お宝映画・番組私的見聞録 -3ページ目

黒の奔流

前回から干支が一回りした72年の作品「黒の奔流」である。原作は松本清張なので、当然のようにサスペンスだが、原作タイトルは「種族同盟」といい、短編である。何となくだが「黒の奔流」の方が松本清張っぽい気がする。「黒の××」だと大映の黒シリーズを思い出すが、時代が違う(62~64年)し、黒シリーズに松本清張原作作品はない。そもそも72年だと大映作品が存在しない(71年に潰れたので)。
話の概要は以下のとおり。多摩川に面した渓谷沿いの旅館の女中・貝塚藤江(岡田茉莉子)は、宿泊していたコンツェルンの御曹司・阿部達彦穂積隆信)を崖から突き落とした容疑で逮捕された。弁護士の矢野武山崎努)は、恩師の若宮弁護士松村達雄)を介して、この事件の国選弁護人となる。矢野は、敗色濃厚と思われた事件を逆転無罪に持ち込めば、弁護士としての名声も上がり、若宮の娘・朋子松坂慶子)をものにできるのではと考えていた。矢野は有力な証拠・証人を見つけ、ついには藤江の無罪判決を勝ち取り、目論見通り朋子との結婚話も進む。他方、藤江矢野の事務所に勤め始め、感謝の気持ちはやがて愛情へと変わっていくのだった。
本作は原作とはかなり違った設定となっている。原作の「私」は矢野武という名が付き、容疑者も男性だったのを女性に変えている。また、結婚相手の設定なども付け加えられている。
主人公は山崎努の演じる矢野だが、トップクレジットは岡田茉莉子である。当時39歳で、あまりイメージにないが、スタートは東宝ニューフェイスの3期生で51年にデビューしている。57年から松竹に移籍し、有馬稲子と共に松竹の二枚看板として活躍した。
山﨑努は当時36歳。映画デビューは60年で、黒澤映画「天国と地獄」(63年)の誘拐犯役で一気に有名となった。当たり役となる「必殺仕置人」の念仏の鉄は73年のことなので、恐らく本作の直後に坊主頭になったのであろう。弁護士ドラマといえば、法廷で検事とやり合うのがお決まりのシーンだが、本作で検事を演じるのは佐藤慶である。山﨑努佐藤慶と言えば、どうしても「新・必殺仕置人」(77年)の最終話を思い出すのは自分だけではないだろう。
藤江矢野に対する感情は時代に強まって行く。そして藤江は事件の「真相」を告白するのだった。以下ネタバレになるが、藤江と阿部が二人で渓谷の道を歩いていると、突然阿部藤江に襲い掛かる。つまり、レイプしたのだが、事後阿部は数万円を藤江に投げつけるように渡し、立ち去ろうとする。「ひどい」と追いかけ藤江は安部を押すような形となる。すると阿部は崖から下に真っ逆さま。まあ、偶発的な事故のようなものなのだが、事実とすれば「無罪」ではなくなる可能性も出てくる。藤江の存在に悩む矢野に助手の由基子谷口香)は、事故に見せかけて殺せばいいと提案するのだった。矢野は藤江を湖に誘い出しボートで水上へ出るのだが、藤江は刃物を隠し持っていたのである。ラストは「先生を殺して私も死ぬ」みたいな展開になるのだった。
他の出演者だが、中村伸郎、玉川伊佐男、岡本茉莉、菅井きん、谷村昌彦、石山雄大など。
本作は映画化はこの1度だけだが、テレビドラマ化は3度されている。いずれも原作と違い被告人を女性に設定している。79年版は「種族同盟」をタイトルの一部に用いているが、02年版と09年版は「黒の奔流」をタイトルに用いている。

