完成度を求めています。まずはワタクシが惚れ込まないとね、意味ないんです。惚れ込める様なサウンドであるなら製作意欲も出て来ますしね。
ミュージシャンにとってそれがどうであるかは、その次の段階の話です。
とは言っても、それはこのウッドペッカーに関した話ではないですよ。この楽器に流用した設定によるサウンド全般のクオリティ・チェックの結果が重要なんだと言う事です。この様なコンパクトなサイズの楽器であっても従来には無かったダイナミクスやバランスや、レスポンス感など含めワタクシのイメージ通りのものが得られれば、通常設計の楽器に流用したなら確実に成功出来るからです。
この新たな基本設定が成功すれば、STELAやTELESAとは違ったキャラクターのギターの設計も考えています。まずは新たなサウンドの誕生を生みの親自身が楽しまなくちゃね。(^~^)