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個別報告 港区のMさん

10/25 いやはや、もうすぐ10月も終わりますねえ。

写真はMさんオーダーのカスタム・ストラトですが、最後の燻煙処理を掛けたところ、新たな目痩せが出て来ましたので、もう一度だけコーティングすることに致しました。
これと同じ判断でセットアップ途中のHさんのTELESA-SMMも、もう一度コーティングし直します。
遅れが出ました事をお詫びします。m(_ _ )m

もう一枚の写真はアコギのスロープヘッド化の途中のショット。
なんだか殺人事件現場みたいでしょ(`∀´)
この後もまーだまだ接ぎ木を重ねなくちゃいけません。なんせ、ぜーんぜん違うヘッド構造に作り替えるワケなのでこれでもフツーの作業なんですよ。

シングルサイドのペグ・ロケーションのアコースティック・ギターはヤマハやタカミネ製にも存在しますが、あれらはアングルドヘッドかフラットヘッド構造ですからスロープヘッド設定とは根本的に似て非なるものです。まあ、同じ作り替えでもアングルドヘッドの方が全然作業は楽チンなんですけどね。
従来の設定ではワタクシの作りたい(提供したい)楽器の響き方やバランスなどと、かなりイメージが異なるので作り替えるしか無いんです。ワタクシの根本的なギターに対するイメージはもっと木鳴りが強く、バランスよく、レスポンスに優れ、アンサンブル中でも抜けて通るサウンドです。

よくある繊細にしか鳴らない楽器はローミッドが薄くレンジも狭いですが、木鳴りの太さを備えた楽器は奏者のフィンガリング/ピッキング・ニュアンスに反応しアンサンブル中でもしっかり存在してくれます。その為にはシングルサイド・スロープヘッド構造が一番理想に近い響き方をしています。

たまに、そんな構造やデザインなんて前からあるじゃん!っておっしゃる方がいますが、┐( ̄ヘ ̄)┌
同じストラトですら鳴る鳴らないって皆さん騒いでるでしょ? な~んで?
同じフェンダー製であってもそうでしょ? 一見同じ様な作りに見えるけれど、鳴る楽器と鳴らない楽器にはちゃーんと違いがあるんです。要するに素人見によく似て見えてもそれは同じじゃないって事です。ですから「似た様な構造だから同じじゃん」とは決して思わないことです。

エレキと言えどもサウンドのクオリティを追求したらきっちりした設定構造が与えられていなくちゃ、いくらいい素材を採用してもベストは無理です。少しでも設定がズレていたら、もうそこでアウトですから。昔から残念なぐらいギターはイージーに考えられたり作られたりしてるのも事実ですが、優れた楽器にしようとしたらもうそこからは微妙な世界の積み重ねでしかないんです。 
 それこそ呆れる程にね。( ̄  ̄+)

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