最後の切札

佐田啓二繋がりで、今回は普通に本人が出演している「最後の切札」(60年)という作品である。
原作は白崎秀雄肉の僕」という妙なタイトルの小説で、橋本忍が脚色し、野村芳太郎が監督を務める。佐田啓二は自分から見ると物心ついた時には既に亡くなっていたので、よく考えるとその出演作品を見たことがほとんどなかったりするのだ。「君の名は」とか一連の小津作品とか正統派二枚目としての佐田啓二しかイメージのなかったので、本作のような悪党を演じることもあったんだなあと改めて思った。
冒頭、芥川龍之介の三男・芥川也寸志の劇伴にのって、主役の佐田啓二は画面いっぱいのデカイ字でクレジットされる。続く芳村真理、日比野恵子、小田切みきらは通常サイズに戻るがトメである桑野みゆきも佐田同様にデカイ字でクレジットされる。イヤでもこの二人の名がインプットされる。
佐田が演じる立野駿介は、表向きは妻も子もいる小さな洋品店の店主だが、裏ではゆすりたかり等で金をせしめている悪党である。今回のターゲットは新興宗教団体「不滅教会」あった。まあ現代では宗教ネタはタブー視されているような傾向があるが、この時代では結構普通に登場している印象がある。
立野の相棒である吉村を演じるのは宮口精二である。佐田もそうだが、この人も全く悪人に見えない。まあそれが狙いかもしれないが。よく考えると「七人の侍」(54年)で、最も腕の立つ久蔵を演じてからまだ6年しか経っていない。黒澤マジックで強そうに見えたが、現代劇では吹けば飛びそうなやせ細った初老の男という感じなのである。当時47歳だが、もっと上に見える。
逆に「不滅教会」の面々はちょっと怪しい。理事の星野加藤嘉)とか会計担当の越村殿山泰司)とか、新聞種を恐れる彼らは立野や吉村に金を渡したりした。
また、立野は複数の女と付き合いそこからも金をせしめていた。女優の田鶴子日比野恵子)、女給の民江芳村真理)、歌手志願の園子桑野みゆき)といった面々だ。この中では立野は最も園子への思い入れが強かった。日比野恵子は52年に二代目ミス日本(初代は山本富士子)に輝き、新東宝に入社し、主に時代劇で活躍するが58年に退社。59年には歌舞伎座プロと契約し松竹作品に出演するようになる。しかし、61年には引退してしまうのである。ちなみに、横浜平沼高校時代は岸惠子、小園蓉子と同級生であった。芳村真理はファッションモデルとして活躍していたが、60年辺りから女優業に進出。つまり、本作は女優業を始めたばかりの頃だったわけである。ただ、肌に合わないという理由で60年代後半には女優は廃業している。
話を戻すと、立野は「不滅教会」から分かれた「誠心会」の中塚河野秋武)と斎藤三井弘次)から支部長だった竹川の死に疑問があると言うネタを仕入れた。立野はその田舎である那須まで行って、土葬されているのを確かめた。遺体解剖すれば、殺人事件に発展すると彼は確信する。一方で不滅教会も立野の行動に気付き尾行され始める。また園子も立野の下から離れていった。追い込まれた立野は墓を暴くしかないと二人の人足西村晃、小池朝雄)を雇い、墓を掘ったが遺体は既になかった。星野に先手を打たれたと立野は悟った。こうなると金が必要になってくると考え、立野は二人を置いて逃げ出すのだが、追いかける人足の投げたスコップが立野の首に突き刺さる。一方、東京では立野の言葉に乗せられた斎藤星野を刺殺していた。
全編を通して感じるのは「暑さ」である。真夏の撮影なのか演出なのか不明だが、出演者たち特に佐田は終始汗をかいている。そのじっとり感が伝わってくる作品である。あと前回の「左ききの狙撃者」と同じ出演者が多い。西村晃、加藤嘉、三井弘次、佐藤慶、浜村純などである。

左ききの狙撃者 東京湾

左ききの狙撃者 東京湾」(62年)というサスペンス映画を見た。本作は佐田啓二が「企画」としてクレジットされている(多分)唯一の作品。ちなみに、本人は出演していない。実はプロデューサーへの転身を考えていたというような証言もあるので、こういった作品があっても不思議ではないようだ。
冒頭で佐伯という中年男性(浜村純)が射殺される。近くのビルの屋上から狙い、犯人は左ききであると予想された。捜査にあたる荒巻捜査課長細川俊夫)、鈴木捜査主任織田政雄)、澄川刑事西村晃)、若手の秋根刑事石崎二郎)たち。この澄川、秋根両刑事を中心に物語は進む。実は秋根澄川の妹であるゆき子榊ひろみ)と交際中であった。その後、射殺された佐伯は麻薬取締官で囮捜査中だったことが明かされる。背景に麻薬組織が絡んでおり、武山佐藤慶)という男が浮上する。その尾行中に澄川はかつての戦友だった井上玉川伊佐男)と再会する。澄川にとって井上は命の恩人であったが、彼は優秀な左利きの狙撃手でもあった。澄川は井上をマークするが、井上も麻薬団のボス小川加藤嘉)から澄川が刑事で佐伯殺しを追っていることを聞かされ、井上に澄川殺しを命じる。しかし、井上に澄川は殺せず、井上も「自首するので一日猶予をくれ」と頼み、澄川もそれを吞む。井上は小川から報酬を受け取ると小川の子分や張り込みの刑事たちを巻いて、故郷である尾道行の列車に飛び乗った。しかし、その列車には澄川が乗っていた。
というような展開なので、西村晃が主役と言えそうだが、トップクレジットは石崎二郎である。誰やねんという人も多いと思う。しかも(第一回作品)となっており、映画デビュー作でもあった。この人については父が佐分利信であるということくらいしかわからなかった。しかも映画はどうやら、この一作のみ。テレビの方はどうかと言えば、この61~62年くらいに「東京の侍たち」など数本の主演ドラマがあったようだ。その後はゲスト出演ばかりで「ウルトラQ」「白い牙」「太陽にほえろ」といった自分が見たことあるドラマにも出演していたようだが、記憶にない。76年あたりまで出演記録があるが、その辺りで引退したということだろう。
クレジット的には、次に榊ひろみ、葵京子となっている。は当時20歳で、SKD(松竹歌劇団)の出身。66年に荒木一郎と結婚し引退するが、69年に離婚すると女優に復帰した。その後82年までは活動していた。葵京子は詳しいプロフィールは不明だが、60年代に活躍していた女優である。本作では井上の少し頭の弱い奥さん役である。
その次に物語の中心となる西村晃と玉川伊佐男の名がある。西村の方がずっと年長に見えるが、玉川が40歳、西村が39歳で玉川が1歳上である。西村はその後のイメージもあるが、まだ40前だったことに驚く。玉川は普段は名バイブレーヤーという感じで、本作の様にストーリーの中心にいるのは珍しい。ただ、両名ともウィキペディアの出演映画の項目では、本作の名は挙がっていない。それだけ知られざる作品ということだろうか。あと、玉川佐藤慶と言えばドラマ「大都会 闘いの日々」(76年)では捜査4課の課長代理と課長で、渡哲也の上司を演じていた。冒頭で殺される浜村純はどう見ても麻薬捜査官には見えない。まあ見えないから囮としてはいいのだろうけれども。
佐田啓二はこの二年後に亡くなるので、「企画」作品は本作のみに留まったのだろうか。主任役の織田政雄も二年後に脳溢血で倒れ、復帰に四年程費やすことになる。

復讐の歌が聞える

今年は予告した通り、映画を中心に取り上げて行こうと思う。で新年第1弾にふさわしく?「復讐の歌が聞える」(68年)である。原作は石原慎太郎の「青い殺人者」で、石原自らが脚本を担当している。製作は松竹と俳優座で、出演者のほとんどが当時、俳優座に所属していた。監督は山根成之、貞永方久のW新人監督という珍しい体制をしいていた。
主演は原田芳雄で、これが映画デビュー作である。と言っても既に28歳だったのだが、本作においては刑務所に入れられたという設定上あまり若くない方が良いのである。刑期7年というのは原田に合わせたのかもしれないが。会社を奪われ、父兄妹も死に追いやられた。自身は収監された男の復讐劇である。
冒頭は出所する原田演じる竹中克己看守東野英治郎のシーンから始まる。東野の出番はこれだけである。一人歩く竹中の後を付ける謎の車。そのまま竹中は日光へ行き、翌日滝へ身を投げたという新聞報道がある。
それから1年が経ち協立産業の内山阿部希郎)と徳田横森久)が殺害される。続けて杉吉織本順吉)はレストランで毒殺、大森永田靖)は病院で刺殺、工事現場で安川中村敦夫)はクレーンで宙づりにされ、下へ落される。これらを社長の城所内田良平)は麻薬を製造させている工場の人間の仕業と考え、柴野矢野宣)ら三人を島木大木正司)に射殺させる。実はこのシーン予告では原田が三人を射殺している。このように予告や解説とは違うところが若干ある。ポスターには永井智雄の名があるが出演していないし(カットされた可能性もあるが)。三人射殺の後で、社をクビになって占い師をしていた上田菅貫太郎)が殺されたので、犯人は工場の人間ではなかったと悟り城所は島木高木袋正)に相川可知靖之)の消息を探すように命じる。冒頭で竹中の後を付けていたのは彼である。居所を探し当てた島木と高木が見たのは♠Aのカードであった。本編では犠牲者の傍に置かれるトランプのカードが♠2から始まっていたが、最初の犠牲者は相川だったようだ。直後二人も水死体で発見される。ちなみに原田中村敦夫、菅貫太郎らはこの数年後に俳優座の体制を批判し離脱することになる。
ここまでで12人だが、復讐の対象者はなんと24人。こういった復讐劇ではせいぜい4~5人くらいをじっくりとという感じだが、間髪入れずにサクサクと殺していく。偽装自殺しているとはいえ、ここまでやったら警察もわかりそうなものだが、協立産業自体が悪徳会社のため警察に事情を話すことも出来ない。
次々と死者が出ても仕事は中止できないと城所は予定通り丸谷浜田寅彦)ら三人を式根島に送るが、その軽飛行機のパイロットが竹中だった。燃料は後5分だと告げ、竹中は三人を残して脱出する。式根島に先行していた富田福田豊土)はスキューバダイビングしているところ海中で竹中の餌食となる。その後三人が殺され、ここで葉子鵬アリサ)が登場。竹中の兄の死に大きく関わっていたらしい。彼女は熱湯しか出ないホテルの風呂に閉じ込められる。 
残り4人となり、城所竹中と電話で交渉し4億を支払うことを約束するがケースには爆弾を仕掛けたのである。しかし見破られ、井上山崎直衛)が爆死。竹中の妹の自殺に関わっていた三島滝田裕介)、城所の叔父でもある加賀松本克平)も亡き者にした竹中は城所と直接対決に臨む。彼の妻である由起子岩本多代)は、元は竹中の婚約者。しかし、城所の悪事については何も知らずカードも♠Qが残っていたのでどうかなと思っていたが復讐の対象者ではなかった。あれだけ簡単に20名もの人間を殺してきたのに、城所だけは正面からの肉弾戦なのである。
こうして見ると俳優座って悪役顔が少ない気がした。内田良平は俳優座ではないし、菅貫も若い頃は悪役にはみえないし。モノクロなので、大量殺人といってもスプラッター感は薄く、まあ面白く見ることはできる。

2025年回顧録 その2

前回の続きである。このタイミングでブリジット・バルドー(91)の訃報が入って来たので、海外スターも少しだけ。ジーン・ハックマン(95)、リチャード・チェンバレン(90)、ロバート・レッドフォード(89)、ダイアン・キートン(79)、ヴァル・キルマー(65)、コニー・フランシス(86)、オジー・オズボーン(76)、ロバータ・フラッグ(86)など。海外の様子はわからないので、失礼ながらハックマンとか健在だったんだと思ったりした。また、チェンバレンレッドフォードよりもっと上の世代だと何故か思っていた。
日本に戻り歌手部門である。俳優兼歌手と言った感じだったのが、いしだあゆみ(76)で、上條恒彦(85)もその部類だったといえようか。いしだあゆみは児童劇団の出身で、同期に中山千夏がいたとか。歌手としては64年に16歳の時にデビューしているが、すぐには売れなかった。しばらく歌手と役者を兼任していたのだが、68年からは歌手に専念。その暮れに出した「ブルーライト・ヨコハマ」が大ヒットしたのは周知だと思うが、実に26枚目のシングルだったとはあまり知られていない気がする。73年頃から女優業を再開しているが、次第に女優業がメインにシフトしていった。
他にも橋幸夫(82)、三浦洸一(97)、アイ・ジョージ(91)、久保浩(78)、白根一男(88)、ビリーバンバンの兄である菅原孝(81)、ペドロ&カプリシャスペドロ梅村(83)、ピンキーとキラーズジョージ浜野(88)、ゴールデンカップスエディ藩(77)など。
アイ・ジョージは本名・石松譲司と言い、アイは本名(石松)のイニシャルである。外国人に見えたが日本人とフィリピン人のハーフである。当初は黒田春雄を名乗っていた。90年代あたりから表舞台に出てくることほとんどなかったようだ。久保浩のヒットは60年代に集中しており、個人的に歌手としての馴染みはないのだが、実は不良番長シリーズに出演している。シリーズラストの方である第14作「のら犬機動隊」15作「一網打尽」16作「骨まででしゃぶれ」でいずれも梅宮辰夫率いるカポネ団の一員としての出演なのである(役名は毎回違う)。ただ演技仕事はこれら以外にほとんどなく、テレビも「懐かしのヒット曲」的な番組に出るくらいだったのではないだろうか。ジョージ浜野の訃報を発表したのはピンキーこと今陽子であった。これでキラーズで健在なのはルイス高野だけとなった。ゴールデンカップスは08年にデイブ平尾、20年にマモルマヌールイズルイス加部が亡くなっており、健在なのはミッキー吉野だけとなった。
6歳のときに「黒猫のタンゴ」を大ヒットさせたのが皆川おさむ(62)である。3歳でひばり児童合唱団に入団しているが、その創設者が彼の伯母(皆川和子)だったからである。声変わりしてからは一般人だったと言ってよいと思うが、後にひばり児童合唱団の代表に就任。歌手活動も99年に「だんご3兄弟」のカバーソングを発表。現役じゃないからと断ったそうだが、結局説得に応じたという。08年にもアニメ「ケロロ軍曹」のED「ケロ猫のタンゴ」を発表していた。
後はスポーツ界。何と言っても野球界のスーパースターだった長島茂雄(89)。サッカー界ではJリーグ前のスター釜本邦茂(81)、ゴルフ界ではジャンボこと尾崎将司(78)、角界から歌手に転向して成功した増位山太志郎(74)など。それぞれに合掌。

大晦日なので、本年の更新はこれで終了である。来年は映画ネタ中心でいこうかなと漠然と思っている。など。基本週二を目指しているが休日に書き溜められればという感じになりそう。つまり週一のケースが増えるかもしれない。ではまた。

2025年回顧録

年末なので、恒例の回顧録である。と言っても今年亡くなった有名人を挙げて行くだけなのだが。カッコつき数字が没年齢である。
まずは俳優部門。露口茂(93)は、やはり「太陽にほえろ」の山さんのイメージ。まあ約14年も演じていれば、そうなってしまうだろう。俳優座養成所の7期生で、同期は田中邦衛、山本学、井川比佐志、藤巻潤、藤岡重慶、水野久美、大山のぶ代、富士真奈美など。60年に劇団俳優小劇場の旗揚げに参加した。95年を最後に表舞台に現れることはなかった。前述の俳優小劇場の同じ旗揚げメンバーで、露口とは「木曽街道いそぎ旅」(73年)で共に主演を演じたのが山口崇(88)である。本名は岑芳と書いて「たかよし」と読む。主演ドラマも多いが、「大岡越前」で徳川吉宗役を30年近く演じており、そのイメージが強いのではないだろうか。露口とは古くからの付き合いであったが、奇しくも同じ今年の4月に亡くなっている。
下條アトム(78)と言えば、やはりその名前(本名)が話題になるが、父・正巳によって名付けられたもので、「鉄腕アトム」から来ているものではない(連載前であった)。少年時代に実在するアトム君として手塚治虫と対面したことがあるという。高校卒業後に父の所属する劇団民藝の俳優教室に通い出したが、生意気過ぎてクビになったという。その劇団民藝に所属しながら、日活映画作品に顔を出していたのが吉行和子(90)である。兄が作家の吉行淳之介であることは知られていたと思うが、実母の美容家・あぐりがモデルとなったNHKの連続テレビ小説「あぐり」が放送されたことで、父のエイスケを含め、一家揃って有名人になった気がする。結婚歴はあるが、4年ほどで離婚し、以降はずっと独身であった。
民藝と言えば、日活だが吉永小百合、松原智恵子と共に三人娘と言われていたのが和泉雅子(77)である。10歳で劇団若草に入団し、その後金語楼劇団へ。NHKの「ジェスチャー」に柳家金語楼に随伴した際に共演の水の江滝子にスカウトされ、14歳で日活入りすることになった。小学生の頃から南極越冬隊への憧れがあり、83年にドキュメンタリー番組のレポーターとして南極に同行。それをきっかけに北極点への挑戦を思い立ち、以降は冒険家として活動するようになった。寒さに耐えられるよう皮下脂肪をつけるため、自ら美人女優であることを辞め、太っていったのである。今世紀に入ってからは女優として活動することはあまりなかった。
大映で美人女優として活動したのが藤村志保(86)である。和泉が日活入りした翌年に「破戒」でデビューしている。23歳という遅いデビューであった。「破戒」と言えば島崎藤村であり、芸名はここから来ている(志保は役名)。本名は薄操(すすきみさお)と言い逆に芸名っぽい。「若親分千両肌」(67年)では、前述の山口崇と共演。本作の監督である池広一夫(95)も今年亡くなっている。

その藤村と「二人日和」(05年)で夫婦役を演じたのが栗塚旭(88)である。「新選組血風録」(65年)の土方歳三役で人気になり、以後「用心棒」シリーズなど70年代初頭までは多くの時代劇で主演を演じた。個人的にはこの人が主演ではなくなってから時代劇を見るようになり、仕事量を減らしたこともあったのかリアルタイムで栗塚を見たことがほぼほぼなかった。「暴れん坊将軍」にセミレギュラーで出演していたようだが、王道な時代劇はあまり見ないこともあり、既に引退したのかと思っていたくらいである。
そして仲代達矢(92)。有名なエピソードだが、「七人の侍」(54年)にセリフもない歩いている侍の役で出演した際、何度もNGを出され、有名になっても黒澤映画には絶対に出ないと誓ったという。その後すぐに頭角を表し、「人間の条件」シリーズ(59~61年)では主演に抜擢されるまでになった。そして黒沢映画「用心棒」(61年)のオファーは予定通りきっぱり断った。しかし、直接黒澤に説得され出演を決めている。黒澤が当時の事を覚えていたことも決め手になったようだ。90歳を超えても精力的に活動していたが、11月に帰らぬ人となった。
他に川辺久造(92)、芦屋小雁(91)、沢竜二(89)、中山麻理(77)、中島ゆたか(73)など。ベテラン勢ばかりだが、その中では遠野なぎこ(45)の若さが目立っている。それぞれに合掌。

想い出づくり。

今回も山田太一作品から「想い出づくり。」(81年)である。「モーニング娘。」のように末尾に「。」がつくのが特徴だ。サブタイにも毎回「。」がつく。
前回の「午後の旅立ち」は全く知らなかったが、こちらの方は当時、結構話題にもなっていたのでリアルタイムで多少覗いたかもしれない。しっかりと見てはいないけれども。当時の裏番組は「北の国から」だったのだが、意外にも視聴率的にはこちらが上だったという。「北の国から」は半年間だったので、こちらが終わった後、しり上がりに視聴率が伸びていったようだ。
山田ドラマらしく全14話で、何故かいつもぴったり1クール13話ではない。つい先週くらいまで、BSの方で放送されていたようだ。
概要だが結婚適齢期(24歳)を迎えた3人の女性が「想い出」をつくろうとするドラマで、主演は森昌子佐伯のぶ代)、田中裕子池谷香織)、古手川祐子吉川久美子)だ。ただ実年齢は23歳、田中26歳、古手川22歳と微妙にずれていた。森昌子は、中三トリオと言われた山口百恵、桜田淳子に比べると女優業のイメージは薄いが、これ以前にも「おはなちゃん繁盛記」(78年)など主演ドラマもあったりする。
それぞれの両親が登場し、お相手となる男も登場する。森昌子演じるのぶ代の両親が前田武彦佐伯賢作)、坂本スミ子佐伯静子)、縁談相手が加藤健一中野二郎)だ。田中裕子演じる香織の両親が佐藤慶池谷信吾)、佐々木すみ江池谷由起子)、お相手が矢島健一岡崎勇)だ。古手川祐子演じる久美子の両親が児玉清吉川武)、谷口香吉川優子)で、久美子を追っかけるのが柴田恭兵根本典夫)である。三人の出会いのきっかけを作るのがこの典夫で、彼が道行く人に無差別に声をかけている。「アンケートに応じてくれない?お礼にカメラあげるから。この引き換え券もって新宿西口の会社へあとで来て」という具合である。三人もこれに応じて新宿の一室に集まってしまうのだ。今だったら、まず「怪しい」と警戒する人がほとんどだろうが、当時だと疑うこともなく誘いにのってしまう人も多かった気がする。
柴田恭兵が息の長い役者になるとは当時は想像できなかった。本作では前述のように古手川を追っかけ回すのだが、そこに元彼女という国枝妙子が現れる。妙子を演じるのは田中美佐、つまり田中美佐子である。デビュー当時は美佐だったのだ。彼女はTBSがやっていた緑山私塾にいて、そこからのデビューということになる。本作には18名の緑山私塾生が出演しているらしいが、彼女以外はよくわからない。妙子久美子に「典夫に近づかないでほしい」と訴えるが久美子は「典夫など相手にしていない」と言い切る。しかし、結局典夫と付き合い始めてしまうのだった。つまり柴田恭兵田中美佐子古手川祐子で捕り合うことになるのだ。田中美佐子はいきなりの大役だが、翌年には映画「ダイヤモンドは傷つかない」で主演の抜擢されている。
のぶ代二郎と結納まですませるが、あれこれ命令する二郎に腹を立て婚約を解消したいとまで言い出す。二郎役の加藤健一はこの前年に加藤健一事務所を設立。事務所と言っても劇団である。専ら舞台の人であり、ドラマや映画出演はそれほど多くない。
他の出演者だが、平田満、深江章喜、根津甚八、浜村純、福士秀樹、三崎千恵子など。
森昌子森進一古手川祐子田中健田中美佐子深沢邦之(TAKE2)とそれぞれ結婚するが、いずれも現在は離婚し、再婚はしていないようだ。田中裕子のみ沢田研二との夫婦生活は続いているようである。
 

午後の旅立ち

大河の1年が終わり、休む間もなく次に山田太一が取りくんだのは「午後の旅立ち」(81年)である。放送枠は「月曜劇場」で、79年までは「ポーラ名作劇場」名義だった枠である。山田ドラマらしく全14話。
個人的には、全く知らないドラマで、おそらくだが、あまり再放送もされていないのではないだろうか。これも推測だが、飛行機事故が絡んでいる話なので、85年の日航機墜落事故などもあり、再放送がしづらい一面もあるのかも。
主人公となる矢島家京子若尾文子)は専業主婦で、て夫の精一藤田まこと)は、ロイヤル・アメリカン航空のベテランパイロットだ。結婚して20年を迎え、大学生の息子・慎一西田浩)がいる。慎一の恋人が佐伯和美星野真弓)で、京子の友人として登場するのが高見美保白川由美)だ。
平凡な日々を送っていたが、精一が起こした航空機事故がきっかけで一家に突然の不幸が訪れる、とあらすじにはある。この書き方だと機体の故障とかではなく、操縦ミスが原因と思われる事故のようである。事故機の機長ということで、本人は亡くなっていてもどういった人物であったかとか、好奇の目にさらされ、残された家族も多くのマスコミから取材攻勢を受けたりすることになる。
その取材する側として登場するフリーの雑誌記者が佐原誠三浦友和)である。その母親が伊佐子津島恵子)で夫は既になく、いつもの機嫌を窺っている。誠の恋人が外務省に勤務する野口里子星野知子)で、誠を起用している週刊誌の編集者が栗山良介津川雅彦)である。誠が矢島家を取材するうちに、精一が不倫していたことを突きとめる。その相手が井沢未樹子佐藤友美)だ。他にレギュラーとして名が挙がっているのがスナックのマスター柳生博)や横田老人藤原釜足)など。
若尾文子は当時47歳。山田ドラマは初登場のようである。大映の看板女優であったが、大映倒産後はテレビを中心に活動している。数多くのドラマに出演しているのだが、個人的には見事に自分の見ないジャンルばかりで、めったにお目にかからない女優なのである。藤田まことも同じ47歳。彼も山田ドラマは初のようだ。若尾との共演は珍しいかと思ったが、実は過去にも夫婦役での共演があったのである。山田のライバル的存在である倉本聰脚本のドラマ「あなただけ今晩は」(75年)がそれである。今回の「午後の旅立ち」では、藤田の事故死で始まるが、「あなただけ今晩は」は若尾の急死で始まるらしい。
息子役の西田浩については詳細は不明だが、その彼女星野真弓についてはこの時代(80~81年)のみ出演記録があるので、短期間で引退したのではないだろうか。「太陽にほえろ」「西部警察」「Gメン75」といったアクションドラマへのゲスト出演が多かったようだ。
ゲスト出演者だが、佐藤陽子、平泉征、名古屋章、浜村純、沼田爆、山口果林、香坂みゆき、天田俊明、根岸明美、吉田次昭、高城淳一、伊東四朗、リチャード・クレイダーマンなど。クレイダーマンは10~11話に登場するらしいが、本作の主題曲である「午後の旅立ち」は彼の曲で、番組側から製作を依頼したものなのである

獅子の時代 その2

引き続き、「獅子の時代」(80年)である。
菅原文太扮する平沼銑次は樺戸集治監を脱走した後、秩父事件に関わる。ちなみに、秩父事件とは1884年埼玉県秩父郡の農民と士族が政府に対して負債の延納、雑税の減少などを求めて起こした武装蜂起事件である。隣接する群馬県・長野県の町村にも波及し、数千人規模の一大騒動となった。ここで登場するのが秩父困民党で、その総理が田代栄助志村喬)で、メンバーが雄太三上寛)、六助(植田峻)、坂田三上真一郎)など。以前も書いたが植田峻の母は加藤剛の姉である。つまり植田にとって加藤は叔父にあたるのだ(年齢差は5歳)。
今回は、加藤剛扮する苅谷嘉顕に関する大雑把なあらすじから。薩摩の大先輩である大久保利通鶴田浩二)に能力を買われ、新政府の官僚として働く。民主国家建設の理想に燃える嘉顕は、独自の憲法草案を作るが認められず、次第に孤立して…。
嘉顕に関わる人物としては、家族以外では薩摩藩士・植村信吾(高田大三)、同・尾関平吉岡本信人)、長州藩士・大槻信春三田村邦彦)、北海道開拓使庁・岡田書記官村上不二夫)、久保書記官倉石一旺)、畳屋の平吉佐野浅夫)、その女房・さく野村昭子)などがいる。
ここまでは架空の人物を紹介してきたが、前述の大久保利通のように実在した人物も大勢登場する。
幕臣では、高松凌雲尾上菊五郎)、榎本武揚新克利)、向山隼人正渥美国泰)、田辺太一石田太郎)、渋沢栄一角野卓造)など。水戸藩からは徳川昭武中村幸二)。昭武は15代将軍徳川慶喜の異母弟にあたる。中村幸二は後の中村橋之助で、現在の中村芝翫(八代目)である。会津藩では、松平容保片岡秀太郎)、山川大蔵(倉石功)など。山川は会津藩最年少の家老で、ダイゾウではなくオオクラと読む(本名は浩)。郡上藩では朝比奈茂吉目黒祐樹)。薩摩藩では岩下左次衛門神山繫)、伊地知正治田口計)。岩下はパリ万博の使節団長。
ここまでは聞きなれない名前も結構あるが、明治新政府の顔ぶれはお馴染みだろう。西郷隆盛中村富十郎)、江藤新平細川俊之)、伊藤博文根津甚八)、森有礼中山仁)、板垣退助村野武範)、山県有朋江角英)、上田良貞待田京介)、園田安賢遠藤征慈)など。他にも前回名前を挙げた瑞穂屋卯三郎児玉清)も実在した人物で、本名は清水卯三郎である。幕末から明治にかけての志士、集議院議員である雲井龍雄風間杜夫)がサブタイになっている回もある。本名は小島守善という。前述の秩父困民党総理・田辺栄助も実在の人物だが、捕縛された後に死刑判決を受けている。
他にも脇役として出演しているのは、笠智衆、荒井注、役所広司、柳谷寛、伊佐山ひろ子、柳沢慎吾、玉川伊佐夫、谷村昌彦、高木均、石丸謙二郎、田中美佐子、高原駿雄などがいる。
ここからネタバレだが、最終話に大日本帝国憲法発布の日、嘉顕の友人でもあった森有礼が刺殺される。まもなくしてその犯人・西野文太郎嘉顕の前に現れ、一礼すると彼の腹部目がけて刃物を突き出した。
一方で秩父事件の場面。松本英吉丹波哲郎)は警官に斬られて死亡。軍も出動し、突破しようとした伊河村井国夫)はあえなく射殺。そして銑次は…。
死んだのか生きているのかは謎のまま終わるのである。森有礼が西野に殺害されたのは事実だが、他はみんな架空の人物。ゆえにこういった終わり方も可能だったのだろう。ちなみに、山田太一は大河はもうやりたくないと話していたそうだが、実際二度と大河を書くことはなかったのである。 

獅子の時代

今回は山田太一が唯一書いたNHK大河ドラマ「獅子の時代」(80年)である。通常の大河と異なるのは主人公が架空の人物であること。また、原作もなく山田のオリジナル作品であるというところだ。
会津藩の下級武士である平沼銑次と薩摩藩郷士の苅谷嘉顕を主人公とし、明治維新の勝者側となる嘉顕と敗者側の銑次が幕末から明治を生き抜く様を描いている。銑次役は菅原文太嘉顕役は加藤剛という平素では、まず共演しなさそうな二人が配された。文太は当初「絶対に出ない」とオファーを断ったそうだ。彼も高倉健小林旭同様にテレビ出演が少ない「映画スター」である。特に70年代後半からは「トラック野郎」シリーズなどが好調で、今更テレビなど出る必要もないと思っても不思議はない。そこをプロデューサーの近藤晋が「誰もわからない人物」を主人公に「これまでの史実とは違うものをやる」とコンセプトを説明すると興味を示して出演の運びとなったのである。
文太の希望もあって、屋外ロケが多用された。序盤でパリ万国博覧会に参加する銑次嘉顕を描く場面では、実際にパリでロケが行われている。実際の列車に扮装した俳優たちを乗せて下車させ、現代の一般客がいる中を歩く形で撮影されたが、その一般客たちは彼らにほとんど注意を払わなかったという。
大河ドラマと言えば、基本的に一年の長丁場であり、出演者も多い。文太加藤剛の他、ヒロイン役となるのが芸者「もん」こと小比木美津役の大原麗子である。瑞穂屋卯三郎(児玉清)に連れられてパリ万博に来ていたが、パリの街でフランス人に連れ去られそうになったところを銑次と嘉顕に助けられるのだ。
平沼家の人びとは、父・助右ヱ門加藤嘉)、母・もえ佐々木すみえ)、長男・亨横内正)、亨の妻・玲香野百合子)、三男・鉱造永島敏行)、長女・千代大竹しのぶ)、亨と玲の娘・保子熊谷美由紀)、伯母・松子浦部粂子)である。千代は後に嘉顕と結婚する。また、鉱造は卯三郎の姪である龍子岸本加世子)と結婚する。苅谷家の人びとは、父・宗行千秋実)、母・和哥沢村貞子)兄・巳代治近藤洋介)、巳代治の妻・菊子藤真利子)。菊子はかつて嘉顕と恋仲だった。小比木家の人びとは、父・錠一鈴木瑞穂)母・津留喜多道枝)、弟・恭平市村正親)など。
帰国した二人を待っていたのは戊辰戦争だった。故郷に戻った銑次は、会津落城の後箱館戦争に従軍するが敗者となり、明治維新後は東京で人力車夫に。その後、内務卿・大久保利通暗殺の謀議に加わった濡れ衣を着せられ、北海道の樺戸集治監に送られるが脱獄。やがて自由民権運動に身を投じる。
銑次と深く関わるのが、弥太郎金田賢一)、伊河泉太郎村井国夫)。弥太郎は銑次と共に人力車夫として働き平沼家の人びととも関わって行く。伊河はパリ万博に参加した水戸藩士で、銑次と意気投合し最後まで行動を共にする。樺戸集治監で知り合うのが、松本英吉丹波哲郎)や浦川譲助誠直也)である。囚人仲間に住田日下武史)や五郎高岡健二)など刑事役イメージの強い役者が並ぶ。対して看守は内山看守長小松方正)、田川看守岩尾正隆)、岡浦看守東野英心)など。文太と丹波と言えば新東宝仲間だが、東映のイメージが強い。この北海道編では甚助大滝秀治)、益実柳蔵汐路章)、源太生井健夫)なども登場する。
ちなみに、樺戸集治監は今で言うと樺戸郡月形町に存在していた。今は月形刑務所があるのだが、集治監の流れをくんだものではない。東京・中野刑務所の廃止・移転により新設されたものである。つまり、刑務所を受け入れた町ということになるのだろう。